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フレンチ・シンフォ TAI PHONGがアルバムに先駆けてまさかのシングルをリリース!

c0072376_18115734.jpgTAI PHONG 「Before The Dragons」'17

LIVE作を先日遅れてご紹介しました彼らが、現在製作中と伝えられるアルバムに先駆けてまさかのシングルをリリースしたので即GET!

内容はと言うと、新曲2曲入(内1曲がインスト)という内容で、メンバークレジットなど詳しい情報が一切記されていない紙ジャケ&お手製R製という如何にもな自主製作シングルな為に色々と不明な点が多く、サウンドを聞く限りではリーダーの Khanh Mai(G&Vo)は当然として、Aina Quach嬢(Vo)と息子の Davy Mai(G)は製作に関わっているのは確実なものの、それ以外の参加メンツが現在どうなっているのか分かりません。

Khanh Mai作の1曲目『Summer Nights...』は、これまでのイメージ通りな、甘くロマンチックなメロディが耳を惹くサウンドで、Aina Quach嬢のリラックスした美声が実によく映える抒情シンフォ風フレンチ・ポップスだ。

もう1曲の『A Sustained Moment Of Silence』はインストゥルメンタル・シンフォ・ナンバーで、Khanh Maiの息子Davyが作曲に関わっている為か、TAI PHONGのイメージのままにメロディアスなものの、今までになくフレッシュで今風の硬質でテクニカルなギターフレーズやハードフュージョン風のモダンサウンドが耳を惹く曲となっている。

現在製作中のアルバムがそうなのか、このシングル曲のみがそうなのか判断つきませんが、RPGゲーム『DRAGONS OF THE 7TH SEAS』にインスパイアされた楽曲ということだ。

たったこれだけの情報ではニューアルバムの内容について何も断定出来無いが、少なくとも彼らは変わらず日本人好みなセンチでメロゥなサウンドを追求してくれているのは間違いない。

もしかしたらまた日本盤が出た際に、リミックスやリマスターされてボートラとして収録されるかもしれないが、まぁバンド活動を継続して欲しい願いも込めてマニアな諸兄は今のうちにGETしておきましょう。

アルバムでさえプレス数が限られているマイナー・ジャンルのしかも復活した大昔のプログレバンドの自主製作シングルですからね、いつ入手不可能になってもおかしくないアイテムなので、お早めに!

相変わらずジャケのセンスにはもの申したくなるけど…まぁ、コレは昔からだから今更だよなぁ…



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by malilion | 2017-12-29 18:01 | 音楽 | Trackback

ブラジル産クサメロHRバンドSTILL LIVINGが3rdアルバムをリリース!('(゚∀゚∩

c0072376_20163055.jpgSTILL LIVING 「Ymmij」'17

以前ここでもご紹介した日本人の心の琴線に触れまくる臭メロが堪らないブラジル産メロディアスHRバンドの、前作より2年ぶりとなる3rdアルバムを速やかにGET!

徹底的にメロディアスな美旋律にこだわり抜いていた、けれど自主製作故のどうしょうもなくチープで垢抜けぬドマイナー・サウンドだった彼等が、遂にインディとはいえレーベル契約を果たし、今後は世界進出を目指すようで期待が否応なしに膨らんでしまいます('(゚∀゚∩

そんな風にせっかく契約を手に入れたものの、デビュー以来不動のメンツが崩れて本作はベーシスト不在の4人組でのアルバム製作だったのは少々残念ですね(つд`)

で、本作についてですが、資金的なバックアップを得た効果は覿面で、バンドサウンドの厚みとクオリティが数段アップしており、以前のシケシケサウンドに閉口しておられたメロディアス愛好家の方もコレならばニッコリでしょう。

音楽の方向性は前作同様オールドタイプのメロディアスHRなものの、サウンドのプロダクション向上の効果もあってか若干ヴォーカリストの力量が足りていない、高音域でフラット寸前なシャウト(前二作より本作は低音な歌唱部分が多いにも関わらず…)を聞くまでもなく所々でメロディを歌い切れぬのが露骨に浮き彫りにされてしまったのが少々残念ではありますが、その点についてはこれからLIVEを重ねて力量を上げていけば十分カヴァー可能なので次作の成長に期待しましょう。

