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北欧スウェーデンの新世代ハイブリッドHRバンドDEGREEDが衝撃の路線変更作6thをリリース!

北欧スウェーデンの新世代ハイブリッドHRバンドDEGREEDが衝撃の路線変更作6thをリリース!_c0072376_22111354.jpgDEGREED 「Are You Ready」'22

Robin(Vo&B)と Mats(Ds)のEriksson兄弟を中心とする北欧スウェーデン出身の4人組新世代ハイブリッドHRバンドが約3年ぶりに放つ6thアルバムをちょい遅れてGET!

本作から再びマネジメントを北欧ポップバンドのTHE CARDIGANSやEUROPEの John Norum、同郷先輩バンドH.E.A.T等が所属する『HAGENBURG』に、レコード会社も『Frontiers Music』に移籍しての新作リリースとなっている。

制作メンツは前作と変わらぬ4人でメンバーチェンジの類いは起こっていないのでファンは一安心だ。

また前作からフロントマンの Robin Erikssonが Robin Redへ、Micke Janssonが Mikael Blancという如何にもロッカーらしい芸名へ改名していたのだが本作で再び Robin Erikssonとクレジット(Mikaelの方は新しい芸名のまま)されており、恐らく先頃リリースしたソロアルバムでは Robin Redを名乗っているのでソロ活動の方は Robin Red名義で、バンドの方は本名で、という区別を付ける為に名前を元に戻したものと思われる。ややこしい…(汗

さらに本作最大のトピックは、80年代系サウンドを得意とする新世代のメロハー・バンド達を数多く世に送り出して来た『Frontiers Music』への移籍が影響したのか作風が大きく変わっており、シャープなモダンさとアメリカナイズされた華やかな美旋律を兼ね添えつつ、端々に北欧らしいウェットなメロディ使いやフック、そして細やかなアレンジと艶やかなヴォーカルメロディが実に味わい深く、ドライで作り物臭いUSA産バンド群のサウンドとはひと味もふた味も違うアグレッシヴで骨太な新世代バンドに相応しいハイブリッド・サウンドだった前作から大きくモダンな雰囲気が後退し、代わって所謂80年代風のキャッチーなメロディアス・サウンド要素が大きく全面に押し出され、さらに楽曲のアレンジもよりシンプルでストレートな感触が強い、良く言えばストレートに美旋律を楽しめる親しみやすさが増した、悪く言えば単純化して類型化したオールド・スクールなメロディアスHM的サウンドへと接近した作風となってしまった事だろう。

これまでテクニカルで凝ったアレンジとフック満載なメロディアスな美旋律をハイレベルで融合させた高品質なハイブリッドHRサウンドを披露し孤高の独自性を確立していただけに、今回のよりポピュラリティとストレート度合へバランスを傾けたメロハー路線変更には正直驚きを隠せません。

キャッチーでポップでありながら、ユーロテイスト漂うウェット感と北欧系特有のキラキラしたキーボードと透明感あるメロディ、メインリフでヘヴィに攻めつつサビでは突き抜ける爽快感とフック満点な分厚いコーラスというデビュー時からの方向性は変わる事なく、楽曲の完成度やアレンジの妙、そしてモダンなサウンド造りとバンドが持つ魅力をより一層に磨き上げ、さらにドラマティックさとダイナミックさ迸るサウンドスケールをこれまで一歩一歩弛まぬ努力と挑戦で地道に成長させて来ただけに、何故今さらこの定番メロハー路線を選択したのか、という疑問符ばかり頭に浮かんでしまいます…('A`)

楽曲がコンパクトでストレートになった為か、Daniel Johanssonの弾いていたエモーショナルなギタープレイも派手さは控え目に、バンド結成当初からバンドサウンドの中心として大活躍してきた Micke Janssonが操る鍵盤が紡ぐ涼やかなデジタルパッセージや煌びやかなシンセサウンドも楽曲の雰囲気出しやバッキングパートが増え、リズム隊のプレイも前作のようなメリハリ重視で陰影を生み出すようなアグレッシヴさは弱く、歌を重視した為かボトムを支える控え目な裏方に徹しており、それと代わるように分かり易いキャッチーなコーラスの比重が増し、Robin Erikssonの噛みつかんばかりな激しい熱唱もかなりマイルドで大人しく、穏やかでリラックスした歌声を聴かせるパートが増え、前作で感じた痺れるような魔法の如き眩いマジックを生み出していたスリリングに疾走する新世代ハイブリッドHRサウンドは影を潜めてしまったのが悲しい…orz

