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MR. SO & SO 「Truths Lies & Half Lies」'13 ![]() 美しいジャケに惹かれる彼等の再結成第二弾作、いきなりヘヴィでダークなGリフとグルーヴィーなリズムが飛び出してきて「CD間違えたか!?」と驚かされました(w メンツは再結成時と変り無いので、4年振りとなる新作5thで聞けるダークでソリッドなタフさの増したこの音は、その間に培われたロードでの経験や発展進行のバンドなりの成長の現れなのでしょうね。 ネオプログレやポンプ系はUK産らしい繊細で柔和と言えば聞こえはいいけど、ややもすると感傷的で軟弱なkey主体な音のバンドが多かった訳で、このバンドもご多分に漏れず初期はその系統の音でしたが、今回の再結成第二弾では完全に別のレベルへクラスチェンジする事に成功していて嬉しい限りです。 とは言っても、彼等のトレードマークである男女ツインVoによるキャッチーなサビのリフレインや美しい清涼感あるコーラスハーモニーは相変らず健在なので、これまでの彼等のファンな方もご安心を(w 前作までは聞いていて苦痛を感じる事も多々あった男性Voも成長したのか聞けるレベル(巧い訳じゃない)になり、さらに前作時に提言(w)していた通り女性Voが楽曲の半分でリードを取る体勢に移行したお陰でか楽曲の全体の完成度も上がって聞こえ、この新作は美しい英国叙情が薫るダークなシンフォニック・サウンドを心ゆくまで堪能出来る名盤となっていますので、未聴な方にも是非お薦めしたい一品です。 ▲
by malilion
| 2013-05-30 19:02
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FRIGHT PIG 「Out Of The Barnyard」'13 ![]() ユーロシンフォのようなミステリアスな怪しさとアメリカンらしい雑然としたパワフルさがMIXされた、有りそうで無かったサウンドがなかなか面白いアメリカン・シンフォバンドのデビュー作をGET! 流石に今を生きる新バンドなのでプログレメタルな要素もGプレイ等に感じられるものの、Keyは80年代アメリカン・プログレハードな音色やフレーズをこっそりバックで聞かせてくれたりしてニヤリ、とさせられる。 USA産らしからぬHEEP風コーラスやアコギの美しいフレーズで引きを演出するものの、8割方はパワフルに駆け抜けるサウンド(苦笑)なので最近流行のスタイリッシュなアメリカン・シンフォといった感触は無く、一聴しただけでは即『アレ系』と言い表せない雑多で荒々しいイメージ(Voの荒っぽい声質のせいか、忙しないリズムのせいか?)で、シンフォサウンドに艶っぽさや気品といったインテリジェンスなモノをお求めの諸兄には向かない音かも。 アメリカン・プログレというと大抵はコーラス等でポップでキャッチーな要素が前面に押し出されるのがパターンで、それが軽薄に感じられたりするマニアな方々も居られると思うが、このバンドはサウンドの基本はUSAシンフォなものの、各所に散りばめられたユーロ風グロプレの複雑な展開の仕掛けがコレでもかと前面に暑苦しく(w)押し出されているので、所謂80年代アメリカン・プログレハードな音には殆ど聞こえない、という面白い効果を生み出す事に成功している。 完成度は流石にまだ高くないものの、最近のスタイリッシュにまとまったシンフォサウンドに飽きてる方なんかには、このバンドのかなり毛色の変わっている70年代初期のプログレチックで破天荒な展開が、逆に新鮮に感じられるんじゃないでしょうか? ▲
by malilion
| 2013-05-28 21:45
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CASTLE FUSION 「Same」'13 ![]() 初期PFMやBANCO等の古典プログレスタイルと現代的モダン要素のシンフォ・サウンドをMIXさせたイタリアン・グレバンドのデビュー盤をGET。 如何にも、といったジャケにそそられるがサウンドはその期待を裏切らず本格派で、王道古典プログレ系サウンドを現代風にコンパクトに再編纂しつつ、各所で現代的なシンフォ要素を散りばめる、という体をとっているのでかなり聞き易く、さらにシンフォロックな躍動感もあって、古典系特有の長ったらしく内相的でウジウジ暗い、というようなマイナーなイメージは受けない。 