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80年代初期スウェディッシュHMバンドKEEN HUEのデヴュー・アルバムがBootでCD化!

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KEEN HUE 「Ogre King」'85

バンドの歴史は古く、1977年頃に北欧スウェーデンで結成されるものの1982年にPang Responseから7インチ・シングル『One Of Two』で正式音源デヴューと古参ながらメンバーチェンジが激しく思うよう活動出来なかった模様で、1stフル・アルバムがリリース時には結成当初のメンバーは誰も残っておらず一番の古株がギタリストの Stefan Morenとドラマーの Peter Erikssonであった、そんな彼等の1985年にEbony Recordsのサブ・レーベル Criminal Responseよりリリースされた記念すべきデヴュー・アルバムが米国のグレーなレーベル(汗) Old Metal Recordsから初CD化で限定リイシューされたのを止む無くGET!(´д⊂)

長期の活動停止を経て2019年にオリジナル・メンバーを中心としたリユニオンを果たし、未発だった旧曲を新録した3rdアルバム『Heydays』を今は亡きドイツ AOR HEAVENからリリースした彼等、現在も活動中な模様だが今回の1stアルバムはリリース元レーベルがとっくの昔に倒産しているのでもうオリジナルLPは入手不可能だし、何か権利関係で問題があるのか今まで一度もオフィシャルなCD化は果たされていない。

最新のバンド編成はツイン・ギター5人組だが、このデヴュー・アルバム時点ではツインギター&ベースがヴォーカルを兼ねる4人編成で、ダサダサな垢抜けぬジャケット・イラストのイメージ通りな典型的な北欧B級マイナーHMバンドでした…

音域の狭い下手糞なオッサン声の如何にもB級HMバンドなリードヴォーカルがもたつきヨロめきながら力一杯ガナリ立て、ハモってないダメダメなコーラスにバタつくドラム、そしてハードドライヴィンなギターがおぼつかぬテクを懸命に披露、と荒っぽいツインギターが時折耳を惹くマイナー調のメロディを掻きむしる初期北欧HMの典型パターンとも言えるブリティッシュHMの影響を受けたイモ臭さ満点のスピーディなHMを奏でていたので、その筋のマイナー北欧系HMバンドが好みのメタルヘッド野郎共に『北欧リリシズムに溢れるピュアHMサウンド』とかなり好意的に捉えられたカルトな存在だったらしく、実際に北欧地域ではソコソコ売れたらしい。

一応、当時の彼等はマイナー正統派HM、北欧様式系B級HMというカテゴライズだったハズ(汗 レーベル的にもそーいう売り文句だったみたいだし…

デッドストックが何処ぞの倉庫の奥から発掘でもされたのか、それとも北欧地域から流れてきたのか、実際、私もかなり遅れて新品LPを購入可能でしたから数は出回っていたのは確かです。単にプレスし過ぎたのか、売れ残り続けた可能性も大ですが(汗

最新作『Heydays』では、長い年月を経て経験値が上がった為か Lars-Ake "Platis" Nilzonの歌声は別人かと思うくらい、少し苦汁声なもののマイナー調の疾走する楽曲でツインギターが華麗にメロディアスなソロを紡ぎつつ、ポップでキャッチーでありながらシッカリ芯のある熱い歌声とコーラス、という1st路線が正統に進化した今となっては古式ゆかしい初期北欧スピードHMな、荒々しくもメロディアスな楽曲が詰め込まれたアルバムにジャストフィットしたヴォーカルを披露していたが、デヴュー作の本作では本当にダメダメな歌唱を披露していて苦笑させられます。

そう言う訳で80年代初期北欧HMマニアか熱心なKEEN HUEファンにしか訴求はせぬだろうが、逆に言えばカルト作を追い求める熱狂的HMファンにとっては願って止まなかったリイシュー作で、名前だけは知られていた幻の音源を手軽に聴く事が可能になったので北欧HMファンも欣喜雀躍だろう。

まぁ、初CD化でリイシューと言っても随所でブツブツ、ピチパチとスクラッチ・ノイズが入っていたりサウンド・バランスがフラつく事もあり、板起こしのBootの割りにまぁまぁな音質なのが唯一の救いくらいかなぁ?

