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淡く優美な叙情派イタリアン・フォーキー・サウンドのERIS PLUVIAのデビュー作がREMASTER盤+ボーナス6曲入りでリイシュー!

c0072376_18574107.pngERIS PLUVIA & ANCIENT VEIL 「1991/1995 Rings Of Earthly Light And Other Songs」'19

近年になって再結成を果たし、以降活発な活動を続けるイタリアン・フォーキー・シンフォバンドの91年デビュー作がオリジナル・マスターからのRemaster&6曲のボーナス入りでリイシューされたので即GET!

サックス入り編成5人組(現在は女性フルート奏者をメンバーに含む4人組)でデビューした当時の彼等(オリジナル・キーボーディストの Paolo Racitiは既に鬼籍。RIP)が放ったイタリア物としては異色なサウンドは、一般的なユーロ・ポンプ作でもイタリアン・シンフォ作でもなく、プログレ定番のキーボードが活躍しない、メロディアスで繊細なアコギを筆頭に、涼やかなフルート、リコーダー、ソプラノ・サックスらの管楽器を全面的にフィーチャーした、アコースティカルで穏やかな、けれどしっとり艶やかな叙情感と透明感あるメロディが堪能出来るフォーキー・サウンド系だった為かリスナーの反応はイマイチだった模様で、間もなく解散してしまった。

本作はそんな1st『Rings Of Earthly Light』のリマスタード音源と、バンド解散後に主要メンバー Alessandro Serri(G&Vo)とEdmondo Romano(Sax)によるTHE ANCIENT VEIL名義のデュオの音源がセットになった変則的なアルバムとなっており、注目の6曲のボートラはそのTHE ANCIENT VEILの音源で、内3曲が未発音源となっている。

初期ERIS PLUVIAの未発音源収録でない(デビュー前の4曲入りデモテープ『Pushing together』'90の楽曲は1stに収録済)のは少々残念だが、内省的で民族音楽やジャズ、そしてクラッシック要素多目なアコースティカルで軽やかな、余りにも繊細で美しく儚げな珠玉の楽曲の数々が納められた、GRYPHON好きなら一発で虜になる事間違いなしなTHE ANCIENT VEILのアルバムが大好物なので、その未発音源がこうして今回初めて陽の目を見れたのは大歓迎だ(*´ω` *)

ERIS PLUVIAのデビュー作のリマスターサウンドについては、元々音圧高めで音数で攻め立てるタイプでない自然な響きを大事に活かしたバンドサウンドな為か、音のクリアーさや響き、音の艶が増した印象が大きく、オリジナル盤をお持ちの方でも改めてより磨かれ輝きを増した本作を購入しても決して損ではないと思う次第であります。

THE ANCIENT VEILの未発音源の方は、意外な事に木訥なヴォーカルもので、インスト曲ばかりだったTHE ANCIENT VEILのアルバムに当時この楽曲が納められていたならば、完成度の高い艶やかで優雅な美麗インスト・サウンドだけが詰め込まれた至極なアルバムのレベルを一つ下げる事になっていただろう、そういう穏やかなヴォーカル入り楽曲で、出来は悪くない(ヴァイオリンやオーボエの絡みが、マジで堪りません♪)もののヴォーカルのレベル的に言うとアルバム収録を見送って正解だった、そんな小曲だ。

こちらの方もリマスター効果はバッチリで、艶やかな音の響きやブライトな音の抜け等、しっかりとサウンドの質が上がっているのが本当に最高過ぎで、こんな不完全な形でなく今度は是非ともTHE ANCIENT VEILのデビュー作をリマスター盤で出して欲しいものです。



by malilion | 2019-04-30 18:49 | 音楽 | Trackback

MARILLIONフォロワーが出発点なイタリアン・ネオプログレバンドSILVER KEYが、新フロントマンを迎えて3rdをリリース!

c0072376_22052230.jpgSILVER KEY 「Third」'19

MARILLIONとFishのカバーバンドとして始まった、イタリアのミラノ出身なネオ・プログレバンドが前作から4年振りとなる3作目をリリースしたのでご紹介。

久しぶりの新作だが、残念な事に恒例のメンバーチェンジが勃発した模様で、唯一バンド創設時から在籍しバンドのリーダー格であったフロントマン&アコギの Yuri Abiettiが17年7月にまさかの脱退(!?)し、新たなフロントマンに Dino Procopioなる無名のヴォーカリストを迎え、さらにドラムス Viviano Crimellaも脱退(本作のドラムはゲストプレイヤーのプレイと一部打ち込みと思われる)し、結局1st以降で残留しているのはキーボーディストの Davide Manaraのみ(新たなバンマスに就任か…)という4人体制で本作は制作されている。

