人気ブログランキング |

<   2015年 02月 ( 10 )   > この月の画像一覧

久しぶりの新譜なのに、またまた不運が…WICKED SENSATION 新譜をリリース!


WICKED SENSATION 「Adrenaline Rush」'14 c0072376_62142.jpg

ドイツ産6人組メロディアス・HRバンドの前作『CRYSTALLIZED』から約4年ぶりとなる4thアルバムが去年年末にリリースされたので、日本盤発売が無さそうなのを確認して今頃購入(汗

前作紹介の時も述べたようにドイツの白蛇と認識していた訳だが、そんな彼等に今回もまた思わぬアクシデント(何かの呪いか?)が勃発してしまった模様だ。

なんと前作で野太い熱唱を聴かせてくれていた Robert Soeterboekが体調不良でレコーディングに参加しておらず(!?)急遽助っ人で BANGALORE CHOIR(ex:ACCEPT)のDavid Reeceが参加し、BANGALORE CHOIRでは余り聞かれないポップフィーリング全開で伸びやかな歌声を聞かせてくれ少々驚かされた。

ブックレットにはしっかり Robert Soeterboekの姿が写っているので、そのまま病欠脱退とかいう事ではないらしい。
彼の歌声がこのバンドの魅力の9割(言い過ぎ!?)を占めていると思っている自分のようなリスナーは一安心だ。

で、新作の内容の方なのですが、意図的に David Reeceが Robert Soeterboekっぽい歌メロをなぞっているだろう為に印象が変化したと言うのもあるし、若干これまでと楽曲の方向性を変えたからなのか、前作の80年代白蛇がモダンでちょいダークになったかのようなサウンドからさらにブライトでメタリック、そしてキャッチーでコンパクトさが増した楽曲が増えたように思える。

David Reeceの歌声には Robert Soeterboekほどのソウルフルさやブルージーな味わいが無い代わりに Robert Soeterboekでは出せない朗らかで明るい印象(ぶっちゃけアメリカンHR的というかモロVAN HALENなカラー)があるのも少なからず影響しているのだろうが、本来なら起こりえぬ化学反応が起こったように思えて興味深い。

レーベルがMETAL HEAVENからAOR HEAVENに変わった事も影響しているのか、妙に明るく“華”があるんだよなぁ、今回の音には(w

HELLOWEENの Andi Derisがゲストで歌ったのが前作は話題だったように、本作でもまたゲストプレイヤーも注目ポイントで、タイトルトラックの『Adrenaline Rush』では Mathias Dieth(ex:U.D.O. ex:SINNER)がギターソロを担当し、テクニカルで重厚なプレイを披露している他、Harry Hessのソロ・プロジェクト FIRST SIGNALでリーダーの Michael Kleinがギタープレイでヘルプした関係でか、本作のバックコーラス全編に Harry Hessが参加している点も見逃せません。

前作に引き続きプロデューサーに迎えられた PINK CREAM69の Dennis Ward(今回は新ベーシストが参加してるので Dennisはプロデュースに専念)が、より洗練されたパワフルでオーセンティックなユーロ・HRサウンドに仕上げている手腕も見事だ。

ハッキリ言って悲しくなる程にドマイナーな独産メロハー・バンドだが、これだけの高品質作品を聞かずにいるのは惜しいですよ?
by malilion | 2015-02-24 05:56 | 音楽 | Trackback

祝 ICE BLUE復活! でもスペイン・バンドはすぐ行方不明になるからな…('A`)


ICE BLUE 「Back To The Ligh」'14 c0072376_151240.jpg

以前どういう経緯で購入したか失念したけどなかなかメロディアスでいいバンドですよ、と紹介した事があったスペインの ICE BLUEがまさかの復活を果たし、02年リリースのデビュー作「ICE BLUE」から12年ぶり(!)となる2ndアルバムをリリースしたのでGET!