本作はジャケから連想される通りJimmyと呼ばれる人物のコンセプト・アルバムになっており、アルコールと薬物まみれなライフスタイルに閉じ込められた男が、鏡を通して彼の人生を反映しているBARに座って自分の内に潜む悪魔と(酩酊状態で)戦っている様子を描写した悲劇的な結末を迎える物語だ。

収録曲の幾つかはSE込みのBAR内での語りで、物語りを盛り上げる(って程でもないけど…)効果音的に楽曲を繋ぐ小曲になっているなど、バンドは新しい試みにも挑んでいる。

ただ、新しい事に挑むのは結構なのですが、まだインディ・デビュー三作目な彼等が挑むには力量的に時期尚早だったのか、コンセプト作というアルバム形態にひっぱられたのか前作まで聞かれた徹底的に臭いメロディアスさにこだわった比重が減り、楽曲のコンパクトさも幾分薄れ、楽曲が少々間延びしたように聞こえ、その点はこれから改善されるべきポイントだろう。

また本作では、所々でギタリストのリフやキーボードの刻むサウンドにサバスやパープルの影響がチラリと垣間見え、今まで聞けなかったこの新要素が、今後よりハード目な方向へ進化して70年代風のテイストとして顕著に表れるのか、それとも当初のサウンドコンセプトをより洗練させた80年代風AORな路線へ接近して消えるのか興味は尽きません。

かなり頑張っているギターサウンド一つとってもまだまだサウンドの厚みが不足していて極上のプロダクションという訳にいかぬのは明白なB級バンドではありますが、甘いギターリフ、魅力的なキーボード、キャッチーなコーラスが詰まったメロディアスなHRサウンドを愛聴される方ならば十分に訴求するバンドサウンドでありますので、一度チェックしてみても損にはなりませんぞ!(*´ω` *)



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by malilion | 2017-12-26 20:09 | 音楽 | Trackback

80年代当時、USプログポップバンドでブレイク出来無かった数は如何ほどなのか…GLASS MOONのリイシュー作。

c0072376_04025278.jpgGLASS MOON 「Glass Moon & Growing In The Dark」'04

MATRAZと一緒に転がり出てきたこちらもご紹介。

本作は、マイナーなメロディアスバンドやUSプログレハードバンドをリリースしマニアを狂気乱舞させていた今は亡き(?)Renaissance Recordsから、04年にUS産産業ロック寄りニューウェーブ&ポップロック・バンドGLASS MOONの1979年と1982年にリリースした1stと2ndアルバムを2in1CDでリイシュー(残念ながら板起こしモノ)したものです。

GLASS MOONは、USAはNorth Carolina州Raleighのニューウェーブ&ポップロック・バンドで、1980年から1984年の間に3枚のアルバムを発表し、3枚のシングルをスマッシュヒットさせているマイナーバンドです。

John Wheliss(G)、Rodney Barbour(Vo、Acoustic G、Flute)、Nestor Nunez(B、Vo)によって1970年代初期に結成さ、結成当初はGENESIS、YES、GENTLE GIANT、PFMに影響されたシンフォニック・ロックを演っていたが、David Adams(Vo、Key)が加入した時から音楽性が急激に変化していく事になる。

立ち上げメンツ3人に加え、David Adams(Vo、Key)、Chris Jones(Ds)の5人組で活動していたが産業ロックブーム到来という時流の変化に合わせポップ化するバンドサウンドの急激な音楽性の変化に伴い、当然の如く John WhelissとRodney Barbourが77年に揃って脱退し、78年に一度は解散するものの、直ぐに David Adams(Vo、Key)、Chris Jones(Ds)、Nestor Nunez(B、Vo)の3人組バンドとして再結成し、活動を開始する。

オリジナルメンバーは Nestor Nunez(B、Vo)のみなものの、3人組バンドになった事で完全にバンド主導権が David Adamsへ移り、ポップロック・バンドとしてインディレーベルRadio Recordsから79年にアルバムデビュー(ディストリビューションはRCAレコード)を果たす。