無論、散々ネガったのは以前の方向性と聴き比べてでの話で、北欧メロハー作として見た場合は Micke Janssonが操る鍵盤サウンドは煌びやかに楽曲を彩り、Robin Erikssonの余裕ある抜群の歌唱力を活かした深み有る逞しいヴォーカルは上から下まで幅広い音域をカヴァーし楽曲に多彩な表情を与え、Daniel Johanssonのコンパクト且つエモーショナルでなギターはツボを心得た過不足無いプレイでハードエッジを楽曲に与え、北欧HRバンドらしい高揚感と爽快感がバランスの取れたメロディを瑞々しく輝かせており、よりメジャーな展開を目論むのに相応しい計算された美旋律とガッチリとコンポーズされたキャチーなコーラスが満載なその新基軸サウンドは一般的な音楽ファンにも訴求しそうなのは確かだろう。

確かに楽曲がシンプルでストレートになったので聴き易くなったし、爽快なコーラスの使い方を含めて歌メロと美旋律の良さにフォーカスされた楽曲形態は完成度も高く終始心地良いのだが、前作までで聴けた灰汁の強さが失せマイルドで一般的になったサウンドにはおよそキラーソングと呼べるような一聴しただけで心を鷲掴みにされる衝撃は乏しく、このバンドならではの強烈な個性が薄れてしまったように思えて残念でならない。

とは言え、インディで好き勝手やってれば良いというアンダーグラウンドで自己満足的な活動ではなく、よりメジャーな市場でのブレイクと活動範囲の拡大を目論んでの今回の路線変更でしょうから、レーベルからのプレッシャーもあったのでしょうし、この度の彼等の選択を責める気にもなれないんですが…(´A`)ウーン

願わくば彼等の望んだ通りに、より一般的な聴衆の耳に彼等の作品が届き、さらなるメジャーな活動への展望が開ける事を願って今後の活躍を期待しておきます。

Track List:
01. Into The Fire
02. Higher
03. Feed The Lie
04. Radio
05. Are You Ready
06. Burning
07. Falling Down
08. Lost In Paradise
09. Turn Back
10. We Will Win
11. Desire
12. Falling Down (Acoustic Version)

DEGREED Line-up:
Robin Eriksson    (Lead Vocals、Bass)
Daniel Johansson   (Guitars、Backing Vocals)
Mikael Blanc     (Keyboards、Backing Vocals、Programming)
Mats Eriksson     (Drums、Percussion、Backing Vocals、Programming)



# by malilion | 2022-04-10 22:12 | 音楽 | Trackback

時代に恵まれなかったUSメロディアスHRバンドBLUE TEARSのデヴュー作がリマスター&リイシュー!!

時代に恵まれなかったUSメロディアスHRバンドBLUE TEARSのデヴュー作がリマスター&リイシュー!!_c0072376_20050969.jpgBLUE TEARS 「Same」'90

シンガーの Gregg Fulkersonを中心に1983年米国テネシー州ヘンダーソンで結成され、1990年6月にMCAレーベルからメジャー・デヴューしたUSメロディアスHRバンドのデヴュー作が再発で有名なフランスのレーベルBad Reputationから21年度リマスター&リイシューされたのをちょい遅れてGETしたのでご紹介。

長らく廃盤で入手困難だったメロディアスHR作の名盤がオリジナル通りの10曲収録で待望の22年度オフィシャル再発であります♪(*´∀`*)

今月末にレア盤ばかり集めた千円廉価盤シリーズでも国内リイシューされるのですが、残念ながら廉価盤は古いマスターのままなので、どうせなら音質が向上した本Remastered Edition盤を購入される方がよろしいでしょう。

素晴らしいデヴュー作を世に放ったにも関わらず、アルバムリリース後にレーベルと問題が発生したのと90年代を迎えた米国メジャー・シーンは暗黒のグランジー時代へと突入しつつあった為か、残念な事に彼等は本作のみを残してメジャー・レーベルをドロップしてしまい、次なる音源をリリースする事なく93年頃に解散してしまう…(涙