前作のSFチックなコンセプト・アルバムに引き続き、新加入の Dino Procopioが歌詞を手がける本作は、様々な学者、思想家、文筆家に影響を与え『意志と表象としての世界』で著名なドイツ人哲学者 Arthur Schopenhauerの思想をベースに、互いにリンクした5つのストーリーを含む重厚な物語が紡がれたコンセプトアルバムだ。

母子家庭で育った少年が民兵となり母を護る為に闘う物語、欲望まみれのVR世界で神の如き少年と出会う男の話、最新テクノロジーの商品を強迫観念に囚われたように病的に求める人々の物語、社会的なタブーである殺人を正当化する男の物語、小女との恋に狂い墜ちていく恥ずかしがり屋で厄介な14歳の少年は永遠を誓うが、結局その願いは叶うことはない物語、というそれぞれが独立した物語になっているが、5つの物語の登場人物は互いの人生の重要な登場人物となってそれぞれの物語に干渉するという、複雑に絡み合った人間模様が悲劇的で陰惨な物語を織り成すコンセプトストーリーは、最終章で恥ずかしがり屋で厄介な14歳の少年が成長して科学者となり、逸脱した精神病者達を癒す為の治療法の発見を科学界全体に発表するが、結局彼も犠牲者であり、精神科の患者となって悲劇は幕を閉じる、という余り救いの無いお話となっている……

本作でまず注目なのは新ヴォーカリストの Dino Procopioについてで、前任者より荒くダーティな声質と灰汁の強いガナリが特徴な歌唱スタイルと前任者よりもFish風な芝居がかった歌唱が耳につくが、これは重厚なコンセプト作のストーリーを表現せんが為とも取れるので、実際LIVEでの歌いっぷりや普通に歌い上げた印象はどうなのかはまだ分からない。

前任の Yuri Abiettiより Dino Procopioはパワフルな歌声で前任者同様イタリア臭さは薄くUK系に近い歌唱スタイルで、よりモダンでソリッドな方向へバンドサウンドが進化している事を考えるとマッチしているとも言えるが、ポンプやネオプログレ系にはマッチしにくい苦汁声なのは確かなので、シンフォやポンプを好むリスナーの受けが良いかどうかは少々疑問が残るかなぁ…(汗

ヴォ-カリストについてはそれぞれ好みがあるだろうが、バンドサウンドの方は確実に完成度と深みを増しているのは確かで、デビュー作からして80年代UKポンプを憧憬しつつ新世代らしさを感じさせるモダン・サウンドだった訳だが、本作では前作から加入した Roberto Buchicchioがハードにテクニカルにエモーショナルなギタープレイを披露して物語を紡ぐのに大活躍するだけでなく、Davide Manaraの操るキーボードはクラシカルなオーケストレーションでストーリーの陰影を一層に際立たせ、時折ハッとするリリカルで艶やかなピアノで物憂げさを演出してみせたり、不穏感を煽る残響音や銃声等のSEや美声の女性バッキングヴォーカリストを導入してドラマチックで重厚な物語のイメージを強めつつ煌びやかで軽やかなシンセの音色が初期からのポンプ風味を漂わせたりと、随所でデジタリーなプログラミングサウンドを巧みに交差させたミステリアスなサウンドにイタリアモノ特有のバタ臭さは皆無で、スタイリッシュな00年代ユーロ・シンフォサウンドにダークでアンニュイな独特の風味を加えたUK風シアトリカル・サウンドとなっている。

