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CCM系米国シンフォ・バンドTIME HORIZONが7年ぶりに新譜をリリース!

CCM系米国シンフォ・バンドTIME HORIZONが7年ぶりに新譜をリリース!_c0072376_17080234.jpgTIME HORIZON 「Power Of Three」'22

CCM系プログ・バンドONE-EIGHTYの元キーボーディスト Ralph Otteson率いる米産シンフォニック・ロックバンドの7年ぶりとなる3rdアルバムをちょっと遅れてご紹介。

ONE-EIGHTY脱退後に西部へ移住し結成したCCM系バンドIRON CLAY POETSのバンドメイト Dave Dickerdon (Lead Guitars、Rhythm Guitars)と同じくIRON CLAY POETSの4枚目のアルバム制作にヘルプで参加した Bruce Gaetke (Drums、Lead Vocals)が、結局メンバーが脱退してIRON CLAY POETSは解散しアルバムはリリースに至らなかったのを残念に思った3人が中心になりカリフォルニアで本バンドは結成された、IRON CLAY POETSの発展バンドでありました。

CCM系コミュニティに属しセッションミュージシャンとして腕をふるう3人が結成した上にスタジオ・エンジニアリングを本業とする Ralph Ottesonによるプロデュースと各メンツの演奏は過不足(ドラムの音だけ異様に軽い問題はあったが…)なく、11年リリースのデヴュー・アルバム『Living Water』のリードトラックはUSシンフォ・バンドAJALONの Randy Georgeと元SPOCK'S BEARDの Neal Morseのプロデュースを受けるなど、その80年代風のキャッチーなプログレハード・サウンドはCCM系プログ&シンフォ系ファンのみならず一般のUS産ロック・ファンにも訴求する話題性十分であった彼等ですが、続く15年リリースの2nd『Transitions』で Ralph Ottesonだけを残してメンツが一新、音楽性もデヴュー作よりさらにレイドバックして70年代風なプログレ・サウンドへ接近した上にゲスト・ヴォーカリストを3人も招くセッション体制で制作され、急激なサウンド変化が当初のファンを戸惑わせたのが影響したのか次第に彼等の名を聞く事も無くなっていった中、久しぶりに届けられた新作は、2ndからバンドに参加した Allen White (Bass)と Dave Miller (Guitars)にさらに2人新しいメンバーを加え、キーボード入りツインギター6人組の新編成となって制作されている。

2ndで半ば Ralph Ottesonのソロ・プロジェクトへと変質した時は不安しかありませんでしたが、なんだかんだ言って裏方メインで長らく活動して来ただけあって Ralph Ottesonはプレイヤーとしてのエゴを優先するよりもトータルで作品の完成度やコンポーズや楽曲の仕上がり具合を優先する自己抑制出来る優れたミュージシャン(敬虔なクリスチャンだから?)であったのが幸いしたのか、しっかりと新たな専任フロントマンを招いてバンド作らしいスタイルの新作をこうしてバンド・メンツを安定させ届けてくれた事をまずは祝いたい。

さて注目の新シンガー David Bradley Mauですが、ちょっと元ASIAの John Payneっポイ歌い方をするウェットン系のディープ&ミドル・レンジ主体のブルージーな歌唱スタイルで伸びやかな歌声をパワフルに轟かす、TV系や映画のサントラに数多く参加し好評価を得ているのも頷けるカリフォルニアを基盤にソロ活動を続ける実力派シンガーで、CCM系繋がりで本作のフロントマンとしてバンドに加入したのだろう。

願わくば長く本バンドに在籍して、そのメロゥでノスタルジックな叙情感漂う素晴らしい歌声を披露し続けて欲しいものです。

また、前作では数曲のみにしか参加しかしていなかった Bruce Gaetkeが本作ではしっかりとドラムスを務めており、元々ヘルプの立場で Ralph Otteson主導のバンド活動へ参加した事や自身のセッション活動を優先して前作でのゲスト的な参加とは思いますが、今もしっかりとオリジナル・メンバーとしてバンドに在籍し相変わらず良い歌声を披露するのみならず長きに渡って Ralph Ottesonの脇を支えてくれているのが大変喜ばしいですね。

テクニカルなインストゥルメンタル・パートの組み込まれた楽曲や派手で壮大なキーボード・ソロパートを聴くまでもなく中心人物の Ralph OttesonがYES、GENESIS、KING CRIMSON、EL&P、KANSAS、PINK FLOYD等の欧米のプログレッシヴ・ロックの影響大なのは明らかながら、新フロントマンの David Bradley Mauが持ち込むブルージーなテイストある米国人ミュージシャンらしいキャッチーな歌メロが他のシンフォ系バンドと一線を画す要素となって本バンドの新たな独創性を生み出しているのと、英国人ミュージシャン Alan Parsons風な要素やカナダのSAGAっポイ鍵盤使いやRUSH的なデジタリーな音色、UKダンス・ポップのTEARS FOR FEARSを想い出させるリズミックさ、USシンフォのSPOCK'S BEARDを思わすハモンドの畳みかけや産業ロックの代名詞TOTO風な要素など、古典的プログレだけに拘らず80年代のポンプやARENA等のネオプログレのタッチ、そしてより現代的サウンドや新メンバー達が持ち込んだであろう多種多様な音楽要素も巧みに取り込んで再構築し、既述したバンド群に無いCCM系特有な宗教的音楽要素を加え、独自性あるバンドサウンドを構築しているのは見事の一言だろう。

