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北欧メロディアスHRバンド期待の新星PERFECT PLANが待望の3rdアルバムをリリース!

北欧メロディアスHRバンド期待の新星PERFECT PLANが待望の3rdアルバムをリリース!_c0072376_15225125.jpg

PERFECT PLAN 「Brace For Impact」'22

北欧スウェーデンきってのメロディアスHRバンドPERFECT PLAN が初のライヴ・アルバム『Live At The Sharpener's House』'21 を挟んで前作『Time For A Miracle』'20 以来2年振りとなる最新スタジオ・アルバムを少々遅れてGETしたのでご紹介。

スウェーデン中部の港町Ornskoldsvikで2014年に古典的スカンジナビアンAORにFOREIGNER、JOURNEY、GIANT、初期EUROPE、TREAT等々といったメロディアスでキャッチーな往年のHRバンド要素をブレンドする音楽的方向性で結成されただけあって、偉大な先人達のサウンドを巧みに取り込み創作に活かしていた彼等がイタリアのメロディッアス・ロック・レーベル最大手Frontiers Recordsと契約を果たし、新人離れした完成度の1stアルバム『All Rise』で18年に衝撃的なデヴューを飾ったのがついこの間のように思い出されますね。

元FOREIGNERのシンガー Lou Grammの影響が大きい Kent Hilliのヴォーカル・スキルが抜群な事もあってデヴュー作が無名の新人としては異例の大ヒットを記録し、それを受けて19年にFOREIGNER、GIANT、SURVIVOR、THE STORMといったバンドのカヴァー曲で構成されたデジタル限定のEP『Jukebox Heroes』を急遽リリース、前後して Kent HilliはRAINBOWやVANDEBBERGでも活躍する実力派シンガー Ronnie Romeroが在籍するスペインの正統派HMバンドLORDS OF BLACKのギタリスト Tony HernandoのプロジェクトRESTLESS SPIRITSにヴォーカリストの一人として参加するなど、途中ベーシストを P-O SedinからPERFECT PLAN以前キーボーディスト Leif EhlinがDESERT RAINなるバンドで活動を共にしていた Mats Bystromへチェンジして往年のSURVIVORを彷彿とさせる充実作2nd『Time For A Miracle』'20をリリース、更に21年には Michael Palaceのバックアップの元制作されたソロ・アルバム『The Rumble』リリースや、2022年には米国メロハー・バンドGIANTにも加入し、彼等にとって10年振りとなるアルバム『Shifting Time』'22で見事な歌声を披露する等々、バンド作リリース間もないにも関わらず Kent Hilliはその実力を見込まれ数多くの作品に参加(パンデミックの影響もあるケド)して多忙を極め、その華々しい活躍は目を見張るものの実力派ヴォーカリストがバンドそっちのけで多方面で活動した挙句にソロ・アーティストへ転向する典型的な予兆にも思え内心ガクブルでしたが、こうして無事3rdアルバムがリリースされ胸を撫で下ろしております。

まぁ、実際はコロナ禍の2020年9月にバンドの地元ウェーデンはエルンシェルツビクのSharpener's Houseで行われた無観客公演の模様を伝える、オリジナル曲に加えFOREIGNERやGIANTのカヴァー、アコースティック・ヴァージョン等も収録したバンド初のLIVEアルバム『Live At The Sharpener's House』'21 を去年にリリースしてその雄姿を届けてくれていたのでそんなに危惧もしていなかったし、久しぶりに新譜が届けられた感も薄いんですけどね(汗

さて、内容の方はと言うと、バンドの多様性、進歩、発展が表現された2ndで示した、パワフルなメロディ、フックある歌メロ、絶妙なアレンジ、クラシックなAORテイストや、ブルージーさ、ポピュラリティ高いロック、定番のバラード、アグレッシヴでハードな楽曲等々を含むメロディアス・ロック好きなら間違いなく気に入るだろう質の高い美旋律が前作以上に目白押しで、『目指していたのはジュークボックスをプレイしてるような感じだった』という、哀愁を含みつつも芯のあるエモーショナルなヴォーカルを存分に披露する Kent Hilliの言葉通りに本作も幅広い要素で構成されており、前作以上にポピュラリティが高く、より耳に馴染易く、トータルバランスを考慮したバラエティ豊かな楽曲と完成度の高いサウンドで緻密に構成された作品となっていて、とてもデヴューして三作目のバンド作と思えぬ堂々とした風格と落ち着きっぷりに少々驚かされたのは私だけではないだろう。

ただ、前作で聴けた往年のSURVIVORを彷彿とさせる新鮮な感覚や、新人バンドらしい驚きや実験性、破天荒なプレイ等々といった予測不能な要素は殆ど無く、歌メロはSURVIVORっぽく、バッキング・ヴォーカルはFOREIGNER風、演奏陣は随所でTOTO風だったりGIANT風だったりの職人芸やアレンジを披露するソツない堅実なプレイで隙無く固め、と往年のベテランバンドの残像が前作より顕著に感じられるように思え、完成度と普遍性を上げたのは良いけれど、よりフォロワーっぽいサウンドに接近してしまったが為に新作なのに妙な既視感が終始付きまとってしまう、そこだけが非常に残念でならなりません。

