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THE LIFELINE 「Reflections of Hope」'10 ![]() シガゴで結成されたヴァイオリン奏者を含む4人組、USA産プログレ・ハードバンドの自主制作3rdアルバムにして現時点で最新作を今頃GET! 先日ネットをフラフラ徘徊してると『ヴァイオリン入りプログレバンドならこのNEWバンドがお薦め!』なる紹介文を某サイトで見かけ、某動画サイトに上がってたLIVE動画等を見て興味を持ったのでアルバム全てを購入してみました。 USA産でプログレ・ハードのヴァイオリン入りとくれば、真っ先に思い浮かぶのはKANSASな訳ですが、このバンドにはKeyプレイヤがおらず、音楽性もプログレと言うよりポピュラーなアメリカンHR寄りな音を出すバンドで、女性ヴァイオリン・プレイヤーがkey的な立ち位置でバッキングだったりメロディアスな調べを奏でてる風(所々でKANSASっぽいフレーズは聞こえる)で、キャッチーな歌メロとドラマティックな展開を孕みつつストレートに突き進むサウンドは、絶妙な強弱によるサウンド演出や楽曲の凝った構成と展開で聴衆を魅了したKANSASと言うより寧ろ中期以降のSHOOTING STARの音の方に近い方向性(サウンドは全然違うけど、系統としてって話で…強引か?)と言った方が伝わるかもしれません。 え? SHOOTING STARなんてドマイナーだから聞いた事ねぇって? いや、それは貴方損してますよ。是非、一度聞いてみるべきですって! ********* 閑話休題 ********* アメリカン・プログレ・ハードバンドならではのキャッチーでメロディアスなサウンドは、USA産HR特有のストレートで歯切れ良いドライな音を好む人には受けると思うけど、ユーロ系のような艶やかさや優雅さ、もっと言うと音の深みのようなものがヴァイオリン入りバンドなのに希薄で、ちょっとその部分だけは残念かなぁ、と……まぁ、このバンドにその要素を期待する方が間違ってる! と、言われればそれまでだけどさ(w 海外サイトで彼等が比較評価されてるような U.K.や KANSASに影響を受けてるプログレ・ハードバンド群からは余り聞こえてこない、ガレージバンド的な感触のノイジーで奔放なサウンドや、00年以降のプログレメタル系なモダンでダークな叙情性やダーティなヴォーカルアプローチ等が聞こえてくる所を見ると、このバンドの音楽的バックボーンはKANSASをはじめとする70年代後期から80年代初期に猛威を振るったプログレ・ハード系統ではないように思えます。 VoであるRyan T.Hopeは Pink Floydや Freddie Mercuryからの影響を語っているけど、その影響は余り現れていないような…まぁ、ハイトーン・メインなヴォーカルスタイルが分かりやすい影響と言えるかもだけど、それはアメリカン・プログレ・ハードバンドのVoスタイルの典型なので独特の影響とも言いがたいですよね? 同じシカゴのバンドである Smashing Pumpkinsの影響も語ってるが、時々聞こえるデスメタルっぽいダークトーンなシャウトがその表れなのかしらん?(汗 アルバム通して聞くとちょっと期待していた音とは違いましたが、このバンドはこれはこれでなかなか面白い音出してるし、寧ろこのメロディアスさとキャッチーさに少々欠けるもののストレートでシンプルなアメリカンHRサウンド成分が多めな音の方がプログレ云々より一般的な音楽好きには受けがいいのかもしれません。 ただ、少し類型的なサウンドだし特徴になるヴァイオリンの使い方も独創性は薄いので、グレ系好きには引っかかりが少ない淡泊な音に聞こえちゃうんだなぁ…('A`) '13の1月に最新シングル「See You Again」をリリースする他、サントラアルバムに Ryan T.Hopeが参加するなど、現在も活発に活動中な模様ですので、近いうちに新譜が届けられそうですね。 ![]() ▲
by malilion
| 2014-07-28 16:43
