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MARILLIONフォロワーが出発点なイタリアン・ネオプログレバンドSILVER KEYが、新フロントマンを迎えて3rdをリリース!

c0072376_22052230.jpgSILVER KEY 「Third」'19

MARILLIONとFishのカバーバンドとして始まった、イタリアのミラノ出身なネオ・プログレバンドが前作から4年振りとなる3作目をリリースしたのでご紹介。

久しぶりの新作だが、残念な事に恒例のメンバーチェンジが勃発した模様で、唯一バンド創設時から在籍しバンドのリーダー格であったフロントマン&アコギの Yuri Abiettiが17年7月にまさかの脱退(!?)し、新たなフロントマンに Dino Procopioなる無名のヴォーカリストを迎え、さらにドラムス Viviano Crimellaも脱退(本作のドラムクレジットは Mr.Drummerとあり、どうやら打ち込みな模様)し、結局1st以降で残留しているのはキーボーディストの Davide Manaraのみ(新たなバンマスに就任か…)という4人体制で本作は制作されている。

前作のSFチックなコンセプト・アルバムに引き続き、新加入の Dino Procopioが歌詞を手がける本作は、様々な学者、思想家、文筆家に影響を与え『意志と表象としての世界』で著名なドイツ人哲学者 Arthur Schopenhauerの思想をベースに、互いにリンクした5つのストーリーを含む重厚な物語が紡がれたコンセプトアルバムだ。

母子家庭で育った少年が民兵となり母を護る為に闘う物語、欲望まみれのVR世界で神の如き少年と出会う男の話、最新テクノロジーの商品を強迫観念に囚われたように病的に求める人々の物語、社会的なタブーである殺人を正当化する男の物語、小女との恋に狂って落ちる恥ずかしがり屋で厄介な14歳の少年は永遠を誓うが結局、願いは叶うことはない物語、というそれぞれが独立した物語になっているが、5つの物語の登場人物は互いの人生の重要な登場人物となってそれぞれの物語に干渉するという、複雑に絡み合った人間模様が悲劇的で陰惨な物語を織り成すコンセプトストーリーは、最終章で恥ずかしがり屋で厄介な14歳の少年が成長して科学者となり、逸脱した精神病者達を癒す為の治療法の発見を科学界全体に発表するが、結局彼も犠牲者であり、精神科の患者となって悲劇は幕を閉じる、という余り救いの無いお話となっている……

本作でまず注目なのは新ヴォーカリストの Dino Procopioについてで、前任者より荒くダーティな声質と灰汁の強いガナリが特徴な歌唱スタイルと前任者よりもFish風な芝居がかった歌唱が耳につくが、これは重厚なコンセプト作のストーリーを表現せんが為とも取れるので、実際LIVEでの歌いっぷりや普通に歌い上げた印象はどうなのかはまだ分からない。

前任の Yuri Abiettiより Dino Procopioはパワフルな歌声で前任者同様イタリア臭さは薄くUK系に近い歌唱スタイルで、よりモダンでソリッドな方向へバンドサウンドが進化している事を考えるとマッチしているとも言えるが、ポンプやネオプログレ系にはマッチしにくい苦汁声なのは確かなので、シンフォやポンプを好むリスナーの受けが良いかどうかは少々疑問が残るかなぁ…(汗

ヴォ-カリストについてはそれぞれ好みがあるだろうが、バンドサウンドの方は確実に完成度と深みを増しているのは確かで、デビュー作からして80年代UKポンプを憧憬しつつ新世代らしさを感じさせるモダン・サウンドだった訳だが、本作では前作から加入した Roberto Buchicchioがハードにテクニカルにエモーショナルなギタープレイを披露して物語を紡ぐのに大活躍するだけでなく、Davide Manaraの操るキーボードはクラシカルなオーケストレーションでストーリーの陰影を一層に強め、時折ハッとするリリカルで艶やかなピアノで物憂げさを演出してみせたり、不穏を煽る残響音や銃声等のSEや美声の女性バッキングヴォーカリストを導入してドラマチックで重厚な物語のイメージを強めつつ、Davide Manara主導の煌びやかで軽やかなシンセの音色が初期からのポンプ風味を漂わせたりと、随所にデジタリーなプログラミングサウンドを巧みに交差させたミステリアスなサウンドにイタリアモノ特有のバタ臭さは皆無で、スタイリッシュな00年代ユーロ・シンフォサウンドにダークでアンニュイな独特の風味を加えたUK風シアトリカル・サウンドとなっている。

前任ヴォーカリストの Yuri Abiettiは、お約束な芝居がかった語り系の歌唱法は用いず普通に歌い上げていたので、安っぽいGENESIS系フォロワーやMARILLIONの亜流のように聞こえなかったのと、この手のバンドが最初から放棄しているオリジナリティや音楽形態の焼き直しに対する新鮮味の欠如を巧みにカバーせんとする気概のようなものが感じられた訳だが、本作の Dino Procopioのシアトリカルなヴォーカル・アプローチは如何にもなFish系なので、先祖帰りして初期MARILLION風に聞こえない事もない点は少々残念と言えるが、歌唱スキルの低さ(汗)や声質が全く違うのと、灰汁の強いHR的なパワフル・ヴォーカルが幸いして、まんまフォロワーとなっていない点は救いだろう。

新世代バンドらしく旧来のポンプ勢とは音の厚みが違い、今風にアップデートされた複雑でテクニカルなモダン・シンフォサウンドは少しも古くささを感じさせ無いものの、難解なコンセプト故か歌メロのキャッチーさや楽曲のメロディがすんなり耳に残らないというマイナス・ポイントはこれまでよりも一層強く感じられてしまい、そろそろコンセプト作でないアルバムとシンプルで美しいメロディでのみで勝負してみて欲しいと言うのが、次作についての個人的な要望ですかね…

渦巻くようなロマンチックな響きのトラックや、魅力的で官能的なギターソロ、そしてエレクトロニックでシンフォニックなサウンドは、確かにMARILLIONにインスパイアされたサウンドと言うかデジタリー要素が加わって寧ろGALAHADサウンドに近いと言えるかもしれないが、随所で確かな進歩性と独創性、そしてイタリアンバンドらしく拘りの美意識を強く感じさせる期待の持てるサウンドを奏でる新人バンドなのは確かなので、続く次作でどういった方向へさらなる飛躍を見せるのか、今から大変楽しみであります(*´ω` *)


# by malilion | 2019-04-22 21:56 | 音楽 | Trackback

AnderStein Musicが閉店…(つд`)


マイナーなメロハー・バンドのみならず良質な新人バンドやAOR系のマイナー所も多数紹介してくれていたお店が閉店してしまった…

単に輸入盤を紹介するだけでなく、国内盤までリリースしてくれたマイナー・メロハーバンド好きにとって有り難い存在だっただけに残念です…orz

合わせて今後リリース予定だったアルバムも発売中止となった模様で、恐らくこれまでリリースしてきた国内盤も廃盤となる流れでしょう…

なんていうか、かってゼロコーが消えた時と似た大きな消失感に襲われてますね、今…

店主様の個人的な理由故に致し方が無いのですが、是非とも元気になって一日も早く復帰される事をお祈り申し上げますm(_ _)m



# by malilion | 2019-04-21 17:41 | 音楽 | Trackback

ヴァイオリンをフィーチャーしたロシアン・バカテクバンド LOST WORLD BANDが遂に本格バンドとなって新譜をリリース!

c0072376_16503483.jpgLOST WORLD BAND 「Spheres Aligned」'19

ロシアのバカテク暴走列車 LOST WORLD BANDの、3年ぶりとなる待望の新作6thがリリースされたのを、ちょい遅れてGET!

デビュー当初はキーボーティストやギタリストも擁していたものの、4thからリーダーの Andy Didorenkoがギター、キーボード、ヴァイオリン、そしてヴォーカルまで担当するという完全にワンマンバンド化してちょっとガッカリだった訳だが、予想に反して本作から各パートにパーマネントなメンバーを迎え、遂に本格的に5人組バンドとして活動を開始した模様だ('(゚∀゚∩

引き続き Vassili Soloviev(flute)と Konstantin Shtirlitz(Ds)も参加し、クラシック畑でも活躍するリーダー Andy Didorenko(Violin、Guiter、Vocal)を含めオリジナルメンツの3人組は盤石なままに、Yuliya Basis(Keyboards)なる女性キーボーディストと Evgeny Kuznetsov(Bass)を迎えた新体制となっている。

前作でパーカッショニストとして呼び戻された Alexander Akimov(2nd時のキーボーディストだった)は残念ながら本作で演奏は披露していないが、Andy Didorenkoと連名で本作をプロデュースしているので、どうやらバンドの裏方に回った模様だ。

で、期待の新作の内容はと言うと、これまでの彼等のサウンドは大まかにはロシア人ヴィオリニスト Andy Didorenko率いる硬派シンフォニック・ロック・バンド作と言えたのだろうが、これまでギターとヴァイオリンの激しい演奏のせめぎ合いが炸裂し、叙情的で涼やかなフルートも一転してエキセントリックなプレイを叩きつけるように切れ味鋭く暴れ回る超絶テクニックと複雑なアレンジが見事に融合した、トンでもなくインパクト絶大なエキセントリックで凶暴なまでにテンション高い、東欧クラシック・ルーツのスリリング且つダイナミックな屈折した硬質な暴走ダークシンフォ・サウンドを展開したり、よりリリカルで艶やかさを活かすフルートとヴァイオリンの優雅なアンサンブルを中心にしたアーティスティックなサウンド構成へ変化したり、ほんわかした牧歌風な歌声で、静かに感情を抑えて淡々と語りかけるような歌声を英語で聞かせる新境地を垣間見せたりと、バランスを度外視してまで振り幅広く音楽性のキャパを拡げる試行錯誤を挑み続けて来た訳だが、本作ではより一般的なテクニカル・シンフォバンドっぽいサウンドを聞かせ、ややもすると難解でとっつき難いサウンドだった彼等の音楽が、相変わらずインストパートの比重が多いものの、それでもかなり聞きやすくなったヴォーカル入りのシンフォ・ロックサウンドに寄ったという印象を持ちました。

2017年11月から2018年12月の間にニューヨークとモスクワの両方で作曲され、録音された本作のサウンドは、以前のようなKING CRIMSONやAFTER CRYING風味のヒステリックな狂気のハイテンション漲るアグレッシヴで躍動感ある“押し”パートは控え目になり、どちらかと言うとコーラス等を活かしたYES風の優雅な叙情性や技巧が光るフォーキーでアコースティックな静けさ薫る繊細な“引き”パートの美しさが耳を惹き、前作よりもシャープなフュージョン風味が抑えられ、所謂一般的なプログレ系シンフォ度が上がった(フルートの涼やかな音色とピアノの艶やかで美しい調べは、ホント絶品ですわぁ♪)事もあってか、以前よりもバランスを重視しつつメリハリが一層に強く感じられる、極めて高度な技巧と緻密な構成の楽曲に彩られた硬質なモダン・シンフォ作と言えよう。

初期からのKING CRIMSON、GENTLE GIANT、EL&P、U.K.、PFM、JETHRO TULL等の影響を感じさせるパートもありつつ、前々作で披露したちょっとRUSHの Geddy Leeっぽい穏やかな低音ヴォーカル(ぶっちゃけ歌唱スキルはオマケ程度だが…)が音楽を邪魔しない程度に歌詞を歌い上げ、リリカルなフルートとピアノやアコギが紡ぐフォーキーで牧歌的な雰囲気の軽やかで穏やかなサウンドと、不意に斬り込んでくるヘヴィでソリッドな疾走感を押し出した畳みかける怒濤のパートは相変わらずの暴走っぷりでパワーとテクニックが炸裂し、せめぎ合う様は正に圧巻なもののしっかりと楽曲がメロディアスに纏め上げられているのは、やはり Andy Didorenkoのバックボーンがロシアン人であり、クラシック畑での活動もそうだろうが、所謂70年代のプログレの巨人達のサウンドが血肉になってきた結果だろう。

後はやはり専任プレイヤーが加入したのはデカイでしょうね。
特にキーボードが本作では全編に渡って大活躍しており、以前のようなヴァイオリンのヒステリックなサウンドばかりがグイグイと楽曲を引っ張っていくような事はなくなりましたから。

これまでややもすると存在感の薄かったリズム・セクションが本作ではしっかりソリッドなボトムを構築し、刺激的で複雑なセクションを垣間見せてはその存在を強く自己主張したり、ギターやキーボード、そしてヴァイオリンのメロディを奏でるパートと一体となって畳みかけ、そして優美なサウンドを奏でる変幻自な様は、正にこまでの彼等の作品中で最高の出来と言える会心作と言えるのだが、インストパートが充実すればする程に、リーダー Andy Didorenkoの貧弱で音域の狭い、イマイチ情感を伝え切れていない淡泊でスキル不足なヴォーカルが覆いようもない弱点として大きくサウンドから浮かび上がってしまい、次なる新作では是非とも専任ヴォーカリストを迎え入れて完全無欠な傑作アルバムを創って欲しいものだと願わずにおれません…(つд`)

暴れ回るハイテンションなヴァイオリンの調べと絡まる重厚にして叙情感タップリなシンフォサウンドがお好みの方は、買わずに済ます訳にはいかない必聴盤でありますよ! m9(`Д´)


# by malilion | 2019-04-19 16:43 | 音楽 | Trackback

パンク到来前夜の古き良きUKハードプログバンドTIMEの唯一作が国内初となるCDリイシュー!

c0072376_20295790.jpgTIME 「Same」'75

12年にPROG TEMPLEなる海外レーベルから一度リマスターでCD化されリリースされていた事(ブートレッグの類いは数知れず)のある知る人ぞ知る4人組英国プログレ作が、最新デジタルリマスターと紙ジャケ、そしてSHM-CD仕様になって国内初リリースされたので、そそくさとGET!

本作はSPONTANEOUS COMBUSTIONのMargetts兄弟が新たに結成したUKプログレ・バンドで、当時ENIDのファースト等をリリースしていたBUKから75年に発売された唯一作となっており、本リイシュー盤には再発モノに定番なボートラや未発音源等は追加収録されていない。

マイナー・プログレ系ファンからすると本バンドのメンツで注目なのは、後に幻のUKプログバンドENGLANDへ参加する Joe Dolly(Ds)が在籍していた事だろうか?

プロデュースはKRAFTWERK等の仕事で知られるドイツ人 Conny Plankに手によるもので、他にもプログレ寄りHRを展開するドイツHRバンドLUCIFER'S FRIENDや今や大物なSCORPIONSのデビュー作も手がけていた人物なだけあって、YES(特にベースが)やRUSHを引き合いに出されて語られる事の多い、万華鏡のように複雑にメロディアスに展開するテクニカルでハードな彼等のデビュー・サウンドを見事に捉えている。

12年リマスター作と聞き比べてみたが、既に当時にしてかなりクリアなサウンドに仕上げられていたし、7年ぶりのリイシューとは言え本盤で劇的に音が変化(そもそもオリジナルが隙間を活かした比較的シンプルなサウンド創りなのでリマスター効果にも限界がある…)している訳ではないので、12年PROG TEMPLE盤をお持ちの方は無理して購入(まさかの同一デジタルリマスター音源? それくらい変化無…って思ったら、音の抜けが向上してた)しなくてもいいかもしれない。

久しぶりに本作に耳を傾けてみたが、ビード系バンドのようなリフが散りばめられたハードドライヴィンに疾走するHRサウンドにシンフォニック系の華やかなキーボードが絡み、プログレ的テンポチェンジの怒濤の連続とテクニカルで一筋縄ではいかぬ複雑な展開がサウンドの立体感と重厚感を演出しつつ、それらの巧妙なプレイヤースキルを披露する楽曲は、ポップなコーラスやYESばりなハイトーンのメインヴォーカルがしっかりフィーチャーされコンパクトに纏め上げられた歌モノ的な感触でサラリと聞けてしまえるキャッチーさも兼ね添えているハイスペックなサウンドで、今聞いても驚かされる箇所が多々あるのが凄い。

パンクの脅威(76年からなんだよなぁ…)が到来しなければ、間違いなく次作でさらなる高みへ駆け上っただろう有望な新人バンドだっただけに、時代が悪かったとは言えこれ一作しか残せなかったのが残念で仕方が無い(つд`)

リヴァーブの深くかかった癖の強いギターソロやYESチックなリズム展開はビート系っぽかったり、ビブラフォンとアコースティックギターのデュエットはエレガントなプログレっぽく、GENTLE GIANTっぽいコーラスやSquire張りな図太くワイルドなベース、EL&PやYESのようなめくるめくシンセサイザーのソロ、そしてKING CRIMSON的なヘヴィーなギター展開等、多くの先輩UKプログバンド達のサウンドピースが垣間見えるものの決してフォロワーではなく、独自のサウンドを確立しつつあるバンドであった事は間違いなく、活動期間も短いマイナーバンドのアルバムなれどこうして幾度もリイシューされているのは、本作が魅力的な作品である事の証明と言えるだろう。

ENGLANDファンは勿論のこと、パンク到来以前の古き良きUKハードプログ作がお好きな方ならチェックしておいて損はない好盤なので、ご興味あるようでしたら是非に!



# by malilion | 2019-04-05 20:20 | 音楽 | Trackback

日本が誇るHMバンドANTHEMの、待望の全編英語による再録BESTがリリース!!

c0072376_18191238.jpgANTHEM 「Nucleus」'19

日本を代表する正統派HMバンドANTHEMがドイツを拠点とするHMレーベ『Nuclear Blast』と正式契約し、遂に世界進出盤をリリース!

