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パンク到来前夜の古き良きUKハードプログバンドTIMEの唯一作が国内初となるCDリイシュー!

パンク到来前夜の古き良きUKハードプログバンドTIMEの唯一作が国内初となるCDリイシュー!_c0072376_20295790.jpgTIME 「Same」'75

12年にPROG TEMPLEなる海外レーベルから一度リマスターでCD化されリリースされていた事(ブートレッグの類いは数知れず)のある知る人ぞ知る4人組英国プログレ作が、最新デジタルリマスターと紙ジャケ、そしてSHM-CD仕様になって国内初リリースされたので、そそくさとGET!

本作はSPONTANEOUS COMBUSTIONのMargetts兄弟が新たに結成したUKプログレ・バンドで、当時ENIDのファースト等をリリースしていたBUKから75年に発売された唯一作となっており、本リイシュー盤には再発モノに定番なボートラや未発音源等は追加収録されていない。

マイナー・プログレ系ファンからすると本バンドのメンツで注目なのは、後に幻のUKプログバンドENGLANDへ参加する Joe Dolly(Ds)が在籍していた事だろうか?

プロデュースはKRAFTWERK等の仕事で知られるドイツ人 Conny Plankに手によるもので、他にもプログレ寄りHRを展開するドイツHRバンドLUCIFER'S FRIENDや今や大物なSCORPIONSのデビュー作も手がけていた人物なだけあって、YES(特にベースが)やRUSHを引き合いに出されて語られる事の多い、万華鏡のように複雑にメロディアスに展開するテクニカルでハードな彼等のデビュー・サウンドを見事に捉えている。

12年リマスター作と聞き比べてみたが、既に当時にしてかなりクリアなサウンドに仕上げられていたし、7年ぶりのリイシューとは言え本盤で劇的に音が変化(そもそもオリジナルが隙間を活かした比較的シンプルなサウンド創りなのでリマスター効果にも限界がある…)している訳ではないので、12年PROG TEMPLE盤をお持ちの方は無理して購入(まさかの同一デジタルリマスター音源? それくらい変化無…って思ったら、音の抜けが向上してた)しなくてもいいかもしれない。

久しぶりに本作に耳を傾けてみたが、ビード系バンドのようなリフが散りばめられたハードドライヴィンに疾走するHRサウンドにシンフォニック系の華やかなキーボードが絡み、プログレ的テンポチェンジの怒濤の連続とテクニカルで一筋縄ではいかぬ複雑な展開がサウンドの立体感と重厚感を演出しつつ、それらの巧妙なプレイヤースキルを披露する楽曲は、ポップなコーラスやYESばりなハイトーンのメインヴォーカルがしっかりフィーチャーされコンパクトに纏め上げられた歌モノ的な感触でサラリと聞けてしまえるキャッチーさも兼ね添えているハイスペックなサウンドで、今聞いても驚かされる箇所が多々あるのが凄い。

パンクの脅威(76年からなんだよなぁ…)が到来しなければ、間違いなく次作でさらなる高みへ駆け上っただろう有望な新人バンドだっただけに、時代が悪かったとは言えこれ一作しか残せなかったのが残念で仕方が無い(つд`)

リヴァーブの深くかかった癖の強いギターソロやYESチックなリズム展開はビート系っぽかったり、ビブラフォンとアコースティックギターのデュエットはエレガントなプログレっぽく、GENTLE GIANTっぽいコーラスやSquire張りな図太くワイルドなベース、EL&PやYESのようなめくるめくシンセサイザーのソロ、そしてKING CRIMSON的なヘヴィーなギター展開等、多くの先輩UKプログバンド達のサウンドピースが垣間見えるものの決してフォロワーではなく、独自のサウンドを確立しつつあるバンドであった事は間違いなく、活動期間も短いマイナーバンドのアルバムなれどこうして幾度もリイシューされているのは、本作が魅力的な作品である事の証明と言えるだろう。

ENGLANDファンは勿論のこと、パンク到来以前の古き良きUKハードプログ作がお好きな方ならチェックしておいて損はない好盤なので、ご興味あるようでしたら是非に!



