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2020年 03月 26日 ( 1 )

Lee Abrahamをはじめ英国プログレ系ミュージシャンが集っての新プロジェクトなれど、内容は80年代リスペクト薫るキャッチーなUKポップ作!

Lee Abrahamをはじめ英国プログレ系ミュージシャンが集っての新プロジェクトなれど、内容は80年代リスペクト薫るキャッチーなUKポップ作!_c0072376_08142235.jpgARRIVAL 「Light From A Dying Star」'20

現GALAHADのギタリスト Lee Abraham(Guitars、Keyboards、Bass、Backing Vocals)、COSMOGRAFのドラマー Kyle Fenton(Drums、Keyboards、Backing Vocals)、RUSHトリビュート・バンドR2やKEPLER TENのベーシスト&ヴォーカルである James Durand(Vocals、Guitars、Bass、Keyboards)による英国産メロディアス・ロック・プロジェクトのデビュー音源を少々遅れてGET!

本作をディストリビューションしているGravity Dream Musicは、英国産ワンマン・プログレ・プロジェクトCOSMOGRAFのマルチ・インストゥルメンタリスト Robin Armstrongによって19年に設立された新規インディペンデント・レコード・レーベル(プログレ、HM、アート・ロック等のバンドやアーティストの活動を支援している)で、これまで Robin Armstrongは Lee Abrahamのソロ・アルバム制作に複数回関わった事やCOSMOGRAFのドラマー Kyle Fentonが関わったプロジェクトである事から、本作がGravity Dream Musicからリリースされる運びとなったのだろう。

Lee Abrahamの5thソロ『Distant Days』制作前後の12年頃から本作のレコーディングが開始されたものの、彼のソロ活動やGALAHADへの復帰等で時間が取れなかったのか、COSMOGRAFの活動が多忙だったのか、13年頃には制作が完了していたにも関わらず今に至るまで未リリースであった。

ハッキリとした理由は明かされていないが、アルバムの出来は決してお蔵入り未発音源にして良いレベルではなく、本作をリリースへ導いてくれた Robin Armstrongには感謝してもしきれないくらいだ(*´ω` *)

Lee Abraham関係と言う事で手を出してみたが予想以上に良い出来で、プログレ系ミュージシャン・トリオによる新バンドという情報や、無愛想なアルバム・ジャケから受ける印象と内容は大きく異なり、全編に渡って如何にも英国産というウェットなメロディが光るヴォーカル・オリエンテッドな80年代風AOR&メロディアス・ロックを繰り広げており、メンバー全員によるキャッチーなコーラス、エッジを保ちつつ爽快感あるギター、ソツなく楽曲を盛り上げるアレンジの効いた透明感ある煌びやかなキーボードと、キャリア十分なミュージシャンが揃っただけあって素晴らしいプロダクションのサウンドで、それもそのはず Lee Abrahamのソロ作やGALAHADでお馴染みの Karl Groomの手によるマスタリングとなっており、スタジオワークにも細心の注意を払ったベテランらしい高品質なアルバムで、一体何がこんなに素晴らしい本作のリリースを躊躇わせたのかその理由が気になって仕方が無い。

ちょっと聞きは普通のUKポップロックなサウンドだが、じっくり聞き込むとキャッチーなサウンドとポップなヴォーカルを軸にした英国調のメロディック・ロックをベースに、シンフォニックなアレンジやプログレ要素を帯びたドラマチックなタッチが楽曲の至る所に散りばめられており、UKロックお家芸な煮え切らぬポップで穏やかなヴォーカルメロディとモダンでお洒落なコーラスワークが何とも言えぬノスタルジックな喜びを思い起こさせ、下手にプログレだシンフォだと前情報を入れずに本作のサウンドに耳を傾けてもらった方が断然評価が高くなるのでは? と、そんな風に思える、今風モダンサウンド・プロダクション作なれどサウンドの根底やバッキングコーラスの使われ方、そして音色には明らかに80年代UKポップロックへのリスペクトが窺えて、懐かしの80年代UKエロクトロ・ポップロックがお好みの方には堪らない一作だろう('(゚∀゚∩

トータルで見るとアルバムはバランスの取られた楽曲で無駄なくコンパクトに構成されているが、Lee Abraham入魂の早弾きパートや James Durandのブンブン唸る疾走するベースプレイだったり、ここぞとばかりにテクニカルなプレイで斬り込んで来る Kyle Fentonのソリッドで派手なドラム等、各メンツが普段は本隊バンドで見せる事が少ないスタンドプレイもチラリと垣間見え、新プロジェクトならではの遊び心とバンドコンセプトや自身が属するシンフォ系カテゴリー故のプレイスタイルに縛られぬ開放感のようなものも感じられて実に興味深い。

甘美でセンチメンタルなトーンが胸くすぐる Lee Abrahamのフィーリング重視なギターワークや、メンツ全員がこなすキーボードワークがそこらのポップバンドなんぞより断然に素晴らしいセンスある音色とアレンジで楽曲を瑞々しく輝かせており、何よりも James Durandのミドルレンジ主体ながらポップでキャッチーなフック満載の楽曲に相応しい繊細な歌声からダーティでハードなシャウトまで見事にこなす伸びやかな歌唱力は本当に素晴らしく、サウンドのタイプは違うがASIA的な職人芸の活かされた英国情緒薫るメロディー・センスが光る傑作ポップロック作だと思うし、こんなにミュージシャン同士のケミストリーが眩く輝いている素晴らしいアルバムを制作したトリオなのに今の所パーマネントな活動予定が無いと言うのが本当に勿体なくて仕方が無いのです。

ホント、寧ろGALAHADやCOSMOGRAF止めて、こっちをメインに活動して欲しいくらいだから。マジで(笑

出来る事なら是非とも同じメンツで次作を届けて欲しいものだが、こんな素晴らしい音源をお蔵入りにさせてしまうくらいだから次は絶望的なのだろうか…?(ツд`)

シンフォ系リスナーにはちょっとポップでキャッチー過ぎるし、定番のプログレ・サウンドでもテクニカルなプレイの応酬なんて場面も余り無い作品なので訴求はイマイチしないかもしれないが、純粋にキャッチーなUKポップ・ロック好きな方に是非チェックしてもらいたいそんな傑作アルバムであります。


by malilion | 2020-03-26 08:07 | 音楽 | Trackback