リリース第一弾となるのは全曲英詞による新録BESTアルバムで、ミックスとマスタリングをスウェーデンの名プロデューサー兼エンジニアの Jens Bogrenが担当し、数多くのバンドとの仕事振りで発揮されてきた彼ならではのファットな重低音を効かせた図太く逞しいサウンドによってANTHEMの宝玉の楽曲を磨き上げ、ANTHEMサウンドは元よりワールドワイドクラス、世界水準においてもトップクラスの存在だと証明する見事な作品に仕上げている(*´ω` *)

ANTHEMのアルバムのプロデュースと言うと真っ先に思い浮かぶのが今は亡き Chris Tsangaridesだが、その他にもRoy Z等の手によるプロデュースが施されたアルバムのサウンドと比べてみても Jens Bogrenの緻密な仕事ぶりはそれらを上回る素晴らしさで、正に『現代世界基準』の硬質でキレ味鋭いMサウンドに仕上がっていて、文句無しにANTHEMファンにお薦めな一枚と言えよう。

いや~、ホント感無量ですね。遂にあのANTHEMがワールドワイドにデビュー(ヨーロッパ圏は『Nuclear Blast』北米、オーストラリア、ニュージーランドは『Golden Robot Records』日本、アジア圏は『Ward Records』)を果たしたんですから! ホント、長かった…(ツд`)

演奏も歌も、楽曲も、全てが最高なのが分かっている本作に置いて、最大の注目点である森川による英語ヴォーカルパートだが、全曲英詞ながら元曲の歌メロを損なう事なく、似た語感の言葉をチョイスして英詞化されているのでオリジナルの歌メロと違和感なく聞く事が出来き、世界進出盤では旧来の歌メロを多少変えて楽曲アレンジも変えてくるかな? と予想していたらそんな事は一切無く、元々の完成度が高かった楽曲をさらに磨き上げた、という手堅くも安心な古くから彼等を応援しているファンにもニッコリな出来だ。

また、収録された13曲のうち『Venom Strike』を除く12曲が01年に再結成して以降の楽曲で固められており、懐メロじみた過去の代表曲に頼る事ない現在を生きる“現役バンド”であるという自負や、再結成以降常に“常に前進する現在進行形のANTHEM”を証明し続けてきたリーダー柴田サタンの主張を強く実感出来て、今回の再録BEST盤の選曲も当然の結果と頷ける。

でも第二弾では、昔のブリティッシュHRの臭いプンプンな超絶名曲の数々を今風にアレンジしたリメイクとかも聴いてみたかったりするんで、その辺も柴田サタン様お願いしますデス(゚∀゚)♪

海外での本作の評価を見ると、ANTHEMはクラシックスタイルなHMをメインでプレイし、古典的ながら強力にメロディアスな楽曲に、多様だが常にパワフルなリズム・パッセージを効果的にMIXして表現しており、ある瞬間は疾走感あるメロディックHR、またある時は繊細なメロディが光るネオ・クラHM、そしてタフでダーティな近代的パワーメタル・サウンドが交差する楽曲のレベルは非常に高く、35年間HMをプレイし続けて来た経験がしっかりと活かされている、等の評価を得ており、かなり好意的なのが窺え嬉しい事この上ない!('(゚∀゚∩

森川のヴォーカルは、予想通り Graham Bonnetっぽいという評価や、面白い所でDOKKENの Don Dokkenっぽい(!?)歌声だ、とかIRON MAIDENの Bruce Dickinsonっぽい歌声(!?)に聞こえる、とかいう謎な批評(笑)もあって、海外の人にはそういう風に聞こえるのかと驚かされますね。

ダークで鈍色な轟音アングリー・サウンドでシーンが席巻されっぱなしだった反動でか、ユーロ圏では華やかでポップな80年代風サウンドの再評価の機運が高まりつつあるようですが、そうした最近のシーンの動きに融合した80年代当時の旧曲を再録したBEST盤を出すのではなく、比較的近年の曲中心に固めたBEST盤をリリースした柴田サタン率いるANTHEMに、現行の欧米マーケットへ殴り込みをかける硬派な男気と熱い意気込みをビンビン感じます(*´ω` *)

次なる活動はユーロ圏でのLIVE活動になる模様なので、ファンは勿論のことメロディアスHMファンもANTHEMの動向に刮目して注意せよ! m9(`Д´)




# by malilion | 2019-03-31 18:13 | 音楽 | Trackback

イタリアン古典シンフォ派なIL CASTELLO DI ATLANTEが発売25年記念盤としてデビュー作をリ・レコーデイングしてリリース!

c0072376_20582938.jpgIL CASTELLO DI ATLANTE 「Siamo Noi I Signori Delle Terre A Nord」'19

大昔からお気に入りのイタリア・インディレーベル VINYL MAGIC New Prog'90から、70年代から活動していたにも関わらず92年にようやくデビューを果たした、ヴァイオリンをフィーチャーした6人組イタリア産シンフォニック・ツインキーボード・バンドの、3年ぶり7枚目(LIVE2枚含むと9枚目)となるオリジナル・スタジオアルバムがリリースされたのを、ちょい遅れてGET!

久しぶりの新作は、92年のデビュー作『Sono Io Il Signore Delle Terre A Nord』のリリース25周年記念として現在のメンバーで新録されたニュー・レコーディング・ヴァージョンで、収録曲を曲順にニュー・アレンジで再録しているが、内1曲(オリジナル・アルバムでは7曲目『Estate』)のみカットし、代わりにボーナストラックとして新曲を1曲を収録しており、オリジナル・アルバムを持っている方も無視出来無い内容となっている。

デビュー当時はヴァイオリニストをメンバーに含む5人組で、ドラマーがキーボードも演奏する変則的なツインキーボード体制だったが、現在はちゃんとキーボーディスト2人、ヴァイオリニストも擁する6人組体制となっており、既にオリジナルメンバーは Aldo Bergamini(Guitar、Vocals)と Dino Fiore(Bass)、そして Paolo Ferrarotti(Keyboards、Vocals、Drums)のみとなっているのでメンツの半分が違う編成でデビュー作を単にリメイクするだけでも雰囲気が違ってくるのは簡単に予想出来る訳だが、初めて彼等のアルバムを聴いた時、小雨の情景が浮かぶシットリした情緒が香るものの70年代プログレの影響から抜けきれぬマイナー・バンド特有なイマイチ垢抜けないサウンドなれど、妙に心に残る儚くも美しい繊細なメロディを聞かせてくれたのを今も良く覚えており、そんなウェットで穏やか、そして柔和なサウンドだった印象がどのように変化したのか、に注目しつつアルバムの音に耳を傾けてみました(*´ω` *)

25年の時間の経過によって当然、メンバーのテクニックやミュージシャンとしての質、そして録音技術も向上しているのでオリジナル盤よりクリアで密度の高く艶やかな輝きあるサウンドに仕上げられているのは無論の事、PFMやQUELLA VECCHIA LOCANDAに近い、流麗でドラマチックなイタリアン・シンフォの伝統をアナログキーボードを多用して表現する事に拘りを持つバンドらしい、クラシカルなヴァイオリンや軽やかなピアノの音色をアクセントに華やかでメロディアスなアコースティック・アンサンブルを組み合わせ、リリカルな美しいメロディやナチュラルな楽器の響きに70年代古典イタリアン・プログレ直系バンドならではの気品が色濃く漂い、さらにデビュー当時の90年代ネオ・プログレ・バンド達からの影響(ポンプチックなシンセが堪ら~ん♪)もうっすら感じ取れる点が、今の耳で聞くと古臭いのに新しい要素が混ざり合ってサウンドに面白い効果を生み、絶妙にして繊細な陰影を楽曲に浮き立たせているのがなんとも新鮮に思えてしまう。

ただ、オリジナル盤にあったギターによる爽やか系のラテン・ポップスやフォークなどの要素も感じさせるシンフォニック・ロック、といった軽目のサウンドな印象はすっかり本リメイク盤では払拭されて、イタ公ならではの暑苦しさがサウンドにかなり濃厚に漂っているので、オリジナル盤にあった小雨の情景が浮かぶシットリした情緒が香る、といった濃厚プログレサウンドが専売特許なイタリアン・バンドらしからぬ弱々しく繊細なイメージはかなり後退しているのがちょっと残念ではありますが、デビュー当時のマイナーB級イタリアン・シンフォバンドまんまといった脆弱なイメージのサウンドより、本作のしっかりプロダクションされ磨き上げられた艶やかで深みある響きのサウンドな方が、同じインディ作と言えどより大衆受けする音なのは間違いなく、コレはコレで彼等の進歩を体現するサウンドなので、後はリスナーの好みの問題と言えましょう。

あれこれ妄想しても無駄なのは百も承知ながら、デビュー当時はインディリリースだった事もあって劣悪なサウンド(特にボトムが…)でこじんまりした音のアルバムであった訳だが、本作での美しく艶やかなヴァイオリンや軽やかなピアノ、そしてアコギの木訥ながらシンプルな響きが絡み合い、芳醇な香りを放つワインのように様々な味わいを放って拡がっていく調べの数々を聞くに、デビュー当時ちゃんとしたメジャーレーベルのバックアップや資金的援助が有ったならば、間違いなく『90年代初頭に蘇った70年代古典イタリアン・プログレ直系バンド!』とか『QUELLA VECCHIA LOCANDAの後継バンド現る!』みたいに、もっとシーンにその名を華々しく轟かせていたのだろうに『惜しい!』と勝手に悔しがってしまうくらいこの発売25周年記念盤の出来は良く、是非懐かしの70年代イタリアン・プログレ好きな方や古典イタリアン・シンフォサウンドがお好みの方々には一度本作をチェックしてみて欲しいですね。



# by malilion | 2019-03-28 20:52 | 音楽 | Trackback

USAアホメタルのZEBRAHEADがレーベル移籍後、初アルバムをリリース!!

c0072376_20394744.jpgZEBRAHEAD 「Brain Invaders」'19

脳天気お馬鹿キャラ丸出しで世界に野郎共の合唱と笑顔を撒き散らしハイ・エナジーにロックしまくるUSA産ミクスチャー・パーティー・ロックバンド ZEBRAHEADが、なんとエイベックス(!?)へ移籍し、3年5ヶ月ぶり通算9枚目のオリジナル・アルバムを世界に先駆け日本先行リリースしたのを、ちょい遅れてGET!

サウンドは相変わらずの、ポップでキャッチーなフック満載の弾けるハードドライヴィンなメタリック・サウンドと歯切れ良いパンク・ロック・グルーヴが交差し、ツイン・ヴォーカルが熱く、五月蠅く、鬱陶しいくらい脳天気(w)に、高らかにパーティー・ロックを煽り立て、バンドも負けじとラウドにスピーディーにサウンドを鳴り響かせている(*´ω` *)

エロくてお馬鹿なキャラを陽気に演じ、ストレートに熱い歌詞を熱唱するのはいつもの事なのだが、今回はいつになく“友情”“仲間”を意識したメッセージ・ソングっぽい曲が目立つのですが、これが今回のアルバム・コンセプトなのかな? まぁ、スピーカーから飛び出してくる陽気なカルフォルニアン・アホメタル(褒め言葉)に些かの翳りもブレも無いのでファンは安心して即買いなのデス♪

元より常々日本がお気に入りな事を語ってきた彼等だが、今回はレーベル移籍した事もあってか日本限定ボーナス・トラックとして、E-girlsが12年にリリースしたシングル『Follow Me』を英語歌詞ではなく、なんと日本語でカバー(!?)してくれるサービスっぷりには脱帽だ! ('(゚∀゚∩

しかし、アルバムに貼り付けてある宣伝ステッカーの文句が『聴くな、感じろ!』ってwwww

『どこのブルース・リーだよ!』って、突っ込む事請け合いなんだけど、彼等のエネルギッシュでエキサイトな心躍るサウンドをバッチリ言い表してるナイスな宣伝文句だと思いました(w

311程ヒップでモダンサウンドへ傾倒してない彼等のサウンドが個人的に嬉しいのですが、本作は前作よりちょいハードでヘヴィ目でドライなサウンドなのと、ファンキーでダンサンブルな楽曲にデジタリー処理された打ち込みやループサウンドを挿入するのはいつもの定番ながら、ちょっとダークでメロゥなフレーズが裏で鳴っているパートがあったり、ブラスを大々的に導入した楽曲があったりと、前作でのオリエンタルな雰囲気を導入した楽曲といい、同じ事の繰り返しではない音楽性の幅を拡げる試みを絶えず行っている模様で、バンドが健全な証拠だと安心しております。

聴いてる最中、ちょっとシリアス風な出だしの楽曲に驚かされたりして、でも結局はニヤニヤしっぱなしの、駆け抜ける怒濤のパーティー・ロックサウンドへ雪崩れ込んでいくっていう、う~ん、ホント最高デッス♪

やっぱ、ZEBRAHEADは小難しい理屈抜きに楽しくてイイなぁ~♪(゚∀゚)




# by malilion | 2019-03-27 20:33 | 音楽 | Trackback

闇鍋チートスパーティ再び! スペイン産ミクスチャー系プログ・ポップバンドCHEETO'S MAGAZINEが3rdアルバムをリリース!

c0072376_10360822.jpgCHEETO'S MAGAZINE 「Amazingous」'19

スペインはバルセロナのツインキーボード5人組ミクスチャー系プログ・ポップバンド Cheeto's Magazineが前作『Tasty Old Snacks』から2年ぶりとなる新譜をリリースしたのでご紹介。

デビュー作から一貫してふざけたポップ感満載なジャケットデザインな彼等だが、本作もその美麗にしてポップ、そしてキャッチーでドメロディアスな爽快感炸裂ポップサウンドなのが一切伺い知れない酷いセンス全開なジャケットデザインなのは変わりない…っていうか、いいんかソレで(汗

まぁ、メンバーフォトでゴレンジャーかファイアーバレーかってな五色の色鮮やかなピッチリスーツにメンバーが身を包んだニヤケ顔を晒してる時点で、真面目に何かを語るのは意味を成さないと悟るんだけど(w

デビュー当時から音楽的な方向性は一切変化なく、ドポップでキャッチーな美麗コーラスと分厚いハーモニー・ヴォーカルでサビをポップスバンドのように高らかに歌い上げ、フック満載な楽曲の後ろでテクニカルなプレイをサラリと見せつつ、プログレ的なシンフォニックなキーボードと軽やかで煌びやかなシンセが弾けるように飛び交い、そこへ不意打ちのようにメタリックなギターやヘヴィなリフで畳みかけ、意表を突くようにふざけたSEやディストーションサウンドで動物の鳴き声を再現したりと、度肝を抜かれて戸惑うリスナーを嘲笑うかのように爽快さだけを残して駆け抜けていく闇鍋スタイルのままだ(*´ω` *)

当初、フェバリット・バンドは QUEEN、SPOCK'S BEARD、TRANSATLANTIC、DREAM THEATER、IT BITES、KINO、FROST*等の名前を挙げていたが、既にそういったバンド群からの模倣というよりは、完全に音楽要素をピースごとにバラバラに分解し、再びそれらをミキサーにブチ込んで混ぜ合わせた後に、極上のポップセンスをまぶしてデッチ上げた胡散臭い人工甘味料のような妖しいケミカルな甘さが漂う一癖も二癖もある超個性的なサウンドがホント堪りません♪

SWEET的な人工感アリアリな分厚いコーラスと畳みかけるロック的な疾走感が炸裂したかと思えば、いきなり叙情的でウェットなメロディが飛び出してきたり、シットリ荘厳で重厚な宗教音楽的なシンフォニックなサウンドが殴り込んで来たかと思えば、DAFT PUNKばりなデジタリーでダンサンブルなサウンドでおちょくったり、と本当にやりたい放題で、流行や音楽のカテゴライズを嘲笑うかのように楽しそうにプレイしてるメンバー達の顔が透け見えて実に痛快だ。

これだけやりたい放題してサウンドが破綻していないのを見てもバンドメンバーはかなりの実力派なのが窺えるが、決して小難しいテクニカルなプレイをこれ見よがしにひけらかしたりせず、あくまで楽しく朗らか(前作ではGREEN DAYのカヴァーを披露してたしなぁ)爽快なポップサウンドに聞こえるように仕上げているのがホントに素晴らしいと思うのです。

スペイン産と言う事でパッション漲る情熱的なサウンド要素はほぼ無いのでソレ系を求める方には向かないが、おちゃらけた仮面の奥に息づくモダンでインテリジェンス溢れる構成力とテクニカルながらもメロディアスでキャッチーな曲想やGENTLE GIANTかSPOCK'S BEARDかと言った複雑なコーラスが織りなすヒネくれたバンドサウンドの完成度はインディ離れしていて、その無節操なポップ感覚のままに強引にテクニカルなグロプレチック・サウンドへ雪崩れ込み、陽気に駆け抜ける悪ノリな様は実にラテン的な開放感に満ちあふれている。

ユーロ系グロプレに共通する薫り立つような優雅さや美しいリリシズム、そしてスタイリッシュさは皆無なれど、旧態依然としたプログレ・サウンドのエミュレートを完全に放棄し、デジタリーなトリックや、爽快なドポップスや男臭さ満載のパワフルでヘヴィなHM、そしてダンサブルなエレクトロ・チューンやニューウェイヴ・パンクにまで接近し、様々な音楽要素をモザイク画のように交差させて美麗なサウンドを織り成していく様は、まるでYESがドーピングしてラテンパッションの熱に犯され、一夜の過ち的に乱れまくったかのようなイメージだ(w

最後に収録されている、長尺25分越えの如何にもシンフォニックさが香る楽曲を、美声の女性コーラスをフィーチャーしつつ、テクニカルに、ポップに、メタリックに、デジタリーに、ボーダーレスに多種多様な音楽要素を飛び交わせて壮大にプレイする様こそ、正に彼等の真骨頂だ。

デビュー当時から一貫してボーダーレスなミクスチャー具合の心意気と屈折しまくったユーモア感が面白い、飽くなき野心的挑戦を続ける、正に現代的プログレスを体現しえるバンドの一つと言えよう。

定番のグロプレモノに飽きた古参ユーザー程このバンドのゴッタ煮&闇鍋感覚と好き放題やらかすサウンドの面白さにすぐ気づくでしょうから、御興味あるようでしたらチェックしてね! m9(`Д´)



# by malilion | 2019-03-26 10:29 | 音楽 | Trackback

ネオ・プログレ系+80年代USプログハード系サウンド=ワンマン・シンフォ・プロジェクトNOT OTHERWISE SPECIFIEDが新譜をリリース!

c0072376_16533334.jpgNOT OTHERWISE SPECIFIED 「Deadweight」'19

08年から活動を開始し、11年5月にデビューアルバムをリリースしてからこれまでにアルバム一枚とシングル一枚(GENESISの『Dance On A Volcano』のカバー)をリリースしている Craig Kerley率いるUSA産シンフォ・バンドの自主制作3rdがリリースされたのでご紹介。

ヴォーカル、ギター、キーボード、ベースをプレイするマルチ・ミュージシャン Craig Kerleyを中心に多数のゲストを迎え制作するワンマンバンド体制に変化はなく、デビュー作から前作までギタリスト Jason Rowlandがヘルプで参加していたがその名は本作には見当たらず、複数のベーシスト、複数のドラマー、そして新たなギタリストをゲストに迎え本作は制作されている。

所謂ネオ・プログレ系サウンドとKANSAS等の80年代USプログハード系サウンドをMIXし、今風にモダンにアップデートしたサウンドを提示する Craig Kerleyではあるが、『他に分類されない』『他に特定されない』という意味の『NOS(not otherwise specified)』という大仰で孤高感タップリな中二病臭いバンド名とは裏腹に、DREAM THEATER、GENESIS、PINK FLOYD、SPOCK'S BEARD等のバンドの影響がそこかしこで見え隠れしており、やはり1人バンドだとどうしてもその手の露骨に影響を受けたバンド群のサウンドカラーが透け見える弊害は拭い切れていない。

とは言え、1人シンフォ・プロジェクトにしてはかなりバンドっぽいサウンドなのは確かで、大仰なネオプログレ風キーボードが活躍するのを始め、プログレやポンプ定番のヘタウマ・ヴォーカルではないしっかりハイトーンもカヴァーする歌唱力は自主制作盤としては、もう少し頑張れば極上のB級シンフォ・サウンドへ手が掛かる程のハイクオリティな出来なのは間違いないだろう。

ただ、USA産にしてはかなりメロディに哀愁が漂う所謂ユーロ系シンフォ指向サウンド(デビュー作当時を思えばかなりメタリックさは減退している)だが、やはりどうしても1人多重宅録な弊害かサウンドのスケールがこじんまりしているのと、サウンド全般がドライで硬く、ナチュラルな響きや、薫り立つような艶やかさは少ないのが難点と言えば難点か。

テクニカルなプレイをしっかりフィーチャーしつつ、5、6分台にコンパクトに纏め上げられた楽曲や、短いながらもSE等をイントロに使って壮大なスケール感を演出しようとしている努力は分かるし、全体的にユーロ系指向なサウンドっぽいのに、USA産特有なエネルギッシュな鍵盤弾き倒しプレイや、ヘヴィでエモーショナルなギタープレイを織り交ぜたサウンド、そして Craig Kerleyの熱唱を聞くまでも無く、どうにもパワフルでハードなサウンドの側面が勝っているのと“圧し”が強い為に“引き”が生み出す叙情感やドラマチックな楽曲展開等が弱く、アルバム全体を通して聞くとまだまだ今一つな仕上がりに思え、そういった点は少々残念だ。

Craig Kerleyのミドルレンジ主体な歌声は声質を含めて悪くないパフォーマンスだし、楽器のプレイも全て平均点以上なので、是非とも固定メンツを迎えてちゃんとしたバンド体制で次なるアルバムは制作して欲しいものであります。



# by malilion | 2019-03-20 16:47 | 音楽 | Trackback

オランダが誇るメロハー界の救世主TERRA NOVAの7thアルバムをご紹介。


c0072376_21290065.jpgTERRA NOVA 「Raise Your Voice」'18

Fred Hendrix(Vo)とRon Hendrix(Key)の兄弟率いるオランダ産メロハー・バンドの至宝、TERRA NOVAの約3年ぶりとなる通算7枚目のニュー・アルバムが去年末にリリースされたのを、ちょい遅れ今頃GET!