因みに本作リリース前の1983年に7曲入りDemo Tapeを出しており、デヴュー・シングル曲や本作未収録曲などを含むレア音源として現在も高値で取引されているらしく、Boot音源も出回っている模様なので気になる方はチェック(1stでも酷い出来なのにデモとなれば更に劣悪サウンドなので覚悟してネ!)してみてもいいかもしれない。

流石にオリジナルのアナログLPを所有している方々もこのままでは擦り切れてしまうし、今回限定リリースのBootとは言えこうしてCDで手軽に本作が聴けるようになったのは喜ばしい事でしょう…出来る事ならばオフィシャルでリマスター&リイシューして欲しかったなぁ…orz

HEAVY LOAD、TORCH、OVERDRIVE、220 VOLT、UNIVERSEらと肩を並べて成功を目指して疾走していたKEEN HUEの80年代初期北欧HMサウンドは、当時を知る古参リスナーは勿論、知らなくてもスピーディーでストレートなマイナー調北欧HMがお好みなマニアックな方ならば気に入るかもしれない一作だと思いますので、ご興味あるようでしたらチェックしてみても決して損にはならないでしょう。

間違っても万人に薦められる作品ではないし、確実に好事家向けのマニアックなアイテムではありますが、Bootなのでプレス数も決して多くないだろうし、次にいつ入手出来るのかも分からないドマイナーなカルト・アルバムですからお求めの方はお早目にネ!

Tracklist:
Side A
01.The Doctor's Crying
02.Fighting
03.Crossfire
04.Daydreams
05.Liar

Side B
06.Ogre King
07.Prisoner But Guiltless
08.We Don't Wanna Go
09.Her Last Will
10.Keen Hue

KEEN HUE Line-Up:
Peter〝Zeke”Ericksson    (Drums、Backing Vocals)
Stefan Moren        (Guitars、Backing Vocals)
Ake Nystrom        (Guitars、Backing Vocals)
Lars-Ake〝Platis”Nilsson   (Lead Vocals、Bass)




# by malilion | 2024-05-01 06:56 | 音楽 | Trackback

オランダの貴公子 Robby Valentineが去年末に自主盤でリリースしていた最新作が豪華2枚組仕様となって国内盤リリース!!

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ROBBY VALENTINE 「Embrace The Unknown -Special Edition-」'24

オランダの貴公子こと Robby Valentineの2020年リリース『Seperate World』以来約3年ぶりとなるスタジオ・アルバムが去年2023年10月に本国でリリースされ、遅れて2024年3月に国内リリースされたのを少々遅れてGET!

QUEENからの影響が大き過ぎる大仰で華麗なメロディアス・サウンドで1990年代に日本で高い人気を誇ったオランダのマルチ・プレイヤー Robby Valentineneが自身のレーベルから自主盤リリースしたアルバムの国内限定2枚組で、ボーナスディスクには彼のピアノ独奏によるアルバム曲のインストゥルメンタル・ヴァージョン10曲が収録されている大盤振る舞いな限定盤となっている。

近年はQUEENに捧げるカヴァーEPを3枚、BEATLESに捧げるカヴァーEPを1枚と自身のルーツを明かすカヴァーEPを矢継ぎ早にリリースし、前作『Seperate World』ではクラシックへの愛を綴るかの様にオリジナル曲に加え彼が敬愛するクラシックの名曲を収録と、なにかセラピーの如くカヴァー作づいていた訳だが、前作から一転、オリジナル曲だけの純粋なスタジオ・フル・アルバムがやっと届けられて彼の大仰な美旋律と華麗な音楽を愛して来た従来のファンは一安心といった所だろう。