Ralph Ottesonは今回もスペイシーなシンセにリリカルなピアノ、そして歪むハモンドを刻んでと、ソロにバッキングに所狭しと怒涛の鍵盤プレイを披露しているが、当然バランスを踏まえて楽曲の中で耳を惹くセンスあるプレイに努めており、穏やかで伸びやかなヴォーカルを主軸に据え、ハードエッジを産むギター・リフやツインギターの甘美な絡みもフィーチャーしつつ、コンパクトに纏まったキャッチーでメロディアスな楽曲の数々は、リードトラックからエンディングに至るまでゲスト奏者のプレイも活かしつつ聴き手を飽きさせぬ細かな工夫や構成の妙がアルバムの随所に施されており、洗練されたメロディアスUSシンフォニック・ロック・サウンドが目一杯詰まった前作の不振が嘘のような快作に仕上がっている。

デヴュー作で80年代USプログレ・ハード路線、2ndで70年代風プログレ路線ときて、続く本作ではジーザス一辺倒でない普遍的なソングライティング、豊かなオーケストレーション、音の深みや音楽性の幅の広さという多様性、そして力強いフックあるヴォーカルとCCM系らしい爽快でキャッチーなハーモニーと言う1stと2ndの要素をMIXさせながら、レトロな感触も取り入れつつモダンなアプローチとバランスを考慮したコンパクトな楽曲、そしてシンフォニックで壮大なスケール感あるメロディアスなロックサウンドへと進化しており、USシンフォ・ロック・ファンなら一発で気に入るだろうし、より普遍的なメロディアス・USロック・ファンにも十分訴求するクロスオーバーな作風と言え、ノスタルジックな味わいと現代的なシャープさも兼ね添えたハイブリッドなメロディアス・ロック作と言えるだろう。

前作でも Jake Livgren(KANSASの頭脳にして黄金期を支えたソングライターでギタリスト Kerry Livgrenの息子)がヴォーカルで、さらに Tony Kaye(初期YESの鍵盤奏者)等の著名なミュージシャンもゲストに迎えていたが、本作でも先頃惜しくもバンド活動の終了を告げたカナダのプログ・ポップバンドSAGAのフロントマン Michael Sadlerがヴォーカル(!)で参加しており、その他にも世界を代表するフレットレス・ベーシストの鬼才 Michael Manring(!!)が参加と、今回も『殆ど無名なインディ・バンドにどうしてそんなビッグネームガ!?』と驚かされるゲスト奏者(コレがCCM系コミュニティのパワーなのか?)が招かれていて、各ミュージシャンのファンにとって本作は見逃せぬ一枚なのは間違いない。

シンフォ系と言うだけで既にマイナーなのに、さらにCCM系と聴く人を選ぶバンドではありますが、そんな前情報で本作の思いの他にキャッチーでメロディアスなUSシンフォ・サウンドを聴き逃すには惜しい一作でありますので、もしご興味を持たれた方がおられましたら是非一度本作のサウンドをご自身の耳でチェックしてみて下さい。

Track List:
01. Living For A Better Day
02. I Hear I See
03. Prelude
04. The Razor's Edge
05. Steve's Song
06. Time To Wonder Why
07. The Great Divide
08. Digital Us

TIME HORIZON Line-up:
Ralph Otteson     (Keyboards、Piano、Hammond Organ、Backing Vocals)
Bruce Gaetke      (Drums、Backing Vocals、Lead Vocals on Track 04)
Allen White       (Electric Fretted & Fretless Basses)
Dave Miller       (Electric & Acoustic Guitars)
Michael Gregory    (Electric & Acoustic Guitars)
David Bradley Mau   (Lead Vocals、Support Keyboards)




# by malilion | 2022-06-03 17:08 | 音楽 | Trackback

英国メロディック・シンフォニック・ロックの旗手 PENDRAGONの40周年記念ボックス・セットのみ収録だった旧譜REMIX & REMASTERED新ヴァージョン盤が初の単独リリース!!