前作が巷では不評だった模様ですが、個人的にはAOR要素多目な味付けの楽曲に不満はなく、トラック目一杯に音を詰め込んだ軽快でスピーディでキャッチーなガッツリ造り込まれた系メロハー好きな諸兄達の失望を買っただけだったと思っとります。

で、続く本作はどうなのかと言うと、大まかに言って前作のAOR風味増し増しから初期のキンキン・メロハーっぽい作風へ一聴して戻っているように聞こえ、これはこれでデビュー当時から彼等を応援している日本人好みな哀愁の美旋律と爽快なコーラスが炸裂するキャッチーでハード・ポップなサウンド好きな方達を満足させる方向性と言えるでしょう。

ただ、以前と全く同じ、と言うわけではないようで、個人的にはちょっとそこに違和感のようなものを感じるんですよね…

前作の悪くない出来のアルバムのサウンドを聞いて、何故Frontiers Recordsが彼等と契約を見送ったのか疑問だったのですが、前作に引き続きMelodic Rock Recordsからリリースされた本作を聞いて、その理由が少し見えてきたように思えます。

のっけからSCORPIONSっぽいシンプルなリフで始まる『Raise Your Voice』にちょっと驚かされるが、その後はいつもの定番な分厚い爽快コーラスとメロディアスでキャッチーな歌メロが炸裂し、ファンならずとも一安心と言ったところ。

ただ、アルバムを聞き進めるうちに感じる、なんと言うかワイルドさ増し増しなギターのトーンのせいなのか、歌メロのせいなのか、バッキングコーラスの導入のされかた故か、楽曲全体がシンプルでストレートなイメージで、以前のようなユーロ・メロハー特有のウェットで一癖も二癖もある素晴らしい楽曲展開と際だった美しいメロディの交差が生み出すマジックのような感動が感じられない、全体がドライなサウンドに纏め上げられているのに気づき、そこが少々残念ではあります。

上手く言い表せないけれど、Frontiers Records所属時までの楽曲が上質なワインのように熟成された豊かなメロディを感じられたとしたら、今回の楽曲は熟成不足な感が否めないかな、と……

それ以外にも、FOREIGNERっぽいメロディの楽曲や、VAN HALENっぽい豪快さを感じさせる楽曲、そしてDEEP PURPLEっぽい雰囲気のある楽曲等々、80年代っぽい雰囲気が本作のそこここから感じ取れ(ちょっと古いサンプルなシンセのせい?)て、キンキンのハイトーンが炸裂する緻密に造り込まれた00年代爽快メロハー・スタイルから、どこかナチュラルなサウンドの響きを感じさせるシンプルでストレートなアメリカンHR要素多目なスタイルへ楽曲の色づけが成されている風に思えるのが違和感の原因なのかもしれない。

強引に言うと、Frontiers Records所属時までユーロ・メロハーな00年代風の方向性なウェット・サウンドだったのが、Melodic Rock Records所属になってからアメリカンな80年代風の方向性なドライ・サウンドへ移行したイメージ、と言えば伝わりますでしょうか?

勿論、そんな単純にサウンドがコロっと変わった訳ではなく、以前からUSロック風味もありましたしAOR風味も感じられた彼等のサウンドですが、本作におけるユーロテイストの減退、そして代わりに手に入れた歯切れ良さとストレートな楽曲のパワフルな躍動感は絶対に意図的だと思うのです。

総じて日本人受けするメロハー・サウンドなのは間違いないのですが、ちょっとした楽曲の色づけや方向性の違いが個人的に少々以前との差を感じて違和感を覚える、と言うだけで、コレはコレで全く問題なく受け入れられる爽快キャッチーサウンドなので良いんですけどね…

これまでのユーロ・メロハーサウンドに加え、JOURNEY、VAN HALEN、STYX、そしてCHICAGOなんかの要素までがチラチラ見え隠れするUS市場向けな本作のサウンドは、以前の造り込まれたメロハー・サウンドがお好みの方には少々ナチュラルでストレートな響きが先行して聞こえてご不満かもしれませんが、コレはコレで決して不味い出来ではないと思いますので、是非に前作で彼等に失望した方も今一度チェックしてみて損はないと思いますよ?

因みに日本盤と外盤ではボーナストラックと若干ジャケが違うので、音源マニアの方は輸入盤も見逃すこと無くチェックしましょう。


# by malilion | 2019-03-12 10:03 | 音楽 | Trackback

淡く優美な叙情派イタリアン・シンフォサウンドの職人、ERIS PLUVIAが新譜リリース!

c0072376_22215184.jpgERIS PLUVIA 「Tales From Another Time」'19

寡作で地味な存在ながら至高の叙情派イタリアン・シンフォ作をコツコツとリリースし続ける彼等の、3年ぶりとなる5th(公式には4thだろうけど…)がリリースされたので即GET!

サックス入り編成5人組でデビューしたものの一般的なユーロ・プログレ作でも定番イタリアン・シンフォ作でもなくアコースティカルで穏やかな、プログレお約束なキーボードが活躍しないサウンドが災いしたのか間もなく解散し、再結成作でフロントマンとドラムスに新メンバーを迎えたりとアルバム毎にメンツが流動的な彼等だったが、久しぶりの本作はメンツの変動は無く Alessandro Cavatori[Serri](G)と Marco Foralla(B、Key、Ds)のオリジナルメンツの2人を中核に、前作から参加の Roberta Piras(Flute)嬢と Roberto Minniti(Vo)という2人の新メンバーが本作でも名演を聞かせてくれている。

楽曲パートの殆どを Marco Forallaが一人で全てこなす体制に変化はなく、前作からダークでヘヴィなメタリック・ギターとシンフォなキーボードが活躍し、ヴォーカルの歌モノ・パートが存在する所謂一般的なユーロ・シンフォ・ロックな作風へ移行した訳だが、本作ではメタリックさが幾分弱まり初期のようなアコースティカルで穏やかな音色を紡ぐギターと淡く冷ややかなフルートが軽やかなメロディを奏で、イタ公らしからぬアッサリ目なユーロ・シンフォ風味のシンセやオルガンがバッキングで密やかな音を刻んで楽曲を飾り立てたり、GENESISチックな華やかなキーボードの音色やファンタジックなシンセサウンドが楽曲を穏やかに包み込んで所謂一般的なユーロシンフォものに近い荘厳で壮大なスケールの大きさを演出したりと、CAMELとPINK FLOYDをMIXさせてダークな情感をまぶしたような、暗闇の中で仄かな炎が揺らめく風なアンビエントな寂寞感も漂う一種独特な音世界を織り成しつつ、ジェントリーなヴォーカルが力む事なく語りかけるような歌声を聞かせる作風へさらに変化した模様だ。

初期風なアコースティカル要素と、一般的シンフォ要素をMIXしたのが前作のサウンドだったように思うが、そこへさらにゲストの女性ヴォーカルの可憐な歌声も交えて華やかも感じさせつつ、淡い霧がかかったような深いエコーと柔らかなシンセの音色で幻想風味を漂わすダークな妖しさが増したサウンドは全体的にイタリア的と言えるかもしれないが、サウンドの耳触りがダーク系イタ公雰囲気シンフォものと全く異なっていて、鄙びたノスタルジックな味わいを演出するアコースティカルな楽器の織り成す音色が彼等ならではの特徴と言えるかもしれない。

個人的には、一般的シンフォ要素が増えれば増える程に彼等の特色である土着的な香り漂うアコースティカルなサウンドの持ち味が軽減されて好ましくないように思えるのだが、本作では上手い具合にユーロシンフォ要素に初期の作風を組み込んで、さらに一歩進んだ優しげな陽だまりの隅でひっそりとダークな闇が渦巻くような、なんとも言えぬ陰鬱な毒が潜んだような東欧シンフォものっぽい妙に気になる物憂げさも醸し出すサウンドへ進化しているのが好ましく思いましたね(*´ω` *)

声質のせいなのか、英詩を歌っているからなのか、 Roberto Minnitiのヴォーカルからはイタリア臭はそれ程せず、なんだか妙に80年代UKポンプバンドで良く聞けたヘッポコヴォーカルっぽく(失礼!)聞こえるのも、モダンでありながら妙に懐かしさを感じさせるバンドサウンドとのギャップになって面白い効果を生み出しているようにも感じるのは私だけでしょうか?

PINK FLOYDっぽいロングトーンのエモーショナルなギターや、サントラ風な演出効果を生んでいる雨音や雷鳴等の各種効果音、そしてストリングスの艶やかで深みある音色など、聞き込む程に以前には聞く事の出来無かった新しい要素が浮かび上がっては消えていき最後までどこへ行くのか行き先が見えず焦らされ続けるような、実に興味深い方向へサウンドを進化させた事が分かります。

ただ、上手く言葉にして彼等のサウンドを表現出来ぬ味わい深く独特なそのサウンドは、正直一般的なシンフォ・ファンやプログレ・ファンに訴求するのは難しいように思えるのも事実でして、出来る事ならば精力的な活動を絶やさず続けて欲しいものであります。

それにしても前作といい今回の安っぽいスラッシュメタルみたいなチープなイラストのジャケはどういう事なんスかね…いくらインディでももうちょいなんとかなるやろ…('A`)

もうちょいセンスあるモダンなジャケでないと、彼等の独特なサウンドを現しているように思えないし、ぶっちゃけこの劣悪なジャケで敬遠する人も多いと思うんですが…(汗




# by malilion | 2019-03-10 22:15 | 音楽 | Trackback

英国モダン・シンフォJADISが未発音源集の第二弾をリリース!

c0072376_20362365.jpgJADIS 「Medium Rare II」'19

頑固一徹、流行に惑わされず己の道を突き進む Gary Chandler(Guitars、Lead & Backing Vocals、Keyboards、Arrangements、Production & Mixing)率いる英国メロディック・シンフォニック・バンドJADISの18年LIVE音源や、Reworked、Remixed、未発音源やカヴァー曲等を収録したレア音源集の第二弾が、『Medium Rare』'01 以来18年ぶりにリリースされたので即GET!

完全にコレクター向けアイテムながら、Gary Chandlerの爽快感あふれるクリアーでキラキラとした美旋律を紡ぐギターの圧倒的な存在感と、持ち味であるシンプルでストレートでありながら他のUKポンプ勢とは一線を画していたキャッチーでブリリアントなポップサウンドや英国叙情香るドラマティックなシンフォニック・ロックな楽曲等、フュージョンチックなモダン・サウンドに乗った軽快でスタイリッシュなサウンドセンスをタップリ堪能出来るレア音源集だ。

最新LIVE音源を聞けば旧曲も今のJADISサウンドにアップデイトされているのが分かり、それに加えて現在のベーシスト Andy Marlowのプレイだけでなく、半数はオリジナル・ベーシストの John Jowittのプレイした音源で、脱退したとは言え未だにバンドと良好な関係であるのが窺えるのが嬉しい。

既発音源のリミックスや手直し、さらにバラバラなLIVE音源をひとまとめにしたものだが一貫してモダンでハイセンス、そして高い技量が窺えるコンパクト・サウンドで、爽やかに歌い上げる歌モノ・ハードポップ・バンド的な実にポピュラリティの高いサウンドだと再認識させてくれる。

うーん、ホントに Gary Chandlerはギターと歌が抜群に上手いですねぇ♪(*´ω` *)

ともあれ、ファンは即買いなのですが、一般UKシンフォ・ロック好きな方にはちょっと敷居が高いかもしれないけれど、彼等の入門盤として本作のサウンドをチェックして、バックカタログを辿るのもよろしいのではないでしょうか?

Track List

01.There's a light
Recorded during the band's brief yet successful Return to Gigging in 2018.

02.Truth from the lies
A New Unreleased Track
オリジナル・キーボーディストである Martin Orfordが復帰(何度目!?)した16年の最新作『No Fear Of Looking Down』リリース直後に作られた未発新曲。

03.No Sacrifice
Edited & Remixed with Replayed Drums & Keyboards.

04.What kind of reason
Remixed & Edited version of the piece from Fanatic.

05.Standing still
Remixed version of the piece from Photoplay.

06.Photoplay
A completely Revamped, Reworked and extended version of this instrumental from Photoplay, which now has Drums & Bass added.

07.Daylight fades
Recorded Live in 2018.

08.Hear us - End section
Recorded Live in 2018.

09.Animated
A New & Unreleased Instrumental Track.

10.Your own special way
A cover of The GENESIS song from Wind & Wuthering.
(GENESISのカヴァーで未発スタジオ音源)

11.Comfortably numb
A cover of the PINK FLOYD classic recorded live in 2001. This is Remastered from Alive Outside CD.
(PINK FLOYDのカヴァーで既発音源ながら今回新たにリマスターを施されている)


# by malilion | 2019-03-09 20:30 | 音楽 | Trackback

ストレートなアメリカンHR作、STEELCITYのデビュー作をご紹介。

c0072376_18363550.jpgSTEELCITY 「Fortress」'18

イタリアのVIANAの新フロントマンと言う事で紹介した Bryan Cole(Vocals)がもう一つ兼業しているバンド、Mike Floros(Guitars、Backing Vocals)率いるUSA産オハイオの4人組アメリカンHRバンドのデビューアルバムもついでにご紹介。

プロデュースはメロディアスHR系愛聴リスナーならご存じな Johnny Lima、所属レーベルがKivel Recordsと言う事で、アルバムの音を耳にする前からある程度サウンドが読めてくるのではないだろうか?

しょっぱなのブライトでメロディアスな歌メロにサビの分厚いハイトーンコーラス、コンパクトで爽快なストレートにアメリカンHRな楽曲、そしてテクニカルなリードギターをピロピロ弾きまくるという、ちょっと初期STRYPER風なサウンドがUSメロハー好きな方にもきっと受けがイイに違い無いサウンドで期待値がメチャ上がったのですが、フロントマンの Bryan Coleがここぞとばかりに耳を劈くハイトーンを熱唱するスタイルを見るまでも無く、明らかに80年代風アメリカンHRをベースにしたバンドサウンドにとんでもない個性や特徴がある訳ではないが、気持ち良く最後までアルバムが聞ける彼等のサウンドはメロハーと言うよりもカラっと爽快で妙な小細工無しの豪快ストレートなUS産80年代リヴァイバルHRサウンドと言った方が近いかもしれない。

実際、分厚いコーラス多目なキャッチーな楽曲よりも、乾いた埃っぽい南部の香りするアメリカンHR風な楽曲だったり、アーシーなギターが大活躍する渋めな楽曲、さらにお約束の女性バッキングコーラス多目な鄙びた場末の酒場でローカルバンドが演奏してるかのようなゆるぅーい楽曲等々、基本的に目新しくも無い80年代に持て囃されたアリーナロックがアルバムの大半を占めていて、唯一彼等の個性とし光るのが Mike Florosの弾きまくりなリードギターの存在と言う事になるが、それにしたってテクニカルなプレイの競技会や見本市みたいになっていた80年代当時の華やかで超絶技をひけらかしていたギタリスト達と比べて地味なプレイでしかないのが何とも…('A`)

駄作ではないが凡作には違い無い、という印象しかないのが偽らざる感想ですかねぇ…

こんな事言っておいてなんですが、無愛想なアルバムジャケ(80年代風狙うならパツキンの巨乳オネイチャン登場させればイイのに…)に、これまた無味乾燥なバンド名と、ちょっとスタート時点で損している気がするし、一発シングルヒットが出ればスルスルと苦も無くメジャーシーンへ進出していけるんじゃないかと思えるような、そんなストレートなアメリカンHRサウンドは妙な嫌味や癖が無く、万人向けなロックサウンドとも言えるかもしれない。

因みにアルバム最後の楽曲『Back On The Streets』は Vinnie Vincent INVASIONのカヴァ-となっており、この選曲を見ても Mike Florosがどういった音楽的バックボーンを持っていて、バンドが目指すサウンドの方向性はどこなのか、というのが窺えると言えるだろう。

今現在は Bryan Coleの絶品な歌唱スキルのお陰でC級へ落ちていないB級ミドルクラスなアメリカンHRサウンドなのは確かだが、楽曲の質の向上や Mike Florosの意識が楽曲至上主義へ変化すれば、普通に良作メロハーや良作アメリカンHRをリリースして来そうなポテンシャルは秘めていそうなので、次なるアルバムでどういった方向へサウンドを発展させるのか興味深く見守っていたい。

ストレートでキャッチーな典型的アメリカンHR好きな方や、GIANT、SURVIVOR、PRIDE OF LIONS、Peterik&Scherer等と同様に抜群に上手いヴォーカリストの歌いっぷりを楽しみたい方にお薦めなバンドではありますので、ご興味ある方はチェックしてみてもよろしいのではないでしょうか?



