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2020年 03月 06日 ( 1 )

UKシンフォのベテランPALLASが旧曲リ・アレンジコンピアルバムをリリース!

UKシンフォのベテランPALLASが旧曲リ・アレンジコンピアルバムをリリース!_c0072376_13011363.jpgPALLAS 「The Edge Of Time」'20

80年代ポンプムーヴメントでデビューしたポンプ第一世代の代表格バンドである彼等が、今年行われるヨーロッパ&アメリカ・ツアーに向けてリリースしたコンピレーション・アルバムをちょい遅れてGET!

ベテランバンドではあるけれど、長くシーンの表舞台から遠ざかっていた期間もあるし、ぶっちゃけ現状ではアメリカでは殆ど無名状態に近いだろう事を予想してか、新規リスナー向けに『Arrive Alive』'81 から最新作となる『Wearewhoweare』'14までのほぼ全アルバムからバランス良く選曲したコンピレーション・アルバムではあるものの、旧曲に新アレンジ&新録音を施した新規音源と言える仕様なのでこれまでのアルバムを全て入手済みな忠実なファンの方が入手しても決して無駄にはならない企画盤と言えるだろう。

バンドラインナップは『XXV』'11以来安定の Paul Mackie(Vocals)、Niall Mathewson(Guitars、Backing Vocals)、Ronnie Brown(Keyboards、Backing Vocals)、Graeme Murray(Bass、Taurus Bass Pedals、12string Guitar、Backing Vocals)、Colin Fraser(Drums、Backing Vocals)の五名で、曲によってヴァイオリンや、スパニッシュ・ギター、ストリングスパートやドラマチックなオーケストレーションを加え、現在のシンフォテイスト溢れる重厚なバンドサウンドに準じたスタイルにお色直しされていて、録音環境とキーボードサンプルの質の向上故か実にシネマティックなアレンジ(Niall、Graeme、Ronnieが映画音楽のサイドプロジェクトに関与している為?)が効いた旧曲の数々はまるで別曲のように、時に勇壮に、時にファンタジックに、時に瑞々しい叙情が薫り、と至る所から英国バンドらしい気品と風格を滲ませており、予想外の良い出来に驚かされる。

初期のようなキャッチーでコンパクトな仕上がりよりシネマティックなアレンジを優先したが故か長尺のインストパートが目立つ楽曲が多く収録されおり、余り Paul Mackieのヴォーカルパートを聴けないのが少々残念ではあるが、まぁ、それが聴きたければオリジナルアルバムを聴けばいい、って事なので本企画作を“NEW CINEMATIC & ATMOSPHERIC ANTHOLOGY REMIX ALBUM”と銘打つ通り割り切って重厚で荘厳な雰囲気の漂うインストパートを強化した楽曲で固めたのだろう。

流石に長年演奏してきた楽曲だけあって全編に渡ってベテランらしい余裕のあるプレイやクールで落ち着いた雰囲気に満ちており、ポンプ時代の溌剌としたキャッチーさやスピーディさは影を潜めたものの、替わって英国産シンフォバンドらしい幽玄なサウンド感やファンタジックなテイストが増しており、2020年に活動するシンフォバンドとしてしっかり新規リスナーにアピールするだろうサウンドに磨き上げられた本作のサウンドに、果たして今のUSAリスナーはどんな反応を示すのか興味津々だ。

収録曲の子細についてはオフィシャルサイトで細かに説明されているので、どう音源が変化しているのか、リアレンジの要はどこか等を知りたい方はそちらにも目を通すといいだろう。

また既発曲だけのコンピという情報で一気に食指の動きが鈍った長年のファンに向けて、しっかりとアルバム未収の新曲も一曲収録されている商売上手な気も効かされているので『な~んだ企画盤コンピか』と侮ってはいけません(笑

まぁ、ロック的なダイナミクスやスリリングさがあるサウンドではないしムード重視な為スピードもないしコンパクトでもないサントラ風な長尺曲ばかりなので、初期の彼等のサウンドがお好みだった方には少々退屈と捉えられてしまうかもしれないが、ここは一つ毛色の違った企画コンピ盤ってことで(汗

Bandcampからオーダー出来る先行販売盤(DLオンリー?)には6曲のMIX違いなボーナス音源等が追加されている模様なので、本作が気に入った新規リスナーはそちらにも手を出してもいいかもしれない。



by malilion | 2020-03-06 12:56 | 音楽 | Trackback