デビュー作の時点では、キーボーディストのDave Adams主導という事もあって、キーボード主体のキャッチーでメロディアスなポップロックという感じでハードなテイストは殆どないものの、キーボードのプレイスタイルやオルガンの音色に初期のプログレテイストの残り香が漂っていて、サウンドが古臭かったり新しかったりと幾分か整合性が取れていないものの産業ロック化し切る前の初期STYXっぽいテイストなどを感じるなかなか興味深い一作となっていました。

続く2nd「Growing In The Dark」は、ギリシャ人のセッション・ギタリスト Jaime Glaser(G)を迎え製作され、81年に完成したもののアトランティック・レコードとのディストリビューション契約を結んだ影響でリリースは82年まで延期されてしまう。

因みに Jaime Glaserはこの後、Jean-Luc Pontyや Chick Coreaとの仕事でその名を馳せる事になります(*´ω` *)

産業ロックの一大ムーブメント(JOURNEYの『Escape』は81年)が盛り上がっている時にアルバムをリリース出来無かったのは痛手であったが、大手レコード会社のバックアップもあってシングル曲がそこそこのヒットを記録したのでバンド的に見てプラスになったのは確かだろう。

2ndでは一気にポップ化が進み、元々甘い声質でハードな音楽性と相性の良くない David Adamsの穏やかな歌声が良くマッチするコンパクトでキャッチー、そしてリズミックなサウンドからは完全にプログレテイストは払拭され、モダン化したデジタリーで煌びやかなシンセサウンドが実に心地よく、明らかにシングルヒットを狙ったラジオフレンドリーな楽曲創りがなされているのが分かる。

ただ、残念な事にシングルヒットを狙った完成度の高い楽曲を詰め込んだアルバムなものの今一つブレイク仕切れずマイナーな地位に甘んじる結果になったのは、やはり David Adamsの歌声にパワーや強烈な個性と言ったものが感じられず、当時のキラ星の如く活躍していた産業ロックバンドの名ヴォーカリスト達に及ばぬレベルだったからでしょうか?('A`)まぁ、相手が悪いよなぁ…

84年にレコード会社をMCAへ移籍してリリースした3rd「Sympathetic Vibration」では、David Adams(Vo、Key)を除くメンツの総入れ替えし、Doug Morgan(Ds ex:3PM)、Bobby Patterson(B、Vo)、Rod Dash(G 後に改名しRod Abernethy)を新たに迎えて製作されている。

産業ロック路線での成功は難しいと考えてのメンツ変動だったのか、新たなブームを察知し時流に迎合する形でロックテイストの薄いまんまニューウェイブ系というシンセシンセしたドライでデジタリーな軽めの薄口サウンドに変化した為か、正直完全に別バンドと思える退屈なサウンド(数曲耳を惹く曲はあるけど)の作品と言わざる終えないのが残念だ…orz

その為か、現在まで3rdがCD化されリイシューされた話は聞いた事がありません(つд`)

レコーディングが終了して間もなくの6月に Rod Dashが脱退し、新たに Dick Smith(G)を迎え活動を続けるものの、シングルのチャートアクションはTOP100台以下と伸び悩み、その状況を見たMCA Recordsは続く2枚目のアルバムリリースの予定をキャンセルしてしまう。

満足なサポートを得られなくなったバンドは86年に解散した。

バンド消滅と前後して、Dave Adamsは86年にソロ・アルバム「Dancing in My Sleep」を録音しElektra Recordsからリリースする。
ググッとAOR寄りになったソロ作には Rod Dashが招かれ、多数のゲストに混じって華麗なギタープレイを披露している。

その後、Raleigh地区に拠点を置くSUICIDE BLONDEなるバンドへDave Adamsは加入したらしいが詳細は不明だ。

最後の新メンバーとなった Dick Smith(G)はその後、Earth、Wind&Fireや Kenny Logginsのツアー要員として忙しくしていると言う…