近年になってデヴュー作以降に2ndアルバム用にレコーディングしていた未発表音源や1st制作時のアルバム未収録曲などが2枚のアルバム『Mad、Bad & Dangerous』『Dancin'On The Back Streets』に分けられてマイナーレーベルからリリースされているので、もし本作を聴いて彼等の魅力にノックアウトされたメロディアス愛好家な方はデヴュー作の楽曲にも決して引けを取らぬキャッチーな楽曲の数々が納められた未発音源集の方もチェックされると宜しいだろう。

因みにフロントマンの Gregg Fulkersonを中心に Bryan Wolski(Bass、Backing Vocals)と Robert Streets(Drums、Percussion)の新メンバーを迎えた新生3人体制で05年に復活して2ndアルバム『The Innocent Ones』'06 を16年振りにAOR Heavenからリリースしたが、その後に音沙汰が無いので恐らくバンドはもう…と、思ったら09年4月に中心人物で唯一のオリジナル・メンバーであった Gregg Fulkersonが44歳の若さで虹の橋の向こうへと旅立ってしまったにも関わらず残されたメンバー2人で今もバンドは存続中(!?)らしい…

どうせならこの期に復活作もリマスターでリイシューして欲しいですよね、相変わらずBON JOVI臭(笑)がしますけど悪くないメロディアス作だったんだから…

さて、本作についてですがやたらと初期BON JOVIと比較される事の多い彼等のデヴュー作は、むしろBON JOVIよりもさらにポップでブライトなサウンドでシンプルに纏め上げられおり、80年代のバブリーでゴージャスなヘア・メタル全盛期の洗練を受けたヒットチャートを睨んでしっかりとプロダクションが施された産業ロック・テイストもあるコンパクトな楽曲には、DEF LEPPARD張りな分厚く伸びやかなバッキング・ヴォーカルとひたすらキャッチーな歌メロ、そして80年代風の派手でフラッシーなギターワークやメロディアスで爽快なHRサウンドが『コレでもか!』とばかりに目一杯詰まっており、メロハー・ファンに今こそ聴いて欲しい忘れられた名盤だと断言出来ます。

Gregg Fulkersonの歌声や声質がちょっとしゃがれ気味なザラついた感触がある為にBON JOVIとやたら比較されたのでしょうが、彼等の音楽にはBON JOVIのような埃っぽいUSロック・テイストや枯れたアーシーな味わいやユルさは無く、ほんのりウェットな美旋律とキャッチーなシンガロングとビッグなコーラスでガッチリ造り込まれたフック満点なヒットチューンをグイグイと展開していく様は寧ろDEF LEPPARDやDANGER DANGERに近いスタイルだったように思うのですが、まぁ、確かにちょっと Gregg Fulkersonが Jon Bon Joviを意識した歌い方を端々でしてるっポイので大雑把に初期BON JOVI風と言い表した方がイメージが伝わり易いのは確かではありますね(汗

如何にも米国メジャーHRバンドのデヴュー作という疾走感のある華やかでキラキラした80年代HR風の楽曲が多い中、これまた80年代バブリーHMバンドのお約束であるバラードもしっかりフィーチャーされており、もう5年彼等が早くデヴューしていれば間違いなくヒットチャートの常連としてその名をメジャー・シーンの歴史に残しただろうに、そう思うと残念で仕方がありません…(´д⊂)

『Slippery When Wet』時代のBON JOVI、80年代のDEF LEPPARD、初期DANGER DANGER、初期SLAUGHTER、初期FIREHOUSE等のオーバー・プロデュース擦れ擦れのキャッチーなアルバムが好きな方や、ギターを動力源とする80年代中期~90年代初期のポップでハッピーな米国HRが好きな人に是非お薦めしたい素晴らしいアルバムだ!(゚∀゚)

Track List:
01. Rockin' With The Radio
02. Crush
03. Blue Tears
04. Take This Heart
05. Halfway To Heaven
06. Innocent Kiss
07. Racing With The Moon
08. Kiss Me Goodbye
09. True Romance
10. Thunder In The Night

BLUE TEARS Line-up:
Gregg Fulkerson   (Lead & Backing Vocals、Lead & Rhythm Guitar、12 string Acoustic Guitar、Keyboards)
Michael Spears   (Bass、Backing Vocals)
Bryan Hall      (Rhythm Guitar、Backing Vocals)
Charlie Lauderdale (Drums、Percussion)

P.S.
アルバムジャケのデザインはLPオリジナルでなくメンバーの顔写真が配置された新装版であります。
内容には一切関わり合いないので特に問題にはなりませんけど。
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# by malilion | 2022-04-06 20:08 | 音楽 | Trackback

デンマークの期待の新星 H.E.R.O.が2年振りに3rdアルバムをリリース!