前任ヴォーカリストの Yuri Abiettiは、お約束な芝居がかった語り系の歌唱法は用いず普通に歌い上げていたので、安っぽいGENESIS系フォロワーやMARILLIONの亜流のように聞こえなかったのと、この手のバンドが最初から放棄しているオリジナリティや音楽形態の焼き直しに対する新鮮味の欠如を巧みにカバーせんとする気概のようなものが感じられた訳だが、本作の Dino Procopioのシアトリカルなヴォーカル・アプローチは如何にもなFish系なので、先祖帰りして初期MARILLION風に聞こえない事もない点は少々残念と言えるが、歌唱スキルの低さ(汗)や声質が全く違うのと、灰汁の強いHR的なパワフル・ヴォーカルが幸いして、まんまフォロワーとなっていない点は救いだろう。

新世代バンドらしく旧来のポンプ勢とは音の厚みが違い、今風にアップデートされた複雑でテクニカルなモダン・シンフォサウンドは少しも古くささを感じさせ無いものの、難解なコンセプト故か歌メロのキャッチーさや楽曲のメロディがすんなり耳に残らないというマイナス・ポイントはこれまでよりも一層強く感じられてしまい、そろそろコンセプト作でないアルバムとシンプルで美しいメロディでのみで勝負してみて欲しいと言うのが、次作についての個人的な要望ですかね…

渦巻くようなロマンチックな響きのトラックや、魅力的で官能的なギターソロ、そしてエレクトロニックでシンフォニックなサウンドは、MARILLIONにインスパイアされたサウンドと言うかデジタリー要素が加わって寧ろGALAHADサウンドに近いと言えるかもしれないが、随所で確かな進歩性と独創性、そしてイタリアンバンドらしく拘りの美意識を強く感じさせる期待の持てるサウンドを奏でる新人バンドなのは確かなので、続く次作でどういった方向へさらなる飛躍を見せるのか、今から大変楽しみであります(*´ω` *)


by malilion | 2019-04-22 21:56 | 音楽 | Trackback

AnderStein Musicが閉店…(つд`)


マイナーなメロハー・バンドのみならず良質な新人バンドやAOR系のマイナー所も多数紹介してくれていたお店が閉店してしまった…

単に輸入盤を紹介するだけでなく、国内盤までリリースしてくれたマイナー・メロハーバンド好きにとって有り難い存在だっただけに残念です…orz

合わせて今後リリース予定だったアルバムも発売中止となった模様で、恐らくこれまでリリースしてきた国内盤も廃盤となる流れでしょう…

なんていうか、かってゼロコーが消えた時と似た大きな消失感に襲われてますね、今…

店主様の個人的な理由故に致し方が無いのですが、是非とも元気になって一日も早く復帰される事をお祈り申し上げますm(_ _)m



by malilion | 2019-04-21 17:41 | 音楽 | Trackback

ヴァイオリンをフィーチャーしたロシアン・バカテクバンド LOST WORLD BANDが遂に本格バンドとなって新譜をリリース!

c0072376_16503483.jpgLOST WORLD BAND 「Spheres Aligned」'19

ロシアのバカテク暴走列車 LOST WORLD BANDの、3年ぶりとなる待望の新作6thがリリースされたのを、ちょい遅れてGET!

デビュー当初はキーボーティストやギタリストも擁していたものの、4thからリーダーの Andy Didorenkoがギター、キーボード、ヴァイオリン、そしてヴォーカルまで担当するという完全にワンマンバンド化してちょっとガッカリだった訳だが、予想に反して本作から各パートにパーマネントなメンバーを迎え、遂に本格的に5人組バンドとして活動を開始した模様だ('(゚∀゚∩

引き続き Vassili Soloviev(flute)と Konstantin Shtirlitz(Ds)も参加し、クラシック畑でも活躍するリーダー Andy Didorenko(Violin、Guiter、Vocal)を含めオリジナルメンツの3人組は盤石なままに、Yuliya Basis(Keyboards)なる女性キーボーディストと Evgeny Kuznetsov(Bass)を迎えた新体制となっている。

前作でパーカッショニストとして呼び戻された Alexander Akimov(2nd時のキーボーディストだった)は残念ながら本作で演奏は披露していないが、Andy Didorenkoと連名で本作をプロデュースしているので、どうやらバンドの裏方に回った模様だ。