本リイシュー作に合わせるように、05年に Dave Adams' GLASS MOON 「Moon Hits & More」なるアルバムがRenaissance Recordsのディストリビューションでリリースされたが、その内容はGLASS MOONの3枚のアルバムから楽曲をチョイスし、さらに未発表曲(幻の4th用の音源?)や Dave Adamsのソロアルバムの楽曲も収録したコンピレーションBEST盤でありました。

音源自体はDL販売されているので比較的安易に入手する事は可能ですが、GLASS MOONのアルバムは何れも廃盤となっておりますので、CD、LP共に中古盤などで見かけたら一度チェックして見るといいかもしれません。




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by malilion | 2017-12-22 03:56 | 音楽 | Trackback

南米チリの忘れられた名プログHMバンドMATRAZの最終作をご紹介。

c0072376_03072059.jpgMATRAZ 「Gritare」'04

別のアルバムを探していてヒョッコリ転がり出てきたので今日はコレを聞いておりました。

南米チリのSantiagoで96年に結成されたテクニカル・シンフォ&プログHMバンドの2ndにして最終作をご紹介。

Marcelo Stuardo(Ds)、Diego Aburto(Key)、Jorge Diaz(G)により1996年結成され、アルバムデビュー前の97年に「El Reflejo」と「Tierra Herida」なる(それぞれ1曲入り)デモテープを二本リリースした後、Inti Oyarzun(B&Vo)が加わり4人となってバンド体勢が整った99年に「Tiempo」でインディのMylodon Recordsからデビューする。

デビュー作を一聴してすぐ分かるのが、彼等はDREAM THEATERのフォロワーに属するサウンドを披露しているという事だ。

ただ有象無象のフォロワー達と違うのは、ヴォーカルがスペイン語の為に独特な巻き舌発音の歌メロになる点と、フュージョンやジャズが混ざった非HM的でユニークなテイストが楽曲の中で大きなウェイトを占めていて、テクニカルでスピーディーなのは勿論の事、お約束の一筋縄でいかぬ強引な変拍子や楽曲展開で攻めまくるだけでなく、一気に力を抜いた美しく透明感ある洗練されたメロディや、ヘヴィさやダイナミックさを捨ててリズム隊が恰もメロディ楽器であるかのように楽曲をリードしたり、華麗なピアノやシンセの涼やかな音色を織り交ぜた所謂シンフォニックな流れるようなサウンドが際立つ、静と動の対比を活かした多彩でスタイリッシュな楽曲が耳を惹く全四曲の大作志向なハイクオリティな快作であった点だろう。

メロディアスさを損なわぬ奇妙で複雑なアレンジをしてシンフォニック・ジャズメタルとも呼ばれる1stの時点で、このバンドは単なるプログレッシヴHMバンド以上の“何か”を提示しようとしているのは誰の目にも明らかであったと言えましょう。

そしてデビュー作から5年、続く2ndであり最終作である本作は、フロントマンだった Inti Oyarzunに変わり新たなベーシスト Jorje Garcia(B)が加入し、さらに女性ヴォーカルの Loreto Chaparro嬢を迎えた5人組となった新編成によって製作された。

まず耳に付くのが Loreto Chaparro嬢のパワフルで上から下まで幅広くカヴァーする美しい歌声だろう。

声質は良かったもののパワーという点では問題もあった Inti Oyarzunのヴォーカルパートの強化に加え、従来のテクニカルさはそのままに、よりヘヴィ且つエッジの立ったハードなHM色を強めたプログHM要素が濃厚になり、疾走感溢れるバンド・アンサンブルにも一段と磨きが掛かってよりサウンドのスリリングさと重厚さが増したのは見事の一言(*´ω` *)

インストゥルメンタル・パッセージや作曲面で依然として夢劇場の影響は窺えるものの、非常に複雑なプログレッシヴHMの一部のパートでは1stアルバムより実験的な試みに挑むなど、HMとJAZZという2つの矛盾したジャンルのハーモニーを熟練と情熱で美しく融合させて見せた1stで聞けたシンフォニック・ジャズメタルは更にシャレオツでモダンなサウンドへ進化し、前作を上回る独創性の高さを証明して見せたのは驚きだろう。