# by malilion | 2019-03-05 18:28 | 音楽 | Trackback

次世代北欧メロハーの星! ARIONの2ndアルバムをご紹介。

c0072376_20103966.jpgARION 「Life Is Not Beautiful」'18

フィンランド産メロディックHMバンドの前作から4年ぶりとなる2ndアルバムがリリースされたのを、半年遅れてでGET!

正直、ここ日本では北欧メロディックHM系バンドは80年代の昔からマイナーどころからデビュー間もない新人インディ・バンドまで、ともかく『哀愁のメロディと透明感あるキャッチーささえあればOK!』という感じで『なんでコレが国内盤リリース!?』と我が目を疑うC級バンドまで青田買い状態でリリースされて来た歴史(ジャーマン系も同じ流れだなぁ…)があるのをメロハー好きな諸兄なら良くご存じな事でしょう。

ですので『有望株な北欧メロディアスHMバンドの新人がデビュー!』と、言われても北欧系メロハーHMに食傷気味な国内リスナーや昔からの耳の肥えたファンならば、なかなかSTRATOVARIUSやSONATA ARCTICA級のヒットを放つ新人の登場は難しいと予想するし、ぶっちゃけデビュー作はヴォーカリストの力量が悪くはないが特別良くもない、という没個性的な優しい歌声だった事もあって、その他大勢のマイナー北欧メロハー・バンドの新人の凡作の一つ程度にしか思っておらず記憶の彼方へ消えかけていた彼等なのですが、本作2ndで“大化け”したとの噂を小耳に挟んで(遅っ!)慌てて今頃購入した次第であります(汗

STRATOVARIUSの Matias Kupiainen(G)の実弟、Topias Kupiainen(Ds)が在籍している事でデビュー当時は注目を集め、その兄のプロデュースの元、歌詞の面で元SONATA ARCTICA、現CAIN'S OFFERINGの Jani Liimatainenの協力を得て楽曲制作を進め、新人としては恵まれ過ぎな環境で3曲入りデビューEP『NEW DAWN』'13 をリリース、それと前後してフィンランドでのバンドコンテストEurovision予選にエントリーし、この時のパフォーマンスを観たSpinefarm Recordsの創始者で、現在はRanka Kustannusレーベルを率いる Riku Paakkonenの目に止まり契約、そのままデビューアルバム『Last of Us』'14も制作と、鳴り物入りでデビューしたのも束の間、まさかの即来日決定でLOUD&METAL ATTACKへ出演と、2011年にフィンランドはヘルシンキにて Topias Kupiainen(Ds)と Arttu Vauhkonen(Key)を中心に結成され、順次 Gege Velinov(B)、Iivo Kaipainen(G)が加入し、ARIONとバンド名を決め、最後に Viljami Holopainen(Vo)が加わり編成が固まって以来、本当に新人(デビュー時にメンバー全員がティーンエイジャーだった!)としては破格の待遇と順調な活動を続けて来た彼等だが、15年の夏にフロントマン Viljami Holopainenが脱退と初めてのメンバーチェンジが勃発。

しかし、ここでも幸運に恵まれた彼等はフロントマン選びが難航する事なく、CONSTANTINEなるテクニカルHMバンドでフロントマンを務め既に三枚のアルバムをリリースしたキャリアを持つ Lassi Vaaranen(Vo:CONSTANTINEと兼業)を新たなフロントマンへ迎え入れ、バンドはLIVE活動しつつ新作へ向けての制作をスタートさせる。

前任者の幾分垢抜けぬ北欧マイナーHM風な歌声と至らぬ歌唱スキルと違い、既にキャリアを積んでいるだけあってアグレッシブでエモーショナルな堂々とした歌いっぷりの Lassi Vaaranenの歌声が起爆剤となったのか、デビュー時と同路線なエピック・スタイルのシンフォニックなメロディック・パワーHMにさらに多様な音楽要素を加えて進化させ、スケールの大きな楽曲と抜群のキャッチーさを誇る新曲をズラリと揃えた、アルバム二枚目の新人とは思えぬ圧巻の仕上がりな新作を約4年ぶりにリリースとなった。

既にアルバムをチェックされた方や北欧系マニアな方はご存じかと思いますが、まるでポップグループの如く幾度もシングル先行でデジタル配信オンリーの音源を発表するなど、アルバムオリエンテッドな作風を尊ぶメタルヘッド野郎のセオリーに囚われる事なく、ニュージェネレーションらしく時流も意識しつつ柔軟にあらゆる要素を取り込んで己の糧にし、怖い物知らずなヤングライオンの如くどこまでも貪欲に突き進む姿勢が本作で一層に浮き彫りになっていて、フロントマンの交代劇を大いなる飛躍へのチャンスに変え“次なるビックシング”だと期待させるに足る新人バンドへ生まれ変わったのは間違いありません!('(゚∀゚∩

特に今回は、新譜に先駆けてデジタル配信したシングル『At The Break Of Dawn』がAMARANTHEの Elize Ryd嬢をゲストヴォーカルに迎えた爽快でキャッチーなスピードチューンが既にダウンロードランキングで高セールスを記録と、新人バンド達が喉から手が出るほど欲しいシングルヒット曲を早くも掌中に収めたにも関わらず、さらに批判を恐れる事無くデジタル風味増し増しな『At The Break Of Dawn』のリミックスバージョンもリリースという大胆不敵な挑みっぷりは、失うモノが無い新人バンドならでは。やっぱ新人は活きが良くっちゃネ!

この目覚ましい躍進は、Matias Kupiainenをはじめ Riku Paakkonen等という優秀なブレーンがバックアップしているが大きいのだろうが、その期待に応える事が出来る高いポテンシャルを彼等が元来持っていたのと、既に名声を確立している有名所を招くという強かな(コネがないインディバンドは恨めしいだろうなぁ…)戦略を受け入れる柔軟な姿勢も彼等の成功を導いているのは間違いないでしょう。

北欧メロハーらしいキャッチーなメロディ・ラインに、北欧専売特許のキラキラしたキーボード・アレンジ、そしてハードエッジを効かせつつメロディ第一な美旋律を奏でるギター・ワークスと、メロハー好きなポイントはバッチリ押さえ、さらにシンフォニックHM系の影響も伺わすアレンジやエピカルな楽曲に相応しい壮大なスケール感を感じさせ、北欧メロハーお約束の疾走感あるチューンも健在で、それらのサウンドが総じてモダンなテイストを盛り込んだ音楽性と耳障り良いキャッチーな楽曲に無理なく収まっており、前作に引き続き裏方で Matias Kupiainenの手腕が遺憾なく発揮されているのは間違いなく、デビュー作以降のLIVEでの経験が活かされたのか Topias Kupiainen(Ds)と Iivo Kaipainen(G)による新人離れしたソングライティングのセンスとコンポーズ能力には所謂臭メロなるマイナーな北欧インディHM臭が皆無で、近年デビューした同系新人バンド群の中で間違いなくトップ・クラスのクオリティを誇る洗練されたサウンドに仕上がっている(*´ω` *)

バンドの中心人物の1人がドラマーという事もあってリズムアプローチが単調でなく、パワメタ系にしては手を変え品を変えと色々創意工夫をしている点や、もう1人の中心人物であるキーボーディストの活躍の場も大々的にフィーチャーされ、楽曲の表現を彩るキーボードの音色や煌びやかなシンセサウンドに所謂普通のシンフォ系やパワメタ系では聞けぬモダンな音色が持ち込まれている点もARIONのサウンドを独特なものにしている要因ではないかと個人的には思っとります。

とは言え総じてサウンドの完成度は高いものの独創性という点で言えばまだまだでSONATA ARCTICAやSTRATOVARIUS等の先輩バンド達からの影響や借り物的サウンドは隠しようもなく、他の誰でもない確固たるバンドサウンドを確立するには至っていないが、それでもアルバム二枚目にしてこのハイレベルなサウンドをクリエイトしている時点で彼等が非凡な存在である事は間違いないでしょう。

同郷の先輩バンドSTRATOVARIUS、NIGHTWISH、SONATA ARCTICAなどの荘厳でシンフォニック、そしてスピーディーなHMがお好きな方は勿論、今や中堅になりつつあるBATTLE BEAST、BEAST IN BLACK等がお好きな方にもお薦めな、新世代北欧メロハー・バンド最右翼候補な彼等の新作、是非にチェックしてみて下さい。



# by malilion | 2019-03-04 20:06 | 音楽 | Trackback

イタリア人ギタリスト Stefano Viana率いるVIANAが、華麗に生まれ変わってメロハーの良作をリリース!

c0072376_11502295.jpgVIANA 「Forever Free」'19

イタリア人ギタリスト Stefano Viana率いるVIANAが、アメリカ人シンガー&ギタリスト&プロデュース業の Bryan Cole(GIANT、STEEL CITY、ソロ)を新たに迎え制作した、2年ぶりとなる待望の2ndアルバムがリリースされたのを、ちょい遅れてGET!

いやー、このバンド名を最初見た時、メロハー・バンドとは違う印象を持ったんですよねぇ…ヴィアナって名前を聞いて、ブラジルのサグラドを思い浮かべるのはプログレ好きだけですよね。ハイ、関係ない話スミマセン(汗

幾度も挫折しつつアルバム制作を決して諦めなかった苦労人 Stefano Vianaの念願であったデビュー作は、イタリアン・メロハー界の重鎮 Alessandro Del Vecchio全面協力の元、イタリアのトップ・ミュージシャン達により制作されたプロジェクト作であったが、本作では前作に引き続き参加となった美貌のベーシスト Anna Portalupi嬢(B:HARDLINE)とキーボーディスト Pasquale India、そしてギタリスト Francesco Marrasのイタリア人ミュージシャン達に加え、新たに Terry Brock(Vo:STRANGEWAYS、THE SIGN、ex:GIANT、etc...)の協力も得て制作されており、前作でも感じられたUSメロディアス・ロック色がより強調された爽快メロハー・サウンドとなっている。

逆に前作で感じられたウェットな叙情感や欧州的メロハー・テイストは弱まっており、これはどう考えてもSURVIVORの二代目フロントマン Jimi Jamisonっぽい雰囲気も漂わす歌唱に Mark Free(ex:KING COBRA、ex:SIGNAL、UNRULEY CHILD)のようなクリアなハイトーンがMIXされた歌唱スタイルな Bryan Coleのヴォーカルを念頭に置いて制作されたが故のサウンド変化で、粋の良いUS風のキャッチーなメロディアス・ロックと欧州風なウェット感あるメロディアスHRの良いトコ取りを目指した風な方向性は悪くなかったもののデビュー作の完成度を著しくスポイルしアルバムをB級メロハーに貶めていた濁り声シンガー Alessandro Del Vecchioが今回はヴォーカルを担当していない点(ミックスとマスタリングは今回も担当)も大きいからだろう。

まぁ、デビュー作はその Alessandro Del Vecchioの人脈フル活用で創り上げたようなものなので、何度もアルバム制作をしてリリースに至らなかった Stefano Vianaにしてみれば彼無しには完成まで漕ぎ着けなかったとの思いは強かっただろうし、プロデュースのみならず楽曲制作にも関わって無名のイタリア人ギタリストのデビュー作をあそこまでのレベルへ持って行った功績もあって Alessandro Del Vecchioのイマサンな歌声(ワイルドなHR系ならマッチしそうなんだけど…)をフィーチャーするのも致し方なかったかも知れないけど…

また、今作は前作と違って Stefano Vianaと Bryan Coleがアルバムを共同プロデュースしている点と、ベテラン・ヴォーカリストである Terry Brockをバッキングヴォーカルに迎え、その熟練した技術と経験(ヴォーカルパートのプロデュースは Terry Brock!)が活かされた為か、Bryan Coleの元々持っていたポテンシャル以上にボーカルアレンジメントやコーラスワークはデビュー作とは比べものにならぬパワフルさとキレ、そして美しく爽快なハーモニーの質が急激に上がっている大きな要因なのは間違いなく、2ndを恐ろしい程のハイレベルなメロハー作へ引き上げる事に成功している。

さらに、イタリアのインディレーベルからイギリスのEscape Musicからのリリースへ移籍と、着実な飛躍を遂げている点も見逃せないだろう。

前作は欧州風メロディアスHRをベースにUSメロディアスHR、さらにAOR要素等を巧みに取り込んだ興味深いサウンドであったものの、やはり Alessandro Del Vecchioのヴォーカル能力がその手のキャッチーでフック満載な売れ線メロハ-を歌うには十分でなかった為か Stefano Vianaのテクニカルで流暢なギターが所々で耳を惹くもののアルバムを繰り返し聞かせるレベルに達していなかった訳だが、クリアーで爽快感ある Bryan Coleのシャープな歌声を得た事によって、STARSHIP、WINGER、GIANT、BAD ENGLISH、SURVIVOR等に通じる80年代風の産業ロック&クラシックUSメロディアスHRサウンドな、如何にもアメリカンでカラッとした空気を感じさせるシンプルでストレートな美旋律が印象的な楽曲は、質、サウンド共に数段向上しており、誰が聴いても前作を遥かに超えるメロディアス作だと Stefano Vianaが自信満々に強く主張しているかのような快作で、メロハー愛好家は是非ともチェックせねばならぬ一枚と言えるでしょう。

ここまで手放しで褒めておいてなんですが、楽曲の方向性が産業ロック系に寄ったバランス重視型になった事もあって Stefano Vianaはクレバーにソツなくその方向性にマッチした実にツボを押さえた楽曲に映えるギタープレイをしているのですが、デビュー作で時折垣間見えた派手な弾きまくりというようなパートはすっかり姿を消してしまったのがちょっと残念ではあります。

ま、この方向性に進んだ方が間違いなく認知度は上がるし、活動範囲も拡がるだろうから大人な判断で賢明だと思いますけどね。

因みにスペシャルゲストで John Roth(G:WINGER、STARSHIP)が招かれ、鮮やかなソロプレイを数曲で披露している他、GIANTに関わりある Bryan Coleと Terry Brockがデュエットも披露しているのでメロハー愛好家は本作を見逃せませんね(*´ω` *)

歌詞からアレンジメントに至るまで、楽曲は美しいメロディーとブライトなハーモニーに徹頭徹尾満たされ、それでいてしっかりロック的なリズムとグルーヴのパワーも感じられる、それらが絶妙に調和したキャッチーでクラシックなAOR&USメロディアスHRの教科書的な本作は、隠し味的に若干ユーロテイストとウェットな叙情がメロディに仄かに感じられ個人的に大好物なサウンドなので、是非ともこの方向性のままメンツを変えず精力的な活動を続けて欲しいものであります。



# by malilion | 2019-02-28 11:34 | 音楽 | Trackback

イタリアン・メロハー PERFECT VIEWが待望の3rdをリリース!

c0072376_18541886.jpgPERFECT VIEW 「Timeless」'18

Francesco Cataldo(Guitars)率いるイタリアのキーボード入り5人組メロディアスHRバンドが4年ぶりとなる3rdアルバムをリリースしたのを、ちょい遅れてGET!

オリジナルのデンマークLions Pride Music盤が早々にソールドアウ(追加プレス無しって、あんまりだ!)で絶望していた去年末でしたが、こうして無事国内盤がリリースされ一安心であります。

もっとも、その国内盤もコノザマくらって延々レコードが届かないというフラストレーション溜まる状況に憤慨してたんスけどね…(#^ω^)ビキビキ

さて久々の新作だが、フロントマンとキーボーディストの交代劇が前作リリース後に勃発した模様で、本作までのリリースにこれだけ時間が掛かった理由となっている。

また、本作収録後にオリジナルメンツでもあったドラマー Luke Ferraresiも脱退して新ドラマー Davide Lugliを迎えた為に、現在オリジナルメンツはリーダーの Francesco Cataldoのみとなってしまった模様だ。

まぁ、メンツは変われど中心人物 Francesco Cataldoの目指す、JOURNEY+TOTOのサウンドをベースに哀愁の北欧フレ-バー(イタ公なんでちょいPURPLE臭もご愛敬)をふりかけたようなキャチーで透明感ある美旋律の数々が、程良くハードで程良くポップないい塩梅の何ともツボを突いてくるバランス感覚でまとめ上げられたデビュー作からの方向性に些かの変化もなく、やっと目指す方向性に相応しいメロハー路線にバッチリなクリアなハイトーンのパワフルなヴォーカリスト Marco Ciancioを迎えられた本作の出来を聞くに、個人的には初代フロントマンの歌声やその歌唱力には2ndで疑問を呈していただけにこのメンバーチェンジは大歓迎であります(*´ω` *)

大雑把に言って80年代リスペクトなサウンドである1st路線に戻ったと言えるのですが、キーボーディストが Pier Mazziniから Marco Tedeschiへチェンジしたせいか、これまで余り聞かれ無かったプログレ風なキーボードプレイやサウンドがバンドサウンドに大きく加味され、前作までAOR的なサウンドの役割を多大に担っていたキーボードパートに新鮮な変化が見られたのは予想しなかった嬉しい変化でした。

じっくり時間をかけて制作された事もあって以前にも増してクオリティの高い楽曲目白押しな本作ですが、前作でややヘヴィな側面が強調され過ぎたのを反省したのか1st同様に程々にエッジのあるリフやギターサウンドをメインにした、歌を中心に据えた親しみやすく耳に残りやすい美旋律は実に心地よく、適度にテクニカルなプレイやプログレッシヴ的ソロキーボードパートやバッキング等は隠し味程度に、Marco Ciancioのエモーショナルな歌声を最大限に活かす艶やかさある叙情サウンドは彼等の1stアルバムを気に入った方ならず、欧州メロハー系をお好みな諸兄なら即購入して間違い無しな一枚となっております。

アルバム毎にメンツが変わったり、イタリアでは苦戦を強いられているメロハー系バンドでの活動等、なかなかに先行きは安心出来ませぬが、是非とも安定したメンツでこのまま同一路線を突き進み、フック満載で叙情感タップリなメロハー・サウンドを届けて欲しいものであります。

あ、そうそう。国内盤発売はされましたが弱小レーベルからのリリースとなっておりますので、プレス数もそう多くないでしょうから即廃盤の憂き目に遭う前に興味ある方は早々にご購入される方がよろしいですよ。



# by malilion | 2019-02-23 18:49 | 音楽 | Trackback

北欧メロハーの期待の新星! WAKE THE NATIONSが本格始動作をリリース!

c0072376_17305123.jpgWAKE THE NATIONS 「Heartrock」'19

フィンランド産キーボード入り5ピースバンドによる2ndアルバムがリリースされたのをちょい遅れてGET!