『イヤイヤ、全然似てねぇよ! 』というツッコミは分りますし、何もかもパクってるとまでは言わないけど、でも巧ければ巧い程に元ネタが透け見えるんですよ、露骨に…

無論、単なる80年代回帰フォロワー・バンドではありませんから、随所で米国バンドからは聴こえ来ない北欧バンドらしい叙情感あるウェットな美旋律が聴けたり、よりモダンでメタリックなサウンドやスリリングなプレイも飛び出しては来るものの、既に彼等に求められるレベルが高い期待値となってしまった弊害でか総じて期待した以上の出来では無かった、というのが本作への偽らざる感想であります。

彼等が余りに急激に成長しハイレベルで多様性あるメロハー・サウンドを易々と提示してしまったが為に、他の新人バンドでは到底考えられないような無理難題を要求しているのは重々承知だし、既にあらかた耳に馴染の良いメロディや感動のアレンジが出尽くした普遍的ロックの創作とは、偉大な先人達が掘り尽くしてしまった金脈から再びゴールドをザックザクと掘り起こせと暴言を吐いてるも同然なのを自覚してますが、けれども彼等だからこそその難題に挑み素晴らしい創作品を我々に届けてくれると信じて、次なる新作を待ちたいですね。

Track listing:
01. Surrender
02. If Love Walks In
03. Can't Let You Win
04. Gotta Slow Me Down
05. Stop The Bleed
06. My Angel
07. Devil's Got The Blues
08. Bring Me A Doctor
09. Still Undefeated
10. Emelie
11. Walk Through Fire
12. My Angel(Acoustic Version :Japan Bonus Track)

PERFECT PLAN LINE-UP:
Kent Hilli    (Lead Vocals)
Rolf Nordstrom (Guitars)
Leif Ehlin    (Keyboards)
Fredrik Forsberg (Drums)
Mats Bystrom  (Bass)





# by malilion | 2022-12-12 15:24 | 音楽 | Trackback

スタープレイヤー達が集うベテラン英国シンフォ・バンドARENAが4年ぶりに10thアルバムをリリース!!

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ARENA 「The Theory Of Molecular Inheritance」'22

元MARILLIONのドラマー Mick PointerとPENDRAGON、SHADOWLANDのキーボーディスト Clive Nolanを中心に1995年に結成されて以来、数多くの英国ポンプ&プログレ系ミュージシャン達がARENAに在籍しその素晴らしい演奏を披露して来たが、今やソロ活動、IT BITES(残念ながら活動終了)、FROST*、LONELY ROBOT等のみならず数多くのシンフォ・プロジェクトやシンフォ系ソロ・アーティストの作品にも欧米問わず幅広く参加するギタリスト兼ヴォーカリストの John Mitchellも所属し、既にこの時点でUKシンフォ&メロディアス・ロックシーンのスーパーグループと言えるビッグネームな彼等に、本作から四代目フロントマンとして新たに強力なシンガーが加入した。

『The Seventh Degree Of Separation』'11 から『Double Vision』'18 まで長らくフロントマンを務めて来た Paul Manzi (ex:SWEET、ex:CATS IN SPACE、Clive Nolan、etc...)に代わって、ソロ及びポンプ系シンフォ系のみならずHR系やプログHMまで彼の参加したバンドやプロジェクトは数知れず、これまでに70枚以上(!?)のアルバム制作に参加してきた英国ロック界きっての渡り鳥シンガー Damian Wilson (ソロ、ex:LANDMARQ、ex:THRESHOLD、HEADSPACE、Adam Wakeman、MAIDEN UNITED、Rick Wakeman's ENGLISH ROCK ENSEMBLE、etc...)が本作からフロントマンに迎え入れられ、活動歴27年以上となるブリティッシュ・スーパー・グループの名に相応しい百戦錬磨の猛者揃い踏みな強力編成が更に固められている。

プログレ&シンフォ系バンドはHR&HM系バンドと同じようにメンバーチェンジが激しいジャンルではありますが、それにしたって…どうして彼を…うーん(汗)…いつまで Damian WilsonがARENAに在籍するのかと、一抹の不安を抱くのは私だけでないハズ…('A`)

ただ、逆説的に言えばそれだけ数多くのバンドや一流アーティスト達から引っ張りダコになる確かな歌唱力、そして安定したステージ・パフォーマンスを披露出来るデヴュー以来常に第一線に身を置いて活動してきた英国人シンガーでありますから、そのエモーショナルで音域の広い抜群のヴォーカル・パフォ-マンスでこれまで以上にARENAの楽曲のクオリティを向上させるだろう事は誰の目にも明らかだったので、彼がARENAへ電撃加入(最初、眉をひそめたケド)しアルバムを制作中というインフォを聞いて近い将来届けられるだろうアルバムの出来具合に些かの不安も抱かなかったのも事実であります。

折角前作は久しぶりにメンツ変動なく作品をリリースしてくれたのに呆気なく編成が崩れてしまい、結成当初から今一つメンツが安定しないのが玉に瑕なバンドではありますが、まぁ活動期間が長いとどうしてもマンネリズムに陥り易いし定期的にメンツを入れ替えてフレッシュな感覚を取り戻しているのかもしれませんね…前向きに捉えよう、ウン(汗