ジャズの流動性を内包した音楽は落ち着いていて、そして刺激的で爽快で、何より知的な2ndの中でも特筆すべきはキーボーディストの Diego Aburtoのプレイヤースキルとアレンジ力で、流暢で華麗なピアノの美しくロマンチックな音色がバンドサウンドのオリジナリティを高めるのに多大な役割を果たし、このアルバムを本当に輝かしい作品にしていると言えましょう。

高いレベルで纏まっているものの、あと一歩ユーロ系プログHMのような艶やかさに至らぬのはお手本がUSグレHMだからなのか定かではありませんが、新人インディバンドが2ndにしてここまでのレベルへサウンドを昇華せしめた事を見ても、彼等は決して凡百のフォロワーでないのは確かだ。

けれど、そんなプログレッシヴHMの傑作をリリースしたにも関わらずMATRAZ活動中に Jorge Diaz(G)とJorje Garcia(B)は、CLAUDIO CORDEROなるスリーピースのデス・プログHMバンドを05年に結成し、立ち上げメンバーのバンド掛け持ちが原因だったのか以降MATRAZの活動は停滞してしまう。

2ndアルバム・リリース後の彼等の活動状況については不明だが、彼等はシンフォ系のプログHM路線を追求するのを止めたようで、結局3rdアルバムをリリースする事なく14年に解散してしまった…orz

因みにCLAUDIO CORDEROは現在も活動中だが、Jorge Diaz(G)とJorje Garcia(B)の2人は既にバンドを脱退している。

名手 Diego Aburto(Key)のその後の活動は分からない…出来る事ならどこかのインディ・プログHMバンドで今も活躍していて欲しいものです…




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by malilion | 2017-12-20 02:57 | 音楽 | Trackback

初来日の姿が遂にLIVE作となってリリース! TAI PHONGの限定紙ジャケ作!


c0072376_22350858.jpgTAI PHONG 「Live in Japan」'17

70年代に活躍したフレンチ・プログレ・バンドの中でも、特にここ日本で人気が高いフランス出身バンド(メンバーは多国籍)が遂に14年に初来日を果たし、その姿を伝えるLIVE盤が今年リリースされたのを遅れてGET!

2014年10月に大阪・東京で行われた初来日公演をCD2枚に完全収録したLIVE作で、色違いの同デザインのジャケで2CD+DVD盤もあるが、私は限定紙ジャケット仕様でボーナス・ディスク(オリジナル「Return of the Samurai」盤からカットされた曲集でオリジナルR盤のデュプリ盤)付3枚組の方を購入しました。

来日前は『当時のオリジナルメンバー Khanh Maiが一人いるだけで、ほぼTAI PHONGのカバーバンド』だとか現状のバンドを不安視する声もチラホラありましたが、近年リリースの再結成以降作「Sun」'00や「Return of the Samurai」'13の、『メロディアスでポップ色が強いけれど、全部カーンの曲なんで泣きメロ全開&泣きのギターソロも多く悪くない印象』という声の通り、既にプログレでもシンフォでも無いけれど、デビュー当時日本で受けたHR的なアグレッシヴさとプログレ的なシンフォニックな厚みある音色を融合させたオリエンタルな風味が漂う独特な淡く儚いセンチメンタルな美旋律は健在で、幾分リズムが現代風なものの往年の叙情性の残り香は愉しめ、今回の来日でそのサウンドが無事再現されるのか注目しておりました。

で、そのLIVEの内容ですが、さすがに Khanh Mai(G&Vo)はかなりお年を召しておりその歌声やプレイはヘロヘロ(往年のトーン再現はならず…)なものの、ツイン・キーボード&トリプル・ギター(Khanh の息子 Davyもギタリスト)+リズム隊という計7人のベテラン・ミュージシャンでバックをガッチリ固めて盛り立て、フロントには新たな黒人歌姫 Aina Quach嬢を招き総勢8名編成の大所帯バンドが奏でるサウンドは丁寧なプレイに終始し、Khanh Maiの性格を反映したかのように穏やかな進行(LIVE構成には難あり…)もあって熱演というイメージは薄く、音のバランスが悪かったりハウリングや演奏ミス等々(アルバムは修正されてる…)あったものの「Sun」の楽曲を中心に今なお人気の高い初期2作品の楽曲を交えたベスト・オブ・ベストなセット・リストは、長らく来日を待ち望んだファンの期待に十二分に応える出来と言えましょう。