英国メロディック・シンフォニック・ロックの旗手 PENDRAGONの40周年記念ボックス・セットのみ収録だった旧譜REMIX & REMASTERED新ヴァージョン盤が初の単独リリース!!_c0072376_11462759.jpgPENDRAGON 「The World 2019」'19

英国ポンプ&シンフォ系シーンを代表するバンドの一つで、結成40年とアルバムデビュー35年目を数年前に祝った Nick Barrett (Lead Vocals、Guitars)率いるベテラン・バンドが19年にリリースした、40周年記念ボックス・セット『The First 40 Years』にのみに収録されていた旧作の完全REMIX & REMASTEREDヴァージョン盤が待望の単独リリースとなったので即GET!

『The First 40 Years』はDisc1~3にイギリス、オランダ、スイスのみで18年に行われた40周年記念公演から、設立メンバー Julian Baker (Guitars、Vocals)と初期メンバー Nigel Harris (Drums)をゲストに迎えた公演の模様等を収録したLIVE盤、Disc4、5に Clive Nolan (Keyboards)とフィリピン人現ドラマー Jan Vincent Velazco (Drums、Percussion)による新録ドラム、キーボード・パートも一部追加した新規テイク差し替えの上さらにREMIX & REMASTEREDを施して新たな息吹を吹き込んだ91年の6th『The World』と14年の13th『Men Who Climb Mountains』を収録した5枚組で、最初期から現在まで販促及びプライヴェート写真等各種貴重写真を掲載した32Pカラー・ブックレットを添付したハード・カヴァー仕様冊子に収納した豪華装丁盤でありました。

今回、待望の単品発売となったのは91年作『The World』のニュー・ヴァージョン『The World 2019』で、6月末には続いて『Men Who Climb Mountains 2019』も国内盤にてリリースされるのでBOXセットを買い逃したPENDRAGONファンにとってはこの上ない朗報だろう(゚∀゚)

改めて本作を聴き返しても、その如何にも英国メロディック・ロック作というウェットな美旋律と壮大にして流麗なシンフォニック・サウンドは今も少しも色褪せる事なく素晴らしく、Nick Barrettのヘッポコなヴォーカルも気にならぬくらいアレンジが練り込まれた展開の妙が活きた楽曲とリリカルでメランコリックでありながら瑞々しいメロディが随所で甘美な輝きを放つ、以降に彼等が突き進む事になるファンタジックなだけでないしなやかでメロディアスなシンフォニック路線を確立させた記念碑的傑作だ。

さて目玉の新録パートについてだが、元々随分と前の音源なのでリマスターと新録ドラム・パートの効果は大きく、全く印象が変わるくらいリズム隊はソリッドでヘヴィなパンチあるサウンドで迫って来るように聴こえ、柔和な水彩画のようだったオリジナル・サウンドが彩度が思い切り上がって陰影が強まった今風のシンフォロック・サウンドにメリハリが強調されたお色直しがなされており、元々は裏方的で Nick Barrettの弾くギターの引き立て役のようだった Clive Nolanの操るキーボード・サウンドもかなりがクッキリと前に押し出されてシンフォニックな新録パートも合わせてググッと自己主張する風にミックスし直された本作は、オリジナル盤を聴き込んでいた人程にまるで別のアルバムを聴かされているような新鮮な驚きを覚えるに違いない。

70年代のバンド群のバックカタログやIQの旧譜リマスター・リリースの時にも起こったオリジナル音源の劣化問題がPENDRAGONにも発生した様で、今回その一番の被害を受けたのがキーボード・パートだった模様ですが、怪我の功名と言いましょうかお陰でかなりのキーボード・サウンドが新録追加されて楽曲の印象がより劇的でシンフォニックに変わっており、旧譜音源に興味なくマスター保存にも無頓着(汗)だった Nick Barrettですが流石にマズイと思ったのか、それともトータルで俯瞰的に見てちょっと鍵盤系サウンドが地味だな、と思ったのか以前の目立たなかったキーボード・パートに Clive Nolanと共にソロやバッキングを含めて細かな新録音源を追加してくれて、結果的に単なるリマスター作に収まらぬ一作に仕上がったのは幸運だったと言えるのではないでしょうか?

またジャケットの方もオリジナルと少し違う色味で今回は仕上げられており、デザインは変わらぬものの以前の彩度クッキリな濃い色味のジャケが淡い如何にもファンタジックな色味へ変更されており、この辺りの是非は好みによるだろうが個人的にはオリジナル盤の方が彼等の新時代到来を予見させる風で好みではあります。

後は裏ジャケの中華風ドラゴンが消え、如何にも西洋風な紋章チックな方位図になっているのも本作の“旅路”が裏テーマなのを表す細かい変化と言えるでしょう。

一つ残念なのは当時国内盤リリース時に追加されたボーナストラックが今回のREMIX & REMASTERED盤には収録されていないので、音源マニアな方も含めて以前の旧譜を売り飛ばしたりしないようご注意を。