このバンドでまず目を惹くトピックは、同じくフィンランドのB級マイナー・メロハー・バンドHUMAN TEMPLEのメンバー等が新たに立ち上げたメロハー・バンドだと言う事だろう。

HUMAN TEMPLEの今の所の最終作である12年作3rdでは、ギタリストとキーボーディストが頑張って美旋律を奏でているものの中心人物(バンド運営費的にもボス)であるフロントマン Janne Hurmeのヘッポコなヴォーカルのお陰で散々な出来だった訳だが、そのギタリストだった Risto Tuominen(Guitars、keyboards & Backing Vocals)がHUMAN TEMPLEにマッチせず(というか、ブチ壊されるのを避けた?)発表する機会のなかった楽曲を、HUMAN TEMPLEが活動休止となったのでソロアルバムを制作してリリースするというアイディアから出発し、HUMAN TEMPLEの Jori“Jorge”Tojander(Synthesizer)と、HUMAN TEMPLE参加前に Risto Tuominenがメンバーとして在籍しEPもリリースしていたグランジ風味なHRバンドVILLA SUCKAのメンバー Janne“Gekko”Granfors(Bass:同じくHUMAN TEMPLEのメンバー)、Krister Stenbom(Vocals)、Tuomas Pelli(Drums)等の手助けを借りて12年から制作を開始し、遂にWAKE THE NATIONSのデビュー作『Sign of Heart』が15年にリリースされる事になったのが始まりとなっている。

ギタリスト Risto Tuominenのソロ作から発展した事もあってこのデビュー作、HUMAN TEMPLEの Janne Hurmeや Krister Stenbomを含む総勢6名という複数のヴォーカリスト(エクアドル出身やクロアチア出身の欧米HM界では殆ど無名なヴォーカリスト達や Risto Tuominen自身も歌声を披露)を招いて制作されており、楽曲の出来もバラつきがあるし、お世辞にも極上のプロダクションとは言えぬ纏まりが今一つな出来だったものの、HUMAN TEMPLEでも聞けた叙情感あるウェットな美旋律が心地よい、イマイチ垢抜け切れぬ、だけどそこがマイナー作好きには嬉しいC級に片足突っ込んだB級メロディアス作でありました。

フィンランド国内でデビュー作は好評だったもののフロントマン不在な為、アルバムリリース・パーティーで一度限りの演奏を披露したのみでLIVE活動が出来なかったのを Risto Tuominenが考慮し、Krister Stenbomを正式にフロントマンに据えてデビュー作の制作に関わったメンツと本格的にWAKE THE NATIONSをバンドとして活動させ、やっと本作が届けられた次第であります。

待たされただけあって本作は、北欧メロハーらしい適度にメタリックなエッジを保ちつつウェットな叙情を湛えたキャッチーでメロディアスなナンバーがズラリと並び、フック満載で煌びやかだった80年代風メロディアスHRを元ネタに一ヒネリ加え、モダンなAOR風味も程良くまぶされた、定番だけど新鮮さも感じるメインストリーム寄りでバランス重視な楽曲の数々は、メロハー・ファンならずともHR愛聴者やH.E.A.T.やECLIPSEファンなら迷わず手を出しても問題ない良作だと断言出来る一作だ。

グランジ風味なHRバンドのフロントマンであった Krister Stenbomの歌声は中域メインなマイルドなヴォーカルスタイルがメインで、グランジ系定番の荒れた歌声やガナリ、グロウル等は一切聞かせずメロハー系に即した伸びやかで力強い歌声を披露しており、絶品の歌唱力とは言わないがその辺りを危惧している方には全く問題ない事をまずお伝えしておきます。

アルバムでは分厚いバッキングコーラスやハーモニーが重ねられていて Krister Stenbomの歌声や歌唱力が判然しないと思われる方は、動画サイトにLIVEでのまだまだイモ臭い(笑)ステージの様子がアップされているのでそちらを一度見て、彼の生の声を確認しつつ自分の好みとバンドサウンドが合うかどうかチェックしてみるのもいいかもしれない。

HUMAN TEMPLEの3rdで聞けたギターとキーボードが頑張って美旋律を奏でていたサウンドを覚えている方なら、本作で如何に Risto Tuominenがリフにメロディにと硬軟幅広くツボを押さえたギターを伸び伸びとプレイし、Jori“Jorge”Tojanderが華麗にして繊細な鍵盤捌きと楽曲をワンランクアップさせる洒落たアレンジやシンセの煌びやかな音色で水を得た魚の如く大活躍しているのかを聞いて、不遇だったHUMAN TEMPLE時代を思い起こして涙せずにはおれないでしょう(w

また、バンドメンツを固めてじっくり制作に時間を掛けたのも飛躍的に楽曲レベルがあがった要因でしょうが、何よりソングライティングに Soren Kronqvist(Joe-Lynn Turner、ONE DESIRE)や Thomas Vikstrom(THERION、TALK OF THE TOWN)を迎え、ミキシングとマスタリングはご存じ北欧ワーカホリックメタルマン Erik Martensson (ECLIPSE、W.E.T.etc...)によって行われ、プロダクションは Ilkka Wirtanen(RECKLESS LOVE、THE NIGHTS)が行うなど、楽曲制作やプロダクションを名うての北欧ミュージシャン等が全面的にバックアップしているのも間違いなく大きな要因と言えるだろう。

A級メロハー作とも言えないし、超個性的なサウンドのアルバムとも言わないが、H.E.A.T.やECLIPSE等の00年代北欧メロハー・バンドファンだけでなく、80年代を象徴するTOTO、JOURNEY、SURVIVOR等のUSアリーナロック・バンドのファンにもお薦めで、北欧HMの元祖EUROPEの香りや、モダンなAOR風味、そして欧州と英米のメロディアスHRのいいトコ取りをしたようなバランス良いキャッチーで爽快なサウンドは、メロハー・ファンなら確実にGETしておかねば後々で後悔するだろうマストアイテムだ(*´ω` *)


# by malilion | 2019-02-19 17:23 | 音楽 | Trackback

北欧プログ界の大物THE FLOWER KINGSの盟主 Roine Stoltが久しぶりのソロ作をリリース!

c0072376_17195185.jpgROINE STOLT'S THE FLOWER KING 「Manifesto Of An Alchemist」'18

90年代、突如として北欧から巻き起こったプログレ・リヴァイバルの一勢大力でありTHE FLOWER KINGSのリーダーであった元KAIPAのスウェーデン人ギタリスト Roine Stolt(Guitars、Vocals)は、その後長らく活動する事になる北欧プログレ・バンドTHE FLOWER KINGSを結成する前に数枚ソロアルバムをリリースしていた訳だが、そんな彼の05年『Wall Street Voodoo』以来13年ぶりとなる8thソロがリリースされたのを、ちょい遅れてGET!

そもそもプログレッシヴ・ロック・シーンに Roine Stoltがカムバックした記念碑的アルバムである94年リリースのソロ作『The Flower King』がその後にバンドTHE FLOWER KINGSへ発展した経緯を知っているファンならば、今回の『King』の後に『S』が付いてないソロアルバムのこだわりの名称を見てニヤリとするはず。

Roine Stolt自身は Tomas Bodin(Keyboards)をはじめTHE FLOWER KINGSのメンツ達と新たなバンドTHE SEA WITHINを立ち上げ去年デビュー・アルバムをリリースしたので、停滞気味なTRANSATLANTICや13年にアルバムをリリースして以来音沙汰無いTHE FLOWER KINGSの活動(アーカイヴ的未発音源リリースや過去音源のリマスタBOXセットの発売はあったが…)はもう無いのか…と寂しく思っていたファンにとって、この久々のソロ作は何より嬉しいプレゼントだろう。

注目の参加メンツは、THE FLOWER KINGSでもお馴染みな Jonas Reingold(Bass)、Hasse Froberg(Vocals)、Michael Stolt(Bass,Vocals)、Nad Sylvan(Vocals)に加え、Paul Gilbertのアルバム等で叩いたり、Alex Machacekらと共にUKZに参加して話題になったドイツ人売れっ子セッションドラマーでTHE SEA WITHINのメンバーでもある Marco Minnemann(Drums)、Steve Hackettとの活動で有名なサックス奏者 Rob Townsend等が名を連ねている。

全曲 Roine Stoltの作詞作曲なのは勿論、近年ではその座を譲っていたリードヴォーカルパートもソロ作だから当然とばかりに殆ど自身で歌い、その他のパートも気心の知れたメンツをバックに伸び伸びとソロプレイを繰り広げるという、わざわざTHE FLOWER KINGとクレジットするだけあって初期THE FLOWER KINGSを彷彿させるロイネ節が随所で全開な、GENESISをはじめUKプログレッシヴ・ロックの巨人達のトレードマーク的要素を抽出し独自解釈で再構築した、緻密に作り込まれたスリリングでメロディアスなテクニカルなギターと重厚で壮大なシンフォニック・アレンジが聞く者を魅了するエモーショナルでファンタジックな原点回帰的サウンドを展開していて、アルバムタイトル通り『錬金術師(=プログレ・ミュージシャン)の宣言』を高らかに鳴り響かせるその様には、初期からの彼のファンや90年代北欧シンフォ・ファンもニッコリな内容と言えるだろう。

これだけ色々な要素を詰め込んで、それでもポップで鮮烈な歌メロとキャッチーな美旋律が耳に残るのは、やっぱり北欧ミュージシャンの作品ならではなんでしょうねぇ♪(*´ω` *)

無論、ソロ作なのでバンド作との明確な違いもあり、長らく活動を共にする盟友 Tomas Bodin(Keyboards)が本作には参加していないのでTHE FLOWER KINGSとはサウンドの感触が違って全体的にダークで淡いメロディなのが印象的なのと、ソロ作らしく実験的な試みが見られる楽曲もあって、楽曲アイデアが閃いた瞬間のフィーリングを重視して制作されたという、JAZZをはじめ、ポップスや古典的なロックソングも含む折衷的で多様なプログレ要素がクロスオーバーされた幅広い音楽性と自由奔放なプレイが光る、現代的モダンなサウンドアプローチとヴィンテージ・プログレな風味を巧みに融合させオリジナリティへ昇華させた、これまでの長く豊かな活動経験を感じさせる本作のサウンドは流石の一作だ。

また、ソロ作故のリラックスした穏やかな雰囲気や味わい深く美しいブルーズテイストが色濃いギターサウンドは、英米問わず凄腕ミュージシャン達と壮絶なテクニカル・プレイを繰り広げている彼の参加するバンド作ではなかなか聞く事の出来ぬ一面と言え、目立たないけれど本作で注目すべき点とも言えるのではないでしょうか?

THE FLOWER KINGSをベースに、各国のプログレ&シンフォバンドへのゲスト参加や、KAIPA、TRANSATLANTIC、AGENTS OF MERCY、TANGENT、近年は Jon Anderson(ex:YES)とのプロジェクトANDERSON/STOLTやTHE SEA WITHINなどの活動をはじめ未だ精力的な活動を続ける Roine Stoltの動向からプログレ&シンフォ・ファンは依然目が離せない!



# by malilion | 2019-02-10 17:12 | 音楽 | Trackback

北欧メロハーの新星 PALACEの2ndをご紹介。

c0072376_20400879.jpgPALACE 「Binary Music」'18

北欧スウェーデン産メロハーのニューカマーが、16年リリースのデビュー・アルバム『Master of the Universe』に続き、2年ぶりに2ndアルバムをリリースしたのをちょい遅れてGETしたのでご紹介。

1st当時は、カナダが誇るメロハー・バンドHAREM SCAREMのフロントマン Harry Hessを中心とするFrontiers主導のメロハー・プロジェクトバンドFIRST SIGNALにギタリスト兼ベーシストとして参加したのを皮切りに、CRY OF DAWNやKRYPTONITE(The PoodlesのJakob Samuelをフィーチャー)にギタリスト兼ベーシストとして参加、Toby Hitchcockのソングライター兼ギタープレイヤーとしての参加と様々なプロジェクトで名を売り、満を持してマルチ・プレイヤーにして類稀なる才能を秘めたソングライター Michael Palace(Vocals、Guitars、Bass、Keyboards、Produced)がBIG TIME時代の盟友 RicK Digorio(Guitars)と共にタッグを組み、同郷HRバンドADRENALINE RUSHのリズム隊を迎えて結成された北欧メロディアスHRバンドが、Frontiers Recordsのレーベルオーナー Daniel Floresの肝いりでデビュー、と鳴り物入りな新人で注目を集めた訳だが、その1stは個人的にはA級までいかない極上のB級メロハーにもう一歩、な出来なものの、北欧特有の憂いを帯びた美旋律と伸びやかなハイトーン・ヴォーカルに分厚い爽快なコーラス、北欧お約束のキラキラ感満載の大仰なキーボードに透明感溢れフック連発のキャッチーな楽曲、そして繊細さも兼ね備えたハードエッジで徹底的にメロディアスな80年代リスペクトなHRサウンドと、デビュー作と思えぬ完成度に有望な新人バンドがデビューしたものだと嬉しくなったものでした。

で、続く本作なのですが、マルチミュージシャンが率いるバンド特有の問題がやはり発生した模様で、デビュー作に関わったメンツは既に誰もおらず、今回はプロデュースとドラムだけ元MIND'S EYEの Daniel Floresがプレイし、ゲストギタリストでCODE REDの Oscar Bromvallが一曲 "Julia"でのソロパートをプレイした他、楽曲もプレイも1st同様に殆ど Michael Palaceが独力で創り上げたアルバムとなっている。

内容の方はと言うと、北欧らしい叙情性を含みながら産業ロック、AOR、ニューウェーブ、北欧HM等の要素をバランス良く取り入れたサウンドの方向性に大まかな変化はなく、さらにメロディックに構築されたコンパクトでキャッチーな楽曲の高品質なクオリティ、幾重にも重ねられたブ厚い爽快なコーラス・ワーク、テクニカル且つスリリングなプレイで魅せるギター・ソロなど、メロハーに不可欠の要素が詰まった楽曲の数々が前作を遥かに凌駕する仕上がりなのを一聴して即確信する程で、さらにHarmonica、Alto Saxophone(これはご愛敬なプレイスキルだけど…)など前作でプレイしていなかった楽器も Michael Palaceがプレイし、QUEENっぽいタッチのメランコリックなメロディな楽曲も収録するなど前作にはなかった新要素もあって、なかなかに楽しませてくれます。

また、デビュー作では無理なハイトーンを多用していて、その上ずり気味な歌声が少々耳に触ったが、本作ではミドルレンジ中心なAOR風な楽曲にマッチしたアダルトな歌唱スタイルを多用している事もあってヴォーカルのヘナチョコさ具合は気にならなくなっている。

まぁ、ギタリスト兼任でのヴォーカルと捉えれば十分以上な問題ない上手さなのだが、フロントマンましてやマルチプレイヤーを名乗って産業ロック寄りなサウンドをプレイするとなると、どうしても一段落ちるヴォーカルの力量が気になってしまうので…(汗

ヒットポテンシャルの高いキャッチーでコンパクト、そしてハードでキレのいいメロハー・サウンドに比重を置いたサウンドだったデビュー作から、幾分落ち着いた産業ロック&AOR要素と整合性重視なポピュラーミュージックのポップス要素が強まったと言える本作のサウンドですが、個人的には定番北欧メロハー要素満載過ぎて幾分没個性に感じられた1stよりも、2ndリリースまでにCODE RED、Robin Jidhed(北欧メロハーの元祖的バンドALIENの初代フロントマン Jim Jidhedの息子)をフィーチャーしたバンドCREYE、Erika、Hank Erix、FIND ME(Featuring Robbie LeBlanc)など多方面で多くのミュージシャンやバンドとコラボした成果か、本作の方が楽曲の幅も広く完成度も高いサウンドのアルバムなのは間違いないだろう。

デビュー作で必要以上にプッシュしていた溌剌爽快要素は確かに減退しているけれど、総合的に完成度とポップさとキャッチーさは増しているので、後はHR要素が多目がいいか、産業ロック要素が多目がいいか、というリスナー側の好みで評価が変わるってとこじゃないですかね?

少々不安なのは、今後もこのメロハー要素が薄まる方向性へ進むなら、ワンマン・バンドのマルチプレイヤー一人での活動はなかなか厳しいんじゃないかと思いますけどね…一人故に完成度は上がるでしょうが、一人だからこそ楽曲のネタが尽きるのも早いだろうし、独力では作曲スピードも限られてくるでしょうし、そうそう名曲を一人の手だけで量産出来るハズもないんですから…

出来る事なら信頼出来る力強い相棒か、ちゃんとしたバンドを組んで精力的に活動をして欲しいと思う、有望な新人ミュージシャン Michael Palaceなのでした…

北欧メロハー好きは勿論、80年代のAORやSTORM、JOURNEY、NIGHT RANGER等の煌びやかなキーボードサウンドが売りのオールドスタイルなUSメロディック・ロックを好む方にも十分訴求する高品質なメロディアス作なので、華やかな80年代USサウンドへの憧憬を隠さず現代風にモダンに再構築した本作のサウンドを是非チェックしてみて下さい。




# by malilion | 2019-02-06 20:32 | 音楽 | Trackback

THE NEAL MORSE BANDが、前作『THE PILGRIM'S PROGRESS(天路歴程)』の第二幕作をリリース!

c0072376_14023016.jpgTHE NEAL MORSE BAND 「The Great Adventure ~Special Edition~」'19

元SPOCK'S BEARD、TRANSATLANTICの Neal Morse率いるバンド名義での3rdアルバムが3年ぶりにリリースされたので、お馴染みの限定盤(2枚組CD&DVD付キ3枚組!)を即GET!