# by malilion | 2019-04-05 20:20 | 音楽 | Trackback

日本が誇るHMバンドANTHEMの、待望の全編英語による再録BESTがリリース!!

日本が誇るHMバンドANTHEMの、待望の全編英語による再録BESTがリリース!!_c0072376_18191238.jpgANTHEM 「Nucleus」'19

日本を代表する正統派HMバンドANTHEMがドイツを拠点とするHMレーベ『Nuclear Blast』と正式契約し、遂に世界進出盤をリリース!

リリース第一弾となるのは全曲英詞による新録BESTアルバムで、ミックスとマスタリングをスウェーデンの名プロデューサー兼エンジニアの Jens Bogrenが担当し、数多くのバンドとの仕事振りで発揮されてきた彼ならではのファットな重低音を効かせた図太く逞しいサウンドによってANTHEMの宝玉の楽曲を磨き上げ、ANTHEMサウンドは元よりワールドワイドクラス、世界水準においてもトップクラスの存在だと証明する見事な作品に仕上げている(*´ω` *)

ANTHEMのアルバムのプロデュースと言うと真っ先に思い浮かぶのが今は亡き Chris Tsangaridesだが、その他にもRoy Z等の手によるプロデュースが施されたアルバムのサウンドと比べてみても Jens Bogrenの緻密な仕事ぶりはそれらを上回る素晴らしさで、正に『現代世界基準』の硬質でキレ味鋭いMサウンドに仕上がっていて、文句無しにANTHEMファンにお薦めな一枚と言えよう。

いや~、ホント感無量ですね。遂にあのANTHEMがワールドワイドにデビュー(ヨーロッパ圏は『Nuclear Blast』北米、オーストラリア、ニュージーランドは『Golden Robot Records』日本、アジア圏は『Ward Records』)を果たしたんですから! ホント、長かった…(ツд`)

演奏も歌も、楽曲も、全てが最高なのが分かっている本作に置いて、最大の注目点である森川による英語ヴォーカルパートだが、全曲英詞ながら元曲の歌メロを損なう事なく、似た語感の言葉をチョイスして英詞化されているのでオリジナルの歌メロと違和感なく聞く事が出来き、世界進出盤では旧来の歌メロを多少変えて楽曲アレンジも変えてくるかな? と予想していたらそんな事は一切無く、元々の完成度が高かった楽曲をさらに磨き上げた、という手堅くも安心な古くから彼等を応援しているファンにもニッコリな出来だ。

また、収録された13曲のうち『Venom Strike』を除く12曲が01年に再結成して以降の楽曲で固められており、懐メロじみた過去の代表曲に頼る事ない現在を生きる“現役バンド”であるという自負や、再結成以降常に“常に前進する現在進行形のANTHEM”を証明し続けてきたリーダー柴田サタンの主張を強く実感出来て、今回の再録BEST盤の選曲も当然の結果と頷ける。

でも第二弾では、昔のブリティッシュHRの臭いプンプンな超絶名曲の数々を今風にアレンジしたリメイクとかも聴いてみたかったりするんで、その辺も柴田サタン様お願いしますデス(゚∀゚)♪

海外での本作の評価を見ると、ANTHEMはクラシックスタイルなHMをメインでプレイし、古典的ながら強力にメロディアスな楽曲に、多様だが常にパワフルなリズム・パッセージを効果的にMIXして表現しており、ある瞬間は疾走感あるメロディックHR、またある時は繊細なメロディが光るネオ・クラHM、そしてタフでダーティな近代的パワーメタル・サウンドが交差する楽曲のレベルは非常に高く、35年間HMをプレイし続けて来た経験がしっかりと活かされている、等の評価を得ており、かなり好意的なのが窺え嬉しい事この上ない!('(゚∀゚∩