デンマークの期待の新星 H.E.R.O.が2年振りに3rdアルバムをリリース!_c0072376_16314168.jpgH.E.R.O. 「Alternate Realities」'22

本国デンマークよりここ日本での注目度の方が高いと評されている、デンマーク産ポップ・ロック・バンドが前作から二年ぶりとなる3rdをリリースしたのをちょい遅れてGET!

フロントマンの Christoffer Stjerneが語る所によると、意図的にメタリックなサウンド・アプローチを本作では試みたらしいが、以前よりも確かにヘヴィなリフとラウドに歪んだギター・サウンドがフィーチャーされたオルタナティヴロック・スタイルの楽曲がモダンなタッチで描かれ、パンデミックの影響を受けてダークになった気持ちと Christoffer Stjerneの宗教絡みのディープでパーソナルな体験を反映したシリアスな歌詞と良くマッチしている。

アルバムは全体的にダークでヘヴィなトーンとモダンなプロダクションにまとめられており、キャッチーでもハッピーでもないポスト・ハードコア風だったり典型的なエモ・バンド風のそのサウンドは、前作の朗らかなポップ・サウンドが好きだった方には少々残念な方向へ進化したのは間違いない。

とは言え、宗教的な対立が引き起こした最愛の家族との関係崩壊と喪失、それに伴う悲しみ、喪失が残した傷、その後の癒しのプロセスという、フロントマン Christoffer Stjerneのパーソナルなストーリーを反映した歌詞には救いと癒しが最終的には語られており、それはアルバムのアートワークである折り紙の鳩(希望、癒し、許しの象徴)が表すように、グ゙ランジー・メタルのような暗い怒りや救いの無い悲しみばかりではないのは、時折現れる甘い歌メロや物憂げな歌声、そしてゆったりとした静寂とウェットで優し気なメロディを聴けば十分に理解出来るだろう。

前作が気に入っていた方なら本作の内容や方向性で少々ガッカリする所もあるでしょうが、明るい話題もしっかりありまして、MEWのベーシスト Johan Wohlertが正式メンバーとして加入し、やっと4人組バンドとしての体制が整ったのは何はともあれ喜ばしいですネ(´∀`)

リズム隊がやっと形成された影響か、本作ではベース・プレイが強調されている箇所やソリッドなリズム隊とハードなギターが絡み合って生み出すラウドなリフは実に重厚で、ポップス、ポスト・ハードコア、オルタナティヴ・ロックが巧くミックスされたドラマチックで劇場型のモダン・ポップロックに前作から引き続きフィーチャーされるユーロ・バンドらしい憂いを帯びたエモーショナルなメロディと近未来的なエレクトロニクスを駆使したデジタル・サウンドが融合したモダン・サウンドの上を、Christoffer Stjerneの多様な表情を見せる伸びやかで繊細なヴォーカルが滔々と流れていく様は相変わらず美しい。

ただ、総じて楽曲の完成度は高いしハイレベルなプロダクションの施されたサウンドは磨き抜かれ洗練されているのだが、自身が意図したようなロックらしい生々しさは余り感じられず、それは前作でも苦言を呈したヴォーカルの比重が大きいミックスや、やたらとヴォーカル・エフェクトがかけられているのが原因で生っぽさが失われている為だと思われ、オルタナティヴやラウンドロックな方向性なのに妙に造りモノっポイ感覚が残るアルバムとなってしまったのは残念だ。

やはり生々しくストレートなロックという方向性にしてはデジタリーでエレクトリックなエフェクト・サウンドが多すぎるように思うし、ダークでヘヴィな部分もあるが最終的にはラジオやメインストリームでのチャートアクションを念頭に置いてソングライティングされている為か中途半端にキャッチーさも顔を出したりして終始違和感を感じてしまうのは問題だろう。