ソロやバンドのこまめなツアーや英米問わぬシンフォ系バンドへのゲスト参加と、SPOCK'S BEARD脱退後の方が精力的に活動してるんじゃないかと思える八面六臂の活躍を続ける Neal Morseだが、やはりCCM系がメイン活動となっている故か前作『The Similitude Of A Dream 』'16 に続く同一コンセプト作の第二幕作が届けられた。

SPOCK'S BEARDから突如脱退して宗教活動に傾倒した彼らしく、英国の伝道師John Bunyan(1628年~1688)による宗教寓意物語『THE PILGRIM'S PROGRESS(天路歴程)』と言う、『破壊の都』から救済の場所である『天の都』に辿り着くまでの旅の記録の物語は、到底前作だけでは語り尽くせなかったのか、再び組曲形式の二枚組アルバムというタップリなヴォリュームで壮大なストーリーが綴られている。

メンツは前作と変わりなく、Neal Morse(G、key、Vo)、Mike Portnoy(Ds、Vo:ex-DREAM THEATER)、Randy George(B:AJALON)、Bill Hubauer(Key、Vo)、Eric Gillette(G、Vo)の5人による製作で、楽曲の方向性も前作と同系統の古典寄りなサウンドながらロック、ジャズ、クラシック等の要素をテクニカルなプレイで無理なく織り込みつつ、しっかりと今風のモダンなアップデートが成されているナチュラルなフィーリングを重視した80年代的USプログレハード・サウンドな、売りの分厚く複雑に交差する美しいコーラス(いつになく他メンバーがリードヴォーカルを披露している)は勿論、USAバンドらしからぬ叙情感タップリな美旋律、そしてキャッチーな歌メロも健在の、往年のアメリカン・プログレハード好きならば文句無く楽しめる非常に独創的でドラマチックな意欲作だ。

前作の続編と言う事で宗教色に文句を言うような輩は当然本作に手を出さぬだろうが、コンセプトが宗教色ドップリな事もあって生のストリングスを大胆に導入した如何にもCCM系音楽的な荘厳でドラマチックなシンフォニック・サウンドで隙無く本作はガッチリ構成されており、続編と言う事を意識してか前作『The Similitude Of A Dream 』で聞かれたメロディもさりげなく顔を出したりする遊び心もありつつ、YES、DREAM THEATER、STYX、SPOCK'S BEARD、TRANSATLANTICを思い出させる要素を前作以上に巧みに組み合わせ、仄かにUK臭が香るダークなメロディが実に感傷的な、『大冒険』なるアルバムタイトルに相応しいダイナミックでメロディックなサウンドを迫力満点に展開していく。

また、個人的に嬉しい変化だったのが、前作で幾分か影を潜めたメタリックなサウンド要素が本作では再びクローズアップされ、とりわけリズム隊が前作以上に頑張っていて楽曲に強烈な起伏とメリハリ、そしてパワフルさを生み、それ以上に Eric Gilletteのギタープレイが大々的にフィーチャーされ、スリリングなソロパートやフィーリングタップリな叙情的なメロディ、そして攻めの邪悪なリフや物語を紡ぐような繊細なバッキングやアコースティックギターの涼やかな調べ等々、本作においては主役級の大活躍を見せており、人生において経験する葛藤や苦難、そして理想的なクリスチャンの姿へと近づいていくその過程を寓意した『THE PILGRIM'S PROGRESS』に創作インスピレーションを受けたのに相応しい、しっとり優雅な気品とウェットな情感がサウンドに漂っているだけでなく、多くの障害を克服し力強く前進しようとする人間の魂の高潔さ、そして神聖な導きに従おうとする魂の救済を描き出しているかのように感じられました(*´ω` *)

本作は二重コンセプト・アルバムで『The Similitude Of A Dream 』の続編いうコンセプトと、『Similitude』の主人公の息子、Josephを中心とした物語というコンセプトで構成されており、彼は父親の後を追うことを決心し、その過程で多くの困難に直面し、それでも進んでいく…と、いう前作の音楽とコンセプトテーマがシームレスに織り込まれた、音楽的にも叙情的にも豊かになった組曲形式のサウンドで、メインテーマである『不滅の愛』が切々と綴られていく、Neal Morseの世界観、宗教観を目一杯に味わうことができる快作と言えるだろう。

SPOCK'S BEARD、TRANSATLANTIC、そしてUSAプロハード・ファンは勿論、CCM系と毛嫌いせずに Neal Morseが描き出すテクニカルでシンフォニックなピュアサウンドは、音楽ファンならが一度チェックしてみても損はありませんぜ。

ボーナスDVDには、レコーディングのメイキング映像を収録しているので、マニアはこのスペシャル盤を迷わず購入しましょう。



# by malilion | 2019-02-01 13:56 | 音楽 | Trackback

フランスのシンフォ・プログHMバンドADAGIOの5作目を今頃!

c0072376_17495514.jpgADAGIO 「Life」'17

フランス出身のネオクラ系ギタリスト Stephan Forte率いる6人組シンフォニック・プログレッシヴHMバンドによる8年ぶりとなる通算5作目を今頃にご紹介。

正直、とっくに解散してると思ってました……(汗

フランスのHMは情報が殆ど届かないので…勉強不足でした…orz

ネオクラ系ギタリストがリーダーなバンドの常なのか、このバンドもフロントマンが安定せずアルバム毎にヴォーカリストが代わっている印象で、初代フロントマン David Readmanを4年でチェンジしたのを皮切りに、二代目に Gus Monsantoを迎えるものの同じく4年で脱退(後に元STRATOVARIUS Timo Tolkki率いるREVOLUTION RENAISSANCEへ参加)、三代目に Christian Palin(RANDOM EYES、ESSENCE OF SORROW、etc...)を迎えるが2年程で早々に脱退し、後任の四代目には北欧HMでお馴染みな大物ヴォーカリスト Mats Leven(TREAT、CANDLEMASS、YINGWIE MALMSTEEN、AT VANCE、THERION、etc...)を迎えるものの1年少しで脱退し、五代目に Michael Amott率いるSPIRITUAL BEGGARSへ加入した Apollo Papathanasio(MAJESTIC、TIME REQUIEM、FIREWIND)のヘルプ要員としてFIREWINDのLIVEへ招集されていたアメリカ人ヴォーカリスト Kelly“Sundown”Carpenterが迎えられて(07年来日時にサポート・シンガーを務めていたが、そのまま08年に正式加入した模様)本作は制作されている。

いずれも実力派揃いのフロントマンの後任とあってその力量が注目されるが、Kelly“Sundown”Carpenterは Mats Levenに似た濁り声が基本の上も下も幅広くカバーする抜群の歌唱力を本作で披露しており、少し荒れた歌声で熱唱する所などちょっと Mike Vescera(OBSESSION、LOUDNESS、YINGWIE MALMSTEEN、etc...)っぽいイメージと言えば伝わるだろうか?

他にもこのバンド、ドラムスやキーボーディストも今までに幾度かチェンジしていて、オリジナルメンツはリーダーの Stephan Forteとベーシストの Franck Hermannyしかおらず、さらに最新作である本作から新たにヴァイオリン奏者 Mayline Gautie嬢を迎えた6人体制になって初めてのアルバムとなっているのです。

オールドスタイルな北欧様式クラシカルHM的ダーク・メロディを基本に、モダンでドライサウンドの欧州的鈍色ヘヴィサウンドを組み込みつつ、緻密に構築されたアンサンブルと高度なテクニカルプレイ、そしてシンフォニックで重厚な音の壁が渾然一体となって劇的な物語を描きだしていく基本路線は本作でも変わっていない。

なんと言っても本作からヴァイオリン奏者がメンバーに名を連ねているので、今までキーボードオンリーだったシンフォニックなサウンド創りに厚みと艶が生まれているのは大きなプラス要素と言えるだろう。

ただ、デビュー当時から感じていた弱点も未だに克服出来ておらず、これだけ長い間をあけミッチリと作曲に時間をかけた故にか、テクニカルなプレイ中心で楽曲構成が複雑であったり、唄メロがイマイチ耳に残りにくいキャッチーなシンフォHMでない事もあって著しくポピュラリティが低く、相変わらず曲単位として決め手に欠けるといったマイナス印象は変わりないのが残念でならない。

要所要所での切れ味鋭いスリリングなメロディや圧巻の楽曲展開、ふっと現れるメランコリックで繊細なメロディ、そしてクラシカルでロマンチックな美旋律や、荘厳なシンフォ・アレンジ等々、耳を惹くパートが散りばめられているだけに、全体的にダークで難解、そして無愛想なイメージがリスナーを遠ざけているように思えるんですよねぇ…うーん、勿体ない…

もう少し楽曲をシンプルにするか、キーボードとギターの音数を減らして、せっかく加入したヴァイオリニストにもっと活躍の場を与えて、サウンドに艶やかさや甘味を与えた方が一般受けすると思うんですが、まぁ、そうするとバンドのアイデンティティにも関わってくるんで、早々簡単に方向性を変化させられないのかもしれないけど…

月並みだけど、次作こそもうちょい一般受けしそうな路線へ変更してメンツの変動なく新譜を届けて欲しいですね。




# by malilion | 2019-01-31 17:42 | 音楽 | Trackback

John ElefanteのKANSAS好きにお薦め! 元ANGELICAの Jerome Mazzがソロアルバムをリリース!

c0072376_21005483.jpgJEROME MAZZA 「Outlaw Son」'18

元KANSASのフロントマン Steve Walshの最新にして最終(これで引退なんて嘘だと言って欲しい…)ソロアルバム『Black Butterfly』'17 に参加し、数曲でその John Elefanteによく似た甘いハイトーン・ヴォイスを披露したCCM系USヴォーカリスト Jerome Mazzaの初ロック・ソロアルバムをちょい遅れて紹介!

Steve Walshのソロ作への参加、そしてPINNACLE POINTで素晴らしいメロハー作をリリースした Jerome Mazzaをメロハー・レーベル Escape Musicが放っておく訳もなく、こうしてソロ作リリースへの運びとなったのは我々メロハー愛好家にとって実に目出度い事であります(*´ω` *)

PINNACLE POINTでは Torben Enevoldsen(Guitars&Keyboards)を相棒にアルバム制作に臨んだ Jerome Mazzaですが、本ソロでは Steve Walshのソロ作でも尽力した北欧AORオタスケマン Tommy Denander(Guitars&Keyboards)と Steve Overland(Backing Vocals)の二人の助けを借り、本人も語るようにKANSASの影響大なキャッチーでハードタッチ、そして叙情感あるAOR風味バッチリなUSAメロディック・ロックで、お得意の爽快感抜群なハイトーンヴォーカルと分厚く美しいコーラスを存分に堪能させてくれ、ANGELICAでの彼を知るHMファンには懐かしくも嬉しい一枚と言えるでしょう。

一時HM業界から身を引きCMソング等の仕事をしてきた事もあってAORオタスケマン Tommy Denanderとの相性は抜群で、PINNACLE POINTより幾分テクニカルさやシンフォニックさは抑え目で、キャッチーさとポップさ、そして楽曲の整合性に重点を置いた、TOTO等の産業ロックテイストが多目な本作のモダンロック・サウンドは、モロに後期KANSASっぽく聞こえる所も多々あって個人的に近年希に見る堪らない好盤であります('(゚∀゚∩

まぁ、クレジットを見る限りEscape Music主導で Tommy Denanderと Steve Overlandの二人に楽曲を用意させて久しぶりにHM界へ復帰した Jerome Mazzaに、売れ線で彼のイメージにピッタリなハードタッチなCCM系楽曲を歌わせた企画モノ、ってトコが本作の正体なんでしょうが、届けられたアルバムの出来が良いんだから Jerome Mazzaが作曲に関わっていようといまいと些細な問題じゃないですか。ねぇ?

Jerome Mazzaが語る所によるとPINNACLE POINTの2ndの制作も殆ど終わっていて19年中にはリリースされるとの事なので、Jerome Mazzaファンとメロハー・ファンは、PINNACLE POINTの新作を首を長くして待っている事にしましょう。

John ElefanteのKANSAS好きや80年代後期USAメロディアスロック、そして90年代AORハード等がお好きな方なら一度チェックしてみても決して損はしない、そんな一枚であります。

しかし、本人もSteve Walshの後釜でKANSASへ加入したかったのね…残念だったでしょうねぇ…




# by malilion | 2019-01-29 20:57 | 音楽 | Trackback

三度再始動を果たした英国AORハードAIRRACEの3rdを今頃購入!

c0072376_07220405.jpgAIRRACE 「Untold Stories」'18

11年に27年ぶりとなる再結成作の2ndをリリースしてAOR愛好家を歓喜させたものの、その後の活動は洋として知れず再び歴史の闇に消えたものと思っていた彼等が、メンツを一新して三度再始動を果たし7年ぶりにリリースした3rdアルバムを半年遅れで(今頃!)購入!

前作の27年ぶりに比べれば7年は短い(?)と捉える事も出来るけれど、正直とっくに解散したと思ってたました…(汗

まぁ、その予想は遠からずって感じで、中心人物にして唯一のオリジナルメンバーは Laurie Mansworth(G、Vo)を残すのみで、新たに女性キーボーディスト Linda嬢を含む新編成の5人組バンドへ生まれ変わっていた訳ですから。

新メンツでまず目を惹くのは、Michael Schenker率いるMSGの後期に在籍し、その他セッション参加やオタスケマン的に英米問わず様々なバンドのアルバムにそのプレイを残している、古くはAIRRACEと同期バンドLIONHEARTに在籍し、再結成したLIONHEARTに現在も在籍する Rocky Newton(B)と、Laurie Mansworthの実の息子 Dhani Mansworth(Ds)の二人でしょうか。

また注目のフロントマンの交代ですが、後にMAMA'S BOYSのフロントマンになる Keith Murrell(Vo)がAIRRACEのバンドの顔であり彼の如何にもAORにマッチするクリアーなハイトーン・ヴォーカルに代わって本作で歌声を聞かせるのは Adam Payneなる無名のヴォーカリストで、幾分かハスキーな濁り声なものの高域も無理なくカバーするパワフルな歌声を聞かせ、Keith Murrell不在を悲観する従来のファンも安心な Laurie Mansworthが見込んだ実力者と言えましょう。

アルバム聞き進む度に『この声、どっかで聞いた事ある声だなぁ』と思ってたんですが、自分にはマイナーな存在ながらメロディアスな良作をリリースしてきたUSAメロディアス・ロックバンドHYBRID ICEの初期フロントマン Galen Toye Folkeっぽい歌声(分かりにくい例えで申し訳ない!)に似て(良く聞くとそんなに似てないけど…)聞こえました。

Adam Payneの声の方が音域は幅広いし、パワフルでハスキーな濁り声なんですけどね(汗 まぁ、どうでもいいか(w

これだけインターバルが開いたにも関わらずバンドの音楽性にほぼ変化はなく、以前と変わらず産業ロック寄りの耳障りのいいメロディアスHR&AORハード作なサウンドで、UK独特のちょっと湿り気のある脳天気に成りきれぬメロディや、爽やかなフックありまくりの艶やか且つソウルフルなVoメロと分厚いヴォーカルハーモニー、今回は煌びやかさは幾分控え目なキーボードサウンド、そしてツボを心得た印象的なGリフと、派手さは無いもののポップでキャッチーでありつつ叙情感や哀愁を感じさせる美旋律満載な、正にベテランの技が随所に活かされた隙無い完成度も相変わらずで、ファンなら確実に満足する安全牌作なのは間違いなしな出来で嬉しくなってしまいました(*´ω` *)

フロントマンの声質が変化したからなのか、幾分これまでよりブルージーなテイストが強く感じられる楽曲や、ムーディな雰囲気を持つ楽曲が多く収録されているように感じられるものの、デビュー当時とは時代も違うし既にメンツも全員違うんだし当然っちゃあ当然な訳で、むしろ洗練され過ぎた産業ロック&AORサウンドに、今まで余り感じさせなかった若干ワイルドでダーティーなHRテイストが新しくバンドサウンドに加えられた事によって、アルバム全体がパワフルでナチュラルなトーンの印象を持ち、新たなイメージの音像を得る事に成功しているように思う。

FOREIGNERをはじめお馴染み産業ロック系全般や、LIONHEART、FM、SHY、GRAND PRIX等のUKメロハーバンド群、そして新たに加わったテイストとしてWHITESNAKEやLED ZEPPELIN風味も実に興味深く、メロディアス系愛好家な方はきっと耳を惹くメロディがある良作ですので迷わず購入して間違いはありませんよ、って半年も経って何を今更な話ですな(w

願わくば今度こそ精力的な活動を維持して欲しいものであります。




# by malilion | 2019-01-28 07:14 | 音楽 | Trackback

オセアニアン・シンフォの新星ANUBIS、活動15年の節目にユーロ・ツアーの模様を伝えるLIVE作をリリース!

c0072376_16210105.jpgANUBIS 「Lights Of Change (Live In Europe 2018)」'19

オーストラリアというプログレ&シンフォ不毛の地からデビューした期待の新星で、key入りトリプルG編成6人組の、前作の再録アルバムより1年ぶりとなる新譜は、15年リリースの十周年記念LIVE盤に続くLIVE盤が早くもリリースされ驚かされた!