復活、とは言ってもこのインターバルで当然のようにメンツ変動があり、オリジナルメンバーは既に Miguel Bravo(G)しか残っておらず、他4人のメンバーを一新し、その上フロントマンが Elena Cintora(Vo)なる美女に変わっているので、ぶっちゃけ殆ど別バンドと言っても差し支えないだろう。

海外の批評ではやたら NEXXや DANTE FOXと比べられてるようだが、ほどよく甘い声質でパワフルにガナったりするElena嬢の与える影響だろうか?
デビュー当時はやたらと比較対象で1st当時のBON JOVIの名が上がってたのにね(w

フィメールヴォーカルの影響で与える印象が変わっただけで音の方は1st路線と変わらず、軽やかでブライトなシンセを多用するkeyをメインに据えた欧州的な湿度を程よく保った哀愁をたたえつつ、終始キャッチーでメロディアスなAOR寄りのハードポップ・サウンドが展開されるので、デビュー当時の彼等を知る方でも安心して手を出せる好盤だ。

目新しさはない古典的なサウンド形態なものの、80年代から続く安定して楽しめるハードポップ路線なのを嬉しく思う方々も多いのではないだろうか?

インディ・スペインバンドのアルバム(現物)の数は少ないはずなので、お求めの方はお早めに!
by malilion | 2015-02-21 14:57 | 音楽 | Trackback

再結成じゃないの!? STONEFLOWERの蔵出し音源…こんなにイイ作品なのに!


STONEFLOWER 「Destination Anywhere」'14 c0072376_217146.jpg

ノルウェー産ハードポップ・バンド、約11年ぶりの新作となる2ndをGETしたのでご紹介。

元DIEZELのFrode Henriksen(Vo)と元TNTのライターのJon Johannessen(G)を中心に1999年に結成され、2003年に1st 「Crack a Little Smile」をリリースし、以降音源等のリリースが無かった彼等が突如新作を発表したと言うので、すわ再結成か!? と、色めき立ったが、残念な事に本作は10年以上前に作曲され録音されてた音源(DEMOクオリティではないのでご安心を)らしく、当時作曲途中で放棄されていた楽曲などを新たにアレンジを施し完成させた音源等が、この待望の蔵出し音源に含まれているのだそうだ。

本作録音メンツに Jon Johannessen(G)は含まれていないが、1st時ヘルプ扱いだっただった元STAGE DOLLS&元VAGABONDのSteinar Krokstad(Ds)とDag Bardstu(Key)が正式メンバーとしてクレジットされている所を見ると、音楽的な中心メンバーもしくは対外的にコネクションを持っていた Jon Johannessenが脱退した事で折角バンド体勢は整ったものの敢えなく崩壊してしまったのかもしれない…(つд`)

明らかにTNTのRonni Le Tekro人脈のバンドだし蔵出し音源ではありますが、北欧的な哀愁とAOR風の洗練されたポップ・フィーリングを兼ね備えたキャッチーで清涼感あるメロディが秀逸なフック満載のハードポップ作として今の耳で聞いてもハイクオリティなのは間違いなく、コレが当時リリースされていたなら…と、10数年前の“もし”に思いを馳せてしまいます。

メンバーが語る所では待望の新作については何も話し合われていないという少々残念なコメントがブックレットに述べられているが、WEB上での彼等の作品に対する批評等には目を通していると言う事なので、この蔵出し音源の評判が上々ならひょっとして…と、期待してしまいますね。
by malilion | 2015-02-18 21:00 | 音楽 | Trackback

ソロ作は最先端なモダン路線、バンド作はフィーリング重視な懐古路線なん?


THE NEAL MORSE BAND 「The Grand Experiment ~Special Edition~」'15 c0072376_18532662.jpg

元SPOCK'S BEARD、現TRANSATLANTICメンバーである Neal Morse率いるバンドのUSシンフォニック・ロック作がリリース(バンドとしてはデビュー作?)されたのでお馴染みの限定盤(ボーナスCD&DVD付キ3枚組!)をGET!