40周年記念ボックス・セット『The First 40 Years』をお持ちの方には何の意味もない単品リリース・アルバムではありますが、恐らく大多数のPENDRAGONファンにとって初めて耳にする事になる最新アップグレードの施されたメロディック・シンフォニック・ロックは、PENDRAGONファンならずとも聴かずにはおれない傑作でありますのでご興味あるようでしたら是非一度チェックしてみて下さい(*´∀`*)

Tracks Listing
01. Back In The Spotlight
02. The Voyager
03. Shane
04. Prayer
05. Queen Of Hearts
a) Queen Of Hearts
b) A Man Could Die Out Here
c) The Last Waltz
06. And We'll Go Hunting Deer

PENDRAGON Line-Up:
Nick Barrett       (Lead Vocals、Guitars、2019 New keyboards)
Clive Nolan      (keyboards、2019 New keyboards)
Peter Gee        (Bass)
Jan Vincent Velazco  (Drums、Percussion)





# by malilion | 2022-05-31 11:46 | 音楽 | Trackback

VANDORのギタリスト Jack L. Stroem率いる北欧ハードポップのニューカマー SQUAREDがデヴュー作をリリース!!

VANDORのギタリスト Jack L. Stroem率いる北欧ハードポップのニューカマー SQUAREDがデヴュー作をリリース!!_c0072376_15592876.jpgSQUARED 「Strange Affairs」'22

18年デヴューの北欧スウェーデン産叙情派メロパワ・バンド VANDORのスウェーデン人ギタリスト Jack L. Stroem (ex:LANCER)が17年リリースのソロ・アルバムに続き、既に数枚ソロ・シングルをリリースしている他アニソンのカヴァー等もネット上で公開しているフランス人ギタリスト Arthur Vereと共に新たに2019年に立ち上げたメロディアス・ハードポップ・プロジェクトの自主盤デヴュー作がリリースされたのを即GET!

VANDORではギターの他にバッキング・シンガーもこなしている Jack L. Stroemだが、本作ではリード・ヴォーカルだけでなく、ギターは勿論、シンセサイザーやエレピ、ハモンド・オルガンなど多彩な鍵盤系サウンドも担当するなど文字通り本プロジェクトの中心として八面六臂の活躍を見せる、才能あふれる若きアーティスト二人が組んだ注目の新プロジェクトであります。

Jack L. Stroemのソロ作やVANDORで聴けるマイナー調のメロディックでキラキラした北欧系美旋律要素を継承しつつ、80年代後半のAORからのインスピレーションと二人の音楽的背景をMIXした80年代欧米メジャー・シーンの影響が色濃いオーセンティックでメロディアスなサウンドは、爽快なメロディとキャッチーで華やかな歌メロ、そして伸びやかなコーラスを主軸にノスタルジックで甘美なメロディに乗りながら軽やかに展開するどこか懐かしくて新しい北欧ハードポップ作で、80年代リスペクトな事が多い最近のメロハー・バンド好きな方なら確実に気に入る事間違いなしだ。

90年代初頭なら間違いなく日本盤がゼロコー辺りからリリースされていただろうマイナー調でウェットながらキラキラしたキーボードが随所でリリカルに鳴り響くキャッチーでメロディアスなポップサウンド、と言えば本作のサウンドと質が伝わりますでしょうか?

最初の作曲セッションの後、全てが予定通りに進んでいた本プロジェクトは当初20年リリース予定であったが全世界を襲ったパンデミックの影響で完成が遅れ、けれど逆に予期せず生まれた時間を2人は創作活動に活かすべくウェブ上でスウェーデンとフランス間の音源ファイルの送受信を繰り返し遠隔レコーディングを続け、予定より作曲数を増やす他に Jack L. Stroemの長年の友人である著名なセッション・ミュージシャン Robin Risander (Drumss)と Kammo Olayvar (Bass)を起用し、打ち込みから生音でのリズム・パート・レコーディングへ変更してアルバムの完成度を向上させる作業が進められる事に。

1989年当時、全てのアルバム制作に用いられていた手法、即ちヴィンテージ楽器と生ドラム、そして少々のアナログ・シンセ等、ヴォーカルにはオートチューンを一切使用しない(わざわざ裏ジャケにシッカリ明記w)で録音、と主張するだけあって狙い通りオーセンティックでウォームな懐かしのレトロ・サウンドに仕上がっている。

まず驚かされるのがフロントマンとなった Jack L. Stroemの歌唱力(LANCERでもリード・ヴォーカル担当だったケド)で、お世辞にも抜群のヴォーカル・スキルを誇るパワフル・ヴォイスと言えないが、本作のようなキャッチーでメロディアスなハードポップを歌うのにピッタリな線は細いものの甘い声質で予想以上に伸びやかな歌声を聴かせており、所々でスウェーデンきっての叙情派メロディー・メイカーな名ヴォーカリスト Mikael Erlandssonっぽい歌メロや歌い方に聴こえる時があったりして、VANDORのような疾走するマイナー調北欧メロパワ・サウンドの後ろでこんな甘口ヴォーカルで今まで激しく叫んでいたのか、と意外な発見でありました(w