森川のヴォーカルは、予想通り Graham Bonnetっぽいという評価や、面白い所でDOKKENの Don Dokkenっぽい(!?)歌声だ、とかIRON MAIDENの Bruce Dickinsonっぽい歌声(!?)に聞こえる、とかいう謎な批評(笑)もあって、海外の人にはそういう風に聞こえるのかと驚かされますね。

ダークで鈍色な轟音アングリー・サウンドでシーンが席巻されっぱなしだった反動でか、ユーロ圏では華やかでポップな80年代風サウンドの再評価の機運が高まりつつあるようですが、そうした最近のシーンの動きに融合した80年代当時の旧曲を再録したBEST盤を出すのではなく、比較的近年の曲中心に固めたBEST盤をリリースした柴田サタン率いるANTHEMに、現行の欧米マーケットへ殴り込みをかける硬派な男気と熱い意気込みをビンビン感じます(*´ω` *)

次なる活動はユーロ圏でのLIVE活動になる模様なので、ファンは勿論のことメロディアスHMファンもANTHEMの動向に刮目して注意せよ! m9(`Д´)




# by malilion | 2019-03-31 18:13 | 音楽 | Trackback

イタリアン古典シンフォ派なIL CASTELLO DI ATLANTEが発売25年記念盤としてデビュー作をリ・レコーデイングしてリリース!

イタリアン古典シンフォ派なIL CASTELLO DI ATLANTEが発売25年記念盤としてデビュー作をリ・レコーデイングしてリリース!_c0072376_20582938.jpgIL CASTELLO DI ATLANTE 「Siamo Noi I Signori Delle Terre A Nord」'19

大昔からお気に入りのイタリア・インディレーベル VINYL MAGIC New Prog'90から、70年代から活動していたにも関わらず92年にようやくデビューを果たした、ヴァイオリンをフィーチャーした6人組イタリア産シンフォニック・ツインキーボード・バンドの、3年ぶり7枚目(LIVE2枚含むと9枚目)となるオリジナル・スタジオアルバムがリリースされたのを、ちょい遅れてGET!

久しぶりの新作は、92年のデビュー作『Sono Io Il Signore Delle Terre A Nord』のリリース25周年記念として現在のメンバーで新録されたニュー・レコーディング・ヴァージョンで、収録曲を曲順にニュー・アレンジで再録しているが、内1曲(オリジナル・アルバムでは7曲目『Estate』)のみカットし、代わりにボーナストラックとして新曲を1曲を収録しており、オリジナル・アルバムを持っている方も無視出来無い内容となっている。

デビュー当時はヴァイオリニストをメンバーに含む5人組で、ドラマーがキーボードも演奏する変則的なツインキーボード体制だったが、現在はちゃんとキーボーディスト2人、ヴァイオリニストも擁する6人組体制となっており、既にオリジナルメンバーは Aldo Bergamini(Guitar、Vocals)と Dino Fiore(Bass)、そして Paolo Ferrarotti(Keyboards、Vocals、Drums)のみとなっているのでメンツの半分が違う編成でデビュー作を単にリメイクするだけでも雰囲気が違ってくるのは簡単に予想出来る訳だが、初めて彼等のアルバムを聴いた時、小雨の情景が浮かぶシットリした情緒が香るものの70年代プログレの影響から抜けきれぬマイナー・バンド特有なイマイチ垢抜けないサウンドなれど、妙に心に残る儚くも美しい繊細なメロディを聞かせてくれたのを今も良く覚えており、そんなウェットで穏やか、そして柔和なサウンドだった印象がどのように変化したのか、に注目しつつアルバムの音に耳を傾けてみました(*´ω` *)