「Return of the Samurai」で透明感ある美声を披露した Sylvie Tabary嬢に変わった Aina Quachの歌声は如何にと不安視(Return of the Samuraiでも一曲歌ってるんだけどね…)するファンもいただろうが、結果から言って今まで迎えられたフロントマンの中で最もパワフルな歌声の持ち主で、ソウル&ゴスペルの素養も感じさせる相当な実力派で、再結成作に欠け気味だったパワー要素を加味する彼女の美声は旧来からのファンの皆さんを間違いなく喜ばせる事だろう。

TAI PHONGの現編成は以下の通り。

Khanh Mai(G&Vo)
Davy Mai(G)
Gilles Le Moyn(G)
Aina Quach(Vo)
Klod (B)
Bastien Mc One(Key&Back Vo)
Jean-Philippe Dupont(Key&Back Vo)
Romuald Cabardos(Ds)

「Return of the Samurai」'13 発表時のメンバーで残っているのはキーボーディストの Jean Philippe Dupontのみで、LIVE前に大幅なメンバーチェンジが行われた事が分かる。

LIVEでは Davy Maiが若いだけあって今風HMチックなテクニカルな早弾きを披露したりしていて、新メンバーがフレッシュな新風を持ち込むだろう既にアナウンスされている新譜の出来に俄然期待してしまいます(*´ω` *)



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by malilion | 2017-12-17 16:25 | 音楽 | Trackback

まさかのリユニオン作!? BABYLON A.D.が待望の4thをリリース!

c0072376_18353877.jpgBABYLON A.D. 「Revelation Highway」'17

1985年サンフランシスコにて結成され、1989年に大手メジャー・レーベルARISTAから華々しいデビューを飾った彼等が、スタジオアルバムとしては17年ぶりとなる通算4枚目のアルバムを少々遅れてご紹介。

2015年のLIVE音源以来、音源リリースの無かった彼等が、音源初リリースから30周年を記念するように新譜をリリースしてきた訳ですが、なんとアニバーサリー盤と言う事でなのかメジャーデビュー前のメンツ5人組(!)でリユニオンして今回はアルバムを製作しリリースしてきたのには驚かされました。

ゴージャスなグラム系サウンドでデビューしたにも関わらず直ぐにガンズのストリート系ラフサウンドの波やブルーズ回帰の波、そしてグランジー時代と連続する不遇な時代の中でも活動を続けて来た彼等ですが、メジャーデビュー前にギタリストを John "Jones" Mathewsから Danny De La Rosaへチェンジしたのと、00年の3rdリリース時に Robb Reidから Eric Pachecoへベーシストをチェンジした(後に Robb Reidはバンドへ復帰)くらいで、非常にラインナップは安定してたんですよね。

今回のメジャー・デビュー前のバンド創立時ラインナップへのリユニオンが一時的なものなのか今後も続くのか定かではありません(オフィシャル・サイトではオリジナルメンバーで活動を続けて来たかのような説明が…)が、メジャー時代の如何にもアメリカンHMというドライでキャッチーなサウンドも悪くないが、メジャーデビュー前のユーロテイスト漂うウェット感ある80年代UK風なツインGのハーモニーを活かしたマイナー調で美麗なメロディアス・サウンドも実に味わい深く個人的にも大好物なので、今回のリユニオンは地味に嬉しかったりして(*´ω` *)

で、待望の新作ですが、バンド創立時ラインナップへのリユニオンと言う事もあってか06年にリリースしたメジャーデビュー前のデモをアーカイヴ作としてリリースした「In The Beginning... Persuaders Recordings 8688」から4曲を今回再び録り直して収録(他の楽曲も以前の音源なのかは不明)しており、その他の楽曲も明らかにデビュー前のイメージを意識したグラム化する前のブリティッシュ風HMサウンドなテイストも漂わせていて、メジャーデビュー後のブライトなアメリカンHMサウンドを好んでいた方々には少々違和感があるかもしれませんが、相変わらずキャッチーでメロディアスな事には変わりありませんので安心して購入されてもよろしいかと。