恐らく自身でも器用に様々な感情をエモーショナルに歌い上げるスキルが不足していると自覚しているからか、ファルセットやわざと掠れさせた声や囁くような歌い方等々、線が細く多彩な歌声を力強く聴かせる事が難しい幅の無さをカヴァーしようと努力しているのが分り、Jack L. Stroemがしっかりと自身の現時点でのヴォーカル・スキルを俯瞰的に見る事が出来ている事が本作の楽曲の仕上がり具合を高める要因になっているだろう事は想像に難くない。

80年代の無理矢理金切り声でヘロヘロなハイトーンを張り上げせっかくの格好良い楽曲をブチ壊してウンザリ(本当に酷いの多かったなぁ…)させまくられた北欧マイナーB級HMバンド群を思えば、彼の自身の弱点をしっかり理解しカヴァーする歌いっぷりは見事と言えましょう。

後は Jack L. Stroemの操るキーボードがホント、いい味だしてるんだよなぁ♪ 本当に心からキャッチーな80年代ハードポップが好きなのがヒシヒシと伝わってくる絶妙な音使いや鳴らし方なのです(*´ω`*)

相棒の Arthur Vereもギタリストである Jack L. Stroeがコラボレートを希望しただけあって楽曲に即したギター・プレイや如何にも80年代風というフラッシーでコンパクトなソロを披露するだけでなく、多分に80年代ポップスや日本的歌謡曲風なメロディを持ち込んでいるなど、欧米産ポップスと幾分か毛色の違う楽曲展開や音使いがなされている本作に影響を与えている点も見逃せないだろう。

また80年代リスペクトなハードポップ・サウンドの方ですが、HOUSTONの初期作辺りを彷彿とさせる爽快なコーラスワークとウェットな美旋律にハッキリと北欧メロディアスHRの血脈が継承されているのが分り、80年代メジャー・アクト達が聴かせたようなコンパクトな楽曲には産業ロックにも通じる耳を惹くフックや細かなアレンジも聴き取れ、80年代米国サウンドと80年代ユーロ圏サウンドを絶妙な配分でMIXし、少しだけ北欧テイスト強めに仕上げた楽曲の数々は、妙な刺激や仕掛けは施されていない今時珍しい真向勝負な王道北欧メロディアス・ポップサウンドを最後まで飽きる事なく堪能させてくれて、今後の活躍が期待出来る若手メロディアス・ハードポップ・プロジェクトの素晴らしいデヴュー作に要注目であります! ('(゚∀゚∩

ただ、ジャケデザインだけはバンドロゴを含めてもうちょっと内容に即したカラフルなデザインにした方が誤解されないと思うんですけど…今のままだとスラッシュ系かアンダーグラウンドのダークなモダンヘヴィネス系にも勘違いされてもおかしくないので…(汗

総合的に見てまだまだB級レベルなのは否めないけれど、80年代北欧美旋律HMの作品が好きだった方や、ちょっとウェットなユーロ風味あるメロディが満載な80年代風ハードポップ作がお好みな方にお薦めしてニヤリとしてもらいたい、そんな一作でありますのでご興味あるようでしたら是非一度ご自身の耳でチェックしてみてください。

Track List:
01. One Thousand Years
02. Stranger At Heart
03. Personal Matter
04. Darkest Fantasies
05. Love Can Be Lonely
06. Say That You Love Me
07. Love Affair
08. Clutching At Straws
09. Anthem Of A Broken Heart

Bonus Tracks:
10. Night Drive Cali
11. This Feeling


SQUARED Line-up
Jack L.Stroem   (Lead Vocals、Guitars、Synthesizer、Electric Grand Piano、Hammond Organ :ex-LANCER、VANDOR)
Arthur Vere    (Lead Guitars、Rhythm Guitars)

with:
Kammo Olayvar  (Bass : DEALS DEATH)
Robin Risander   (Drums :ex-MARK ZERO、MISTER MISERY、RYJAMASORKESTEM)




# by malilion | 2022-05-23 15:59 | 音楽 | Trackback

UKベテランHRバンドTENが通算15枚目となる『Here Be Monsters』をリリース!