タイトル『分子遺伝学の理論』が示す様に遺伝をキーワードに、受け継がれる要素、また受け継がれない要素等といった難解な主題を展開するコンセプト作である本作は元々2020年にリリース定だったが、付きモノの制作遅延やパンデミック、その影響からのツアー延期に伴って発売が延びに延びていたが遂に10月末に世に放たれ、現在では27日間のヨーロッパ・ツアーが22年9月から10月にかけて実施されている最中なハズだ。

さて、注目の内容の方は、前作『Double Vision』'18 が壮大なスケール感を漂わす初期スタイルへ回帰しながら、近作に共通するソリッドで硬質なHM色を保ちつつモダン・シンフォ・サウンドとディープなドラマティックさが光るダークな世界観を継承した“動”と“静”の対比が劇的で重厚なコンセプト作であったが、『今のバンドはよりモダンで硬質なサウンドで、既存のファンを喜ばせ、新しいファンも獲得するんじゃないかな?』という Clive Nolanの言葉通り前作で示した音楽性を受け継ぎつつも、親しみ易くポピュラリティあるメロディ、複雑だが洗練され過ぎる事無い絶妙なアレンジ、多層的で立体的なリズム・ワーク、英国ネオ・プログレ・バンドらしい知性と哀愁、そして多彩で重厚な鍵盤サウンド重視なスタイルで、時にパワフルでハードなアンサンブルの妙や、ウェットな叙情感香る流麗な美旋律と、リスナーを飽きさせぬ精緻な楽曲展開と密度の高いプログレッションを提示し続け、めくるめく展開を魅せるドラマチックでセンチメンタルな素晴らしい音楽性と高い完成度の英国モダン・シンフォ・サウンドが徹頭徹尾貫かれた、待った甲斐のある力作だ!('(゚∀゚∩

特筆すべきはやはり抜群の歌唱力と安定感、そして多様な情感をエモーショナルに優美に歌い上げるポンプ&シンフォ界随一のベテラン・シンガー Damian Wilsonの素晴らしい仕事ぶり抜きに本作を語る事は出来ず、哀愁と幻想に満ちたフックある歌メロやディープで細やかな感情の動き、それら全てをメロディアスなエッジを失う事なく高らかに歌い上げる圧巻のパフォーマンスは、伊達に数々のシンフォ&ネオプログレ・バンドを渡り歩いていない強固な実績と能力を堂々と証明しており、完璧にARENAにフィットしたそのヴォーカルは歴代フロントマンの中でも最高峰に位置するのは間違いなく、バンド・サウンドに新たな魅力と新鮮な感覚をもたらしている。

エネルギッシュでシンフォニックなメロディを織り成すキーボード・ワークがプログレ黄金時代を思わせるノスタルジックな感覚を与えるが総じてモダンな鍵盤サウンドに仕上げられており、凝ったギターとキーボードのテクスチャー、テンポ変化が多いがソリッドなリズムセクション、随所で雪崩れ込んで来て加速するインストゥルメンタル・セクションは純粋なプログレ・スタイルでテクニカルにエモーショナルに展開され、さらに John Mitchellのダイナミックなソロやマッシブなリフなど七変化なギターが活躍する場が増えた結果か、タイト且つハードなプログ・メタルへ接近したタッチが随所で感じられるなど、優れた演奏技術と音楽性、そしてクラシックとモダンな特徴が混在したハイクオリティなプログレ・スタイルの楽曲の数々は最初から最後まで非常に強烈な印象を与え、ベテランらしい独創性高いモダン・シンフォ・サウンドのその艶やかな美しさと力強さ、そしてミステリアスでリリカルなフィーリングは唯一無二だろう。

正直、今までもARENAは優れたシンフォ・バンドだと思っていたが Damian Wilsonの加入で一気にその他大勢の英国シンフォ・バンド群から頭一つ抜きんでた存在になった感と風格が本作からヒシヒシ感じられ、最先端のモダン・サウンドではなく、ヴィンテージ懐古サウンドでもない、古典と最新サウンドを折衷するスタイルのモダン・シンフォ・バンドとしては他の追随を許さぬ位置へ到達した記念すべき作品が本作なのだと改めて気づかされました。

凄腕の演奏集団のフロントを巧いベテラン・シンガーが務めると言う正に鬼の金棒状態な今のARENA、出来る事ならこの編成で長く活動を続けて欲しいけどこの先どうなるのかなぁ~(ツд`)

とまれ是非とも英国ポンプ&シンフォ・ファンのみならず、プログHMも聴かれる英国メロディアス・ロック・ファンにチェックして欲しい一枚であります。

所で…作品の内容と関係ないトコで文句を言いたいのは、延期に延期を重ねて制作費がかさんだ影響なのか、やたら本作の価格が高くて驚かされ、シングルCDアルバムなのに二枚組クラスの価格なのはどうなのかと…(汗

オマケにアルバム未収録曲にアコースティック・ヴァージョンやインストゥルメンタル・ヴァージョンを追加したボーナスCD付きの二枚組特別盤(Ear Book版)も同時にリリースされており、そっちはなんと9千円超えのお値段に…orz

この辺りの値段が契約の障害になったのか、今の所本作の国内盤リリースは予定されていない模様だ…(´д⊂)