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LANDMARQ 「Origins:A Landmarq Anthology 1991-2014」'14 ![]() 結成25周年となる2015年を目前にしてリリースされたベテランUKネオプログレ・バンドCD2枚組リマスター・コンピレーション・アルバムをGET! 最近多いプログレ・バンドのCD-Rリリースですが、自主制作コンピレーション・アルバムと言えどしっかりデュプリ盤なので一安心です(汗 かってTracy Hitchings嬢も在籍していたQUASARのDave Wagstaffe(dr 現在はLANDMARQ脱退)とUwe D’rose(g)を中心に結成され95年にデビューを果たし、以降断続的に休止期間があるものの現在まで息の長い活動を続ける彼等、今回はDisc1に現フロントマンの Tracy Hitchings在籍の1998年~2012年までの楽曲をセレクトし、最後に約11分の新曲「Origins」を収録。 Disc2に初代Vo Damian Wilson在籍時代の1992年~1995年までの楽曲をセレクトした、収録されているスタジオテイクは勿論LIVE音源等を聞くと最初期のポンプ・ロック期から正統派シンフォ期へと時代と共に音楽性が変化しつつも、基本的に煌びやかなKeyメインのロディアス・ロックサウンドは不変なのがよく分かる、このバンドの過去から現在までの活動の歩みが味わえるリマスタリング音源BEST盤と言えましょう。 「AFTERSHOK」'02 以前の旧オランダSI Music&英Cyclops レーベルからリリースされたアルバムはどれも廃盤か現在入手困難なので、彼等の以前の音源を耳にした事がなかった新規ユーザーな方には嬉しい音源、かな? まぁ、今はDLで音源だけならいくらでも入手出来るんだろうけどさ…やっぱ、グレ・ファンとしては盤を持っててナンボってとこがあるしね。 旧譜を全て持ってる古参ファンはリマスタ音源の程を確かめるのと新曲の為に、最近の作品しか入手してないファンの方は旧作の雰囲気を楽しむ為に、彼等の作品を未聴の方はここを入り口に、このお手軽コンピレーション盤をGETしておきましょう。 ▲
by malilion
| 2014-07-27 01:51
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ABEL GANZ 「Same」'14 ![]() 80年代初期に結成され今年で結成30年になるイギリスはスコットランド、グラスゴー出身のベテランUK・ポンプ・ロックバンド、通算7枚目となる自主制作アルバムをGET! 元々、寡作な彼等ですが、前々作リリースの時点でも14年ぶり、と言う長きに渡るインターバルが開いてましたが今回も6年ぶりという、そう短くないインターバルを空けてのリリースとなりました('A`) で、そんなにインターバルが空いちゃうと当然メンバーチェンジが勃発する訳ですが、なんと今回は遂に前作までしっかりメンバーに名を連ねていたオリジナル・メンバーの Hew Montgomery(b、key、vo) Hugh Carter(key)の二人(それぞれ断続的に脱退は繰り返してるけど)が脱退してしまいました!?Σ(゚д゚lll) ABEL GANZって、この二人を中心とするバンドだと思ってただけにコレには驚かされましたねぇ。 正直『昔の名前で今も演ってます』ってな感じで、晩節を汚しまくってファンから集金だけしてる惨めなベテランバンドも多い中で、これはこれで勇気と誇りある決断とも言えましょう。 で、最新アルバムでもこの二人はほんの少し参加してプレイしていますが、恐らくそれは現メンバーがゲストで招いた客演って扱いなのでしょうね。 そういう訳もあってか今回のABEL GANZの新譜は、ぶっちゃけもう初期のポンプ風味やプログレ云々という音では無くなってます。 もう完全に別のバンドの音ですよ。ええ。 ギタリストやリズム隊、そしてVoは前作と同じと言え中心人物が違うんだし、当然っちゃ当然なんですけどね(w あー、だから新作の名前がシンプルにバンド名なのね、と妙に納得。 再出発の意味が込められてるんだろうなぁ… で、その注目の新譜の内容はと言うと、雪深い小道に連なる電柱のジャケ画が示すような実に穏やかで和む音楽で、アコースティカルでナチュラルな爽快感のあるクリアー・サウンドの響きと多数のゲストによるヴァイオリン、チェロ、フルート、リコーダー等の生楽器がクラシカルな美しい調べを紡き、古楽やトラッドの厳粛さを漂わす英国的なリリシズムに溢れた繊細な演奏を聞かせる艶やかなピアノが冬の木漏れ日のように交差する、ファンタスティックで瑞々しいメロディアスなフォーキー・プログレ作の逸品です!('(゚∀゚∩イイ! いやー、まさか彼等がこういう方向へ発展するとは予想外でしたね。 