2018年リリース『The Alliance』のライナーで告白していたが、重度のウイルス感染による片目の視力喪失などプライヴェートで心悩ませるいくつかの問題を抱え、それが引き金になったのか鬱病も併発し、精神的に創作が厳しい時間が長かった低迷期をやっと脱して、現在両目の視力を殆ど失った状態で新たな創作活動へ勤しんでいる模様だが、自身のルーツを明確にするEPアルバムやクラッシックに傾倒した作品をリリースした事で彼の中で一区切りついたのだろう、様々な心境の変化も影響してか本作のサウンドはこれまでの露骨なQUEENフォロワー臭が薄れ、更にバンド体勢でなく全ての楽器を自身で演奏するソロ・アーティスト的なスタンスで制作されたアルバムの為か、明確にサウンドの感触が変化しているように思う。

いや、今までも自分中心なワンマンバンド的な創作体勢だったしお世辞にもバンドらしいとは言えなかったが、ソレでも一応バンドっポイ態は保とうとしてる風な所はありましたから、そういう意味でロックバンド的サウンドではなくソロ・アーティスト風な感が強いと言うかなんと言うか(汗

無論、未だにQUEEN風の重厚で華麗なコーラス等はフィーチャーされているし一時期は控えめとなっていたHR的なアプローチも復活しているものの、これまでサウンド全体に漂っていた彼独特な臭みの様なものが薄れ、良く言えばサウンド・アプローチのモダンさやポピュラリティが高まった、悪く言えば強烈だった個性が薄れ、一般的なポップロック風の凡庸な薄味サウンドへ変化したように感じるのだ…

なんだろう…楽曲やアルバム全体の構成や完成度は間違いなく上がっていると思うのだが、過去の焼き直し的なメロディを薄味で再び味あわされているかのような、そんな物足りなさや既視感を終始覚えてしまった、というのが個人的な本作の感想でしょうか? 色褪せた、まで言うと言い過ぎだけど(汗

Robby Valentine曰く、自身が経験した喪失と、運命を受け入れなければならぬ苦悩について表現した楽曲で、曰く『自分がこれまで書いた中でも最も美しいロック・バラード』と語る楽曲も収録されており、歌詞の面でも今までと一味違う新鮮味はあるんですけどね。

これまでリリースされてきたアルバムで聴けた、QUEENだけでなくTHE BEATLES、MUSE、ELO等の音楽性をMIXし濃縮した、単なるフォロワーを超越した彼独特な美意識がタップリとやり過ぎな程に追加され、聴く者の耳を惹き付けて放さぬ咽返る様な美旋律の数々を思うと、何か臭みの抜けた普通っポイ方向性(良く言えばスタイリッシュさが増した)へ進んでしまったのね、というガッカリ感が…

一時期のQUEENブームも去って今や Robby Valentineのアルバムでしか聴けぬだろうQUEEN風メロディアス・ポップロック作だし良く出来ているアルバムだと思うのですが、オマケでついてきたピアノ独奏曲の数々の方が何か吹っ切れて思い切り楽しんで煌めく様な華麗な音色を小気味よく奏でているボーナスディスクの方が彼の個性が心ゆくまで楽しめたように思え、ボーナスディスク無しな状態だったら本作の感想がどうなっていたのか考えるだに恐ろしい…(´A`)

また、アルバムの構成上で本編には収録するのは好ましくない、という事で外されたのだろう日本盤ボーナストラックとして収録されている曲に、これまでに聴いた事のないようなお遊び要素や Robby Valentineと聴いて連想せぬ予想外な音楽要素を感じる事が出来、この外した楽曲を収録したならばアルバムのバランスが崩れ完成度は下がるかもしれないが新鮮味やバラエティ感は増したんじゃないのかなぁ、という惜しい感想が最後まで付きまといましたね。

まぁ、心境的にお遊び要素まで入れ込む心の余裕が無かったとしても誰も責められぬ辛い境遇なのは確かですけど (T~T)

何度も聴き込む内に味わいも増し、これはこれで良い感じだし今までで一番聴き易い良作アルバムじゃないか、と思うようにもなってはいるのですが、やはり初期の強烈で濃厚過ぎた他人の目を気にせぬQUEENへの敬愛を露わにした姿勢と抑えきれぬ輝きを眩く放っていた独特な音楽性を思うと、より大衆向けに迎合したポピュラリティ高い普遍的作風への変化は商業的成果を求められるプロフェッショナルなミュージシャンなら当然な選択なれど、やっぱり一抹の寂しさを感じてしまうのでした…元が自主制作盤だから余計にね…