なんだかんだで既に活動15年目を迎える彼等も中堅的存在になりつつある訳だが、後続でめぼしいバンドが続かないので未だに期待の新星扱いなのが、ちょっと悲しい…

さて、本作は故郷に錦を飾った十周年記念LIVE盤とは違い、18年のユーロ・サマーツアーの模様から抜粋された2枚組LIVE盤で、Disc1にはドイツでの野外フェス(7/15、Loreley Amphitheatreで開催されたProg Festivalでのほぼ全セットを収録)での熱演を、Disc2にはソールドアウトとなったオランダの有名クラブt Blok(7/8、Nieuwerkerkで開催されたProgfrog公演の後半を収録)での模様を収録した、ある種彼等にとっての海外遠征記念盤と言えよう。

メンツは前作と変わらず不動の6ピース(現体制になって5年目)で、バンド一丸となってロマンチックな情感を織り成すアンサンブル、売りの分厚く華麗なコーラスやトリプルギターの利を活かした分厚いバッキング、そしてLIVEだと二割増しで大活躍する David Eatonのリリカルで優美、そしてシンフォニックで柔和なキーボードの音色が、アルバムより一層にハードタッチな色合いが強くなるLIVEサウンドに潤いと艶やかさ、さらに透明感を与え、スタジオアルバムとまた趣を変えた一味違うスリリングでラフな魅力あるサウンドを奏でる様子が伝わってくる好盤だ。

MARILLIONっぽいロングトーンの透明感ある繊細なギターの音色の裏で邪悪に蠢くHR的なベースの存在感や、頑張ってアルバムの再現を保っている Robert James Mouldingのハイトーン・ヴォーカル、そして手数よりタイトさやグルーヴに重きを置いたシンフォ&プログレ系的には異端なHR的ドラムス(なのに音が軽ぅいのは…MIX具合のせい?)と、いい意味でLIVEならではの味やノリが変拍子やテクニカルなプレイを巧みに交差させ複雑な展開をみせるサウンドに勢いを与えていて、近作でのシンフォ度が増してマッタリ感ばかりを強く感じるサウンドに少々残念な思いもあった彼等でしたが、初期からの持ち味であったHR的スピードや攻撃性が本LIVE作ではチラリチラリと垣間見えて個人的には大変嬉しかったですね(*´ω` *)

また、本LIVE作の最大の売りは、デビュー作の映画サントラみたいなイマイチなサウンドに一気にHRタッチが加わってパワフルなハード・シンフォサウンドを奏でるバンドへ生まれ変わり彼等の人気に火がついた、個人的にも大好きな2nd『A Tower Of Silence』'11 をアルバム順通りプレイする丸ごと再現というバンド史上初のフルパフォーマンスを収録しており、スタジオ作以上にロマンチックでセンチメンタル、そしてLIVEを経て磨き抜かれ、より神秘的で完成度の高まった美しくもシャープなシンフォサウンドを奏でる見事な様は、正にファンならずとも感無量といったところでしょう。

シンフォ系のLIVE作なんだから当然なんですが、LIVE作と言うには余りにお行儀が良く、ついHRバンドのワイルドで熱くアグレッシヴなLIVE作と比べてしまう自分が間違っていると重々承知(けどメンバーの風貌はハードロッカー臭いんだよなぁw)しておりますが、もうちょいLIVEならではの原曲の崩しやアレンジをガラリと変えたLIVEバージョンの楽曲なんかの熱演も聞きたかったなぁ、なんて無い物ネダリをしてしまうくらいしか文句のつけようがない本作ですので、ファンなら勿論のこと、透明感ある壮大なオセアニアン・シンフォ好きな方や、ユーロ・シンフォ程暗くシリアスでなく、USAシンフォ程パワフルでヘヴィでもない一風変わった彼等の生の音を、是非ともシンフォ好きな方に一度チェックして貰いたいですね。



# by malilion | 2019-01-27 16:15 | 音楽 | Trackback

John ElefanteのKANSAS好きにお薦め! 元ANGELICAの Jerome Mazz率いる新プロジェクトPINNACLE POINTがデビュー!

c0072376_17404430.jpgPINNACLE POINT 「Winds of Change」'17

以前ここでも紹介したCCM系USHMプロジェクトANGELICAの2ndに参加していた二代目ヴォーカリスト Jerome Mazzが新プロジェクトを立ち上げ、KASNASファンをはじめ80年代USAプログ・ハード好きな諸兄なら気に入る事間違いないなアルバムをリリースしていたとの情報を今頃(汗)小耳に挟み、1年遅れで購入してみた。

最近のJerome Mazzのトピックは、Steve Walshの久しぶりのソロ作にゲスト参加した事だと思っていたら、新プロジェクトを立ち上げてちゃんと自身のキャリアも追求していたんですね。

しかも、つい最近アノ北欧オタスケマンTommy Denanderのバックアップの元にソロアルバムもリリースしてるし…アンテナ低すぎだろ…自分…orz

本作は、ANGELICA以降セッションシンガーとして大手会社のCMソングなどで美声を披露していたもののロックシーンからは遠ざかっていた Jerome Mazz(Vocals、Keyboards)が、ACACIA AVENUE、SECTION A、FATE等の様々なバンドやプロジェクトで精力的に活動を続けているギターリスト Torben Enevoldsen(Guitars、Keyboards、Bass)と意気投合して2015年に二人を中心に結成されたニュー・プロジェクトのデビュー作で、気になる参加メンツは、ドラムに Torben Enevoldsenのバンドやプロジェクト等でお馴染みな Dennis Hansenが迎えられ、この三人がコアメンバーとなり、楽曲により複数のキーボーディストや Cara-C嬢なるヴァイオリニストを迎えて収録曲は録音されている。

基本的にほぼ全ての作曲をベテラン Torben Enevoldsenが手がけている事もあって、Jerome Mazzの John Elefanteによく似たクリアーで甘口なハイトーン・ヴォーカルの魅力を十二分に活かした、ポップでキャッチーでありながらAOR風な軟弱なサウンドへ傾ききらぬようしっかりハードなエッジで楽曲がピリリと引き締められた極上のメロディック・ロックサウンドによってアルバムは埋め尽くされていて、KANSAS、STYX、JOURNEY、TOTO、YES、ASIA、EL&P、さらにDEEP PURPLEやRAINBOW等の影響まで窺える、産業ロック&プログレ・ハード好きが小躍りするだろう、良く練り上げられたベテランの技とキャリアがしっかり封入された、爽快感抜群なコーラスやスリリリングでテクニカルなプレイや、薫り立つような叙情感豊かでフック満載な楽曲群には、本当に素晴らしいという手放しの賞賛の言葉しか思い浮かばないのであります(*´ω` *)

CCM系と言う事でかイマイチ知名度が低く、ANGELICAがマイナーな存在だった事や、プロモーションも精力的でないせいもあってか余りにも注目度が低すぎる新プロジェクトではありますが、上記の影響を感じさせるバンド達の名前や、John ElefanteのKANSAS好き(もうKANSASチックなヴァイオリンが最高!)な80年代中期USAプログレ・ハード愛好家に是非ともお薦めしたい、そんな一枚なのです♪('(゚∀゚∩

ユーロ圏ロックよりリリカルさが少々足りないとか、ドライでレンジが狭いサウンドが好みじゃない、とか色々とKANSAS臭過ぎるとか、多々難癖つける事は出来るでしょうけど、個人的にはこのアルバムには大満足しております(*´ω` *)

しかし、本作のヒットポテンシャルの高い爽快サウンドと艶やかで情感深い Jerome Mazzのクリアーな歌声を聞くにつけ、KANSASは Steve Walshの後釜に、元SHOOTING STARの Ronnie Plattじゃなくて彼を迎え入れれば良かったのに…とか、勝手な事を宣ってしまいたくなってしまいます…

まぁ、余りにも Steve Walshや John Elefanteっぽい歌声だから、あえて避けたとも考えられるけど…(汗



# by malilion | 2018-12-31 17:34 | 音楽 | Trackback

John Payneの別名義ASIA? いいえ、新バンドDUKES OF THE ORIENTのデビュー作です。

c0072376_15453563.jpgDUKES OF THE ORIENT 「Same」'18

後期ASIA、GPSのヴォーカリスト兼マルチ・プレイヤーである John PayneとLANA LANEや90年代に数多くのプログレ・プロジェクトやプロデュース業で名を馳せたキーボーディスト Errik Norlanderによる双頭プロジェクトのデビュー作(メンバー・フォトではツインギター&キーボード入り5人組)がリリースされたのを、かなぁーり遅れてGET!

本作がリリースされるまでのゴタゴタやバンド名についての一連の騒動、そして新譜情報だけは John Payneの口から伝えられるのに一向にリリースされる気配もなく、内容と全く関係ない権利関係やメンバーの入れ替わり問題ばかりが話題になっていたアルバムがやっとリリースされ John Payneファンな方々は今頃は胸を撫で下ろしている事でしょう。

一時期 John PayneのASIAとオリジナルメンツが再集結したASIAが存在してファンが困惑したり、後期ASIA在籍メンツによる新バンドGPS(キーボードはSPOCK'S BEARDの奥本亮)が結成され新譜がリリースされたり、GPSとは別にASIA featuring John Payne(キーボードは Errik Norlander)なる別名義で新譜『Americana』をリリースする、という情報やらが錯綜し、結局ASIA featuring John Payneはカヴァー・アルバムしかリリース出来ず、オリジナルASIAは順調に新譜をリリース(Geoff Downesの裏切りっぷりが、また…)する、というなんともドロついた政治力が蠢いているのが透け見える状況やらに、不遇な90年代のASIAを支えてきた John Payneに対して余りな仕打ちじゃ無いか、と憤慨していたファンは少なくないはず。

結果から言って John Wettonを中心に再集結したオリジナルASIAは期待に反して碌なモンじゃないアルバムしかリリース出来ず、そうこうする内にJohn Wettonが鬼籍になってオリジナルASIAは終わり、という皮肉めいた結末(Carl PalmerはEL&Pの方を取った訳だ。そりゃボスになれるんだし、当然か)を迎えた事を考えると、一連の騒動に足を引っ張られて思うような活動が出来無かった John Payneには、今度こそ頑張って活動してもらいたいと願わずにはおれないのです…

さて、本作はASIA featuring John PayneからDUKES OF THE ORIENT(東洋の公爵達)に改名したかのような作品で、これまでに後期ASIA、GPSに関わったメンバーばかり(ギタリストがズラリ、勢揃い)がアルバムにはクレジットされている。

音楽性もAOR風味の増した後期ASIAから、そのまま音楽性を引き継いでHMテイストを加味したGPSのサウンド要素を多分に含んでいて、実際本作を耳にした方なら『コレなら改名する必要があったの?』と、素朴な疑問を誰でも抱く事だろう。

まぁ、ASIAの名前は権利的に面倒だし、さっさと新バンドとして活動を開始した方がいい、と踏んでの名義変更だろうが、GPSがイマイチ受けなかったからとは言え、見切りが早いなぁ、とビジネスライクな行動にちょっと感心してしまう…(汗

で、そういった内容以外の話題に事欠かない本作だが、その内容の方はと言うと、後期ASIAからお馴染みな John Payneの持ち味であるAORテイストを多分に含み、ハスキーな声で力強く歌い上げるディープ・ヴォイスの魅力が活かされたメロディックでキャッチーなUKプログレッシヴ・ポップロック的音像に、Errik Norlanderらしい壮大でシンフォニックなキーボード・オーケストレーションを加えた音楽性で、コンパクトでありながら叙情的な美旋律を全面に押し出した初期ASIAテイストも幾分か感じさせる(確実に Errik Norlanderは確信犯だ)ドラマティックでハードなスケールの大きいサウンドは、劇的な展開とベテランならではの構築美で隙無く纏め上げられており、もしASIAがオリジナルメンツでの再結成などという愚行を行わなかったならば、きっと『Silent Nation』'04 に続く新譜はこんなサウンドになったんじゃないか、と想像させるに十分なクオリティと完成度だ。

良く言えば後期ASIAを受け継いだ、悪く言えば後期ASIAの焼き直し、とも言えるが、最早 John Payneと Geoff Downesの和解は無いだろうし、必要も無いだろうし、John Payneファンとしては、彼がAORテイストあるウェットでメロディアスな良質のロック・アルバムをリリースさえしてくれさえすればもうメンツに拘らないので、願わくばどうかこの十数年の空白を埋めるような精力的な活動を John Payneには続けて欲しいものであります…



# by malilion | 2018-12-24 15:38 | 音楽 | Trackback

米国産モダン・シンフォIZZの女性シンガー LAURA MEADEの11年ぶり初のフル・アルバム!

c0072376_20464495.jpgLAURA MEADE 「Remedium」'18

米国産ハイブリッド・モダンシンフォ・ロックバンドIZZ(ツイン・女性ヴォーカルの片割れ)や、RENAISSANCEのキーボーディスト Jason Hart率いるシンフォ・バンドI AND THOUのメンバーとして活動する、ミュージカル系バックグラウンドを持つ女性シンガー&シンガーソングライターの1stソロ・アルバムがリリースされたのを、ちょい遅れてGET!

フィメール・ヴォーカルものが得意でない自分ではありますが、07年に5曲入りEP『LAURA MEADE』をリリースして以来11年ぶりとなる初のフル・アルバムである本作、前作に続きIZZの J.Garando(Bass、Guitars、Keyboards、Drums、Programming、Backing Vocals、Ukulele) が作詞作曲、演奏等で全面的にバックアップするだけでなく、THE FRIDGEの Rabdy Mcstine(Guitars)やRENAISSANCEの Jason Hart(Keyboards、String Arrangement)も制作に参加しているとあっては購入せぬ訳にはいかないでしょう。

女性ヴォーカルのソロ作と言う事で当然、演奏パートがメインではない歌モノ・アルバムで、IZZでも味わえる清楚さと透明感がありつつ、どこかコケティッシュさも漂わす可憐な歌声を活かした、ピアノ独奏での弾き語りや、アコギバックに切々と情感タップリに歌い上げるオペラティックな歌唱も楽しめる、シンプル且つメロディアス、そしてリリカルで華麗な楽曲が詰め込まれたポピュラー寄りなサウンドのアルバムだ。

勿論、J.Garandoが制作に関わっているので、YES、GENESIS等のプログレ系や Kate Bush等の歌姫系な影響も窺えるサウンド・アプローチだったり、音色の断片だったりが全編に渡って散りばめられていて、プログレ&シンフォ好きは、きっとニヤリとする事でしょう。

深いエコーのかかったドリーミィで、けれどその実ダークな情感も露わなゾクリとするような楽曲や、シットリとした優しげな歌声や朗らかな歌声が活かされたカラフルな楽曲が楽しめたりと幅広くバラエティに富んだ内容な上に、ソロ作と言う事もあってかIZZでは余り聞く事のない Laura Meade嬢の表情豊かで軽やかなポップス寄りな歌唱もフィーチャーされた米国産アーティスト作と思えぬウェットなメロディ満載なアルバムなので、シンフォ&プログレ抜きにしてもユーロ圏のメロディアスな作品がお好みな方なら文句無しに楽しめる良作だ。

プログレ&シンフォ系バンドに所属してるヴォーカリストのソロ作って、地味にバンドメイトが参加していて良作が多かったりするんだけど、余り知名度ないからか即廃盤になったりするので、ご興味ある方はお早めにね(*´ω` *)





# by malilion | 2018-12-12 20:39 | 音楽 | Trackback

まさかの23年ぶりの復活! オランダ産ポンプメタル・バンドDILEMMAが強力布陣で再結成し、新譜をリリース!

c0072376_16024294.jpgDILEMMA 「Random Acts Of Liberation」'18

まさかの復活! オランダ産ポンプメタル・バンドの23年振り(!)となる3rdアルバムがリリースされたのを、ちょい遅れてGET!

アンダーグラウンド・シーンはシンフォ・サウンドという新風の奥にポンプの残り香がまだ幾分か漂い、メジャーシーンではプログレMHが一大シーンを形成していた95年当時、SI MUSIC(後にRoadrunner Recordsがディストリビュート)から『Imbroccata』にてアルバムリリースを果たすものの、その後音源を残せず02年に解散していたバンドが、オリジナルメンバーのキーボーディスト Robin Zuiderveldを中心に再結成され新作をリリースした。

オランダのアムステルダムで93年に結成され、同年カセットオンリーのデビュー・アルバム(現物未確認)『Trapped』をリリースし、その後95年に2nd『Imbroccata』にてCDデビューを果たすが、その時点で既にアルバム2枚分のマテリアルが存在するという事で、続く新作はすぐにも届けられるものと誰もが思っていた(ポンプ系やHM系のインディバンドでこの手の話は定番ですね)ものの一向に音沙汰は無く、いつの間にやらバンド名をUNDERNEATHへと変え、そのまま忘却の彼方へ消え去っていた彼等がまさかメンツを殆ど入れ替えて蘇るとは…

なぁ~んて、バンドHP覗いて偉そうな事今頃宣っちゃってる完全に知ったかぶりです。ハイ。

実際は2nd(当時、何故か日本盤もリリースされていた…)聞いて『なーんかSHADOWLANDのヘッコポ版みてぇでイケてないなぁ…』と思い、完全に記憶の彼方へ消し飛んで行って、ついぞ思い出す事の無かったバンドでした(汗

全く関係ないけど、DALI'S DILEMMAって、いう夢劇場フォロワー系なUSカリフォルニア産プログHMバンドと似た名前なので混同しがちで、コッチの方も同じく1作のみで解散しており、DILEMMAって名前はツキに見放されるよろしくないバンド名なん? と、以前思った事がありましたねぇ…

後に英国のIONAへ加入(00年アルバムから)し活躍する Frank Van Essen(Drums&Violin)が元在籍していた、との知名度のみが僅かに残るマイナー・バンドであった訳だが、まさか Robin Zuiderveld(Key)を中心に、DILEMMA末期メンバーとして活動し、今はKAYAK、AFFECTOR、Neal Morse BAND等で活躍するCollin Leijenaar(Ds&Vo)、Paul"Cray-Z"Crezee(G)等により10年に再結成されていたとは、本作リリース・インフォを見るまで全く知りませんでした。

しかも、本作ではヴォーカル&ギターに Dec Burke(元DARWIN'S RADIO、元FROST*、AUDIOPLASTIK)、ベースに Erik Van Der Vlis(元SINISTER STREET)を迎える強力布陣に加え、オリジナルメンバーであるIONAの Frank Van Essenもヴァイオリンで2曲に参加し、変わらぬその艶やかで美しい美旋律で再結成作に華を添えております。

2nd『Imbroccata』は、フロントマンの Danny Butlerの声質や歌い方、そしてHM要素とポンプ要素をMIXしたような、当時の時流で言う“普通にメロディアスなユーロ・ロックサウンド”でイマイチバンドサウンドの特徴が弱く、そのせいでか Karl Groom& Clive Nolan率いるSHADOWLANDの劣化版バンドのように聞こえていた彼等の音楽だが、本作に置いてはオリジナルメンツは Robin Zuiderveld(Key)残すのみだし、時代も変わったし、で殆ど別バンドとも言える、ミステリアスな雰囲気と妖しい気配を漂わすサウンドを新基軸に、プログレHM的なギターとキーボードのド派手な高速ユニゾンや手数の多い弾けるドラミングの上で熱いインタープレイを交差させつつ、しっかりポップなフィーリングを失うこと無くテクニカルに複雑に大展開するモダン・ユーロ・シンフォ・ロックサウンドを新たに披露している。

23年という決して短くない時間を経てのバンド創作物なので、方向性やサウンドの質等々、当然以前とは全く違うと言っても過言ではなく、フロントマンが Danny Butlerから Dec Burkeへチェンジしている事で楽曲の情感の幅や、表現力の深み、繊細な歌メロ、そして、センチメンタルなサウンドのタッチや、単純に歌唱力や演奏技術が大幅にアップしているのも大きな新作の話題点だが、それ以上に見逃せないのが、タイトでソリッド、そしてテクニカルなリズムを刻むドラムを始め、Loops、Percussion、Additional Keyboards、Sound Design、Urban Sampling(SEの事?)、Programming、Backing Vocals、と以前と違って全編からモダンでデジタリーさを漂わす彼等のニューサウンドへ多岐に渡って貢献し、さらに本作のプロデュースまで担っている Collin Leijenaarの八面六臂(さすが電子音楽の本場オランダで活躍してるだけありますね)の活躍が本作に置いては最も大きな創作面でのプラス要素であったと言わざる終えないだろう。

実際、唯一のオリジナルメンバーである Robin Zuiderveld(Keyboards、Grand Piano、GEO Synthesizer)の印象は、以前のポンプ的ハッタリプレイばかりを聴かせていたプレイと比べ、バランス重視でバンドサウンドに絶妙にキーボードプレイやキーボードサウンドが溶け込んでいる事もあってか総じて薄く、寧ろポップな歌メロとトリッキーなギタープレイを聴かせる Dec Burkeと変拍子をはじめテクニカルな技を見せつけつつしっかりと楽曲に即したセンスある小気味よいドラムプレイを聴かせる Collin Leijenaarが結成した新バンドへ Robin Zuiderveldの方が後から加入した、くらいのサウンドバランスに聞こえるのだから、どうしてDILEMMAの名前に拘ったのか、その理由の方が気になるくらいだ(汗