如何にも英国的なジェントルなVoに、それを包む穏やかな男性声コーラスもいいし、クラシカルなストリングスのサウンドも芳醇なヴィンテージ感が漂っていて、まるで70年代UK初期風の冬の空気のような透き通った美しいサウンドにホント荒んだ心洗われますわ~♪ 隠し味のようにシャレオツでムーディーなJAZZっぽいパートがサラリと表れて消えていく構成なんかも心憎い演出ですねぇ(^~^) 80年代初期のGENESISフォロワー臭いファンタジックな王道マイナー・ポンプサウンドも良かったと言えば良かったものの、本作の全く別方向性へ進んだこの完成度の高い美しいフォーキー・プログレな方向性の方が断然完成度も高いし、出来もいいです。確実に。 オリジナルメンバーには悪いけど、メンバーチェンジしてくれてありがとう!こんな名作を世に送り出すチャンスをくれてありがとう!と言いたい! ああ、願わくば今度こそはメンバーチェンジせず何年も間を空けずに新譜をリリースしてくれ!と、願わずいはおれません。 美しい穏やかなフォーキー・プログレサウンド好きなら絶対買いの一品ですぜ!! 今すぐお店へダッシュか、アマゾンをポチろう!! ▲
by malilion
| 2014-07-21 13:27
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MINOR GIANT 「On The Road」'14 ![]() オランダ産ツインキーボードを擁する5人組叙情派シンフォ・バンドのデビュー作をGET! この『未成年の巨人』なるNEWバンドは、キーボーディスト&コンポーザー Rindert Lammersとドラマーの Roy Postを中心に結成され、ギタリストの Jordi RepkesがVoも兼ね、他にもう一人キーボーディスト Jos Heijmansが在籍しているという、プログレバンドで他にもツインKeyバンドは存在するものの一風変わった編成のバンドだ。 本作は「人々が人生で選択する異なる道」についてのコンセプト作となっているものの、それぞれ独立した楽曲として十分に聴けるシンフォ作なので、SEで全楽曲が一曲に繋がっているとかいう事は無く、妙な堅苦しさとは無縁な、穏やかで清涼感あるキーボードの音色がまったりとした楽曲を彩る、メロディアスな80年代ユーロ・ポンプをよりエレガントでモダンに進化させたようなファンタジック・サウンドが実に新鮮でイイ!('(゚∀゚∩ Gも兼ねるVoの歌声が良く言えば柔和で温かみあるハートフルな、悪く言えば80年代ユーロ・ポンプ勢がそうだったように総じてレンジが狭く添え物程度、ってレベルなのが少々残念ではあるものの、木訥なVoが歌えないレンジの声を無理して張り上げ楽曲をブチ壊していない分幾らかマシだろう。 まぁ、このバンドのメインはやはりツインKeyの奏でる優美なピアノや透き通るようなシンセ、ワイルドなハモンド、唸りを上げるメロトロンといった多彩なキーボードがフックに富んだ伸びやかで透明感ある瑞々しいメロディを交差させ紡ぐシンフォニック・サウンドでしょうから、それほど大きな問題にはなってませんけどね。 ユーロテイストばっちりな爽快感あふれるモダン・シンフォ作がお好みの方なら、まず間違いなく気に入る一品ですので興味を持たれた方はチェックしてみて下さい。 ▲
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| 2014-07-20 01:42
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ALAIN CONCEPCION 「R」'14 ![]() 地味に日本盤もリリースされているスペインのバスク地方で活動するローカル・HMバンドSOULITUDE の2012年発表「Requiem For A Dead Planet」に複数のHMバンドのボーカリストがゲストとして招かれているが、その中の一人 Alain Concepcion(Vo)を中心に制作されたスペイン産AORプロジェクトのデビュー作をGET! 高域になると少しハスキーになるのが魅力的な如何にもAOR系を歌うのが似合う低音から中域がよく伸びるディープ・ヴォイスで、アダルトでしっとりメロディアスな所謂ウエストコースト&AORサウンドを情熱的に歌い上げていて、10曲中3曲の有名曲カバーを含むアルバムはデビュー作にして上々な秀作です('(゚∀゚∩ バックはJagoba Ormaetxea(Vo,G)を中心に演奏されているものの、方向性がKeyメインのAORな楽曲が殆どなのでギターの活躍の場は殆どありませんが、数曲メロハーっぽいフィーリングの曲もあり、只のまったりしたAORアルバムになるのを防ぐいいアクセントになっていますね。 