Tracklis: Disc 1
01.Break The Chain
02.Don't Give Up On A Miracle
03.Never Fall In Line
04.Life Is A Lesson
05.My Friend (In The End)
06.Roll Up Your Sleeves
07.Show The Way
08.Shadowland
09.Take Me To The Light
10.Embrace The Unknown
11.Chain Break Concerto (bonustrack for Japan)
12.Running Deep Running High (bonustrack for Japan)
13.Radio Police (bonustrack for Japan)

Tracklis: Disc 2 All Piano Instrumental Version
01.Break The Chain
02.Don't Give Up On A Miracle
03.Never Fall In Line
04.Life Is A Lesson
05.My Friend (In The End)
06.Roll Up Your Sleeves
07.Show The Way
08.Shadowland
09.Take Me To The Light
10.Embrace The Unknown

Written、Recorded、Produced、Mixed & Performed by Robby Valentine
All Instruments & Vocals by Robby Valentine


# by malilion | 2024-04-27 15:22 | 音楽 | Trackback

英国が誇るプログ・ポップバンドASIAが再始動!!


中心人物でフロントマンでもあった John Wettonが2017年に亡くなりバンドも自然消滅したものと思っていた英国プログレ・ポップ・バンドASIAが新メンバーを迎え(!?)て再始動!

注目のメンツだが、予想取りと言うかなんと言うかオリジナル・メンバーはキーボーディストの Geoff Downesだけで、今の所彼等の最新作『Gravitas』'14 リリース時の構成メンツと全く違う強力メンバーを迎えた新編成となっている。

で、その新メンバーはと言うと、ARENAを皮切りにソロ活動、IT BITES(残念ながら活動終了)、FROST*、LONELY ROBOT等のみならず数多くのシンフォ・プロジェクトやシンフォ系ソロ・アーティストの作品にも欧米問わず幅広く参加して来た、今や英国シンフォ界を代表するギタリスト、ヴォーカリスト、ソングライター、プロデューサーの一人 John Mitchell。

ソロ活動をメインにしつつ、元DREAM THEATERでBLACK COUNTRY COMMUNION、そして現在SONS OF APOLLOでも活躍する超絶技巧派鍵盤奏者 Derek SherinianとプログHMバンド PLANET Xを結成したり、元Yngwie Malmsteen Bandのシンガー Mark Boals率いるUSネオクラHMバンドRING OF FIREに2004年まで在籍していたり、他にも数々のセッションやバンドに参加するなどジャンルを股にかけて幅広く活動するオーストラリア人ドラマー、プロデューサーの Virgil Donati。

そして注目の新フロントマンでベーシストは、2023年に開催された John Wettonのトリビュート・ライヴでASIAの面々と既に共演を果たしている無名の新人英国人ミュージシャン Harry Whitleyとなっており、YouTubeにASIA、TOTO、EL&P、STEELY DAN、FOREIGNER、SUPERTRAMP、KING CRIMSON、GENESIS等の楽曲を一人多重録音で演奏した動画をアップしているので彼の姿やプレイの程、そしてその歌声を確認する事が出来る。

John Wettonの歌声からハスキーな要素を抜いて、よりマイルドで伸びやかにしたイメージのミドルレンジ主体なパワフル・ヴォイスで、さすがに若いだけあって再結成AISAでの John Wettonの経年で衰えた歌声と比べものにならぬ瑞々しさと鮮やかさを感じさせますネ。

しかし…今回、Carl Palmerが誘われなかったのは、まぁ分かりますよ。

1994年の『Aria』以降、リユニオンを果たしオリジナルメンバーで活動再開する2008年リリース『Phoenix』まで長らくASIAを離れていた事もあるし、たった一人で現在EL&Pを支え続けている事やソロ活動などで多忙、そして何より年齢的な問題もあったり健康面を考慮して、とかいう理由がいくらでも上げられますから。

でも、1992年の『Aqua』以降、低迷期を Geoff Downesと共に支え続けた John Payneが誘われないのは…リユニオンを理由に追い出され、ASIAが実質活動していない時にAISA名義でアルバムを出そうとしたら〝待った”を掛けられて思うように活動出来なかったり、とちょっと扱い酷くない?? 彼の歌声好きなのにぃ!