UKベテランHRバンドTENが通算15枚目となる『Here Be Monsters』をリリース!_c0072376_11282316.jpgTEN 「Here Be Monsters」'22

盟友 Vinny Burns (Guitars ex:DARE、ex:ASIA、現DARE)の脱退以降メンツも定まらずどんどん売りの叙情的メロディもフックも色褪せていった Gary Hughes (Vocals)率いる英国産ベテランHRバンドが、Frontiers Recordsを飛び出し新興レーベルから素晴らしい出来でメロハー・ファンを歓喜させたアルバムを二枚リリースした後、再び古巣のFrontiers Recordsへ出戻って以降安定した活動を続け、前作『Illuminati』'18 から4年ぶりとなる通算15枚目のスタジオ・アルバムをリリースしたのでご紹介。

最初に驚かされたのは、いつものチープでイマイチ見栄えの良くないジャケット(汗)ではなく、TENにしては珍しく示唆に富んだアートワークなジャケットデザインで、彼等にしてはジャケはセンス良いのではないだろうか?

また、残念ながら長らくドラムを務めて来た Max Yatesが脱退しており、本作では専任ドラマーは迎えずヘルプに Markus Kullman (SINNER、VOODOO CIRCLE)を迎えてアルバムで叩いて貰っている。

で、肝心の内容の方なのだが、残念ながらいつも恒例のマッタリと起伏の少ない穏やかでウェットなメロディが柔和に紡がれていく、3人のギタリストにキーボーディストまでいる6人の大所帯編成ながらヴォーカル偏重な楽曲構成故かプレイヤーの演奏が余り目立たない、誤魔化しようもなくマンネリ感がハンパない退屈な作風だ…(ツд`)

ベテランならではの安定感はあるが新鮮な驚きや予想外の楽曲展開に手に汗握る、という場面は皆無な、ある意味でファンが望む通りな、そして予想通りの退屈で平凡極まりない彼等にとって平均的な仕上がりの一作とも言えるが…ウーン。

それでも前作と比べればまだキーボードとギターが活躍する場が多く見受けられ、いつも Gary Hughesのディープ・ヴォイスばかりという楽曲スタイルに若干の変化が見られて、その点は本作の好ましい点として上げられるだろう。

如何せんリズムが単調(やはり専任ドラマー不在は痛いか)でロック的なダイナミズムに乏しく、ヴォーカルを主軸に据えたAORとしても起伏の少ない歌メロと音域の狭い淡泊なヴォーカルが楽曲の印象を平坦化してしまっている、アレンジにもこれといって驚くような点もない、楽曲のコンパクトさは向上しているし総合的な楽曲の雰囲気は前作よりも良好だが、どうにもリーダーである Gary Hughesの歌メロの幅の少なさや新鮮味の欠如、そしてフックが弱いのが致命的で、代わりにエッジあるリフや流暢で耳を惹くギターソロや華やかで煌びやかなキーボードワーク等が楽曲に表情やメリハリを懸命に生み出そうとバック陣が苦心しているのが伺えるものの、それら全てを Gary Hughesの気の抜けたコーラの如き変わり映えしないヴォーカルと助長な展開の楽曲がブチ壊しており、アルバムが進むにつれどんどん心苦しくなっていく…orz

古巣Frontiers Recordsを飛び出して心機一転、新興レーベルからのリリース作『Battlefield』'16 で見せた、ハングリーな気迫や切羽詰まった緊張感、そして新鮮味ある驚きをもたらす細かなアレンジ等の、アノ心躍る要素が何故か楽曲から消え失せてしまっているのがどうにも・・・

唯一の救いは多過ぎるギター・プレイヤー達の役割分担が落ち着いたのか各ギタリスト達が限られたスペース内で伸び伸びと気持ちよくプレイしており、甘美なツインギターの絡みやリフにリードパートにと演奏を分け合って果敢に楽曲を盛り立てようと印象的なフレージングを常に繰り出し耳を惹きつけ楽しませてくれる事くらいだろうか?

後半になるとそれまでの退屈な雰囲気に変化をもたらすポップで弾むフィーリングが有る如何にもブリティッシュ・ポップ風なキャッチーな楽曲(しかもアルバムでも一、二を争うメロディアスでセンチメンタルな曲!)が飛び出してきて何とか最後までアルバムを聴き終える事が出来たのは幸いだった。

まぁ、何度も聴き込むと前作よりモダンさも控えめながら英国らしいポップなフィーリングやウェツトな美旋律の質が随所で高まっている明らかに完成度の上がった、スルメの如く噛めば噛む程味わいの増すメロディアス・ロック作なのは分るが、やはりロックらしい即効性あるストレートな刺激に乏しいのは如何ともし難いですね…

プロデュースは Gary Hughes自身が手掛けており、ミキシングとマスタリングは『Stormworning』'11 以来10年に渡りタッグを組む Dennis Ward (ex:PINK CREAM 69、MAGNUM、PLACE VENDOME、UNISONIC、etc...)が担当しているのだが、やはりこの変化のない制作環境も退屈な作風の一因のように思えてなりません。