また、ハードコアなファン向けには『Arena...From The Beginning』という180ページの豪華なCoffee Tabl Book(ハードカバー)が付属する豪華装丁パッケージ(お値段、二枚組盤の数倍!!)や、カラー・ヴァイナルのLP2枚組盤もリリースされており、どちらもお値段は張りますがアナログマニアな方はオフィシャルHPの方のチェックをお忘れなきようご注意されたい。

Track listing:
01. Time Capsule
02. The Equation (The Science Of Magic)
03. Twenty-One Grams
04. Confession
05. The Heiligenstadt Legacy
06. Field Of Sinners
07. Pure Of Heart
08. Under The Microscope
09. Integration
10. Part Of You
11. Life Goes On

ARENA Line-up:
Damian Wilson    (Lead Vocals)
John Mitchell      (Guitars、Backing Vocals)
Clive Nolan      (Keyboards、Backing Vocals)
Kylan Amos      (Bass)
Mick Pointer     (Drums)


P.S. 因みに2枚組Bonus CDの内容はと言うと、以下の通りであります。

Deluxe Edition Ear Book Only
01. Vindication
02. The Equation (The Science of Magic) (Acoustic Version)
03. Pure of Heart (Acoustic Version)
04. The Heiligenstadt Legacy (Acoustic Version)
05. Life Goes On (Acoustic Version)
06. Twenty-One Grams (Instrumental Version)
07. Field of Sinners (Instrumental Version)
08. Part of You (Instrumental Version)


# by malilion | 2022-12-09 17:16 | 音楽 | Trackback

イタリアン・メロハー・プロジェクトバンドSTREETLOREが豪華ゲストを多数迎えてAOR&メロハーなデヴュー作をリリース!!

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STREETLORE 「Same」'22

これまでに北イタリアのローカル・バンドで活動をして来た無名のイタリア人キーボーディスト Lorenzo "Lorerock" Navaを中心に結成されたAOR&メロディアス・ロック・プロジェクトによるデヴュー・アルバムがArt Of Melody Music & Burning Minds Music Groupよりリリースされたので即GET!

無名のイタリア人鍵盤奏者のメロディアス・ロック・ソロ作、というインフォだけなら特に興味も持たなかったのですが、彼の長年の友人で Burning Minds Music GroupのA&R兼プロデューサー Pierpaolo 'Zorro' Monti (RAINTIMES、SHINING LINE、ROOM EXPERIENCE、I.F.O.R.、CHARMING GRACE、etc...)に、長年書き貯めていた楽曲を聴かせた所その内容に興奮しソロ・アルバムの制作を提案、さらにArt Of Melody Musicの Alessandro Broggi (AIRBOUND)が共同プロデューサーとして名乗りを上げ、 Lorenzo "Lorerock" Navaを鍵盤奏者兼プロジェクト・リーダーとしてメロディック・ロック・アルバム制作が進行、とトントン拍子に事が進み、インディとは言え2つのイタリアン・レーベルを巻き込んでのメロハー・プロジェクトな上に豪華なゲスト・プレイヤーが多数参加、というリリース情報を目にしては無視出来る訳もなく、しかも関わっている人脈がモロにイタリアン・メロハー好きなら必ず一度は耳にした事のあるアーティスト達ばかりの名が連なっていると来ては俄然期待も高まると言うものです。

パンデミックの蔓延が全世界に影響を及ぼした為にアルバム制作は2021年後半まで延期され、さらに残念な事にプライベートな理由で Alessandro Broggiは本プロジェクトから手を引く事になってしまったのだが、代役でキーボーディスト、ギタリスト、ソングライターである Andrew Trabelsi (ALCHEMY)が共同プロデューサー兼プレイヤーとして参加しアルバムのクオリティ向上に一役買っている事もあって、イタリアン・メロディアスHRバンドALCHEMYファンな方にとっても本作は無視出来ない一枚だろう。

まずプロジェクトバンドのコア・メンバーだが、キーボードは当然リーダーの Lorenzo "Lorerock" Nava、ギタリストに Matteo Serra (ROOM EXPERIENCE、CHARMING GRACE、SOVVERSIVO)、ベーシストに Angelo Sasso (AIRBOUND)、ドラムスに Luca Ferraresi (ex:PERFECT VIEW、BULLRING)がそれぞれレーベル絡みでか起用され、さらに数曲で Andrew Trabelsiもギターを弾く(本職のキーボードでないのは Lorenzoのリーダー作なのを考慮して?)など Lorenzoに次いで本アルバムの制作に貢献している。

そして、注目のゲスト・シンガー達だが、Terry Brock (STRANGEWAYS、ex:GIANT、SLAMER、THE SIGN、etc...)、Sue Willets (DANTE FOX)、Davide“Dave Rox”Barbieri(WHEELS OF FIRE、ROOM EXPERIENCE、CHARMING GRACE、RAINTIMES、etc...)、Stefano Lionetti (LIONVILLE)、Dion Bayman(USソロ・シンガー)、Jesus Espin (91 SUITE、SECRET)、Eric Concas (SOUL SELLER)、Mario Percudani & Josh Zighetti (HUNGRYHEART)、Davide Gilardino (MINDFEELS、Michael Kratz)、Satin & Marcello Spera (ALCHEMY)等々と欧米のみならずイタリア・シーンで活躍するミュージシャン達が多数迎えられて全編に亘ってその伸びやかな美声を披露しており、Lorenzoの操る煌びやかな鍵盤サウンドを主軸に展開する如何にもユーロ圏ミュージシャン作と言うウェットな叙情香る甘いメロディとキャッチーな美旋律で埋め尽くされたマイナー・メロハー&AORの極上作だ。