3曲収録されているカバーは、THE DOOBIE BROTHERSの後期に参加しバンドの音楽性を変化させた首謀者(汗)として最初に名を馳せたヒットメイカーで、その後の80年代のソロ活動でも有名なAORシンガー Michael McDonaldのカバー「I Keep Forgettin」 そして80年代USブラック・コンテンポラリーで有名な 故Luther Vandrossのカヴァー「Give Me The Reason」、最後を締めくくるのはご存じ産業ロックの代名詞、80年代USAハードロック界の頂点 JOURNEYのカバー「Who 's Criyin ' Now」となっています。 カバー曲のチョイスを見ても分かるように、Alain Concepcionはかなり黒っぽい歌い方がベースになっているようで、サックスや女性バックコーラスとピアノ大活躍なモータウン系等を好む方もこのソロ作は気に入るんじゃないでしょうか? 一聴するとスムースでエレガント、モダンな楽曲を彩る甘いメロディとキャッチーで爽やかなコーラスばかり耳につくものの、その実は激しさが秘められたアルバムですのでメロハーファンにもしっかりと訴求する一品ですから、気になる方は早めチェックしてみて下さいね。 何せスペインものはすぐ廃盤になるので…(ツд`) ▲
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| 2014-07-19 19:06
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YES 「Heaven & Earth -Limited Edition-」'14 ![]() 70年代プログレ創世記から今日に至るまで絶えずサウンドを変化させ、デビュー45周年を迎えた今も第一線で活躍し続けるプログレッシブロックの基礎を築いて来た彼等の、復活作『Fly From Here』以来3年ぶり通算21作目となる待望のオリジナル・スタジオ・アルバムをGET! 10年振りに新譜『Fly from Here』'11 を発表し翌2012年4月に来日も果たした彼等が、今回は比較的短いインターバルで新譜を届けてくれた事をまずは素直に喜びたい。 残念(?)な事に、大方のイエス・ファンの予想(汗)を裏切って、Jon Andersonは再びYESのフロントマンへ復帰はしなかった模様ですね。 ここの所フロントマンの座が安定しない彼等ですが、今回の新譜は『Fly From Here』に伴うツアーで2012年に加入した、ここ数作で露骨にYESフォロワー臭を強めた古参USAグレバンドのGLASS HAMMERのヴォーカルを現在も掛け持ちする Jon Davison(Vo)をメインヴォーカルに起用しての初スタジオ・アルバム言う事になるんですが、その新譜は70年代結成初期のアコースティカルな要素と『90125』の頃のキャッチーでポップな要素がミックスされ、シンプルでストレートなロックサウンドが全面に押し出されたメロディアスでリラックスしたヴォーカル・メインなアルバムだなぁ、と言うのが一聴した時の感想でした。 で、この新譜はある意味で『90125』アルバムをリリースした時以上の問題作だ。 往年の複雑な曲構成だったり、絶妙なアレンジやスリリングでトリッキーなインタープレイの応酬やら、派手なキーボードワークも華麗にコーラスを重ねた曲もなく、今となってはご老体ばかりのYESに鮮度やスピードを求める向きは少数派と思うものの、古参組のカラーがめちゃくちゃ薄くて、Chris Squireのいつものワイルドなベースや Steve Howeの独特な浮遊感ある繊細なギターに殆ど活躍の場が無い、聞こえてくるのは Jon Davisonの Andersonの歌唱をなぞるような爽やかな歌声だけ、という所謂YESのトレードマークとも言える要素を殆ど聞く事が出来ない一作なのだから。 