自身のバンドDUKES OF THE ORIENTがあるから再始動ASIAに誘われても断った、という線も捨てきれませんが、なにせビッグネームの活動再開には多額の金が動きますから…順風満帆とは言い難いDUKES OF THE ORIENTの活動を思うと…ねぇ? それともプライドもあって要請を蹴ったんでしょうか? その辺りの事情が今後明かされるのも期待したりして…(汗

とまれ、新編成AISAがヘッドライナーを務める北米ツアー〝The Heat Of The Moment Tour”が7月に開催される予定との事なので、夏までには色々と新たな情報が飛び込んで来そうですね。


# by malilion | 2024-04-24 08:23 | Trackback

北欧から極上のメロハー&AORプロジェクト OZ HAWE PETERSSON'S RENDEZVOUSが豪華ゲストを招いてデヴュー!

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北欧スウェーデン産メロハー・バンド OSUKARUの中心人物であるギタリスト Oz Hawe Petersson が、2009年にEPを一枚残したEYEで活動を共にしたキーボーディスト Mathias Rosenと再び組んで立ち上げたメロハー&AORプロジェクトによるデヴュー・アルバムを少々遅れてGETしたので今頃にご紹介。

基本は2人をコアメンバーとし、他に複数のシンガーを筆頭に数多くのゲスト・ミュージシャン達を招いて楽曲は録音されており、バッキング・シンガーも含めて男女様々な歌声が入れ代わりに楽曲を彩る為か、試聴後の印象が驚く程に多彩で華やかな極上の80年代リスペクト・メロディアス・ロック&AORサウンドが目一杯詰め込まれた超強力作になっております。

注目のゲスト・シンガーだが、OSUKARUでも活動を共にする盟友 Fredrik Werner (一曲でリード・ギターもプレイ)、カナダのベテラン・メロディアスHRバンドBOULEVARDのシンガーで先頃1stソロ・アルバムをリリースしここでも紹介した David Forbes、元ICONIC EYEのヴォーカリストで現在はUK産メロハー・バンドFORGET-ME-NOTで活動中の英国人フィメール・シンガー Jane Gould嬢、既にソロ・アルバムを2枚リリースし熱心なメロハー系ファンにもその名を知られるスウェーデン人ギタリスト、シンガー、ソングライター Chris Rosanderなどメロハー系ファンなら一度は目にした事があるだろうヴォーカリスト達が参加しているだけでなく、ポーランド出身のギタリストで北欧AOR職人 Tommy Denanderとのプロジェクト SAYITのリイシューが最近成されたのでその名を知る人も多いかもしれない Sayit Dolenがリード・ギターで参加している他にも、スウェーデンの中堅メロハー・バンド CAPTAIN BLACK BEARDのベーシスト Robert MajdやSwedish Idolに出演していたフィメール・シンガー Zuzanna Korba嬢がバッキング・ヴォーカルで大活躍し Oz Hawe Peterssonの新プロジェクトに華を添えている。

リズム隊は基本、スウェーデン産メタル・コア・バンド HEARTS ALIVEの元シンガーでパワメタ・バンドALICATEやストーナー系メタル・バンド CARNIVAL SUNに現在も在籍し活動中のスウェーデン人メタル・ドラマー Jesper Perssonと、スウェーデン産ファンク&ソウル・ポップバンドPERMANENTY NAMELESSの元ベーシストで北欧メロハー・バンドART NATIONの2ndアルバム『Transition』'19 制作時に参加し、程なくして脱退してしまった女性ベーシスト RebecKa Tholerusが演奏しているので、2人のファンな方も要チェック作と言えるだろう。

因みに Jesper Perssonの2019年発表ソロ・アルバムにも RebecKa Tholerus嬢が招かれベースをプレイしているのでどちらかが先に本プロジェクトに誘われ、その流れでリズム隊を組むなら慣れ親しんだ友人を、と参加する流れになったのかも? 多分、80年代末期からアンダーグラウンドで活動を開始しキャリアも長く顔も広いだろう Jesper Perssonが先にプロジェクトのヘルプに呼ばれたんじゃないかなぁ?