Voはイタリア語だったり英語だったりで、むちゃくちゃ巧い訳でもないが、曲を損なうようなポンプ勢や古典プログレバンドに良く居たドヘタでもないレベル。 まぁ、味があるハートウォームな歌声、と言えば聞こえがいいか(汗 突如バナキュラーでダンサンブルなリズムが暴れだしたり、一転優雅でクラシカルでスリリングな音色を抜群の腕前のKeyが披露したり、そうかと思うとジャズっぽかったり、となかなかテクニカルで騒々しいサウンドでもあるので、生粋の古典系イタリアン・グレの艶のあるサウンドを求める向きには、ちょっと毛色が違うと感じられるかも。 所々で暑苦しいのは、如何にもイタリアンって感じではあるが(w 個人的にはもうちょっと、気品漂うフルートやバスーン、サックスらの管楽器の聞こえる楽曲の方向性でサウンドを展開してもらえると嬉しかったが、そこはかと地中海色や宗教がかった中世色も感じさせる面白い音でもあるので、まぁコレはコレで新たなバンドの冒険作って事で納得は出来るかな? 古典と現代のMIXという方向性は既にいくつかのバンドが試しているし、破綻が無い代りにバンド・サウンドのアクの強さのようなものも弱く、イマイチ刺激的なサウンドではないのがちょっと残念な点だろうか。 次なる新作でどういう発展を遂げるのか、期待は出来るバンドではある。 ▲
by malilion
| 2013-05-27 20:39
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SECRET SPHERE 「PORTRAIT OF A DYING HEART」'12 ![]() 同郷イタリアのシンフォニック・メロスピ系バンドLABYRINTHやRHAPSODY等に比ベイマイチ知名度が落ちるものの、実力的に決して引けを取っている訳ではない彼等の、2年振り通算7枚目となるアルバムを今頃GET! これまでコンスタントに作品をリリースしてきた彼等だが今回は大きな変化があり、デビュー以来12年フロントマンを務めてきたRoberto "Ramon" Messina が本アルバム制作前に脱退、代って加入したのがなんと! 元VISION DIVINEで知られる(というか個人的にはMichele Luppi'S HEAVENやLOS ANGELSのようなAORハード系で超応援してる)実力派シンガー、Michele Luppi を迎えて新作が制作されたのだ。 前任者のRobertoの繊細な歌声と声質は実にこのバンドのマッチしていたのだけれど高音域になると少々か細くなり、長らくキャリアを重ねてもその弱々しいイメージを払拭し切れず、それがバンドサウンドにチープでB級マイナーな影を落していた訳だが、後任のMichele LuppiはAOR系もこなすその抜群の表現力(時にダーティにガナり、時にソフトで甘い歌声を披露したりと正に七変化!)と幅広い高低のレンジをパワフルに歌い上げるイタリアンHM界でも屈指の技量を遺憾なく発揮し、SECRET SPHEREのバンドレベルを一段階上へ駆け上がらせる事に成功しました。 実際、アルバムで披露された音はここ数作のアルバムよりプログレ度合いが弱まって若干初期の頃のようなメロスピ度合いが増したテクニカル・シンフォニックHMと相変らずなものの、夢劇場ばりのインスト・オープニング曲から雪崩れ込んでくる疾走感と濃密な美旋律は完全にA級クラスの高品質なHMサウンドで、当然サウンドプロダクションの強化もあるのでしょうが、Voが代わるとここまで飛躍的にサウンドが変わるのかと驚かされること請け合いです。 まぁ、「この微妙にマイナーなトコがいいんだよ」と以前のアルバムを気に入ってらした諸兄には残念でしょうが、これでまた一つイタリアンHM界に前途有望なバンドが誕生したのだと割り切って応援していこうじゃないですか! 本作制作時には楽曲が既に出来上がっていた為、Michele Luppiは歌詞でしか貢献出来ていないようですが、次なる新作では是非に彼の持つキャッチーでブライトなUSA産業ロック&AOR的音楽要素も追加して、タダのHMではなく完全に別次元となるメジャー級のロックサウンドを披露して欲しいものです('(゚∀゚∩ ▲
by malilion
| 2013-05-07 22:30