また、無名ながら Paul"Cray-Z"Crezeeのギタープレイも実にそつなく、泣きのフィーリングや哀愁漂うアコギ、ハードタッチでエッジある攻撃的リフや、しっかりと音の厚みを出す為のバッキングや、モダンなタッチの透明感あるメロディを紡ぐクリアートーンの流暢な演奏等、悪目立ちする事なくしっかりとバンドサウンドを支え多様な彩りをもたらしている点も見逃せない点だろう。

キャリアを重ねたのが無駄でなかったのと、強力なメンバーを迎えられた事が予想以上に素晴らしい化学反応を引き起こしたのか、テクニカルなプレイを織り交ぜつつ、メロディアスでキャッチーな面も垣間見せる、以前と比べものにならないくらいリリカルでハイレベルな、実にオランダらしいモダンでクリアー、それでいて時折垣間見せるダークなメロディや楽曲展開を隠し味に、貪欲に実験的なデジタリー・サウンドも導入して古色蒼然とした70年代プログレの巨人達のサウンド・エミュレートから脱却して見せたセンスは、まさにポンプメタルから新世代ユーロ・シンフォ・ロックバンドへ彼等が生まれ変わった証と言えよう。

勿論、全く斬新なサウンドと言う訳ではなく、所謂80年代ネオプログレや90年代以降のプログレHM、さらにFLOWER KINGS、SPOCK'S BEARD、Neal Morse BAND等からの影響が聞き取れるものの露骨なフォロワー臭は無く、即効性のある強烈に個性的なシンフォ・サウンドと言えないけれども、アコギの爪弾きや艶やかなヴァイオリン、センチメンタルで軽やかなピアノ等々のサウンドで如何にも叙情的ユーロ・サウンドといったウェットな感触も保ちつつ、SEやプログラミング等の如何にもデジタリーで冷ややかなサウンドを交差させ、誰かに似ているようで誰にも似ていない独特な寂寞感の漂う世界観と隙間があるようで実際はジックリと造り込まれたサウンドが漣のように紡がれゆくのに耳が惹きつけらっぱなしだ(*´ω` *)

スタンダードでオールドスタイルのシンフォ・サウンドではないし、幾分かHMチックなサウンドや、ポップでキャッチーな点も多々あって説明するのが難しく、さして知識がある訳でないので分かり易い例えバンドが思いつかず申し訳ないが、是非このカラフルで軽やか、それでいてミステリアスで不可思議なサウンドにユーロ・シンフォ・ファンな方ならば一度触れてみて欲しい、そう願わずにおれません。

メンツがメンツだし、このま安定して活動出来るのか定かではありません(汗)が、是非とも次なる新作を今度こそ早めに届けて欲しいものであります。






# by malilion | 2018-12-09 15:55 | 音楽 | Trackback

若き日の Dan Swanoが挑んだ北欧プログレ・ポップバンドUNICORNの幻の音源がリリース!

c0072376_12235284.jpgUNICORN 「A Collection Of Worlds ~Resurrectio~」'18

90年代にMELLOW RECORDSへ2枚のアルバムを残している、若き日の Dan Swano(Lead Vocals、Drums)が率いていた、Peter Edwinzon(Piano、Synthesizers、Vocals)、Anders Mareby(Guitars、Flute、Vocals)、Per Runesson(Bass)の4名からなる北欧スウェーデン産プログレ・ポップバンドのフルアルバムデビュー前に残していたデモテープがリミックス&リマスターを施されリリースされたので即GET!

メロディアス・デスHMバンドEDGE OF SANITYやゴシック・ロックバンドNIGHTINGALEのリーダーにしてマルチプレイヤー、音楽プロデューサーとして著名な北欧メロデス界の重鎮、スウェーデン人ミュージシャン Dan Swanoが10代の頃に結成し、活動していたHRバンドから発展した、EDGE OF SANITYの活動と並行し断続的に2枚のフルアルバム(イタリアのMELLOW RECORDS盤、マニア泣かせ…)、2枚組コンピ(『A Collection of Worlds PartⅡ』と3rdデモテープ『The Weirdest of Tales』'91を収録)、4枚組CDのBOXセット・コンピレーション音源集、そして4本のカセット・デモテープを、90年代後期に活動停止するまでに残した北欧プログレ・ポップバンドの、最初期のデモテープ『A Collection of Worlds PartⅠ』'88と『A Collection of Worlds PartⅡ』'89の音源をまとめた、まさに幻の音源のリリースだ。

今や北欧メロデスのみならず多岐に渡って精力的に活動している Dan Swanoのブレイク前のプレイ(ヴォーカルとドラム)が聞ける幻の音源とあってか、インディ・レーベルからながら初期のデモテープ音源はこれまで幾度かCD化されて来たが、本作は単なる発掘音源CD化ではなく、『A Collection of Worlds PartⅡ』の音源の曲順を変化させ、17年リミックス&リマスター、さらにヴォーカル・パートのみ11年再録音源に差し替えてのリイシュー作となっている。

本作のサウンドは、後にMELLOW RECORDSよりリリースされる2作のサウンドと比べるまでもなく特異で、若さ故に才気走るのが抑えきれぬのかハッタリ連続のテクニカル押しな上、スピィーディでパワフルなHR的要素が強く、さらに80年代初期に英国で唸りを上げたポンプ・ムーブメントの影響(間違いなくIQとMARILLION)が垣間見え、如何にもプログレ、という複雑な構成の楽曲(Dan Swanoは70年代プログレッシヴ・ロック愛好家)が実に個性的で、そこへ Dan Swanoの中域メインなヴォーカルを活かしたASIA的キャッチーな歌メロ要素やメンバー全員からなる分厚く爽やかなコーラスを加え、さらに後の活動が予見出来る Dan Swanoの自己主張が強くテクニカルで頑張り過ぎ(汗)なドラムスが目まぐるしい変拍子をそこかしこに叩きつけながら強引に楽曲を推し進める、破綻スレスレながら怒濤の勢いで駆け抜けていく、一種爽快感さえある手に汗握る展開に継ぐ展開な楽曲に、燃え上がるような創作意欲が迸る、ティーンエイジャーのアマチュア・ミュージシャン達の剥き出しな情熱と渇望が漲るサウンドだ。

80年代後期USAインディ・シーンに大量に居たテクニカル・スラッシュメタルバンド達に通じる複雑怪奇で強引な楽曲展開なのだけれど、途中で聞く気が失せてしまうUSA勢と違って彼等は爽快なコーラスやポップでキャッチーな歌メロと一丸となったメンバー達のアンサンブルでなんとか楽曲が破綻しないように力業で纏め上げていて、そんな所は如何にも清涼感あるメロディ創りが得意な北欧ミュージシャン達のプレイだと感心してしまうが、如何せん全体的なサウンドの完成度は低く、勢いとキャチーさで聞き通せるもののプログレ的な艶やかさや構築美、さらにオリジナリティといった点でまだまだ至らず未完成なバンドサウンドなのは否めないだろう。

しかし、10代でこれだけ強力なサウンドと次に何が飛び出してくるか分からぬ怒濤の楽曲展開、そしてタイトでソリッドなプレイを自主制作のデモテープに残している時点で、やはり Dan Swanoは只者じゃなかったと、改めて感心させられますね。

後にデビュー・フルアルバム『EVER SINCE』'93 に再録収録(この時点でベーシストは不在でゲストのプレイ)される楽曲のオリジナル・ヴァージョンを収録している点や、本デモではフルートを効果的に使ってプログレ的なサウンドの彩りと艶やかさをバンドにもたらしていた Anders Marebyが以降はフルートをプレイしなくなり、代わってCelloをプレイ(何故かゲストでフルート奏者を招く…)するようになるという変化や、よりスタイリッシュなバンドサウンドへ変化し、Peter Edwinzonのテクニカルで情熱迸るHR的プレイは影を潜め、代わってセンスあるシャレオツでモダンなキーボードプレイや華やかな音色のシンセでサウンドの整合感を上げていくようになる変化が分かったり、一番の大きな違いは Dan Swanoのド派手で騒々しいドラムプレイが大人しくなってタイトさに重きを置いたシンプルなプレイへと変化した点(w)等の、軽めなサウンドなMELLOW RECORDSのアルバムとの差異を楽しめるのでファンは勿論、ポンプからシンフォへ向かう過渡期のHR風味あるハードシンフォ好きな方にもマストアイテムと言えるだろう。

後にさらにモダンさとポップでキャッチーさが上がって、テクニカルさを抑えて整合感と北欧ならではの透明感が増していく彼等のサウンドですが、その変化は英米問わずこの時期のメジャーへの展望を画策するポンプ系バンド全般に言える事なので苦言を呈する気も無いし、軽やかなポップ度が上がって聞きやすくなった方が個人的には好みなので大歓迎だったのですが、本作で聞ける北欧バンドらしいHR要素を含みつつ変拍子を巧みに活かした、爽快なコーラスとフックある歌メロが心地よい、パワフルな疾走感を備えたテクニカルな初期シンフォ・サウンドが、もしそのまま発展したのなら一体どういったユニークで面白いサウンドへ進化したのだろうか、とか、間違いなく後のプログレHMバンドの先駆となりえたのに…惜しい! などなどと、妄想せずにはおけません(*´ω` *)

しかし、気になるのはアルバムタイトルに“Resurrectio(復活)”って入っている事で、これはUNICORNとして再び活動してくれるって事なんですかね?

今までの再発は旧音源のCD化でしかなかったけれど、本作はちゃんと新たに再録しているパートもある訳だし、きっと Dan Swano的にも若き日に成功を夢見て活動していたバンドに愛着はあるでしょうから、是非このまま本格的に活動再開して欲しいものです。

因みに、ジャケットのデザインは4枚組BOXセット『A Recollection Of Worlds』'01 の目を惹く人物(メチャ、目立つww)をピックアップしてトリミングしたリデザインされたものとなっている。



# by malilion | 2018-12-06 12:12 | 音楽 | Trackback

英国ハードポンプの雄、TWELFTH NIGHTが久しぶりに新録音源をリリース!

c0072376_13291953.jpgTWELFTH NIGHT 「Sequences ~Limited Edition~」'18

パンク色の強いシアトリカルでユニークなヴォーカルとニューウェーヴとNWOBHMの影響大なハード・シンフォサウンドが特徴だった、同時期デビューのポンプ勢の多くがエミュレートしようと試みていた70年代プログレの巨人達のサウンドから最も離れた位置に存在する特異点であり80年代UKポンプ・ロックの代表的グループの一つ TWELFTH NIGHTの、1994年以来初めてとなるスタジオレコーディング作が久しぶりにリリースされたので即GET!

07年再結成前の05年に、出るわ出るわの蔵出しLIVE音源の嵐と、続くボートラ追加再発既発リマスター盤攻勢、そして再結成という流れに嬉しいは嬉しいけど、今は亡きカリスマフロントマン Geoff Mannを出汁にした集金目的がアリアリで些か引いていた古参ファンも多かった事(かく言う、私もデス)でしょうが、本作の制作メンツは再結成に合わせてのLIVEに都合良く呼ばれたり呼ばれなかったりな元メンバー Andy Sears(Vo)に代わって、LIVE盤『MMX』'10 にてギタリストとしてプレイしていた、かってネオプログレ・バンドLAHOSTのフロントマンであり、現在はサウンドエンジニア、プログラマー、アレンジャー、もこなす裏方作業メインでマルチパート・セッションミュージシャン Mark Spencer(Vocals、Rhythm Guitar、Keyboards)が7代目フロントマンに迎えられており、後はオリジナルメンバーの Brian Devoil(Dr)と Andy Revell(G)の三人のみがバンドメンバーで、残りはサポートの Andy Faulkner(B ex:WALKING ON ICE、ex:JUMP)、そして同郷シンフォ・バンドGALAHADの Dean Baker(Key)の五名での制作となっている。

『Sequences』は、約40年前に最初に演奏されたインストゥルメンタル・トラックで、『Live at the Target』'81 にも収録されているバンド初期レパートリーの重要曲であり、LIVEでは Geoff Mannが軍服に着替えて勇敢な兵士のパフォーマンスを行う、ギグのクライマックス曲として幾度も演奏されてきた Geoff Mannの印象がとみに強い彼等の代表曲の一つでありました。

殆どバンド結成当初から存在していたと言える『Sequences』ですが、デモテープにその歌声を残すのみなアメリカ人女性ヴォーカリスト Electra Mcleod嬢をはじめ、このバンドを通り過ぎていった幾人ものヴォーカリスト達がその時々に歌詞の断片を残してきたが一向に完成する事はなく、けれど Geoff Mannがフロントマンの座につくと、彼の妻の祖父 Jack Parhamの従軍経験を元にした、イギリスのイングランド、チェシャーの町ウォリントンの若い男が軍隊のボランティアを経て、地元の南ランカシャー連隊(1881年から1958年にかけて存在した英国軍歩兵連隊)の入隊にサインし、第一次世界大戦の戦場へ出奔、そして変わり果てて故郷へ戻ってくる、という兵士の苦悩や栄光を描いたドラマチックな歌詞と物語を書き上げて遂に楽曲が完成するものの、Geoff Mannがバンド脱退を決意した為スタジオ録音される機会を逃し、The Marqueeでの Geoffのお別れLIVEでのプレイが録音され、84年リリースのLIVEアルバム『Live and Let Live』にその一部(約17分の有名なヴァージョン)が収録されるのみとなっていた、バンドメンバーにとってもファンにとっても馴染み深い、曰く尽きの古い古い楽曲であります。

本作はそんな『Sequences』の、2018年ヴァージョン(23分を越えるヴォーカル入り)、インストゥルメンタル・ヴァージョン、主要3セクションから成る組曲ピアノ・ヴァージョンという、同一曲3バージョンを初めてスタジオ録音にて再録したEPで、たった一曲『Sequences』だけ収録した作品ながら、収録時間は計57分とアルバムに匹敵するヴォリュームとなっており、如何に彼等がこの曲を大事に思っているかが伝わってくる入魂の仕上がりだ。

注目の Mark Spencerのヴォーカルについては、歌詞を完成させた作者に敬意を現す為か、それともかってのLIVEプレイに即した歌メロをなぞると必然的に似るのか、はたまたバンドの方向性的にそう求められたのか定かではありませんが、恐らくかなり意識して Geoff Mannっぽいパンク風でシアトリカルな歌い方をしているものの、声質が全く違うので Geoff Mannのコピーというネガティヴな感情は全くわかず、普通に下から上まで幅広い音域を持ち、その上さらに器用にどんな楽器もこなすミドルレンジ主体な歌の上手いフロントマンがTWELFTH NIGHTに迎えられて良かったなぁ、という印象しか持ちませんでした。

Mark Spencerのエモーショナルなヴォーカルが大活躍する2018年ヴァージョンは、当時のアレンジやフィーリングに全く囚われぬ、独創的で響きが強く、鮮明で印象的な楽曲へ見事にリビルドされた、まさに今風な英国シンフォニック・ロックへと仕上げられており、ヴァイオリンをフィーチャーしたスケールの大きいオーケストレーションや分厚く雄々しい合唱隊のコーラスを駆使したド迫力のサウンドで、死臭漂う激しい戦場の情景描写や兵士の悲痛な心情の吐露を訴えかけ、これまで発表されてきた『Sequences』に馴染んでいる旧来のファンにこそ、特に新鮮な感覚と新たな息吹を予感させる事でしょう。

新たに録音されたインストゥルメンタル・ヴァージョンは、映画サントラよろしく銃声や雄たけび、隊列の足音、囁くような無線の声、遠くで唸るように鳴る空襲警報、吹き荒ぶ風の音、高まる鼓動、雨音と雷鳴、そして兵士の叫び等の効果音や、悲壮な戦場を思わせるダークで重厚なコーラスなどが追加されており、『Live at the Target』'81 に収録された楽曲からさらに拡張したセクションが耳を惹き、いくつかのパートやフレーズは明らかにこれまで発表さて来たアレンジより素晴らしく、爪弾かれる哀愁漂うアコースティック・ギターをはじめ、不穏なシンセパートや荘厳なオーケストレーションを奏でるキーボードプレイの全てが、ほろ苦く感傷的なメロディで訴えかけ、セピアカラーのインナーの写真が思い起こさせるノスタルジックで歪な第一次世界大戦の兵士の苦悩や栄光、そして戦場という狂気の世界を圧巻のスケールで描き出していく。

Dean Bakerの華やかで繊細、そして物憂げで悲壮感漂うピアノが大活躍する主要3セクションから成る組曲ピアノ・ヴァージョンは、インストゥルメンタル・ヴァージョンをベースに、よりコンパクトでピアノ独奏曲風なタッチを加えたアレンジが楽曲に成されており、全てヴォーカルレスな楽曲だが、最初の希望あふれる軽やかな雰囲気から一転、汽車の音のSEが挿入され、兵士が故郷へ戻ってきた、けれど以前とは違う状況なのをピアノが同じ主旋律を弱々しく呟くように気怠げに響かせる事で暗示させる、エピローグ的な扱いの楽曲となっている。

なお、真っ赤なヒナゲシが美しく咲き乱れる草原を、亡霊のようなモノクロの兵士達(第一次大戦当時の兵士達の姿)が背を向けて進むジャケが実に印象的な本作は、1918年11月11日の停戦協定をもって終決した第一次世界大戦の終戦100周年を記念してリリースされており、本作の売り上げは、ロイヤル・ブリティッシュ・レギオン(英国軍の退役軍人の生涯サポートを提供する慈善団体)へ全て寄付される模様だ。

因みに、CD盤面には赤いヒナゲシの花輪(追悼の意と新たな人生の開始を表わしている)が印刷されており、CDを取り外すと、19世紀の英国詩人 Laurence Binyonの代表的な作品『Fall the Foren』から抜粋した“思い出の抒情詩”の、戦争のあらゆる犠牲者への賛辞を述べた有名な一節がサークル状に印刷されており、その中心には押し花の赤いヒナゲシが印刷されているのが目に飛び込んでくる仕掛けが施されており、この赤いヒナゲシ(scarlet corn poppy)は欧州では戦死者追悼の象徴で、対ナポレオン戦争で荒廃した欧州各国の戦場では、戦死者の遺体の周囲に赤いヒナゲシが生え、荒れた土地がヒナゲシの野原に変貌した事に由来している。

ニューメンバーを迎えたTWELFTH NIGHTの新録音源リリースが今回の終戦100周年記念の為だけのものなのか、それとも今後さらにメンツを補充、もしくは旧メンバーを呼び戻して(オリジナルベーシストで再結成にも参加してた Clive Mittenにも本作に参加して欲しかった…)再び精力的な活動を再開させるのか不明ではありますが、本作の極上の仕上がりを聞くに、まだまだ彼等は第一線で活躍出来るポテンシャルを持っているバンドなのは明らかなので、旧譜再発やLIVE音源メインのリリースをここらで一端休止させて、本格的に新しい楽曲を満たした新譜を届けて欲しいものであります。




# by malilion | 2018-11-24 13:24 | 音楽 | Trackback