作曲能力や演奏技術に特に著しい問題がある訳ではないので、新たに敏腕プロデューサーを迎え入れる事が出来ればこの起伏の少なく変化に乏しい似たり寄ったりな構成の楽曲ばかりなアルバムに劇的な変化が訪れるかもしれないのですが、ボスでフロントマンの Gary Hughesがプロデュースまでしてバンド並びにアルバムを完全にコントロールしてしまっている現状ではその望みは薄く…('A`)

ブリティッシュHRバンドらしいウェットでセンチメンタルな美旋律や漂うメランコリックな雰囲気、そして哀愁を紡ぐ泣きまくるギターの音色や壮大なスケール感を演出する荘厳な鍵盤サウンドと要所要所を見ていけば決して悪くない、全体的に見ても非常に英国HRバンドらしい手堅い創りのアルバムなのだが、どうにも平均点以上の感想が思い浮かばない凡作と言うのが偽らざる評価ではないだろうか?

毎度お馴染みなコンセプチュアルな雰囲気や全体のサウンドは良いものの、聴き終えた後でアルバムのメロディや楽曲の印象が薄く、大仰さが鼻につく大作志向な楽曲は減ったものの、相変わらず歌メロにはフックが乏しく退屈なミッドテンポな曲ばかりの駄AOR化したタルさが強く感じられ、幾分か前作よりモダンさやスタイリッシュさは増しているように思えるが、一定クオリティを常に保っているという点では確かにプロフェッショナルなバンド作でも、これだけ変わり映えしない新鮮味の少なく予想外の刺激が見当たらないアルバムが続くと、残念ながら新規ユーザーの開拓は難しいだろう。

もう盟友 Vinny Burnsも居ないし、メンツも全く違うし、時代も違うとは言え、彼等が90年代初期にはもっと刺激的でスリリングなブリティッシュHRハサウンドを披露していた事を知っていると、どうにも今の退屈な作風には苦言を呈したくなるのです…

Gary Hughesはまだまだ枯れ果てる歳でもないだろうに、なんでこんなに渋い鄙びた方向性へ進んでしまったのか…二十周年記念盤『Albion』'14 で取り戻したアノ輝きは一時の気の迷いだったのか、単なるフロックだったのか…(T~T)

Tracks Listing:
01. Fearless
02. Chapter And Psalm
03. Hurricane
04. Strangers On A Distant Shore
05. The Dream That Fell To Earth
06. The Miracle Of Life
07. Immaculate Friends
08. Anything You Want
09. Follow Me Into The Fire
10. The Longest Time
11.Hurricane (Different Mix)

TEN Line-Up:
Gary Hughes     (Vocals)
Dann Rosingana    (Lead Guitars)
Steve Grocott     (Lead Guitars)
John Halliwell      (Rhythm Guitars
Darrel Treece-Birch  (Keyboards
Steve McKenna    (Bass)

With
Markus Kullman    (Drums)




# by malilion | 2022-05-21 11:30 | 音楽 | Trackback

ベルギーのハードポップ・バンドALL I KNOWのデヴュー作がボートラを大量追加でリイシュー!!

ベルギーのハードポップ・バンドALL I KNOWのデヴュー作がボートラを大量追加でリイシュー!!_c0072376_15540990.jpgALL I KNOW 「Vanity Kills +10 ~Deluxe Edition~」'22

08年にオリジナル盤を自主制作でリリースし、完売好評を受けて同年9月に500枚限定でセルフ・リイシューして再び即完売した、本国でスマッシュ・ヒットを記録したベルギー産ツインギター4人組ハードポップ・バンドのデヴュー作が2022年Delux Editionとしてボーナス・トラックを10曲も大量に追加収録して再び1000枚限定リマスター&リイシューされたのを即GET!

Melodic Rock Recordsと契約し10年に再び1000枚限定(Beau Hillの手によりリミックスを施された音源を1曲差し替えで収録)でリイシューしたが、またまた完売しこれまで廃盤扱いで入手困難であった本作が12年ぶりに再び大量の音源を追加されてリマスター&リイシュ-されるとは、正直全く予想外でありました。

オリジナルのジャケットは白っぽいボケたビジュアル・イメージでしたが、真っ赤なルージュのキスマークがトレードマークとなっている現在の彼等のイメージに合わせ、黒めなジャケットデザインに、ショッキングピンクの文字をあしらったちょっとグラム・ロックっぽいいかがわしさを漂わすデザインへアルバム・ジャケットは変更されている。

幾度もリイシューを繰り返してきた経緯を見れば予想付くと思うのですが、80年代USアリーナ・ロック風のゴージャスでキャッチーなメロディアス・ハードポップ・サウンドは現在巷を騒がしている欧米のメロハー・バンドよりヴォーカル・オリエンテッドなスタイルなものの、若いバンドだけあってモダンなタッチやデジタリーな音像手法も躊躇なく取り込んだ、煌びやかでエッジあるギターと北欧勢にも通じるキラキラしたキーボードとウェットなヴォーカルラインが冴え渡るコンパクトな楽曲は、レンジは狭いもののカッチリと造り込まれたサウンドを鳴らしており、DEF LEPPARD、BON JOVI、POISON、WARRANT、WHITE LION、TYKETTO、Bryan Adams、REO Speedwagon等の80年代のメジャー・シーンを賑わしたアーティスト達からの影響が随所で伺え、とてもデヴュー作と思えぬ完成度の高さだ♪ (*´∀`*)