彼のソロ作から引き続き Mike Portnoy(Ds)、Randy George(B)の2人は参加し、新たに Eric Gillette(G&Vo)、Bill Hubauer(Key&Vo)の2人を迎え入れて制作されたと言う事でか、名義的に見てソロ作とは区別してる模様。

その辺も鑑みてなのか、本作は今までのアルバム制作とは異なり、事前に楽曲を練り上げず「何も無い状態でスタジオ入りし5人がセッションを繰り返す事でアルバムを制作する」という彼曰く“ハイリスクな制作方法 A GRAND EXPERIMENT=壮大な実験”を実行したらしいが、5人の凄腕ミュージシャンが自由にプレイする事でこれまでのソロ作には無かったケミストリーが生まれ「結果は最高だったよ!」という流れらしい。

サウンドの基本はNeal Morseのソロ作をベースにしつつ、ソリッドでパワフルなドラムやメタリックな早弾きギター等のモダンなUSロック的要素も楽曲の随所で聞かれるものの、80年代的USプログレハード的なキーボードの音色(明らかに狙ってる!)とSTYXばりな分厚いコーラスが全編に渡ってフィーチャーされているせいでか、メロディアスな叙情美とキャッチーな歌メロが心地よい往年のアメリカン・プログレハードを最新のプロダクションでアップグレードしたように聞こえて個人的に大変嬉しい一作となりました。

ボーナスCDには未発表曲5曲(スタジオ3曲&ライヴ2曲)、DVDにはレコーディングのメイキング映像(約46分)とプロモ・ヴィデオ2曲(AGENDAとTHE GRAND EXPERIMENT)を収録しているので、ファンなら迷わずこのスペシャル・エディション盤をGETしましょう!
by malilion | 2015-02-16 18:49 | 音楽 | Trackback

脂っぽい厚塗りシンフォの後、一服の清涼剤の如きサウンドですわ~♪


MINIMUM VITAL 「Pavanes」'15 c0072376_3553895.jpg

双子のマルチ・プレイヤー Payssan兄弟(keyとG)を中心に80年代から地道に活躍するフランスのマイナー・プログレ・バンド6年ぶりとなる新譜が久しぶりに届けられたのでGET!

中世トラッドや古楽、地中海音楽や民族音楽等を織り交ぜた、YESやGRYPHON、JETHRO TULL、そしてMike Oldfield等の影響を感じさせるフォーキー・サウンドは、80年代のデビューからアルバム毎に様々な変化を見せ、ダークなシンフォ・サウンドに偏ったり、ポップなコンテンポラリー・サウンドに接近したりしつつも、本作でも変わらずトレードマークの古楽器を扱った魅力的な楽曲で楽しませてくれる。

前作から新譜発売までのインターバルが関係したのか、それともあふれ出る創作意欲の結果なのか本作は2枚組の大作アルバムだ。

殆ど歌声の無いインスト・アルバムながら、獣人が森の中で楽器を演奏しているという如何にもプログレ系らしいファンタジックなジャケット・イメージ(モノクロっぽい色使いなのも格調高く感じさせるね!)そのもの、と言ったミステリアスな楽曲の上を、時にエキゾチックなフレーズが軽やかに舞い、時にコミカルなフレーズが朗らかに踊り、様々な表情をアルバムの中で描き出して聞く者の耳を途中で飽きさせないのは流石ベテランと言った所だろう。

ロック的なパワフルさやシンフォ的な音の厚み(シンセの音、チープ過ぎないコレ?)は望むべくもないが、それらと別方向の古楽器が奏でる開放感あるナチュラルサウンドが心地よい、インテリジェンス豊かなプログレ・サウンドが楽しめる秀作なのは間違いない一品です。
by malilion | 2015-02-15 03:49 | 音楽 | Trackback

北欧メロハー高品質作♪('(゚∀゚∩ ECLIPSE 5th発売!