しかし、WHEELS OF FIREのシンガー Davide“Dave Rox”Barbieri絡みで妙に各プレイヤーやプロデューサーが繋がってるのが如何にも狭いイタリアン・マイナーシーンのプロジェクト作って感じですなぁ~(w

また、Ulrick Lonnqvist (CODE RED)、Hal Marabel (BAD HABIT)、Dion Bayman、Dave Zublena (SOUL SELLER、I.F.O.R.)、Alessandro Broggi (AIRBOUND) 、そして英国の小説家 Peter Darley (ALCHEMYのアルバム制作に歌詞で参加)等が作詞で参加し、サウンドだけでなく歌詞の面でもゲスト陣が十分なバックアップを行っており、メロハー・ファンにはそちらの方面からも注目作なのは間違いない。

同じ様な嗜好作で、英国メロハー専レーベル Escape Musicのオーナーの一人である Khalil Turkが主導するメロハー・プロジェクトの第一弾作TURKISH DELIGHTを最近ここでもご紹介しましたが、明らかにゲスト陣の豪華さやサウンドのヘヴィさ、モダンでシャープなプロダクション具合、そして総合的なサウンド・クオリティや楽曲の完成度はバジェットの関係もあってかTURKISH DELIGHTの方が上ながら、マイナー作にはマイナー作故の味わいやメジャーに成り切れぬ垢抜けないけれどもだからこそ魅力的に思えるB級サウンドを鳴らしている訳で、イタリア人ミュージシャン達を中心に編成され制作された本アルバムは、イタリアン・メロハーやイタリアン・AORファンである好事家な方々には堪らぬ一枚となる事は請け合いであります。

無名の鍵盤奏者 Lorenzo "Lorerock" Nava主導なソロ・プロジェクトバンド作だからかもしれないが、各パートを受け持つプレイヤーが楽し気にノンプレッシャーで自分達の得意な技やプレイを余裕を持って披露し快くアンサンブルしているし、80年代回帰のブライトでキャッチーなメロディアス・サウンドな事もあってシリアスな感触はサウンドから殆ど感じられないのも本作を聴いていて心地よいポイントの一つですね。

無論、明らかな問題点もない訳ではなく、多数のシンガーがその喉を披露し、演奏陣にもゲストを複数招くソロ・プロジェクト作につきものの、楽曲のイメージのバラつきや、ゲストプレイヤーの披露するスキルの差故か完成度や音楽性、サウンドの仕上がり具合に差異が感じられたりするが、違和感少なく本作をまとめあげているのは助っ人で急遽呼ばれた Andrew TrabelsiがALCHEMYではシンガーとギタリストが主導なバンドなので影に隠れがちだったが本作では意外な才能を発揮したからに他ならないでしょう。

意外に Andrew Trabelsiはバンド活動より裏方のプロデュース業とかの方が自身の才能をフルで活かせるのかもしれませんね。

イタリアン・メロハー・レーベルの旗手 Frontiers Recordsで八面六臂の活躍を見せる Alessandro Del Vecchioみたいに今後の活躍を期待したいものです(*´∀`*)

TURKISH DELIGHTよりソフトで軽め、そして煌びやかなバランスに傾いている本作の方がAORに近いコンパクトなメロディアス・サウンドを展開しているので、高密度なハードエッヂ・サウンドが詰め込まれたスピーディでギンギンなメロハー作は少し耳に辛い、という方にこそ是非チェックしてみて欲しい、味わい深いメロディとクリアーなギター・サウンド、 そして瑞々しい美旋律が息づくクラッシックな80年代王道メロディアス・ロックに倣ったB級マイナー・AOR&メロハー作なのは間違いなく、メロディの美しさやキャッチーさでは決してメジャー作にも引けを取っていないのでプロジェクト作も見逃さないダイバードなメロハー・マニアな方に本作はお薦めです。

尚、CDのみにオフィシャル・ボーナス・トラックで11曲目『Gone』が収録されているので、音源マニアな方はDL購入だけでなく現物収集の方にも気を使わねばなりませんのでご注意を。

Track List:
01. Brothers
02. Friends In Time
03. Crossroad
04. The Storm
05. Aeglos
06. Only Wounds Remain
07. Say Farewell
08. Shelter From The Rain
09. Weaker Than Before
10. Shadows And Lies
11. Gone (CD Version Exclusive Track - Dion Bayman Cover)

STREETLORE Line-Up:
Lorenzo Nava   (Keyboards)
Andrew Trabelsi  (Guitars on Track 2、4、5、6、11、Orchestra Arrangements、Outro Keyboards Solo on Track 7 & Additional Keyboards)
Matteo Serra    (Guitars on Track 1、3、7、8、9、10)
Angelo Sasso   (Bass)
Luca Ferraresi   (Drums)

