LEVERAGE「Circus Colossus」'09 ![]() 疾走に頼らぬ重厚なハードネス。 派手過ぬシンフォなアレンジ。 ヘビィの為の無意味なヘビィさは皆無。 デス、グラインド等の不愉快な90年代ヘビィ要素は絶無。 パワフル過ぬドラマティックでエモーショナルなマイルドヴォーカル。 どの曲にも聴かせ所となるアレンジ・フックを設けた充実の楽曲郡。 結論、これぞ正統派HR! これぞ王道!! フィンランドが誇る正統派メロディック・メタルの急先鋒、ツインギターにシンセを含む6人組のレヴェレイジが、早くも3rdを届けてくれました! 1stの頃から新人ばなれたその完成度と若手とは思えぬバランス感覚が織りなす楽曲は既に一線級クラスで、奇をてらわず険しい王道路線へと突き進む姿勢に痺れた訳ですが、今回のアルバムの出来は尋常じゃない! 演奏、楽曲ともに隙の無い、正に覚醒したかの如き飛躍を見せ付け、さらなる高みへと駆け上がってます!! 元々彼等、いわゆるメロパワとは違う、古き良き正統派HRを継承したようなオーセンティックな80年代ハードロックっぽい要素も兼ね備えつつ、北欧のバンドらしい煌びやかなシンセワークを交えたキャッチーでありながら哀愁漂うメロと、疾走に頼らぬメロディック・メタルを奏ってた訳ですが、その王道路線ってのが曲者で、奇をてらわぬが故にガツンとくる(単純で分かりやすい)曲調やトリック、安っぽいポップさとも無縁で、目新しい要素等で虚仮威しをするでもなく、結果的にそれが地味な印象を与えてたんじゃないでしょうか? ですが、今回は違いますよ! 特筆すべきはトリートのVoみたいだった、ちょっと線の細さを感じさせるVoが格段にパワーUPしてるのですよ!! 歌い手として成熟したのかライブで鍛えられたのか、野太くさらにマイルドに、さらに伸びやかさに磨きをかけて、今回はまるでジム・ピートリックっぽく聞こえるのです! なんと、ダイナミズム溢れるフックを随所に配置した高揚感煽るメロディーとキャッチーでフック満載の楽曲も相まって、その鮮やかなサウンドはまるでサバイバー(!)のように聞こえるのですよ! ソレって、ちょっとヤバくない?! あのサバイバーばりな完成度へ新人バンドが早々に到達しちゃった訳なんですから! 正直、今の気の抜けたコーラみたいになってしまったSONATA ARCTICAなんかの何十倍もイカしてます! メロ派を自認する方なら、このレヴェレイジを押さえておかないといけません! 絶対、コイツ等はビッグになりますから! この高音質な王道ロックが認められないわけがない!! 今からでも遅くない、CDショップへダッシュだ!! #
by malilion
| 2009-11-03 18:08
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SHADOW GALLERY 「Digital Ghosts」'09 ![]() 去年のMike Baker(Vo)急逝でその後がどうなるか心配された訳ですが、前作からkeyに続き実はDsも今回で脱退(今回はゲストで数曲叩いてる)してて、こりゃ音の方は前作もあんまりな出来だったし、もう何も期待出来ないかも…とか、勝手な事を想像してた約4年振りとなる6作目、新生SHADOW GALLERYの再出発第一弾作品が届けられたわけなんですけど… あれ?? これってDsもKeyも居ないバンドじゃなかったっけ? ってブックレット見直すくらいKeyもDsも鳴りまくってます。 ああ、このプレイはじゃぁ、ゲストを招いて? とか、思って調べたら、GのGary Wehrkampが八面六臂の活躍で、Dsとkey(コレが上手いんだなぁ)どころかリードVoまで取ってました(w 完全に一人バンド状態になってます(w いやぁ、何でもこなすマルチな人なんだなぁ… まぁ、よく考えたらCarl Cadden(B)、Gary Wehrkamp(G)、Brendt Allman(G)の中心メンバーは健在なんで、そうそう質の低い作品を(前作は除く)彼等がリリースしてくるハズもないんだけどね。 