またプロジェクトらしくリード・ギタリストには、スウェーデン産プログHMバンド VINDICTIVを率いるネオクラ・ギタリスト Stefan Lindholmや、元MISTER KITEで近年 Linus Abrahamson (ANDROMEDA、THE CODEX、CAPOUT RUN)とのプロジェクト『The Galahad Suite』を2007年に完成させている、主にプログHM系シーンで活躍してきたキャリア40年以上を誇るスウェーデン人ベテラン・ソロ・ギタリストの Anton Johansson、そして北欧パワメタ・バンドMEZMORIAの元ギタリストで、TOTOを彷彿とさせるAOR系北欧メロハー・バンドWORK OF ARTやイタリアン・メロハー・バンドLIONVILLEで活躍しクリアーな歌声を聴かせる Lars Safsundが変名で Lee Hunterとして参加する事で有名なスウェーデン産メロパワ・バンドENBOUNDのギタリストでもあり最近デヴューしたての北欧パワメタ・バンドFINAL STRAIKEでも弾いている Martin Flobergなど、主に同郷スウェーデンのギタリスト達が招かれてそれぞれ自分らしさを感じさせるプレイを垣間見せているので各プレイヤーやバンドのファンな方も見逃せぬ一作となっている。

その界隈で名の知れたプレイヤー達が招かれ新たに立ち上げられた企画作に華を添えるのはこの手のメロハー・プロジェクト・アルバムにつきものの商業的アピール・ポイントではありますが、そう言ったプレイヤーのネームバリューに頼らずとも本作のサウンド、フィーリング、エモーション等、全て80年代後半~90年代前半にリリースされてきたアルバムを再現したかの様な、ピュアなオールドスクール・メロディアスロック&AOR作の素晴らしい出来栄えな前には些末なデータでしかありません。

いやー、本作の影の功労者は間違いなく Jane Gould嬢とZuzanna Korba嬢の可憐な美声で、フィメール・ヴォイスによる艶やかさや華やかさ、そしてバッキング・コーラスで厚みと彩りを加えてくれており、彼女達の参加が無かったらここまで素晴らしい仕上がりにならなかっただろうと容易く想像できる程でありますから (*´ω`*)

北欧作らしい哀愁漂うウェット感ある美旋律、どこまでもメロディアスで爽快感あふれるキャッチーさ、エネルギッシュにドライヴするビートに煌びやかで耳を惹くキーボードが奏でる小気味よいメロディ、力強く伸びやかな抜群の歌唱を披露するシンガー達のエモーショナルでクリアーな歌声、コンパクトでキャッチーに纏め上げられたコンポーズの行き届いた楽曲、更にクリアーで温かみあるプロダクションも本作の評価をワンランク底上げするのに一役買っていて、それらの要素の結晶が余りにも眩く輝くメロディアス作であった為に1stプレスが瞬く前に完売してしまい、ドイツのPride & Joy Musicレーベルが慌てて2ndプレスを追加したというのも頷ける北欧メロハー・ファンなら迷わず購入すべき注目のプロジェクト作でしょう。

唯一ケチをつけるとしたら幾つかの楽曲が余韻を残さずアッサリとフェードアウトして次の曲へ移ってしまう点と、アルバムが余りに無駄無くスタイリッシュに構成され纏められている為にアッという間に終ってしまい少々物足りなさが残る事くらいで、そのメロディアスでキャッチーなサウンドに些かの問題も有りはしない、近年稀に見る傑作アルバムではないだろうか?