With Special Guests:
Davide ”Dave Rox”Barbieri: Vocals on Track1、Backing Vocals on Track 3
Satin: Vocals on Track 2
Terry Brock: Vocals on Track3
Davide Gilardino: Vocals on Track 4
Jesus Espin: Vocals on Track 5
Stefano Lionetti: Vocals on Track 6
Marcello Spera: Vocals on Track7、Backing Vocals on Track 3
Eric Concas: Vocals on Track 8
Josh Zighetti & Mario Percudani: Vocals on Track 9
Sue Willetts: Vocals on Track 10
Dion Bayman: Vocals on Track 11

With:
Alessandro Broggi: Additional Keyboards
Tim Manford: Guitar solo on Track 2
Luca Carlomagno: Guitar solo on Track 5
Roberto Barazzotto: Bass on Track 8



# by malilion | 2022-12-07 15:44 | 音楽 | Trackback

インドから期待の新生メロハー・バンドABOUT USがデヴュー!!

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ABOUT US 「Same」'22

話題のキーボード入りツインギター編成な6人組インド産メロハー・バンドの記念すべきデヴュー作がリリースされたのをちょい遅れてGETしたのでご紹介。

以前ここでインド産プログレ・バンドCOMA ROSSIを紹介しましたし、プログHMにデスメタルやミクスチャー系をはじめ古典的王道HMまで実はかなり前からインド・シーンには多種多様なジャンルを演るバンドが雑多に存在していると噂されておりましたが、如何せん言語の大きな壁と独特なインド文化なせいもあって彼等の活動がここ日本には伝わり難くく、なかなかその全容は杳として知れませんでした。

インドのナガランド州ウォカ地区から彗星の如く登場した注目のインド産メロハー・バンドと言う事で、所謂『インドっぽい音使いやメロディが聴けるのか?』と想像しがちですが、本作のサウンドを聴く限り欧米のメロハー・バンドのサウンドと大きな差異は感じられず、今や本家ハリウッドに迫る技術向上と売り上げを見せるインド映画界ボリウッドの盛り上がりを見るまでもなく、Frontiers Musicと契約を結んだ事からも分るように寧ろワールドワイドでの活動を目指してアジア圏バンドらしい音使いやメロディを意図的に持ち込まぬ様にしている事が想像出来る。

2019年結成とまだまだ若いバンドではありますが各メンバー共に既に異なるバンドやプロジェクト等でキャリアを15年ほど重ねているとの事で、そのコンパクトでキャッチーな楽曲、演奏陣の確かなテクニカル・プレイが堪能出来るメロディアスなサウンド、と演奏技術や作曲能力共に、ポッと出の新人ではない事は容易く察する事が出来て、各メンバーが培ってきた、ブルース、AOR、ハード・ロック等の様々な要素が感じ取る事が出来る、大雑把に言って80年代風のユーロ圏とアメリカン・ロックの折衷メロディアス・サウンドではあるのですが、デヴュー作にして将来への期待大なニューカマーであります。

本作を一聴した印象は隻腕のフロントマン Sochan Kikonの少し中音域で濁りも感じられるハイトーン・ヴォーカルがオランダのメロハー・バンドTERRA NOVAのシンガー Fred Hendrixを彷彿とさせるのと、メインコンポーザーであるギタリスト Renlamo Lothaのテクニカルで流麗なプレイからそのバックボーンにプログHMがあると察せられる為か、TERRA NOVA + 初期DREAM THEATER ÷ AORなユーロ圏80年代風メロディアス・サウンドに聴こえ、所々でテスやエクストリームHMの影響やアコーステイスカルで朴訥なタッチ、そして英米ポップスの影響も感じられる、なかなかな日本人受けしそうなコンパクトでキャッチーなメロディアス・サウンドは国内盤がリリースされたのも頷ける良作だ♪ (゚∀゚)

手っ取り早く話題性で目立つ為にインド音楽要素を持ち込まない姿勢に好感が持てますが、その分強烈な個性は薄れてしまうのは避けられないし、自身の身に流れるインド由来の他の欧米バンドからは生み出されぬ独特な音使いやメロディなんかも使えていないデメリットもあるっちゃあるので、今後その辺りの要素も聴かせてくれると嬉しいんですけどね。

Sochan Kikonのヴォーカル・パフォーマンスはハイトーンになり過ぎな嫌いもあって、ちょっと線がか細くなり過ぎてフラットすれすれでフラつく箇所もあってまだまだ危なっかしい所も散見するのですが、これだけ音域が広くパワフルな歌声を器用に轟かせるフロントマンを擁するお陰で創造性に妙な足枷がつけられる事なく、自由自在にメロディを織り成し、感情の赴くままにプレイを解き放てるバックの演奏陣は実に楽しんでいるんだろうなぁ、というのがヒシヒシ伝わってくる奔放で爽快なメロディアス・サウンドは一聴の価値は間違いなくありますのでメロディアス・ロック愛好家の方には是非チェックして欲しいですね。

デヴュー作にして平均点は軽くクリアしているので、後はまだまだ借り物的なサウンドからの脱却と、より楽曲の完成度を高め、ABOUT USならではの独創性あるサウンドの確立、そして Sochan Kikonのヴォーカル・パフォーマンスのさらなる安定感向上さえ成れば、まだまだ欧米シーンでは無名な存在である彼等のその名がメジャー・シーンに轟くようになるのも夢ではないかもしれません(*´ω`*)