Christoffer Stjerneの語る言葉を信じて熱心なHMファンが本作に手を出すべきではないのは間違いないが、昨今のポピュラー・ミュージック寄りのモダン・ロック好きな方なら問題なく本作を気に入るのかもしれません。

個人的には、どの曲もメロディーは良いと思うけれどちょっとダークに傾き過ぎているし、キャッチーさもイマイチで、その上にロックらしい熱いグルーヴ感が薄いメカニカルな作りモノっぽいリズムワークが、小奇麗で洗練された総じて質の高いサウンドなだけに余計に残念でありました…

やはり看板ヴォーカリストのパーソナルな歌詞に引っ張られた感じで楽曲全体がダクでネガティヴな感情に染まっているイメージが大きかったように思えます。

日本盤CDにはボーナス・トラックが2曲収録され、初回生産限定盤にはデンマーク・コペンハーゲンにて昨年ロックダウン解除後に行われたLIVEの模様を収めたDVDが付属しているので、音源マニアな方は初回限定盤を速やかにGETしておきましょう。

Track list:
01. Gravity
02. Lead The Blind
03. Never Be the Same
04. Oxygen
05. Made To Be Broken
06. Personal
07. Cynical
08. Monster
09. Bring Me Back to Life
10. Heavy Heart
11. Hopeless
12. Is It Me You`re Looking For

H.E.R.O. Line-up:
Christoffer Stjerne   (Vocals & Guitars)
Soren Itenov      (Guitars)
Anders Kirkegaard   (Drums)
Johan Wohlert     (Bass)




# by malilion | 2022-04-05 16:32 | 音楽 | Trackback

アメリカンCCM系大御所ロック・バンドPETRAの旧譜のデジタル・リマスター&リイシュー第二弾がリリース!!

アメリカンCCM系大御所ロック・バンドPETRAの旧譜のデジタル・リマスター&リイシュー第二弾がリリース!!_c0072376_23010712.jpgPETRA 「Not Of This World」'83

1972年に結成され、浮き沈みはあるものの長らくCCM系アーテイストとして第一線で活躍し、2005年に惜しまれつつ33年のキャリアに幕を引いたハズなのに近年また再結成(リーダーの Bob Hartmanは、一度は引退したお爺チャン…)したり、元メンバー達が集って別名義バンドで活動したりと未だ関連音源がリリースされ続けているインディアナ州出身の大御所USAクリスチャン・ロックバンドのアルバム5枚(3rd、4th、6th、8th、10th)が、21年度リマスター&限定500枚リイシューされたので即GET!

前回は3作リイシューだったが今回は5作リイシューされており、前回に続き何故か飛び飛びでアルバムがリイシューされている。

折角の再販なのですがボーナストラックの類いは一切追加されておらず、オリジナル盤と同じ曲数でインナーも特に豪華な装丁(歌詞付き8Pブックレット仕様)という訳でもない、限定のトレーディング・カード付きな点だけが今までのリイシューと違うくらいという、オリジナル盤のアナログLPや以前のCD盤をお持ちの方には価格的にもちょっと残念なリイシューなのも前回と同じ…(´д⊂)

とは言え、以前のCD盤は軽く25年程前の古いマスタリングの音源なので、新たなリマスターによるクリアーで音圧がアップしたサウンドで彼等の美しくキャッチーな音楽を楽しむ為や懐具合に余裕のある方は、未だに入手が容易でなくプレス数も多くないCCM系バンドのアルバムなので購入しておきましょう。

最初期はフォーク・グループの様な朴訥なアコースティック・サウンドであったが当時からCCM系お約束である売りの美しいコーラスはフィーチャーされており、時代が移り変わるにつれシーンで流行っているサウンドを巧みにバンドサウンドへ取り入れ変化し続け、80年代はキャッチーでフックある産業ロックやAOR風のキーボードと爽快なコーラスが活かされたサウンドへ、John&DinoのElefante兄弟プロデュースが起爆剤となって再度チャートを賑わした90年代初期まではバブリーでゴージャスな分厚いコーラスがタップリとフィーチャーされたギター・メインなヘア・メタル風の派手で煌びやかなアリーナ・ロック、90年代中期からは一転ヌー・メタル風のダークでグランジーな若者向けサウンドへ、とCCM系アーティスト特有の一見無節操に思える音楽的変節を見せつけ一般のロックファンを戸惑わせた彼等だが、今回リイシューされたのはそんな彼等の活動が最も華やかでチャートアクション的にも商業的にも大成功した時代直前のJOURNEY、STYX、KANSAS、FOREIGNER、REO Speedwagon風サウンドを披露していた頃のアルバムだ。