で、期待の新作の内容はと言うと、これまでの彼等のサウンドは大まかにはロシア人ヴィオリニスト Andy Didorenko率いる硬派シンフォニック・ロック・バンド作と言えたのだろうが、これまでギターとヴァイオリンの激しい演奏のせめぎ合いが炸裂し、叙情的で涼やかなフルートも一転してエキセントリックなプレイを叩きつけるように切れ味鋭く暴れ回る超絶テクニックと複雑なアレンジが見事に融合した、トンでもなくインパクト絶大なエキセントリックで凶暴なまでにテンション高い、東欧クラシック・ルーツのスリリング且つダイナミックな屈折した硬質な暴走ダークシンフォ・サウンドを展開したり、よりリリカルで艶やかさを活かすフルートとヴァイオリンの優雅なアンサンブルを中心にしたアーティスティックなサウンド構成へ変化したり、ほんわかした牧歌風な歌声で、静かに感情を抑えて淡々と語りかけるような歌声を英語で聞かせる新境地を垣間見せたりと、バランスを度外視してまで振り幅広く音楽性のキャパを拡げる試行錯誤を挑み続けて来た訳だが、本作ではより一般的なテクニカル・シンフォバンドっぽいサウンドを聞かせ、ややもすると難解でとっつき難いサウンドだった彼等の音楽が、相変わらずインストパートの比重が多いものの、それでもかなり聞きやすくなったヴォーカル入りのシンフォ・ロックサウンドに寄ったという印象を持ちました。

2017年11月から2018年12月の間にニューヨークとモスクワの両方で作曲され、録音された本作のサウンドは、以前のようなKING CRIMSONやAFTER CRYING風味のヒステリックな狂気のハイテンション漲るアグレッシヴで躍動感ある“押し”パートは控え目になり、どちらかと言うとコーラス等を活かしたYES風の優雅な叙情性や技巧が光るフォーキーでアコースティックな静けさ薫る繊細な“引き”パートの美しさが耳を惹き、前作よりもシャープなフュージョン風味が抑えられ、所謂一般的なプログレ系シンフォ度が上がった(フルートの涼やかな音色とピアノの艶やかで美しい調べは、ホント絶品ですわぁ♪)事もあってか、以前よりもバランスを重視しつつメリハリが一層に強く感じられる、極めて高度な技巧と緻密な構成の楽曲に彩られた硬質なモダン・シンフォ作と言えよう。

初期からのKING CRIMSON、GENTLE GIANT、EL&P、U.K.、PFM、JETHRO TULL等の影響を感じさせるパートもありつつ、前々作で披露したちょっとRUSHの Geddy Leeっぽい穏やかな低音ヴォーカル(ぶっちゃけ歌唱スキルはオマケ程度だが…)が音楽を邪魔しない程度に歌詞を歌い上げ、リリカルなフルートとピアノやアコギが紡ぐフォーキーで牧歌的な雰囲気の軽やかで穏やかなサウンドと、不意に斬り込んでくるヘヴィでソリッドな疾走感を押し出した畳みかける怒濤のパートは相変わらずの暴走っぷりでパワーとテクニックが炸裂し、せめぎ合う様は正に圧巻なもののしっかりと楽曲がメロディアスに纏め上げられているのは、やはり Andy Didorenkoのバックボーンがロシアン人であり、クラシック畑での活動もそうだろうが、所謂70年代のプログレの巨人達のサウンドが血肉になってきた結果だろう。

後はやはり専任プレイヤーが加入したのはデカイでしょうね。
特にキーボードが本作では全編に渡って大活躍しており、以前のようなヴァイオリンのヒステリックなサウンドばかりがグイグイと楽曲を引っ張っていくような事はなくなりましたから。

これまでややもすると存在感の薄かったリズム・セクションが本作ではしっかりソリッドなボトムを構築し、刺激的で複雑なセクションを垣間見せてはその存在を強く自己主張したり、ギターやキーボード、そしてヴァイオリンのメロディを奏でるパートと一体となって畳みかけ、そして優美なサウンドを奏でる変幻自な様は、正にこまでの彼等の作品中で最高の出来と言える会心作と言えるのだが、インストパートが充実すればする程に、リーダー Andy Didorenkoの貧弱で音域の狭い、イマイチ情感を伝え切れていない淡泊でスキル不足なヴォーカルが覆いようもない弱点として大きくサウンドから浮かび上がってしまい、次なる新作では是非とも専任ヴォーカリストを迎え入れて完全無欠な傑作アルバムを創って欲しいものだと願わずにおれません…(つд`)