Track List
01. Right Now
02. Gimme Gimme
03. Lead My Heart
04. Our Fairyland
05. Loaded Love
06. Rock On Top
07. Rise
08. Golden Troops
09. Open Your Heart
10. Love And Affection
11. Our Fairyland

About Us Line-up:
Sochan Kikon    (Lead Vocals)
Renlamo Lotha   (Guitars)
Pona Kikon     (Guitars)
Soren Kikon     (Bass)
Renbomo Yanthan (Keyboards)
Yanni Ennie     (Drums)

P.S. 所でなんか track10だけ急にヴォリュームが下がってません?? 前の曲がバラードだから最初違和感少なかったけど…ヴォーカルとバックの演奏の音量の差の為なんだろうか?

# by malilion | 2022-12-03 17:25 | 音楽 | Trackback

米国産モダン・プログレ・バンドIZZが2ndリリース20周年記念盤に大量に未発音源を追加してリマスター盤をリリース!!

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IZZ 「I Move - 20th Anniversary 2CD Edition -」'22

Tomと JohnのGalgano兄弟を中心に1996年に結成され米国東海岸拠点に活動する、後にツイン・フィメール・ヴォーカル、ツイン・ギター、ツイン・キーボード、ツイン・ドラムスという複数の楽器を操るメンバーが活躍する特異な編成が売りの一つになる、変拍子ビシバシ系テクニカル・モダン・プログレ・バンド(この時点では5人、最新作では7人編成)の、02年発表であった2ndアルバムのリリース20周年を記念しての2022年度リマスター&22年新録アコースティック・ヴァージョンを含むLIVE、未発曲、リミックス別ヴァージョン等の今回が初出となる計18曲70分越えなボーナスディスク付き豪華二枚組盤がリリースされたので即GET!

20周年記念盤というインフォを見てビックリ! 『活きの良い米国グレ・バンドがデヴューしたなぁ♪』なんて喜んでいたのが昨日の事のように思い出されますが、もうそんなに月日は経過していたんですなぁ…(´д`)

…て言うか、なんで記念すべきデヴュー作のアニヴァーサリーはスルー?? もしかしてファンクラブ限定? LIVE会場のみでリリースとかされてたん? 誰か情報求ム!(汗

本作リリース時は、後にフロントマンとなる女性シンガー2人はゲスト扱いで数曲で歌うのみで、Tomと Johnの Galgano兄弟がまだリード・ヴォーカルを担当していた、今になって聴き返すとまだまだ垢抜けぬけれど若々しく瑞々しい歌声とハーモニー・コーラスが妙にくすぐったく、留まる事を知らぬ創造性と才気走る若き感性が火花散らす良作でありました。

やはり2人のドラマーが在籍し、Greg DiMiceliが伝統的なドラムキットを演奏する傍ら、ブライアン・コーラリアンも伝統的なアコースティックドラムと無数の電子パーカッション機器を組み合わせたキットを演奏しているのがユニークなバンド・サウンドの独創性を高めるのに大きく役立っているのは確かだろう。

後に Tomと JohnのGalgano兄弟のガールフレンド(後に結婚)である、Laura Meade嬢と Anmarie Byrnes嬢をツイン・ヴォーカルに迎えてバンド編成が固まってからの現在のサウンドと初期のサウンドスタイルは色々と異なってはいるし、個人的には古典的プログレなサウンドが各所で感じられる初期作の方が分かり易く好みなんですが、まぁ彼等はそのデヴュー作からして既に未来を見据えたサウンドを創作し始めていたので、そこは個人的な我儘でしかありませんね。

この後、妙にダークでヘヴィ、アンニュイでミステリアスな雰囲気を振り撒く、より内省的で音楽性も複雑に拡散したモダン・サウンドへ接近していく事になるのですが、この時点ではまだまだ70年代末期から脈々と受け継がれてきたグロプレ・サウンドをベースに、型破りな意表をつく技巧的な曲構成や、メロディアスな甘口ヴォーカルと穏やかで爽快なコーラス、繊細な音使いとワイルドでアクレッシヴなパワー押し、リズム・ループ等の新機軸も取り入れつつユーロ圏バンドを思わすウェットで叙情的なメロディや朴訥としたフォーキーなタッチ、そして優美なピアノや上品でクラシカルなストリングスも顔を出す、様々な音楽要素やハイテクを何気なく披露しながらも、妙にキャッチーでポップな心地よい美旋律がカラフルに展開する、アメリカ産バンドらしい抜けの良い爽快サウンドで煽情的にガンガン畳みかけ、一転サラリとモダンな音色も鳴り響かせていた気鋭の新USプログ・バンドだったんですよね(*´ω`*)

一聴するとUSバンドらいメロディアスなヴォーカルに耳を奪われがちなのですが、最先端のモダン・プログレの中に70年代の偉大な先達達からの影響がチラホラ伺え、YESやGENESIS等の影響が随所で垣間見える所なんかも大御所バンドの遺産を新人バンドがしっかり受け継いでいるのが分かって当時一人でニヤついて喜んでいたものです(w