25年の時間の経過によって当然、メンバーのテクニックやミュージシャンとしての質、そして録音技術も向上しているのでオリジナル盤よりクリアで密度の高く艶やかな輝きあるサウンドに仕上げられているのは無論の事、PFMやQUELLA VECCHIA LOCANDAに近い、流麗でドラマチックなイタリアン・シンフォの伝統をアナログキーボードを多用して表現する事に拘りを持つバンドらしい、クラシカルなヴァイオリンや軽やかなピアノの音色をアクセントに華やかでメロディアスなアコースティック・アンサンブルを組み合わせ、リリカルな美しいメロディやナチュラルな楽器の響きに70年代古典イタリアン・プログレ直系バンドならではの気品が色濃く漂い、さらにデビュー当時の90年代ネオ・プログレ・バンド達からの影響(ポンプチックなシンセが堪ら~ん♪)もうっすら感じ取れる点が、今の耳で聞くと古臭いのに新しい要素が混ざり合ってサウンドに面白い効果を生み、絶妙にして繊細な陰影を楽曲に浮き立たせているのがなんとも新鮮に思えてしまう。

ただ、オリジナル盤にあったギターによる爽やか系のラテン・ポップスやフォークなどの要素も感じさせるシンフォニック・ロック、といった軽目のサウンドな印象はすっかり本リメイク盤では払拭されて、イタ公ならではの暑苦しさがサウンドにかなり濃厚に漂っているので、オリジナル盤にあった小雨の情景が浮かぶシットリした情緒が香る、といった濃厚プログレサウンドが専売特許なイタリアン・バンドらしからぬ弱々しく繊細なイメージはかなり後退しているのがちょっと残念ではありますが、デビュー当時のマイナーB級イタリアン・シンフォバンドまんまといった脆弱なイメージのサウンドより、本作のしっかりプロダクションされ磨き上げられた艶やかで深みある響きのサウンドな方が、同じインディ作と言えどより大衆受けする音なのは間違いなく、コレはコレで彼等の進歩を体現するサウンドなので、後はリスナーの好みの問題と言えましょう。

あれこれ妄想しても無駄なのは百も承知ながら、デビュー当時はインディリリースだった事もあって劣悪なサウンド(特にボトムが…)でこじんまりした音のアルバムであった訳だが、本作での美しく艶やかなヴァイオリンや軽やかなピアノ、そしてアコギの木訥ながらシンプルな響きが絡み合い、芳醇な香りを放つワインのように様々な味わいを放って拡がっていく調べの数々を聞くに、デビュー当時ちゃんとしたメジャーレーベルのバックアップや資金的援助が有ったならば、間違いなく『90年代初頭に蘇った70年代古典イタリアン・プログレ直系バンド!』とか『QUELLA VECCHIA LOCANDAの後継バンド現る!』みたいに、もっとシーンにその名を華々しく轟かせていたのだろうに『惜しい!』と勝手に悔しがってしまうくらいこの発売25周年記念盤の出来は良く、是非懐かしの70年代イタリアン・プログレ好きな方や古典イタリアン・シンフォサウンドがお好みの方々には一度本作をチェックしてみて欲しいですね。



# by malilion | 2019-03-28 20:52 | 音楽 | Trackback

USAアホメタルのZEBRAHEADがレーベル移籍後、初アルバムをリリース!!

USAアホメタルのZEBRAHEADがレーベル移籍後、初アルバムをリリース!!_c0072376_20394744.jpgZEBRAHEAD 「Brain Invaders」'19

脳天気お馬鹿キャラ丸出しで世界に野郎共の合唱と笑顔を撒き散らしハイ・エナジーにロックしまくるUSA産ミクスチャー・パーティー・ロックバンド ZEBRAHEADが、なんとエイベックス(!?)へ移籍し、3年5ヶ月ぶり通算9枚目のオリジナル・アルバムを世界に先駆け日本先行リリースしたのを、ちょい遅れてGET!