あ、首謀者2人のプレイが余り前面に出ておらず目立っていないが、楽曲構成の重要な役割やモダンな隠し味を付け加えるアレンジや音色を担っており、恐らく Oz Hawe Peterssonを筆頭にプロデューサー的立場から創作に関わっている為なのとプレイヤー的な派手さは名の知れたゲスト奏者達に譲っているスタンスなのかもしれません。

出来る事ならメンツを固めで本格的なバンドとして始動して欲しい所ですが、各々本体バンドに籍を置いているだろうし、ある意味で北欧スウェーデン・ミュージシャン大集合作である本作の派手さや華やかさは望めぬだろうからプロジェクト作のままの方が良いかもしれませんね。

こんなに素晴らしい作品なのに契約の関係なのか何故か国内盤はリリースされる予定が無いという事なので、フィジカル盤をお求めの方は輸入盤店等を小まめにチェックして速やかに入手しておきましょう。

Tracklis:
01. Tuning In
02. Sacred Land
03. As We Cry
04. These Tears
05. Midnight Lady (Dangerous Game)
06. Fool's Gold
07. This Time Around
08. The Essence of Love
09. All Roads Lead Back To You
10. Never Be

OZ HAWE PETERSSON'S RENDEZVOUS Musicians:
Oz Hawe Petersson     (Guitars、Bass on Tracks 04)
Mathias Rosen        (Keyboards)

with:
Jesper Persson       (Drums)
RebecKa Tholerus      (Bass)
Fredrik Werner       (Lead Vocal on Tracks 03、05、07、10、Lead Guitar on Track 09)
David Forbes        (Lead Vocal on Tracks 04、09)
Jane Gould         (Lead Vocal on Tracks 06、08)
Chris Rosander       (Lead Vocal on Tracks 02、05、Lead Guitar on Tracks 03、06)
Stefan Lindholm       (Lead Guitar on Tracks 01、02)
Anton Johansson      (Lead Guitar on Track 05)
Martin Floberg        (Lead Guitar on Track 10)
Sayit Dolen          (Lead Guitar on Track 04)
Manuel Heller        (Lead Guitar on Tracks 07、08)
Robert Majd         (Bass on Tracks 01、02、05)
Alice Bates          (Bass on Track 07)
Zuzanna Korba        (Backing Vocals)
Malin Tack          (Backing Vocals on Track 07)

Produced by Oz Hawe Petersson
Executive Producer Mathias Rosen


# by malilion | 2024-04-22 15:45 | 音楽 | Trackback

80年代末期にメジャー・デヴューした Gene Marchello率いるUSメロディアスHRバンドMARCHELLOの1stがボートラを追加し待望のリマスター&リシイリュー!

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MARCHELLO 「Destiny + 5」'24

Jake E. Lee脱退後のOzzy Osbourne Band新ギタリスト最有力候補(結局、Ozzyバンドには Zakk Wyldeが加入する事に)であった Gene Marchello (Vo、G)率いる米国NYを拠点に活動したキーボード入り4人組USメロディアスHRバンドが1989年に大手CBSよりリリースした唯一作でデヴュー・アルバムが発売35周年を記念し、デヴュー作リリース同年にプロモ・オンリーでリリースされたEP音源5曲をボーナストラックとして追加しギリシャのArkeyn Steel Recordsから2024年度リマスタード&オフィシャル・リイシューされたのを即GET!

オリジナル・リリース以来となる待望のオフィシャル再発で、今回は手書きナンバリング入り500枚(2ndプレスされ計1000枚な模様)限定リリースとなっている。

因みに本作以外にも1990年にレコーディングしながらもお蔵入りとなった未発表2ndアルバムが存在し、以前ブートレッグCD-Rで『Ⅱ』や『The Power Of Money』というタイトルで出回っていたが、2012年に今は亡きドイツのAOR HEAVEN Classixシリーズで『The Magic Comes Alive』として限定リリースされた未発音源アルバムが有りますが現在入手困難な状況で、本作リイシューはROCK CANDY辺りからと予想しておりましたが今後はそちらもArkeyn Steel Recordsからのリマスタードでリイシューを期待したいですね。