そして、注目の新Vo、Brian Ashlandですが……え? あれ? コレって、生前のMike Bakerが残してたデモの歌声を利用してQUEENばりに今回のアルバム完成させたの? とかって、一聴して思っちゃう程、前任者に彼の声質が似てます。クリソツです。 唄い回しとかは、あえて前任者に似せてるんでしょうけどね、コレ。 しかも、前任者より歌が上手い!! 失礼な例えだけど、ちょっとマイルドな声質になって歌唱の安定感(特に高音パート)や声の伸びやかさがググンとUPしたMike、って感じです。 よくこんなに感じの似てる、上手い新Voを見つけてきたなぁ、と感心しきり。(KANSASにElefanteが加入した時も驚いたっけなぁ…) で、アルバムの音の方ですが、のっけからのテクニカルでスピーディーな展開も、素早いパッセージを絡めたリズムも、繊細で美麗なメロディも、ダイナミックでブ厚いコーラスと華麗に交差するアカペラも、ツインギター&早弾きユニゾンが要所で炸裂するのも、何もかも「コレコレ、コレだよねぇ。このヘンがいかにもSHADOW GALLERYって感じだなぁ~~」と思う、そーいうエッセンスが1曲目からバリバリ全開な出来です! すでにデビュー当時とはシーンの有りようが様変わりしてしまったし、バンド内主導権が変化したからなのか、ユーロ系グレへの憧憬がアリアリな個人的に大好きだった1st、2ndの頃のような叙情性はやはり薄めで、煌びやかで叙情的な長く複雑なピアノ・ソロ等さすがに姿を消したものの、USバンドらしからぬ湿り気を帯びた哀愁のメロディに、要所で光る性急でテクニカルな展開や強引な変拍子パートなど、以前からの持ち味は健在で、ツインギターによるテクニカルでヘヴィ&ダーク且つハードなサウンドは一層ソリッドに華麗に、専任プレイヤーは抜けてるけどリリカルなKeyソロやシンフォニック調なシンセの旋律を織り交ぜた静と動のコントラストを活かした展開でたたみかける、一々キメを入れる格好良いはったりソロパートも相変わらずな構成で、アルバムが色鮮やかに描き出されていくのが堪りません♪ 最近、ちょっと人気低迷だったけど、今回はそんな評判を覆すに十分な強力なアルバムですよ、コレ! 外盤は4面開きデジパック仕様&ボーナス4曲(昨年急逝した前Voマイクの歌声を活かしたデモ曲で全曲がアルバム未収録曲)収録の限定盤がリリースされてるんで、音源マニアはこっちを先にGETしましょう。 と、言っても国内盤にも国内オンリーのボートラが1曲収録されてるんで、どっちも押さえておかないとダメなんですけどね…(´Д⊂ #
by malilion
| 2009-11-01 12:50
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![]() 思いの外早く届けられた彼等の(16作目に当たる!)新作は、随分前からアナウンスされていた通り、過去に発表した楽曲のアコースティックバージョンを収録したセルフカバー集となりました。 内容は、89年のSEASONS END収録のTHE SPACEや、昨年リリースされたHAPPINESS IS THE ROADまでのアルバムからの選曲による、新曲1曲+過去の既発曲10曲(+隠しトラック1曲)をアコースティック調にリアレンジした計12曲となっていて、どのトラックも既存曲とは一線を画す(安直なリアレンジじゃない!)出来なので、ファンならずとも購入しても損はありません。 といっても、随分前から彼等の作品は国内未発売という、なんとも由々しき事態に陥っているので、久々に華麗なマリリオン節が復活した2枚組な前作と共に、聴き応え十分な佳作である本アルバムもネットでもって購入して(サイト購入特典で未収録曲を1曲DL出来る)是が非でも愛聴盤に加えることをお勧めする! 一部エレクトリック・ギターも聴かれるが、アコギ、ベース、ハモンド、パイプ・オルガン、ピアノ、ドラムス等以外にも鉄琴、ハーモニウム、オートハープなんて珍しい楽器も聴かれる、単に使用楽器をアンプラグドに差し替えただけでなく、アコースティックならではの繊細なタッチや、落ち着いた作りに相応しいアレンジ等の変更がかなり加えられているのがミソなのですヨ。 