サウンドは相変わらずの、ポップでキャッチーなフック満載の弾けるハードドライヴィンなメタリック・サウンドと歯切れ良いパンク・ロック・グルーヴが交差し、ツイン・ヴォーカルが熱く、五月蠅く、鬱陶しいくらい脳天気(w)に、高らかにパーティー・ロックを煽り立て、バンドも負けじとラウドにスピーディーにサウンドを鳴り響かせている(*´ω` *)

エロくてお馬鹿なキャラを陽気に演じ、ストレートに熱い歌詞を熱唱するのはいつもの事なのだが、今回はいつになく“友情”“仲間”を意識したメッセージ・ソングっぽい曲が目立つのですが、これが今回のアルバム・コンセプトなのかな? まぁ、スピーカーから飛び出してくる陽気なカルフォルニアン・アホメタル(褒め言葉)に些かの翳りもブレも無いのでファンは安心して即買いなのデス♪

元より常々日本がお気に入りな事を語ってきた彼等だが、今回はレーベル移籍した事もあってか日本限定ボーナス・トラックとして、E-girlsが12年にリリースしたシングル『Follow Me』を英語歌詞ではなく、なんと日本語でカバー(!?)してくれるサービスっぷりには脱帽だ! ('(゚∀゚∩

しかし、アルバムに貼り付けてある宣伝ステッカーの文句が『聴くな、感じろ!』ってwwww

『どこのブルース・リーだよ!』って、突っ込む事請け合いなんだけど、彼等のエネルギッシュでエキサイトな心躍るサウンドをバッチリ言い表してるナイスな宣伝文句だと思いました(w

311程ヒップでモダンサウンドへ傾倒してない彼等のサウンドが個人的に嬉しいのですが、本作は前作よりちょいハードでヘヴィ目でドライなサウンドなのと、ファンキーでダンサンブルな楽曲にデジタリー処理された打ち込みやループサウンドを挿入するのはいつもの定番ながら、ちょっとダークでメロゥなフレーズが裏で鳴っているパートがあったり、ブラスを大々的に導入した楽曲があったりと、前作でのオリエンタルな雰囲気を導入した楽曲といい、同じ事の繰り返しではない音楽性の幅を拡げる試みを絶えず行っている模様で、バンドが健全な証拠だと安心しております。

聴いてる最中、ちょっとシリアス風な出だしの楽曲に驚かされたりして、でも結局はニヤニヤしっぱなしの、駆け抜ける怒濤のパーティー・ロックサウンドへ雪崩れ込んでいくっていう、う~ん、ホント最高デッス♪

やっぱ、ZEBRAHEADは小難しい理屈抜きに楽しくてイイなぁ~♪(゚∀゚)




# by malilion | 2019-03-27 20:33 | 音楽 | Trackback

闇鍋チートスパーティ再び! スペイン産ミクスチャー系プログ・ポップバンドCHEETO'S MAGAZINEが3rdアルバムをリリース!

闇鍋チートスパーティ再び! スペイン産ミクスチャー系プログ・ポップバンドCHEETO\'S MAGAZINEが3rdアルバムをリリース!_c0072376_10360822.jpgCHEETO'S MAGAZINE 「Amazingous」'19

スペインはバルセロナのツインキーボード5人組ミクスチャー系プログ・ポップバンド Cheeto's Magazineが前作『Tasty Old Snacks』から2年ぶりとなる新譜をリリースしたのでご紹介。

デビュー作から一貫してふざけたポップ感満載なジャケットデザインな彼等だが、本作もその美麗にしてポップ、そしてキャッチーでドメロディアスな爽快感炸裂ポップサウンドなのが一切伺い知れない酷いセンス全開なジャケットデザインなのは変わりない…っていうか、いいんかソレで(汗

まぁ、メンバーフォトでゴレンジャーかファイアーバレーかってな五色の色鮮やかなピッチリスーツにメンバーが身を包んだニヤケ顔を晒してる時点で、真面目に何かを語るのは意味を成さないと悟るんだけど(w

デビュー当時から音楽的な方向性は一切変化なく、ドポップでキャッチーな美麗コーラスと分厚いハーモニー・ヴォーカルでサビをポップスバンドのように高らかに歌い上げ、フック満載な楽曲の後ろでテクニカルなプレイをサラリと見せつつ、プログレ的なシンフォニックなキーボードと軽やかで煌びやかなシンセが弾けるように飛び交い、そこへ不意打ちのようにメタリックなギターやヘヴィなリフで畳みかけ、意表を突くようにふざけたSEやディストーションサウンドで動物の鳴き声を再現したりと、度肝を抜かれて戸惑うリスナーを嘲笑うかのように爽快さだけを残して駆け抜けていく闇鍋スタイルのままだ(*´ω` *)