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EVERSHINE 「RENEWAL」'12 ![]() 去年末にリリースされていたイタリアン臭メロ系のニューカマーのデビュー作を今頃GET! バンド結成当初の方向性がRHAPSODYやSTRATOVARIUS、MANOWAR等に影響を受けた、と聞けばイタ公の出してくるサウンドは大抵予想が付く訳ですが(w)、このバンドは新世代らしく80年代に掃いて捨てる程いた劣化コピーバンドのそれとは違い、J-ROCKやAOR等の影響も取り入れた、所謂臭メロスピと言われる一連のB級HMバンドのマイナーサウンドとは一線を画していて実に好感が持てます。 実際、アルバムで聞けるサウンドにイタ公独特の臭みは殆ど無く、程良くモダンでスタイリッシュ、そして程良く影響を受けた元ネタ(HELLOWEENとかねw)をサウンドのそこかしこで匂わせるという、デビュー作にしてはなかなか巧い創りになっておるのですよ。 まぁ、爽やかな疾走チェーンやメロハー風のキャッチーサウンドも含めて、まだまだ個性という点ではB級感は拭いきれないものの、keyのシンフォニックなバッキングだったりアレンジやSEの使い方なんかに、愚直なスピード狂野郎の叩き出すマイナーサウンドに無い魅力を感じさせてくれます。 ただ現状、歌メロに魅力が乏しい点と、Voの声質も軽くモロモロ含めて力量がイマサン(下手じゃないんだが…)なのが大きな問題じゃないでしょうか? と言っても、この手のB級メロスピ系に多い出ないハイトーンをむりくり搾り出してか細いシャウトでガナリ立てる、という醜悪な騒音で耳を患わされる事がないのが救いと言えば救いですけどね(w 後は6人組バンドながら少々音が軽いというか薄いのが難点と言えば難点でしょうが、バンドの方向性はゴリッゴリのHMという訳でもないのでこのサウンドの軽さはバンドが意図したモノという線も捨てきれないので批判する事では無いのかもしれません。 現時点では少々引っかかりの弱いイタリア産メロディアスロックバンド、という印象ですが、次なる新作で大化けしそうな気配もしますので、気になる方はチェックしてみてはいかがでしょうか? ▲
by malilion
| 2013-05-02 20:58
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SKINTRADE 「Past & Present」'12 ![]() その昔、JAGGED EDGEという有望な若手UKHRバンドがありました。 短い活動の後バンドは消滅し、二人の主要メンバーはそれぞれSKINとSKINTRADEというバンドを結成しました。 しかし時代はオルタナ&ヌーロック全盛。 北欧のSOUNDGARDENと呼ばれたSKINTRADEも短い活動期間に2枚のアルバムとシングル数枚をリリースした後、消滅してしまいました。 やっぱ地がオルタナ世代じゃないし、キツかったんですかねぇ? まぁ、流動的過ぎる流行モノバリバリな音楽形態でしたしねぇ… んで、そのSKINTRADEが再結成(!)しての新曲3曲(!!)を含むベスト盤を、なんと去年'12年の3月にリリースしてたんですねぇ! スミマセン、ファンだった癖に全く知りませんでした!(>< いやー、Matti AlfonzettiはソロかDAMNED NATION、もしくはAOR系ゲストでの活動だろうと高をくくってチェックを怠ってましたわ(汗 まさかSKINTRADEを再結成させてくれるとは、嬉しい驚きです!('(゚∀゚∩ で、ベストの内容の方は、ソリッドでモダンながらもそこはかと北欧メロディアスさを感じさせるミクスチャー&グルーヴィーなウネリのあるヘヴィサウンドが斬新だった'93年作1stアルバムからの8曲と、よりモダンでダークになってイマイチな感じのサウンド(モロにUSヘヴイ系でねぇ…)になってガッカリだった'95年作2nd『Roach Powder』からの3曲に、アルバム未収録のシングル曲『Fear』をリマスター ('(゚∀゚∩ で収録し、さらに再結成後'11年作の新曲を3曲収録しておりますので、彼等のアルバムを購入済みな方でも手を伸ばしても損はない一品です。 まぁ、新曲の方はどちらかというと好評だった1st寄りな、いたって平凡なヘヴィサウンドな曲でした(汗)が、まぁコレは顔見せ的なもんでしょうから、早く再結成第一弾アルバムを届けて欲しいですね。 しかし、Matti AlfonzettiはソロはAOR系なのにバンドになると正反対のゴリッゴリなヘヴィサウンドを熱唱するって、すごいギャップだなぁ(w ▲
by malilion
| 2013-05-02 01:45
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