本作は1989年当時、日本盤もリリースされており〝Zakk Wyldeに敗れてOzzy バンドに入り損ねた若干19歳の凄腕ギタリスト”としてロック界隈で話題と注目を集めたネームバリューを活かしてレーコド会社がデヴューさせた新人バンド、とか言われておりましたが、実際アルバムから飛び出してくる如何にもアメリカンHRバンドというキャッチーでフックありまくりな分厚く爽快なコーラスも心地よいゴージャスで煌びやかな80年代メインストリームの教科書通りな出来栄えのメタリック・サウンドはケチの付け所が無く、特に驚かされたのはギタリストとして注目を集めた Gene Marchelloのテクニカルで音数多いネオクラ系速弾きもをこなす腕前も素晴らしいのですが、それ以上にパワフルなハイトーンやワイルドで伸びやかなヴォーカル・スキルはギタリストが兼任してのヴォーカルと思えぬ(ちょっとTRIUMPHの Rik Emmettッポイ)見事なもので、もし彼がOzzy バンドに加入していたならば、その後の Ozzy Osbourne作品の嗜好が大きくゴージャスでド派手な方向へ変わっていたかも!? と、思わせる程ですから。

19歳の若きギター・ヒーローらしい速弾きやフラッシーで切れ味鋭い巧みなプレイを要所にフィーチャーしつつも、飽くまで自らのヴォーカルをメインに据えたメロディアスHRサウンドという王道メジャー路線アルバムで、その巧みなギター・プレイばかり注目されがちですが、派手な楽曲の中に息づく押しと引きを心得たメロディ・センスに大きな魅力があって、楽曲全体を考えたプレイ等コンポーズ能力にも秀でており、アメリカン・バンドらしからぬ哀愁漂う叙情的メロディやドラマティックな美旋律など聴き所は多く、結局2ndアルバムを正式リリース出来なかった事からも時代の節目にデヴューしたのが災いしたのは明白ではありますが、Gene Marchello というアーティストの才能がもっと発揮される場が与えられるべきだったと本作を耳にした方ならば同意してくれるだろう、たった1枚アルバムを残してバンド消滅を迎えてしてしまったのが返す返すも惜しまれます。

ただ、メジャー・レコード会社の全面バックアップの元に制作されたアルバムは、当時の売れ線を忠実に倣ったヒットポテンシャル高い構成と隙無い完成度なれど、それ以上の新鮮な驚きや新人バンドらしいフレッシュで予想外なサウンドを聴かせてくれる訳ではなく、そういった手堅いメインストリーム・サウンドであった事がモロにグランジーの波を浴びて呆気なくバンドが解散してしまった要因であった様にも今なら思えますね…

後は今回追加されたプロモEP音源ですが同じ曲のMIX違いという、一時期のディスコ・ブーム sigleの時のような殆ど変わり映えしないMIX違いの羅列なので、まぁオマケ程度に捉えるのが宜しいかと…古い音源がリマスタードされて今の耳で聴いても十分なレベルへブラッシュアップされてる事を喜びましょう。ハイ。

80年代チャートを賑わしたゴージャスなアリーナ・バンドや華やかでキャッチーなラジオフレンドリー・サウンドがお好みな方なら間違いなく気に入る事請け合いな一作ですので、ギター・ヒーローらしい派手なギター・プレイもフィーチャーされた本作のハイクオリティな80年代メジャー・サウンドにご興味あるようでしたら一度自身の耳でお確かめください。

Tracklis:
01. Brown Eyes
02. Tight Pants
03. Destiny
04. First Love
05. What If
06. Living For # 1
07. Love Begins Again
08. Heavy Weight Champ Of Love
09. She's Magic
10. Winners Never Lose
11. Rock N' Roll Rumble

Bonus tracks:
12. Destiny (Day Camp Mix)
13. Destiny (Sleep Away Camp Mix)
14. Destiny (Parents Day Mix)
15. Destiny (Panty Raid Mix)
16. Ashes To Ashes (Camp Fire Mix)

MARCHELLO Line-up:
Gene Marchello    (All Guitars、Lead Vocals、Backing Vocals)
Nick DiMichino     (Bass、Backing Vocals)
Gary Bivona      (Keyboards、Backing Vocals)
John Miceli      (Drums)




# by malilion | 2024-04-17 19:00 | 音楽 | Trackback