当初、フェバリット・バンドは QUEEN、SPOCK'S BEARD、TRANSATLANTIC、DREAM THEATER、IT BITES、KINO、FROST*等の名前を挙げていたが、既にそういったバンド群からの模倣というよりは、完全に音楽要素をピースごとにバラバラに分解し再びそれらをミキサーにブチ込んで混ぜ合わせ、極上のポップセンスをまぶしてデッチ上げたような、胡散臭い人工甘味料の如き妖しいケミカルな甘さが漂う一癖も二癖もある超個性的なサウンドがホント堪りません♪

SWEET的な人工感アリアリな分厚いコーラスと畳みかけるロック的な疾走感が炸裂したかと思えば、いきなり叙情的でウェットなメロディが飛び出してきたり、シットリ荘厳で重厚な宗教音楽的なシンフォニックなサウンドが殴り込んで来たかと思えば、DAFT PUNKばりなデジタリーでダンサンブルなサウンドでおちょくったり、と本当にやりたい放題で、流行や音楽のカテゴライズを嘲笑うかのように楽しそうにプレイしてるメンバー達の顔が透け見えて実に痛快だ。

これだけやりたい放題してサウンドが破綻していないのを見てもバンドメンバーはかなりの実力派なのが窺えるが、決して小難しいテクニカルなプレイをこれ見よがしにひけらかしたりせず、あくまで楽しく朗らか(前作ではGREEN DAYのカヴァーを披露してたしなぁ)爽快なポップサウンドに聞こえるように仕上げているのがホントに素晴らしいと思うのです。

スペイン産と言う事でパッション漲る情熱的なサウンド要素はほぼ無いのでソレ系を求める方には向かないが、おちゃらけた仮面の奥に息づくモダンでインテリジェンス溢れる構成力とテクニカルながらもメロディアスでキャッチーな曲想やGENTLE GIANTかSPOCK'S BEARDかと言った複雑なコーラスが織りなすヒネくれたバンドサウンドの完成度はインディ離れしていて、その無節操なポップ感覚のままに強引にテクニカルなグロプレチック・サウンドへ雪崩れ込み、陽気に駆け抜ける悪ノリな様は実にラテン的な開放感に満ちあふれている。

ユーロ系グロプレに共通する薫り立つような優雅さや美しいリリシズム、そしてスタイリッシュさは皆無なれど、旧態依然としたプログレ・サウンドのエミュレートを完全に放棄し、デジタリーなトリックや、爽快なドポップスや男臭さ満載のパワフルでヘヴィなHM、そしてダンサブルなエレクトロ・チューンやニューウェイヴ・パンクにまで接近し、様々な音楽要素をモザイク画のように交差させて美麗なサウンドを織り成していく様は、まるでYESがドーピングしてラテンパッションの熱に犯され、一夜の過ち的に乱れまくったかのようなイメージだ(w

最後に収録されている、長尺25分越えの如何にもシンフォニックさが香る楽曲を、美声の女性コーラスをフィーチャーしつつ、テクニカルに、ポップに、メタリックに、デジタリーに、ボーダーレスに多種多様な音楽要素を飛び交わせて壮大にプレイする様こそ、正に彼等の真骨頂だ。

デビュー当時から一貫してボーダーレスなミクスチャー具合の心意気と屈折しまくったユーモア感が面白い、飽くなき野心的挑戦を続ける、正に現代的プログレスを体現しえるバンドの一つと言えよう。

定番のグロプレモノに飽きた古参ユーザー程このバンドのゴッタ煮&闇鍋感覚と好き放題やらかすサウンドの面白さにすぐ気づくでしょうから、御興味あるようでしたらチェックしてね! m9(`Д´)



# by malilion | 2019-03-26 10:29 | 音楽 | Trackback