ECLIPSE 「Armageddonize」'15 c0072376_214299.jpg

Frontiers Records主導プロジェクトの参加作が既に幾つになるのか全く見当も付かない、今やEDGE OF FOREVERの Alessandro Del Vecchioと並んでメロハー・ファンにはお馴染みの北欧メロディーメイカー Erik Martensson(Vo&G)率いる(彼のメインバンド)北欧メロディアス・HMバンドECLIPSEの2年4ヶ月ぶりとなる、5thアルバムをGET!

AORと言うにはギターがうるさ過ぎて、HMと言うにはソフト過ぎる、だけどフック満載でキャッチーな歌メロ目白押しな彼等の北欧メロハー的音楽性は本作でも些かの変化もありません。

コンパクトでモダンな楽曲の上をスリリングな美旋律とテクニカルでタイトなプレイが疾走していく爽快感も相変わらずで、ややスケールが小さく作り込まれてる感は否めないものの、ユーロ圏系のウェットさとアメリカンなドライさの折衷的サウンドの完成度の隙は少なく、流石数多くのプロジェクトに参加して来たキャリアは伊達じゃない、と言った所でしょうか。

ユーロ系HMやアメリカンHMどちらのファンでも十分に満足させられるハイクオリティなアルバムなのは間違いないので、メロハー・ファンならまずは彼等の新譜を押さえておきましょう。

もしかして、また後でボートラ入りでユーロ盤が出直すかもしれないけど…(^_^;)
by malilion | 2015-02-14 01:57 | 音楽 | Trackback

USグロプレ・新バンドの正体はベテランでした。CELL15デビュー!タ('(゚∀゚∩


CELL15 「Chapter One」'14 c0072376_373635.jpg

BOSTONに楽曲が採用された事もある70年代から地道な活動を続けAORファンにその名が知れていたアメリカン・メロディアス・ロックバンドHYBRID ICEでキーボードとヴォーカルを担当しているUSAペンシルバニア州レノボ出身 Robert Scott Richardsonが11年から新たに立ち上げたソロ・プログレ・プロジェクトのデビュー作をばご紹介。

あ、本人的にはバンド(今回はヴォーカル、ギター、ベース、ドラムスを一人で担当)って事らしい。まだメンバーは本人だけだけど(汗

彼曰く目指す方向性は、KING CRIMSON、GENTLE GIANT、YES、GENESIS、PINK FLOYDの影響を受けたようなバンド、って事らしいです。
HYBRID ICEでの活動中にアメリカン・プログレハードの雄 KANSASのサウンドにも大きく影響を受けてるそうで、その辺りは本作の音からも十分に伺えますね。

AOR寄りなサウンドでコーラスも売りだったHYBRID ICEでの活動歴もあって本人の歌はめちゃ上手いって訳でもないものの、プログレ・バンドにありがちな楽器兼任ヴォーカリストのヘッポコさ具合と比べれば十分以上なレベルで一安心といった所でしょうか。

で、音の方は一聴する分には最近のUSAモダン・グレなサウンド…ぶっちゃけて言うとモロにSPOCK'S BEARDな音に聞こえるものの、聞き込むと目指す70年代プログレバンド群達のエッセンスが赤裸々に(モロにギルモア期のフロイドっぽい…)散りばめられていて、そのポップでキャッチーさもある如何にもアメリカンプログレってサウンドに2828してしまいます。

数人のギタリストをサポートに迎え宅録制作された本作は、キーボーディスト主導作なので当然ですが、メロトロン、オルガン、シンセらのヴィンテージ系キーボードを駆使しつつエッジのあるギターも活躍させた、テクニカルでモダンなドライな音のUSAグレの力作(ちょっとスケールが小さいけど)なのは間違いないでしょう。

この手の一人プロジェクトに有りがちな、影響を受けたバンドサウンドがモロに楽曲のそこかしこに混在して散漫な印象と借り物感を聞く者に強く与えてしまうのがいただけないが、それでも目指す方向や出してる音は好みなので、是非次は同志を集めてちゃんとしたバンド作を聞かせて欲しいものですね。
by malilion | 2015-02-10 03:04 | 音楽 | Trackback

たまには磨き上げられた隙の無いプロフェッショナルな一級品を聞くのもいいよね♪


DIRTY LOOPS 「Loopified -Complete Edition-」'14 c0072376_155445100.jpg

天気の不安定な今日この頃、皆さん如何お過ごしでしょうか?