暴れ回るハイテンションなヴァイオリンの調べと絡まる重厚にして叙情感タップリなシンフォサウンドがお好みの方は、買わずに済ます訳にはいかない必聴盤でありますよ! m9(`Д´)


by malilion | 2019-04-19 16:43 | 音楽 | Trackback

パンク到来前夜の古き良きUKハードプログバンドTIMEの唯一作が国内初となるCDリイシュー!

c0072376_20295790.jpgTIME 「Same」'75

12年にPROG TEMPLEなる海外レーベルから一度リマスターでCD化されリリースされていた事(ブートレッグの類いは数知れず)のある知る人ぞ知る4人組英国プログレ作が、最新デジタルリマスターと紙ジャケ、そしてSHM-CD仕様になって国内初リリースされたので、そそくさとGET!

本作はSPONTANEOUS COMBUSTIONのMargetts兄弟が新たに結成したUKプログレ・バンドで、当時ENIDのファースト等をリリースしていたBUKから75年に発売された唯一作となっており、本リイシュー盤には再発モノに定番なボートラや未発音源等は追加収録されていない。

マイナー・プログレ系ファンからすると本バンドのメンツで注目なのは、後に幻のUKプログバンドENGLANDへ参加する Joe Dolly(Ds)が在籍していた事だろうか?

プロデュースはKRAFTWERK等の仕事で知られるドイツ人 Conny Plankに手によるもので、他にもプログレ寄りHRを展開するドイツHRバンドLUCIFER'S FRIENDや今や大物なSCORPIONSのデビュー作も手がけていた人物なだけあって、YES(特にベースが)やRUSHを引き合いに出されて語られる事の多い、万華鏡のように複雑にメロディアスに展開するテクニカルでハードな彼等のデビュー・サウンドを見事に捉えている。

12年リマスター作と聞き比べてみたが、既に当時にしてかなりクリアなサウンドに仕上げられていたし、7年ぶりのリイシューとは言え本盤で劇的に音が変化(そもそもオリジナルが隙間を活かした比較的シンプルなサウンド創りなのでリマスター効果にも限界がある…)している訳ではないので、12年PROG TEMPLE盤をお持ちの方は無理して購入(まさかの同一デジタルリマスター音源? それくらい変化無…って思ったら、音の抜けが向上してた)しなくてもいいかもしれない。

久しぶりに本作に耳を傾けてみたが、ビード系バンドのようなリフが散りばめられたハードドライヴィンに疾走するHRサウンドにシンフォニック系の華やかなキーボードが絡み、プログレ的テンポチェンジの怒濤の連続とテクニカルで一筋縄ではいかぬ複雑な展開がサウンドの立体感と重厚感を演出しつつ、それらの巧妙なプレイヤースキルを披露する楽曲は、ポップなコーラスやYESばりなハイトーンのメインヴォーカルがしっかりフィーチャーされコンパクトに纏め上げられた歌モノ的な感触でサラリと聞けてしまえるキャッチーさも兼ね添えているハイスペックなサウンドで、今聞いても驚かされる箇所が多々あるのが凄い。

パンクの脅威(76年からなんだよなぁ…)が到来しなければ、間違いなく次作でさらなる高みへ駆け上っただろう有望な新人バンドだっただけに、時代が悪かったとは言えこれ一作しか残せなかったのが残念で仕方が無い(つд`)

リヴァーブの深くかかった癖の強いギターソロやYESチックなリズム展開はビート系っぽかったり、ビブラフォンとアコースティックギターのデュエットはエレガントなプログレっぽく、GENTLE GIANTっぽいコーラスやSquire張りな図太くワイルドなベース、EL&PやYESのようなめくるめくシンセサイザーのソロ、そしてKING CRIMSON的なヘヴィーなギター展開等、多くの先輩UKプログバンド達のサウンドピースが垣間見えるものの決してフォロワーではなく、独自のサウンドを確立しつつあるバンドであった事は間違いなく、活動期間も短いマイナーバンドのアルバムなれどこうして幾度もリイシューされているのは、本作が魅力的な作品である事の証明と言えるだろう。

ENGLANDファンは勿論のこと、パンク到来以前の古き良きUKハードプログ作がお好きな方ならチェックしておいて損はない好盤なので、ご興味あるようでしたら是非に!



by malilion | 2019-04-05 20:20 | 音楽 | Trackback