いかに少ない音数で豊かな表情を見せられるか、と言わんばかりに派手さの皆無な、シンプルにテクを削ぎ落として研ぎ澄ませることでメロディー・ラインの美しさを浮き彫りにし、詩情豊かなヴォーカルと哀愁漂う美メロを聴かせる、冬の静かな一人夜にコーヒーでも飲みながら、じっくりと味わうように楽しむのがお似合いな、英国叙情豊かな繊細且つジェントルなアルバム、とでも言えばいいのだろうか? 何はさておき、Steve Hogarthの声の枯れっぷりが、たまらなくこのアルバムにはマッチしていてグー!(w なのです。 #
by malilion
| 2009-11-01 02:10
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Frost*「Frost Fest」'09
![]() Frost*のWEBオンリー販売だった1000枚限定発売のライブアルバムを、ちょっと遅れて今頃GET!(w フィラデルフィアで収録したライブ盤のようですけど、聴くまでもなく演奏等は文句なし素晴らしい。 この後ベースが抜けちゃって、再結成したばっかりなのにリズム隊がごっそり入れ替わっちゃった彼等ですけど、そんな影響まったく感じさせない「本当にコレがライブなの?」って感じな仕上がりにただ、ただ唖然(w やっぱり一級のグレ系プレイヤ達の演奏力はハンパないねぇ。 内容は09年5月2日のRoSFestでのライヴを7曲(内、アルバム未収録曲を2曲LIVEで)と、アルバム未収録のスタジオ録音1曲を収録した全8曲入りのミニ・ライブアルバムです。 グレ系というカテゴライズが信じられないくらい極めてメロディックで爽快なサウンドで、プログレ・メタルっぽい部分もありので、各メンバーのソロ・パートを織り込んだ緻密なアレンジとダイナミックな音が心地よい。 アルバム未収録曲はノリノリでストレートなロックチューンで、ちょっとこのバンドには意外かも。 勿論、他の普通のバンドが演ってる“ストレート”な、じゃないんで、色々なトコに仕掛けが施されてるけど、それでもかなり分かりやすいフツーなチューンですな。意外にもコレはコレでイケるんで、彼等のファンなら当然押さえておいて損のないアイテムですね。 BROTHER APE「Turbulence」'09 ![]() しょっぱなから今までの音像をガラリと変えて来た事が分かる、北欧期待の新世代グレバンド、BROTHER APEの4枚目の新譜が早くも登場!! 一聴するとどこか冷たくさめたジャズかフュージョンのように聞こえるこの新作のモダン・サウンドなアプローチに驚かされるが、旧来のファンの方もご安心あれ。 メタリックでダークな、テクニカルにうねるヘビィさやトライバルな音階や凝ったリズムなどはそのままに、ググッと所謂プログレ系と言われてイメージする音から離れ、ドラムンベース等の打ち込みリズムを前面に押し出して現代音楽へ急接近した新しい彼等の方向性が示された傑作ですよ、今回も。 個人的には前作までのKANSAS系のプログレハードな音に北欧系の繊細なシンフォ感覚を加味した、ヴォーカル主体の現代風のメロディアスロック、という方向性が大好物だったわけだけど、今回のような幻想的な浮遊感漂うヴォーカルメロやリリカルなアコギをまぶしたアンビエント系な味付けの音もなかなかイケてるので、コレはコレでアリかと。 まぁ、そういうわけでポップさはかなり弱まったけれど、それでも他のグレ系バンドに比べりゃまだまだ歌モノっぽいトコがメチャ多いんで、次にどういう方向へ彼等が突き進むのか今から楽しみなのであります。 #
by malilion
| 2009-10-31 12:47