いやー、STAR WARSの影響がモロに感じられるSF風ロゴといい、CG風なデジタル表現を取り入れたイラストといい、来るべき21世紀と未来へ漠然とした希望が持てていた華やかな80年代を意識させる派手な(手書きなのがミソ!)ジャケットアートが懐かし過ぎて涙が出そう(w

ギラギラしたジャケのイメージ通り、これでもかとシンセサイザーをバリバリにフィーチャーしたデジタリー感(アナログ・シンセだけど)を押し出した近未来感をイメージさせる壮大なイントロが飛び出して来て俄然期待させられる(笑)ものの、楽曲の方はこれまでと同一路線のオーソドックスなアメリカン・ポップ・ロックで、相変わらずアコースティカルな味わいを残しつつ穏やかで美麗なコーラスを主体にシットリしたメロディアとキャッチーな歌メロが楽しめるコンパクトな楽曲が詰まった安心安定な80年代USロック定番な作風となっている。

前回のリイシュー第一弾の時にも述べた通り、CCM系アーティストは皆そうなのですが音楽形態的にメッセージ性が強い歌詞を歌う事(ココが著しく聴く層を限定している要因でもあるんですケドね…)が殆なものの、美しいコーラスは彼等のようなCCM系バンドの専売特許なので無論のこと、キャッチーでポップ且つコンパクトな楽曲は華やかなキーボードと主張し過ぎないエッジあるギターが織りなす圧巻のページェントとなってクリスチャン・ロックに相応しい荘厳さもシッカリと演出しており、メロディアスなアメリカン・ポップロックがお好きな方にこそ是非に彼等の作品を一度チェックしてみて欲しいですね。

全アルバム通してその時々のメジャー・シーンを意識したサウンドのアルバムを残して来た彼等ではありますが、USバンドに典型的なドライ・サウンドに成り過ぎる事もなく、しっとり叙情感あるメロディもそこはかと感じさせ、初期のフォーク・テイストある楽曲もしっかり後期でも聴かせたりと、さすが伊達に長いキャリアを誇る大御所バンドではない幅広く深味ある音楽性と艶やかで繊細な美旋律の数々には未だに魅了されっぱなしであります。

残すは彼等のバックカタログの中でも最も商業的に成功した、DEF LEPPARDの『Hysteria』をモロに意識したビッグで分厚い華やかなコーラスがフィーチャーされた、正に彼等の黄金期でもありアメリカン・ロックが破竹の勢いで全世界を席捲していた当時のゴージャスでキャッチーなサウンド満載なアルバム『Unseen Power』'91 『Petra en Alabanza』'92『Wake-Up Call』'93がリイシューされるのが今から待ち遠しいくて仕方がありません。

その後の、グランジー時代の旧譜はリイシューされても手を出すか迷いますけどね。リマスター効果が余り効果ないダーティーでシンプルなサウンドだった時代ですし…(汗

とまれ順調にリマスター&リイシュー作業が進んでいるようですので、次なる第三弾が待ち遠しいですね(*´∀`*)




# by malilion | 2022-03-28 23:01 | 音楽 | Trackback

70年代レイドバック北欧クリスチャンHRバンドMODEST ATTRACTIONのアルバムが21年度最新リマスターでリイシュー!!