Jon Davison加入でYESサウンドに新風が吹くかと少し新譜に期待してたのですが、Jon Anderson不在の Jon Andersonの癒やし系新作ソロを聞かされいるかのような、なんと言うか不思議な気分になるのですよね~('A`) 言われなければ Jon Andersonと区別がつかない位 Jon Davisonの歌声はクリソツなものの、聞き込んでいくと歌い上げるパワー的に弱くソフトに感じ、独特の鼻に掛かった突き抜けるような高音も聞こえて来ず、低音での歌声も微妙に違う、というYESのイメージを壊す事も無いけれど微妙な違和感を強める原因でもある、と言った感じでしょうか? それ以外にもこの新譜の全8曲中6曲が Jon Davisonのクレジットがある共作で、1曲など彼単独の曲が収録されていると言う、歴史あるバンドへ加入したばかりなのに曲作りでも大きく貢献するその積極的な姿勢は大いに評価されるべきなのでしょうが、なんと言うか、以前の Trevor RabinのサポートをYESメンツがバックで務めているようだった時代のように、今回は Jon DavisonのソロをYESメンツがサポートしてるって感じに思えてしまって、どうにも…ね…? 某所では既に「ヴォーカルばかりが目立つ駄作!」と、なかなか手厳しい酷評が下されているようですが、前回来日公演でもいずれの時代のYESの楽曲もそつなくこなしている実力の持ち主なので、仮に Jon Davisonのヴォーカルばっかりのアルバムだとしてもそれほど落胆する事は無いのでは無いかと思うんですけどねぇ… 名前だけになって形骸化してマッタリしまった往年の名バンドの一品、という感は強く、「大傑作だ!」などと間違っても喝采しませんが、AORやらキャッチーなロック系が好みである自分的には十分許容範囲な一作だと思うのですよ。 まぁ、シンフォでもなんでもないし、往年のプログレらしいプログレを期待する向きには不評なのは十分理解出来ますけど。 奇しくも同じ時期に同様に若い新メンバーを迎えて新譜をリリースしたASIAの新譜は残念な事に気の抜けたコーラみたいな完全な駄作だったのに、YESの方はメンバーが重複してるのにまだマシな出来に聞こえるのは、新加入のメンバーの才能を重用したからなのか、それともバントが元々持っていたポテンシャルにアドバンテージがあったからなのか、バンド形態の差なのかは分からないですけど… ともかく問題作なのは間違いないので、YESファンは新譜の出来映えを実際にその耳で確かめてみましょう! 後6曲目、5:31で微かにノイズのってる箇所があるよね…('A`) ▲
by malilion
| 2014-07-19 02:46
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CONSORZIO ACQUA POTABILE 「Il Teatro Delle Ombre」'13 ![]() 71年にミラノ郊外で「飲料水組合」なるバンド名(なんて名前だ…)で結成され活動をするもアルバムを発表する事なく70年代末に活動休止。 突如90年代に再編成されて復活し、3枚のアルバムと1枚のLIVE作をこれまでにリリースしてきたベテラン・イタリアン・プログレバンドの40周年記念特殊仕様ブックレット付き4枚組アーカイヴ限定作をGET! で、そのヴォリュームたっぷりな自主制作アーカイヴ作の内訳はと言うと… DISC1に、これまで発表してきた 「...Nei Gorghi Del Tempo」'92 「Robin delle Stelle」'98 「Il Bianco Regno di Dooah」'03 の3枚のアルバムからそれぞれチョイスし、こだわりのヴィンテージ楽器によるプレイを新録した、ある意味でBEST的な彼等自身の手によるコンピ盤でしょうか? DISC2に、特殊BOXジャケが話題になったデビュー・スタジオ・アルバム「...Nei Gorghi Del Tempo」'92 の20周年リマスターエディション。 さらに73年に作曲されたというロックオペラからボーナストラックとして1曲収録。 DISC3に、フィンランドの雑誌企画オムニバス・シリース第4弾。古典作「オデュッセイア」をコンセプトにした3枚組「ODYSSEY:Greatest Tale」'07からの音源(28分越え)を1曲。さらにアウトテイクや既発曲の別MIXなどアーカイヴ音源を2曲収録。 DISC4に、79年から08年までのヨーロッパやアメリカでのLIVE音源から選りすぐった未発LIVE音源集。 と、なっています。 DISC1収録の再録した旧曲は、最新のプロダクションが施された恩恵で当然の如くサウンドにモダンさが加わったのと、音がクリアで抜けが良くなったのが一聴して分かり、併せてよりタイトになった演奏が大迫力のロック的パワー(このご時世にメタル色は皆無!)