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SHOOTING STAR「III WISHES」'82 ![]() USAのカンサスフォロワーとして登場し、徐々に洗礼されていって産業メロHRというかAORっぽいトコまでサウンドを変化させてたバンドの、3rdアルバムがリマスターで再発されたんでまた手をだしてみました。 以前のCDはバンドメンバー(リーダーで現在も在籍してる唯一のオリジナルメンバーのG)が自主的にリリースしてたわけですが、完全に板起こしのまぁ酷い音でした。(´Д⊂ んで、今回やっとデジタルリマスターで、インディとはいえちゃんとしたレーベルからリイシューされたんで、そのヘンの音が修正されてるだろうと期待して購入したわけですが…直ってないじゃん!!!!(#^ω^)ビキビキ 音圧があがって、それまでの板起こしで聞こえてたピチパチ音が聞き取りにくくはなってますけど、コレって明らかに以前の板起こし音じゃないの!! あーあー…メジャーからリリースされてたにもかかわらず、マスター紛失ですか?? 折角、名盤なのに音飛びとか酷いよぅ…(´Д⊂ つまり何がいいたいかと言うと、以前リリースされてたオリジナルのアナログ盤を持ってる人は、CD化とかいう言葉にダマされて絶対にLPを手放すな! って事ですね… IF ONLY「DESTINY」'88 ![]() 今は亡きJIMCOから唯一のアルバム「No Bed Of Roses」'92の日本盤もリリースされてたUK産女性Vo.のメロディアス・ハード・ポップ・バンド、IF ONLYの「No Bed Of Roses」以前にリリースされてたインディデビューアルバム+未発表音源集「DESTINY」を最近、ついに購入出来た。 といっても、「No Bed Of Roses」はVoをチェンジして大半を新Voの声で収録し直したようなもんなので、このバンドは実質1枚しかアルバムはリリースしてないって事なるんだろうけど。 因みに外盤だけど、これも今は亡きLONG ISLAND Rcordsから日本盤より3曲多いBONUS TRACKを収録して「No Bed Of Roses」がリリースされているので、音源マニアはそっちを購入される事をお薦めする。 「DESTINY」で声を聞かせてくれる2代目Voジャッキー(ex-GIRLSCHOOL)の方がいわゆる普通のメロウなポップ風で、後任の3代目Voティナの方がちょっとハスキーで女だてらにダーティーな声でパワフルにガナり立てるハードロック風なので、どちらが好みかはユーザー次第か。 どっちにしろ、なかなか味のあるポップでメロディアスな佳曲揃いのアルバムには変わりないんで、80年代後期のちょっとハード目なギターの入ってるポップス辺りが好きな人は一聴してもいいかもしれない。 因みにティナは99年に他界している模様なので、もう彼女の新しい歌声を聞く事は出来ない… R.I.P. ALTARIA「UNHOLY」'09 ![]() フィンランドの正統派メロディック・メタル・バンドの、ベスト盤をはさんで久しぶりにリリースされた、 オリジナルメンバーのBが脱退、マイナー調だけど甘い声質のハイトーンを聞かせてくれてたVoまでも脱退と、残されたオリジナルメンバーはDsだけという、殆どそれって別のバンドじゃんという状況で登場した4枚目の新作!(長い…) 結果、残念な出来になってました… レーベルまでMETAL HEAVENからESCAPE(この酷いデモテープみたいな音なに!?)に移籍したのに、この音は……(´Д⊂ 新任Voの声質がマッチョでダーティな、ちょっと濁った感触を感じるのが、はっきり言って今までのアルタリアの曲調にマッチしてません。 といって、もうKeyも居ないし、ツイン・ギター形態になってるんで、さっさとデビュー当時の甘い北欧メタルを聞かせてくれてたバンドとは別のバンドと割りきった方がいいかもしれない… しかし、SONATA ARCTICAのG、ヤニが入ってたバンドって事で鳴り物入りでデビューしたのになぁ… もう当時のマイナー調の荘厳な北欧メタルの面影は皆無…残念!! #
by malilion
| 2009-10-08 00:06
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