70年代レイドバック北欧クリスチャンHRバンドMODEST ATTRACTIONのアルバムが21年度最新リマスターでリイシュー!!_c0072376_00133552.jpgMODEST ATTRACTION 「Get Ready」'21

後に北欧ネオクラHMバンドNARNIAを立ち上げるシンガー Christian Liljegrenと実弟でベーシストの Simeon Liljegren、そしてギタリストの Stephan Mohlinという80年代後半に北欧スウェーデンのクリスチャンHMアンダーグラウンド・シーンで名を馳せたキーボード入り5人組メロディアス・ロックバンドBORDERLINEの元メンバーを中心にLEVITICUSの90年USツアーでヘルプで叩いたドラマー Mick Nordstromを迎えて1991年に結成された4人組70年代レイドバックCCM系HRバンドMODEST ATTRACTIONは、アルバム・デヴュー前にインディ・バンドお約束の『Modest Attraction』'91『Ⅱ』'92 という2本のデモテープをリリースしていたが、そのデモ音源を一枚のCDにまとめR盤で92年にリリースされていたマニア向け音源が最新テリマスターを施され、バンド結成30周年記念盤LEGENDS REMASTEREDシリーズの一枚としてUS Retroactive Recordsより今年始めにリリースされていたのを今頃にご紹介。

同時にデヴュー・アルバム『The Truth In Your Face』'94、2nd『Divine Luxury』'96の二枚のオリジナル・アルバムも結成30周年記念盤としてリマスター&リイシューされているので彼等のファンならずともオルガンをフィーチャーしたワイルドな70年代風北欧HRバンド好きな方はお見逃しなく!

因みに今回リイシューされたデヴュー作から1曲収録数が減って『Get Ready』の方へ減らされた楽曲は収録されており、彼等的には1stリリース時にボーナストラックのつもりで追加したデモ曲だったのかもしれませんね。

また、2ndはアルバムジャケのデザインが一部変更されて額縁の様な枠が追加され、バンドロゴの位置と大きさが変更されていますが、収録曲数に変化はありません。

今回のデジタル・リマスター作業は、MODEST ATTRACTION末期にバンドへ加入し、後にNARNIAを立ち上げるギタリスト C.J. Grimmarkが手掛けており、リマスター効果で『The Truth In Your Face』、『Divine Luxury』、『Get Ready』全てがクリアでシャープな今の時代にも十分通用するパワフルなサウンドへブラッシュアップされた、かつてない程プロフェッショナルな仕上がり(2ndは完全自主制作だったから…)になっていますので、オリジナル盤をお持ちの方も是非一度本リマスター盤をチェックしてみてください。

デヴュー・アルバムのリリース前にEP『Blizzful Zample』を93年にリリースしていますがEPの楽曲は全てデヴュー作に収録されているので、今回の『Get Ready』がこうしてリマスター&リイシューされ、これまで長らく廃盤だったMODEST ATTRACTIONの音源の殆どが容易に入手出来るようになったのは大変喜ばしいですね(*´ω`*)

残るレア音源はデヴュー作をリリースした94年末にリリースされた4曲入りクリスマス・ソング集『Modest Christmas』のみと言う事になりますが、まぁアルバム未収録曲を含むとは言え『MODEST ATTRACTIONのダイハードなファンならば絶対に入手せねばならん!』と気色ばむ程の音源でもないので(因みにデヴュー作と同じViva Recordsからリリースされたマキシシングル)音源収集に熱心な方以外は無視しても大丈夫でしょう。

まぁ、確かに面白い音源だし、先行リリースされたものの結局2ndに収録されなかった新曲もありますので、マニアな方は頑張って緑のジャケのマキシシングル盤を探してネ(w

このバンドを語る上で外せないのがNARNIA、DIVINE FIRE、AUDIOVISION、GOLDEN RESURRECTION、FLAGSHIP、THE WAYMAKER、ソロ活動、etc…等と多数のプロジェクトやバンドを掛け持ちで活躍する人気フロントマン Christian Liljegrenですが、彼がメジャー・シーンで注目を集めるようになる前にインディで活動していたマイナーなCCM系70年代レイドバック北欧HRバンドMODEST ATTRACTIONだけは、その後に彼が参加したアルバムで聴ける歌唱と些かスタイルが違っていて、バンド・コンセプトのせいもあるのでしょうがダーティでラフなスタイルの低めな歌声とザラついたパワフルな熱唱を聴かせており、そういった点を含めても Christian Liljegrenファンなら本バンドのアルバムは外せないマストなアイテムなのは間違いない。