勿論、まだまだデヴュー作収録時点では歌唱力や表現力の幅の少なさや、少しアッサリし過ぎに思える楽曲アレンジ、時に音の深みが薄く安っぽく聴こえたりと、欧米シーンを賑わすメロハー・バンド等と比べて満足出来ぬポイントが散見するのですが、元はインディの自主盤であった事を考えると破格の仕上がり具合と言え、それらの危うい未完成な部分も含めて彼等の魅力になっているとも言えましょう。

ともかくアルバム本編が瞬く間に終わってしまう、怒涛の勢いと爽快感だけ残して颯爽と走り去っていく様は、新人バンドならではの潔さというか歯切れ良さで、実に気持ち良いですネ。

フレッシュな感覚の歌メロと爽快なコーラス、エネルギッシュなバックの演奏、屈託なくビートに乗って疾走するグランジーなど知らぬ存ぜぬとばかりに80年代クラッシック・ロック・フォーマットに倣ったクリアーでクリスプなサウンドは、けれど新人バンドらしく華やかでヒット性の高いポテンシャルを秘めており、そしてユーロ圏バンドらしいリリカルさやメランコリックな音使い、さらにセンチメンタルでロマンチックな美旋律もしっかりと聴かせ、単なる80年代USロックの焼き直しやパロディに成り下がらない確かなオリジナリティも感じさせる、こんなに素晴らしい音楽性なのに足掛け15年以上にもなる活動で何度かシングルをリリースしたりコンピレーション盤に新曲を提供してはいるもののフル・アルバムは本作のみというのが非常に勿体ないバンドであります。

バンドはデヴュー作リリースの後にメンバーチェンジが起き、10年頃にはキーボーディストを含むトリプルギター編成の6人組バンド(オリジナルメンバーの3人以外サポート扱いだったかも)となっていたが、現在はオリジナル・ドラマー Karel De Backerが抜け新たなドラマーに Joeri Dekyvereが迎えられ、キーボード奏者 David Poltrockとトリプル・ギターの一人 Dave Martijnが抜けてオリジナル編成当時のツインギター編成4人組となっている。

今回追加収録されたコンピ盤に提供された楽曲やアウトテイク、デモ音源等を聴くに、彼等は本来もっとシンプルでパンクっぽいストレートなビートロックを身上としているように思えるが、そこに美麗なコーラスやキーボード、そして上質なプロダクションが加わる事でカドが取れてキャッチーなハードポップっぽいサウンド化する効果が生まれるのだな、というのが本作のボートラを聴いて初めて分った事実で、ひょっとしたらLIVEではもっと勢い任せで破天荒なビートロックを日夜披露しているのかもしれませんね。

因みに自主制作オリジナル盤と10年リイシューのMelodic Rock Records盤は曲順(曲数は同じ)が変わっておりますので、オリジナル盤をお持ちの方はジャケを含めて価値ある一枚となっております。

とまれ、既述したバンドやキャッチーな80年代USアリーナ・ロックがいお好きな方なら気に入る事間違いなしなリマスター&リイシュー作でありますので、もしご興味あるようでしたらお早目に入手されることをお薦めします。

Track List:
2010 Reissue Album Ver
01. All Night Long
02. Bad Boy
03. Asphyxia
04. Rain (2010 Beau Hill Remix)
05. Turn Back Time
06. I Need You
07. Into Your Heart
08. I Wanna Rock You
09. Sweet 17
10. Teenage Queen
11. All The Way
12. Hope And Dreams

2022 Delux Edition Bonus Tracks
13. Only You (Compilation Track)
14. Consume Me (Compilation Track)
15. Running Away (Compilation Track)
16. My Time (2008 Outtake)
17. All Night Long (2007 Demo)
18. I Need You (2007 Demo)
19. Sweet 17 (Summer 2007 Demo)
20. Asphyxia (Summer 2007 Demo)
21. Make Belief (June 2007 Demo)
22. And Nothing But The Truth (June 2007 Demo)
23. Rain (2008 Original Mix)

ALL I KNOW Line-up:
Ward Dufraimont   (Lead Vocals、Guitars)
Michael Neyt     (Guitars、Backing Vocals)
Amely Mondy     (Bass)
Karel De Backer   (Drums)

Mixed By Staf Verbeeck
Recorded By Michael Neyt
Remastered By Staf Verbeeck


# by malilion | 2022-05-15 15:54 | 音楽 | Trackback