まぁ、いくらリユニオン作だと言っても流石に30年も前の方向性とサウンドを今再現しても完全に懐メロで場違いでしょうし、デビュー作のような音圧高めのハッピーなグラムサウンドも今さらなのは確実ですから、本作のような今風なモダンさと00年を経過したダークで硬質な男臭いマッチョなテイストを旧来の楽曲に組み込んで現在の音楽市場にもしっかり対応した折衷案のようなバランスの取れたサウンドに落ち着いたのは当然と言えましょう。

デビューこそ華々しかったものの時代の荒波に揉まれ、中断時期や解散を挟んだせいでその実力に相応しい評価を得られずイマイチここ日本では知名度が低い彼等ですが、この新作が少しでも多くの方の耳に届き、再び華々しいメジャーの表舞台で活動出来るよう願わずにはおれません。

P.S. 国内盤を後日購入してライナーの解説で判明したのは、メンバーチェンジは一時的なものでないリユニオンという事と、旧曲と新曲の混在したアルバムという事でした。
   また国内盤ボートラは本作収録曲のデモ音源なので、特に音源マニアでない限り国内盤を強いて購入する意味は余りないと言えます。


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by malilion | 2017-12-09 18:30 | 音楽 | Trackback

爽やか北欧メロハー HOUSTON待望のオリジナル・フルアルバム3枚目をリリース!('(゚∀゚∩

c0072376_15031201.jpgHOUSTON 「III」'17

14年にカバーアルバム第二弾「Relaunch II」をリリースしていたが、オリジナルアルバムとしては13年の「Ⅱ」以来となるスウェーデン産メロディアスHRバンドの3rdアルバムがリリースされたのでご紹介!

前カバーアルバムではツインKey体制の6人組だった彼等ですが、再びメンツ変動が起こり古株のキーボーディスト Ricky Delinだけが抜けてキーボード入り5人組というスタンダードな体制に落ち着いた模様です。

FORIGNERの名曲と同タイトルのオープニングトラックを聞くまでもなく、今さら一人欠けたくらいで中心人物でありボスである Hank Erix(Vo)がいる限り、クラッシックタイプの爽やかメロディアスHRなサウンドの方向性が変化するはずもなく、メロハー・ファンが期待する通りのキャッチーでコンパクトでラジオフレンドリーな楽曲が詰め込まれたアルバムを届けくてれている。

ただ、毎度お馴染みなマンネリズムの権現の如く懐メロサウンドをセルフコピーするのではなく、元々プロジェクト体制だった彼らが3年前からメンツが固まって活動を続けた結果、作り物臭くレンジの狭い固く音圧高めだったサウンドから楽器の鳴りを活かした隙間のあるナチュラルな広がりのあるバランスのとれたモダン・サウンドへ進化していて、れっきとしたバンドとして成熟した模様が見て取れるのが嬉しい(*´ω` *)

なので、デビュー当時のようなキンキンの煌びやか&コンパクトで計算された整合性とヒットポテンシャルを追求したド・ポッピー・サウンドではなく、より自然でスケールの大きいロックサウンドに近づいているので、ちょっと大人しく感じたり、キャッチーさや勢いが減退したと感じる向きもあるかもしれないが、まぁ、そこはバンドのレベルが一段上がったのとAORテイストが増えたんだと解釈しましょう。

そうした変化はあるものの、総じていつも通りなAOR寄りのキラキラした北欧特有のKeyが耳に心地よいハードポップ&HRサウンドに違いはありませんので、ファンは勿論、80年代風なクラッシックタイプのメロディアス・ロック愛好家にもお薦めな一枚です。

そうそう、やっとジャケのデザイン(と、LPチックな汚し入り)にも気を使い始めた模様で一安心であります(w



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by malilion | 2017-12-06 14:57 | 音楽 | Trackback