を生み出し、大幅に生まれ変わった印象だ。 DISC2の長らく入手困難だった1stリマスターの方も、元から隙間の多い古めかしいサウンドメイキング(汗)だったのが幸いしたのかリマスタ効果が絶大で、音圧も上がってクッキリクリアな音に装いを新たにした楽曲(特にボトムの音が迫力三倍増し!)が艶やかに鳴り響き、実にパワフルで新鮮な感触を与えてくれます。 DISC3の音源については、複数バンドがストーリーに即した楽曲を提供するのが売りだったわけだし、そもそも3枚組で表現されてるコンセプト作の一部を切り取っても、前後の繋がりが判断しずらく評価云々は出来ないんじゃないんでしょうかね? オマケにこの楽曲がリマスタされたか否かは不明ですし、仮にされてたとしても1曲目の切り取られた楽曲だけではここでは評価は出来ないって事で… まぁ、彼等のファンのみならずシンフォ・ファンなら「ODYSSEY:Greatest Tale」'07 は入手しても損はない企画盤ですし既に入手済みな方も多々おられるでしょうから、特にこれ以上何も申しません(汗 と、なると収録されている残り2曲についてになる訳ですが、共に'08年、'06年という、3rd以降の楽曲で、実質バンドが機能停止していた時期(リズム隊メンツが流動的)の作品と言う事も影響しているのか、これまで発表されてきた楽曲と趣をガラっと変え、妙に明るくポップ(!?)な歌メロとコーラスが耳を惹く、ちょっとグリフォンのような中世風サウンドとJAZZっぽいキーボードサウンドが聞く事が出来る楽曲だったり、哀愁漂うヴァイオリンとリリカルなフルートの音色をゲストプレイヤーが奏でて、これまでの彼等で余り聞かれなかった叙情感と優雅さをプラスした楽曲(謎のサムライソングだけどw)だったりと、実に興味深い2曲と言えましょう。 寧ろ、復活して4thリリースするならこの2曲の路線で進めばかなり面白い作品になりそうなので、是非そうして欲しいっスねぇ♪ DISC4のLIVE音源は、収録した年代も場所もバラバラなものの、来日した事のない彼等のLIVEでの丁寧で木訥なまったりプレイ(汗)の様子やアットホームな聴衆の雰囲気が十分に伝わってきて実に興味深い。 なんと言うか『ベテラングレバンドならではのテクニカルでソリッドなのにアドリブバリバリなインタープレイが飛び交う!』みたいな定番のグレバンドLIEVアルバムと全く真逆な音だったりプレイだったりして(笑)それがまた妙に40周年を記念するベテランなのに商業主義に飲み込まれずマイペースに寡作な音楽活動を続ける彼等の人柄だったりを忍ばせます。 と、ここまで聞いてもうお腹いっぱい…ってか、うーん…胸焼けしそうなイタ公の濃厚さ全開ですわ(w よくバンコっぽいと言われる70年代ヴィンテージ・プログレバンドの生き残り組として知られる彼等だが、言う程そんなに似てるとは思えないんだが… ただ、他のユーロ系シンフォバンドと比べると暑苦し過ぎ(汗)とも思えるイタリアン特有な哀愁を漂わす叙情感たっぷりな美旋律に、緻密な構成とダイナミックにしてスリリングな曲展開といい、独特の詩情溢れる歌の節回しやフレーズの重ね方といい、どこを切ってもさすが70年代直系と言えるイタリアン・プログレサウンドがあふれ出しそうな濃厚さは、バンコ云々というよりヴィンテージ・プログレサウンドを今に受け継ぐ、という意味で“似てる”と捉えられなくもないかも。 アーカイヴで確かめるまでもなくアルバムを聞けばすぐ分かる実はそれ程テクニカルでは無い(汗)彼等、既にメンツもかなりのお年だしバンドの方向性的にも斬新な事をしでかす訳も(出来ない…?)ないのですが、垢抜けなかろうと古臭かろうと心の琴線をくすぐる美しくも切ないメロディが未だに失われる事なく健在なのが彼等が長らくファンに愛され続けてる理由なんじゃないでしょうか? フルカラー200ページの豪華ブックレットは特殊なルーズリーフ仕様で、膨大な資料や記事、そして時代を感じさせるフォトが収録されており、伊語が分からなくても彼らのヒストリーが十分に堪能出来る造りなので、彼等のファンにとってはマストアイテムでっせ! 限定盤だし廃盤になる前に急げ!('(゚∀゚∩ 3rd以降活動が聞こえて来なかった彼等だが、近年再び活動が活発になった模様だし、今回のアーカイヴ作は来たるべき4thが届けられる呼び水なのかも知れませんね。うーん、早よ新譜を届けてくれ~♪ ▲
by malilion
| 2014-07-18 17:33