デヴュー作、2ndアルバム共に鍵盤奏者を招いており、1stには元バンドメイトの Richard Eriksson(ex:BORDERLINE)がハモンド・オルガンで、Stefan Selvanderがアコースティック・ギターで、2ndでは Niklas Johnsson(ex:XT)がハモンド・オルガン、ローズ・エレクトリック・ピアノで客演し、重厚且つ華麗なサウンドでアルバムに強烈なアクセントと華を添えるだけでなく、ある意味でレイドバックした70年代風HRというバンドカラーを決定付けるサウンド要素を奏でた準メンバーと言える存在だろう。

どうせなら専任キーボーディストをメンバーに迎えて活動して欲しかった所ですが、まぁ時代的に90年代はキーボーディストはお呼びじゃないってな感じなシーンの流れだったし、ゲストで十分とバンドは考えていたのかもしれませんね。ちょっと悲しいけど…

さて、本作についてだが、アルバム・デヴュー前のバンド・コンセプトがまだまだ定まり切っていない時期のデモ音源と言う事もあってか、その後のアルバムで聴かれる、QUEEN、DEEP PURPLE、RAINBOW、URIAH HEEP、THE SWEET等の70年代レジェンドHRバンド達からの強い影響を感じさせる70年代風レトロ・サウンドをベースに、分厚いファルセット・コーラスとキャッチーに疾走する楽曲、アルバムの随所でフィーチャーされるハモンド・オルガンの重厚で歪なサウンド・アクセントといった彼等の特色が感じられないだけでなく、強く打ち出していたレイドバックした雰囲気も薄めだし、その後のアルバムで常に感じられたダークな雰囲気やメロディ、そしてウネる様な骨太なグルーヴも弱く、ファンク、ブルース、プログレッシブロック、ドゥーム的な要素が組み込まれた細やかな楽曲展開や絶妙のアレンジ等が聴けない、逆にこの後のアルバムでは影を潜めてしまうシンプルでストレートな縦ノリ風の朗らかで生々しいロックンロール・テイストが強く感じられる非常に新鮮で面白いサウンドが全編に渡って展開されており、後に聴けるワイルドで図太いリズムが暴れ回るHRサウンドを思うと実に興味深い一枚と言えましょう。

まぁ、デモの時点でそもそもバンドに専任キーボーディストが在籍して居ないのだし、ドラマーの Mick Nordstromがキーボードをちょっと弾く程度のバンド構成だったのだから、ゲストに元バンドメイトの Richard Erikssonを迎えてのデヴュー作のサウンドとかなり音像に差があってもおかしくはないが、もし重厚なオルガンをフィーチャーしたHEEPばりなファルセット・コーラスが無かったならば果たして自分は本バンドのアルバムに手を出していたかと考えてしまう、それ程に音楽性や向かう方向性の違うサウンドを鳴らしている本作は、資料として当然大変貴重だし、その方向へ発展しバンドが進まなくて良かったと思える音源でもあります。

QUEEN、DEEP PURPLE、RAINBOW、URIAH HEEP、THE SWEET等のファンな方は勿論、ハモンド・オルガンとワウ・ギターがアグレッシヴにファンキーに絡み合いながらプログレッシヴに展開する楽曲と、レイドバックした雰囲気をタップリと漂わせつつ仄かな北欧ハードポップのキャッチーさとHEEPばりのファルセット・コーラスを伴ってグイグイ疾走する70年代風HRサウンドがお好きな方は是非本バンドのアルバムをチェックしてみて下さい、絶対に損はしませんよ!(゚∀゚)

尚、初回限定盤でアナログLP盤もリリースされているだけでなく、さらに限定カラー・ヴァイナル盤もリリースされているので、LPマニアの方はそちらのチェックもお忘れなく。

Track list:
01. Action
02. King Of Rock'n'roll
03. Get Ready
04. Come On
05. Unfailing Love
06. Be Your Child
07. Love Shot Me Down
08. Calm Before The Storm
09. Shake The World
10. Down On My Knees

MODEST ATTRACTION Line-up:
Christian Liljegren       (Lead Vocals)
Simeon Liljegren       (Bass & Backing Vocal)
Stephan Mohlin        (Guitars)
Mick Nordstrom        (Drums、Keyboards & Backing Vocal)





# by malilion | 2022-03-28 00:14 | 音楽 | Trackback