本日は凍てつくような雨の中、陽気でシャレオツな14年最大の話題の新人トリオバンド DIRTY LOOPSのオリジナル盤リリース(日本先行14年の4月ね)から約半年して出直した来日記念盤2枚組アルバムを聞いておりました。

まぁ、もう何度もこの手の買い直しを経験してるので何とも思わないけど、やっぱり豪華なボートラたんまり付けて後出しでリリースされるとなぁ…('A`)
でも内容が最高なだけに、ボートラ満載の2枚組を買い直しせざるおえない…orz
しかも出直し盤は彼等のたっての要望って事で、なんとあの(!)ジョジョで超有名漫画家な荒木飛呂彦作画の特別ジャケなんだもの(w

最初、彼等のサウンドを伝えられた時の表現が『Stevie WonderがCHICAGOのブラス隊を引き連れたTOTOのフロントで熱唱してるみたいなシャレオツなバンドだぜ』と聞いて「はぁ?? 何それ? ホントにそうならアーバンAOR系大好物な自分には最高ジャン」と、思ったものの実際バンドサウンドを耳にして「マジかコレ!? ホントジャン!?」でしたからね(w

既に方々で解説されてる、そのテクニカルさや磨き抜かれたヒップでポップなサウンドについてあーだーこーだ語る必要は皆無でしょうが、モダンでメロディアスでアダルトテイストながらしっかりとロックマインドという芯を宿したゴキゲン(笑)なファンキーサウンド、音楽ファンならキャッチーでフック満載な一級品アルバムのコレを聞かない手はないッスよ、とだけ言いたい。

うーん、ここまで作り込まれていながら嫌味に感じさせないプロデューサーの手腕もさることながら、バカテクなドラムス&ベースの跳ね踊るリズム隊の活躍がデカいんでしょうなぁ~♪
ギターレスながら、そんな事気づかせないくらい無駄の無い密度ある楽曲の中でリズム隊が八面六臂の活躍してますから。

ボーナスディスクの方は、彼等が知られる切っ掛けになったカバー曲や新曲が収録されていて、ファンならばコレを持ってないと絶対後悔する、というマストなアイテムとなっているのでオリジナル盤持ってる方も絶対にGETしましょう!
by malilion | 2015-02-08 15:50 | 音楽 | Trackback

新たな闇鍋風グレバンドが登場!NO MORE PAINをチェックしろ!


NO MORE PAIN 「The Post Human Condition」'14 c0072376_3462628.jpg

USA・ニュージャージー州出身のプログレッシブ・ロックバンドの2ndアルバムがリリースされたのでGET!

PINK FLOYD、GENESIS、YES、KANSAS、FRANK ZAPPAといった往年の名バンドからの影響が垣間見えるだけでなく、HMやPsychedelic Rock、JAZZ等の影もチラつく、例えるなら70年代後期のHR成分を多分に含んだアングラ臭漂うゴッタ煮USAヘヴィ・プログレを2010年代風なモダンにアジャストしたサウンド、とでも言おうか。

基本は抜けの良いブライトなサウンドなのに所々で摩訶不思議なフレーズやリズムが絡み、とっ散らかった印象のある楽曲をハッタリ感満載なキメで畳みかけ、強引にパワーで押し切るというUSAヘヴィ・プログレお決まりのパターンだが、しっかりと“引き”の要素もあって楽曲にメリハリが仕掛けられているし、様々な要素が混ざり合って独特なオリジナリティーと緊張感を生み出す事に成功している。