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SUNSTRIKE 「Rock Your World」'14 ![]() DIO+デビカバ風でお馴染みな暑苦しくもパワフルな歌声を聞かせるシーン屈指の実力派ヴォーカリスト Patrik Johanssonを擁する北欧正統派HMバンド ASTRAL DOORSの Joachim Nordlund(G)、Johan Lindstedt(Dr)と'14年にデビューフルアルバムをリリースし、北欧B級クサメロスピ好きの間ではよく知られている TWILIGHT FORCE のChristian Hedgren(Vo)とBjo"rn Lundqvist(B)による、Keyを擁するツインGの6人組スウェディッシュ・メロディアスHMバンドのデビューアルバムをGET! 北欧HM好きなら耳にしたことのあるバンドメンツが新たに立ち上げたNEWプロジェクト・バンドと言う事で、聞く前からある程度どんな音か皆さんも予想が付く通りの、楽曲自体は定番の王道的展開が逆に今新鮮かもしれない(w)ベーシックな80年代風北欧HMなものばかりで、エッジの立ったGがグルービィーにハードにリフや甘いメロを奏で、ややハスキーな声質の明るく爽やかなハイトーンVoがフックある歌メロを歌い上げ、それをキャッチーな分厚いコーラスが包んでサビを盛り上げる、という多くの人が思い描く通りまんまな“キャッチーで産業ロック化が激しかった80年代USAロックを憧憬してた頃のオールドスタイル”な北欧メロハー・サウンド(ヤヤコシイ)を聞かせてくれます♪('(゚∀゚∩ 音楽的な意味で全く新しさもヒネリも無いものの、80年代当時のマイナーでイマイチ垢抜け無かった北欧HMサウンドをまんま再現する懐古バンドな訳でなく、今の時代のフィルターを通り抜けたモダンさを加味した所が新しいポイント、と言えなくも無い彼等のサウンド。 北欧らしい煌びやかなKeyと分厚いコーラスをまとった透明感溢れるメロディが心地よい、爽快な北欧メロディアスHMバンドがお好きだった方ならまず間違いなく気に入る事請け合いですので、是非チェックしてみて下さい! ▲
by malilion
| 2014-07-16 19:59
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KINGS & DREAMS 「Same」'14 ![]() スウェーデンのHRバンド AXIAの元Voで、現在はソロ活動で知られるマルチミュージシャン Peo Pettersson(Vo&Key&B&G&Ds)が Dan Bostrom(G)と結成した北欧メロハー新プロジェクトは'10に1曲収録のみのシングルを2枚リリースしていたが、この度待望の自主制作デビュー・フルアルバムを遂にリリースした。 Peo がこれまでにリリースしているソロ作は、北欧ミュージシャンのソロ作と思えないフックたっぷりのキャッチーな楽曲が満載な爽快で穏やかなウェストコースト系AORサウンドで、どれもチェックして損はない傑作アルバムだと個人的に思うが、今回はデュオ・プロジェクトという事もありソロ作より若干HR要素が強く、少々レイドバックしたナチュラルな70年代風ロックサウンドも時折聞こえるものの、全体的には“如何にも”と言った憂いを漂わせる80年代北欧HMサウンド風のほんのり翳りを帯びたメロディアス・HRアルバムで、Peoのソロ作が気に入っている方なら問題なく気に入る一品だと思う。 ただロック・テイストが加味されたからか相方の趣味が出たからなのか、キャッチーで爽やかなヴォーカルコーラスは Peoのソロ作より抑え目で、加えてこれは意図してなのだろうがソロ作のような“作り込まれた感”が薄く、妙にリラックスした楽曲が多い為かソレがアルバムの完成度を下げてしまっているように思えてならない… Peo のファンならマストなアイテムなのは間違いないけれど、現時点ではA級になりかけの極上のB級メロハー作、と言った所でしょうか? この路線も嫌いじゃないので、2ndがあるなら是非楽曲に一層磨きをかけたキャッチーでフック満載な楽曲を届けて欲しいものです。 PS. なんか2曲目にノイズのってない? ちょっとガッカリだなぁ…まぁ、自主制作だからしょうがないんかね… ▲
by malilion
| 2014-07-14 22:54
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