4th『The Darkened Room』頃から徐々に初期作で聴けた分かり易いキャッチーさやポップさや、アコースティカルな叙情風味が美しく動と静のスリリングな対比も見事な、けれど親しみやすく爽やかでリリカルなメロディとメランコリックで洗練されたヴォーカル物のような印象は後退して音楽性の更なる高まりと難解度を増して行くのですが、この時はまだモダン・プログレのみならず、テクニカル系、メロハー系ファンな方にもお薦め出来ちゃう、現代アメリカン・プログレ・サウンドの最先端をひた走っていたクリエイティビティにあふれる快作な印象は今聴いても変わりません。

実際、本作がリスナーに好評だった事を受けてIZZはProgWest、ProgDay、CalProg、Rogue Fest、Rites Of Spring Festival(RoSfest)、そして権威あるNortheast Art Rock Festival(NEARfest)など、アメリカ国内の主要なフェスティバルにあらかた出演し尽くすアクティヴさを見せ、プログレ・メディアから彼等への注目度が俄然上がった訳ですから、20周年記念盤である本作は彼等にとって初期の活動を代表する記念すべき成功作と言っても過言ではないのでしょう。

元々、自主レーベルである Doone Recordsよりリリースされたインディ作で特に音が悪い印象を覚えるアルバムでもなかった(自主盤にしては良い音な方だが結局は自主盤レベルであった)のですが、流石に20年のテクノロジーの進化の恩恵を本リマスター作はバッチリ受けており、高音域のクリアーさが増し、各楽器のサウンドが明瞭に分離され、ボトム・サウンドに芯の強さと太さが与えられていて今の耳で聴いても全く見劣りしない、ダイナミックレンジが広く、より透明感が増し、雰囲気があって生々しい躍動感とエネルギーが伝わってくるように仕上がっておりますので、リマスター版、リミックス版との差異をオリジナル盤をお持ちの方も是非チェックしてみて欲しいですね。

さて、今回のリマスター盤リイシューで一番の目玉がボーナスディスク収録の未発音源の数々なのですが、今となっては珍しい初期の女性シンガーを含まない編成でのLIVE音源や、フィメール・ヴォーカルをフューチャーした新曲(次作用の曲?)、エモーショナルなヴォーカルと美しく叙情的なピアノだけで浪々と歌い上げられる本収録曲の22年新録アコースティック・ヴァージョン、Tom Galganoの奏でる美しくもアバンギャルドな展開も聴かせるピアノ独創曲、JAZZっぽい展開も楽しめるジャム音源、スタジオLIVE、NEARfestでのLIVE音源、メチャクチャにポップなコーラスが複雑に乱舞する未発表曲などなど、LIVE収録の詳しいクレジットが無いのでいつどこで収録された音源かは判然としませんが、分厚く華やかなコーラスもバッチリ再現しているLIVE音源はファンならば見逃せぬ音源を多数収録した本記念盤はファンは確実に入手せねばなりませんし、ファンでない方でモダンでテクニカル、そしてキャッチーなUSプログレ作がお好みな方なら是非一度チェックしても決して損はしない大ヴォリュームな一作に仕上がっておりますヨ♪ ('(゚∀゚∩

Disc 1 Remastered Original Album
01. Spinnin’Round
02. I Move
03. Weak Little Lad
04. I Already Know
05. I Wanna Win
06. All The New
07. Star Evil Gnoma Su
08. Another Door
09. Something True
10. Believe
11. Knight Of Nights
12. The Mists of Dalriada
13. Oh, How It's Great!
14. Coming Like Light
15. Light From Your Eyes

Disc 2 Bonus Tracks
01. I Move (Live)
02. From Here I Can See the Horizon (Alternate Version)
03. Weak Little Lad (2022 Acoustic Version)
04. I Already Know (2022 Acoustic Version)
05. I Wanna Win (2022 Acoustic Version)
06. Piano Themes (2022)
07. Confusion Jam (Live)
08. Spinnin’Round (Live in Studio)
09. SEGS (OG Intro)
10. Star Evil Gnoma Su (Live At NEARfest Early Mix)
11. Another Door ?
12. With The World Away (Previously Unreleased)
13. Lifecycle (Previously Unreleased)
14. I'll Never Finish Loving You (Previously Unreleased)
15. Oh How It's Great (Alternate Mix)
16. Coming Like Light (Live)
17. What Are We Playing ?
18. Oh, That One / Mists Of Dalriada (Live)

IZZ Line-up:
Paul Bremner   (Electric & Acoustic Guitars)
Tom Galgano  (Keyboards、Lead & Backing Vocals、Producer)
John Galgano  (Bass、Electric & Acoustic Guitars、Lead & Backing Vocals)
Brian Coralian  (Drum Programming、Electric & Acoustic Percussion)
Greg DiMiceli  (Acoustic Percussion)

With:
Anmarie Byrnes  (Vocals Track on 9)
Laura Meade    (Vocals Track on 10)
Paige Rigilano   (Spoken Word Track on 5)
Abigail Lombino  (Spoken Word Track on 14)
Aaron Lofaro   (Strings Cnductor Track on 11)


# by malilion | 2022-11-29 14:10 | 音楽 | Trackback