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RIOTフリークなイタリアン速弾きマッチョ・ギタリスト Valentino Francavillaの自主デヴュー作が豪華2枚組となって国内盤でリイシュー!!

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VALENTINO FRANCAVILLA「Heavy Chains」'25

イタリア北東部ヴェネト州の都市トレヴィーゾ(コーヒーメーカ-でお馴染みのデロンギ本社がある)を拠点に活動するイタリア人マルチプレイヤーで、イタリアン・パワメタ・バンドWHITE SKULLに2019年よりギタリストとして在籍し、北欧ノルウェーのプログレッシヴ・パワメタ・バンド TOMORROW'S OUTLOOKにも2019年よりギタリストとして参加の Valentino Francavilla が、2009年に16歳で結成したWILD BITCHやSHOCKFRONTといった地元インディ・バンドでの活動を経て自らの名前を冠したソロ・プロジェクトで2018年に完全自主デヴュー作CD-Rを極少数リリースするとそのオクトジェニックでメロディアスな正統派スピード・メタルサウンドが話題を呼び瞬く間に完売した、そんな今尚国内外のメロパワ・マニアが探し求めるデヴュー作が遂に日本プレス盤で、しかもRIOT来日の際にサポートアクトとして披露した演奏を収録した『LIVE IN JAPAN 2024』を追加した豪華2枚組でリイシューされたのを即GET!!

既に2023年10月に本国では自主リリースされた、2024年5月にデヴュー作から6年ぶりとなる2ndソロ作『Midnight Dreams』がRIOTとの来日に合わせて国内盤でリリースされており、彼の披露するテクニカルな凄まじいシュレッド・ギターやとても兼任と思えぬパワフルなハイト-ン・ヴォーカルと確かな歌唱力、そしてやたら鍛え上げた大胸筋を魅せつける男の色気ムンムンのマッチョな雄姿(笑)を実際にその目や耳で楽しまれた方もいらっしゃるだろう、本作はそんな Valentino Francavillaの記念すべき、そして入手困難でピュア・メタル・マニア垂涎だったデヴュー作だ。

本作は自主リリース作にも関わらず抜群のメロディセンスが光る素晴らしい内容と80年代HMマニアの間で高く評価されたのが契機となってWHITE SKULLとTOMORROW'S OUTLOOKから声をかけられ一気にその名がシーンへ浸透していった言わば大変な出世作な訳で、恐らく彼自身もこのデヴュー作に並々ならぬ愛着と自信があるのでしょう、単なるボートラ追加なリイシューでなく初来日ステージ『Live In Japan 2024 at RIOT Festival』の模様を収録したLIVEアルバムをまるまる追加してリリースしてくれた Ward Recordsと Valentino Francavillaには感謝の言葉しかありません。

80年代と言えば派手で華やかなテクニカル・プレイを弾き倒す所謂ギターヒーロー達が持て囃されたMTV全盛期時代で、そんな80年代を思わすフラッシーでテクニカルな速弾きプレイ (御多分に漏れず Yngwie Malmsteenは好きらしく、誰の影響なのかグリーンのギターに拘りがある模様)だけでなく、フロントマンとしても少しも遜色ない見事な歌いっぷりに加え、ベース、キーボード等全てのパートを自分一人で演奏(ドラムも自らプログラミングしている模様)しスタジオ作業まで手掛ける、その完全自己完結ソロ・スタイルは続く2ndアルバムにも引き継がれている。

打ち込みドラムという点が少々気になるポイントだが、披露する音楽性がツーバス・ドコドコのメカニカルで直線的な疾走曲が多いスタイルなので所謂グルーヴだとかスイングとか生ドラムでないと表現が難しい要素は少なく、今の所彼の創作する楽曲の品質を著しく損なっていないのが救いであります。

本作リリースの後『Midnight Shred』'20 と『Welcome To Hell』'22 のシングル2枚を挟んでリリースされた2nd『Midnight Dreams』ではギター・サウンドにばかり焦点を当てていた勢い任せなデヴュー作を反省したのか全体のバランスを考慮し、ヴォーカル・パートとバックのサウンド配分や楽曲の洗練度や完成度を上げる事に注力した為か幾分かギター・プレイも抑え気味(それでも音符の数メチャ多いw)な模様だが、ピュアなパワー・メタル・チューン、テクニカルなインスト、豪快でスピーディなアメリカン・ロックまで粒揃いでキャッチーな楽曲がズラリと並ぶ本作ではバランス度外視で弾きまくり、シャウトしまくりな、如何にもデヴュー作という止まる所を知らぬ迸る情熱と勢いに満ちた才気走るギター・プレイがリフにソロにと縦横無尽にフレットの上を駆け巡り、良く比較されるのがCACOPHONYやRACER X、CHASTAIN等のスピーディで流暢なギター・ワークが特徴の米国80年代HMバンドなのも納得な、昨今のイタリアンHMバンドに有り勝ちなシンフォニック系でもプログレッシヴ系でもエピカル系でもない、只ひたすらにピュアでストレートな80年代正統派米国HMサウンドを迷う事無く轟かせているのが実に痛快で、けれど彼の歌うヴォーカル・メロディに隠し様もなくユーロ系特有な叙情感、楽曲によっては北欧HMを思わす哀愁を帯びた感触もあり、そこはやはり彼がHMにハマった切っ掛けであるウエットな叙情感ある正統派パワメタ・バンド RIOTの影響なのか、結果的に80年代米国スピード・メタルの単なる焼き直しでない独特な質感と極上のキャッチーさが楽しめる魅惑のオクトジェニック・ユーロ・スピードHMサウンドを形作っていると言えましょう。