歌は下手でないもののレンジの狭いオッサン声のヴォーカル・コーラスの野暮ったさ(素っ頓狂な叫び同然のシャウトがまたねぇ…)が、まんま70年代後期マイナーUSAヘヴィ・プログレなものの、Keyがシンセでなくピアノをメインにしているのと、メタルチックで細かくスピィーディなパッセージを繰り出すテクニカルなギター・サウンドが絡んで一風変わった印象を与えてくれる点が新鮮だ。

テクノロジーによって管理された世界から逃れようとして失敗する男の物語、というコンセプト・アルバム『人類進化の条件』と題された77分の力作だが、キャッチーでもスタイリッシュでもない楽曲ばかりなので流石に途中ダレるものの最後の大曲で“如何にもプログレ”というド派手でテクニカル技を『コレでもか!』と畳みかけて盛り上げてくれるので聞き終わった後に爽快感が残るのがいい('(゚∀゚∩

他にシングルが1枚と普通にキャッチーなHR的アルバムの 「Debate and Rhyme」'12 の音源があるだけのまだまだ知名度の無い若いバンドなので、今からチェックしておくのが吉ですぜ!

そうそう、1st時は収録時にプレイしていないギタリストが一人メンバーとしてクレジットされていたけど、この2ndでは当然のようにいなくなって何事も無く4人組になってて笑ってしまった(汗
by malilion | 2015-02-07 03:41 | 音楽 | Trackback

ルクセンブルク大公国から期待のニューカマー LIGHT DAMAGEデビュー♪


LIGHT DAMAGE 「Same」'15 c0072376_145864.jpg

プログレ系リスナーには NO NAMEでお馴染み(?)な欧州の中心、ルクセンブルク大公国から期待のニューカマー・ツインG&Keyな五人組がデビューしたので即GET!

ドイツ、フランス語が主流な国ながら NO NAMEと同じくヴォーカルは英詩で謳っているので、その辺りを気にする方にも全く問題なく聞けるバンドかと。

評論家筋にはドイツ産叙情派プログレッシヴ・ロックバンド SYLVANや、UKポンプ群のPENDRAGON、IQ、MARILLION等との類似を指摘されているようだが、恐らくそれは PINK FLOYD、GENESIS等一連の70年代プログレを源流とするユーロ・シンフォ系共通な影響だろうから取り立ててこのバンドだけ騒ぐ程の類似点でもないだろう。

マイルドな声質で上も良く伸びるVoの歌メロを中心に、ゆったり目なリズムのメランコリックな楽曲で哀愁たっぷりにロングトーンの泣きを聞かせる流暢なギタープレイと小洒落たピアノや趣味の良いシンセのバッキングを中心に進む典型的な叙情派ユーロ・シンフォ・サウンドで、強烈な個性や歪みのような灰汁も感じさせない代わりに手堅く美麗に纏まった作品だと思うので、このアルバムを聴いて嫌悪を示すグレ系ファンは少ないのでは?

ただ、最近の新人バンドによくある個性の欠如というか、メタル色やパワーは感じないしポンプサウンドを今風にしたと言う訳でもなくドシンフォと言う訳でもない、実にオーソドックスで透明感ある欧州風シンフォサウンドを奏っているなぁ、としか言えない…

所々で耳を惹く美しいメロディや楽曲展開があるものの、このバンドならでは、という強烈な個性はまだまだ弱い。
まぁ、逆に言えばこんなに素直で基本的なユーロ・シンフォサウンドをストレートにプレイしてるバンドは昨今では希少とも言えるので、その点では差別化出来ているのだろうか?

ユーロ圏の色々な要素が合わさって逆に尖った辺境サウンド的特徴を消し去って、スタイリッシュに纏まってしまった小綺麗なサウンドが没個性を招いているように思えるので、次作では英米のバンド群とは一味違った“何か”を是非聞かせて欲しいですね。
by malilion | 2015-02-03 01:38 | 音楽 | Trackback