長い活動歴に反して欧米での知名度は低くここ日本でしか余りその名を聞かれぬRIOT、そんな彼等のコンピ盤で聴いた有名曲『Thundersteel』に強いインパクトを受けてRIOTの全カタログをチェックし己の進むべき道を見出したマニアックな Valentino Francavilla、続く2ndソロでは80年代ジャーマンHMの雄 HELLOWEENの『Ride The Sky』のカヴァーを日本盤ボーナス・トラックとして追加収録とくれば、彼の紡ぎ出すHMサウンドがどんなものか実際に耳にする前からある程度察する事が出来ると言うものですよね。

ハイトーン・シャウトがメインでパワメタにマッチした力みまくりな Valentino Francavillaのヴォーカルも、一流どころのビッグネーム・バンドのフロントマンに比肩し得る程な抜群の歌唱力とは言えぬもののオクトジェニックな正統派HMを歌うには過不足なく、流石に Rob Halfordや Ronnie James Dio等のHM史に燦然と輝く超有名ヴォーカリスト達の音域や表現力と比較出来るレベルではないが、力む事なく歌うと若干甘さを感じさせるクリアー・ヴォイスでなかなか良い声質をしている模様で、よりオーソドックスなHMスタイルの楽曲に即した歌唱を披露するとしても何の問題も無いように思え、彼の今後の音楽性の広がりにも注目だ。

逆に甘い声質だったのが幸いして苦り声で咆哮するデス系やグロウルを吐き捨てるブラックメタル・スタイルのパワー・ヴォーカルを聴かせる、個人的に最悪だと思っている歌唱スタイルでない歌声を披露してくれ本当に良かった…マトモに歌えぬギタリストがソロで歌おうとしてヘッポコな歌声を披露したり、ヘロヘロなハイトーンや逆にダミ声で唸るだけで歌メロもへったくれも無い最悪なパターンとか折角の素晴らしい楽曲やテクニカルな演奏の何もかも台無しにしてしまった事例が幾つもあったから…(´A`)

しかし、暗闇から浮かび上がるマッチョな腕に鎖を絡み付けたアルバム・カヴァーのデザインといい、無駄に手の込んだロゴデザインといい、美意識過剰なイタリア人ミュージシャンのアルバムとは思えぬダサさ加減は確実に80年代米国B級HMに対するオマージュでしょうし、そんな所からも彼が如何にRIOTをはじめ80年代アメリカンHMバンド達を愛しているのかが伺えると言うものだろう。

イヤー、今や懐かしささえ感じる80年アメリカンB級スピード・メタルを、まさかこの2025年(正確には2018年作だけど)にドストレートにオマージュしたスタイルで真向から熱く挑むミュージシャンが出現するとは本当に予想外でしたし、そんなとっくにやり尽くされ飽きられ廃れた古臭いB級スピード・メタルにモダン・タッチとユーロ・テイスト、そして溢れ出る情熱を加えて再び魅力的でメロディアスな切れ味鋭いサウンドへ生まれ変わらせた Valentino Francavillaの更なる活躍から目が離せませんネ (゚∀゚)

んもー、ギターもメチャ巧くて歌も上手いのに更にイケメンマッチョとか、神はどれだけ Valentino Francavillaを愛しているのか…ズルイよ!(w

尚、本作は来日記念盤としてそれぞれDVDとBDにLIVEの様子を収めた映像作品が追加された特別な3枚組バージョンがあり、音だけでなく彼のプレイする雄姿やイケメンっぷりをその目で楽しめる Ward Records肝入りな一作となっているので懐具合に余裕のある方は是非3枚組の方を御購入いただきたい。

で、サポートアクトとしてRIOT祭で初来日を果たしたステージ『Live In Japan 2024 at RIOT Festival』の模様ですが、大ファンであるRIOTとの共演を果たした Valentino Francavillaの並々ならぬ気合の入りようが伝わってくる、ユーロ圏以外で初めてのステージが嬉しくて仕方が無いといった溌剌とした様子と、気心の知れたメンバー達との来日でない、自身が率いるHMバンド DESTINIAの活動で知られるギタリスト 若井望ら日本人サポートによる即席バンド故のぎこちなさや普段フロントマンでないからか聴衆とのやり取りでたどたどしさが垣間見えるものの、流石にWHITE SKULLやTOMORROW'S OUTLOOKでのステージで場数を踏んで来た Valentino Francavillaはそんなアゲンストもものともせず、灼熱のシュレッド・リフに、強力なハイトーン・ヴォーカル、日本人好みな叙情感ある美旋律の数々と、新人と思えぬパワフルな演奏力と共にメロディアスでキャッチーなメタリック・サウンドを見せつけ、RIOTファンにも十分過ぎる程に訴求するスピード・チューンで矢継ぎ早に攻め立てる充実ぶりは、日本HR/HMシーンで活躍するミュージシャン達との初共演と思えぬコンビネーションでカヴァー曲も交えつつグイグイと聴衆を魅了し、サポートアクトなのを忘れさせる熱くラウドなステージを繰り広げており、とてもオマケ扱いして良い代物ではないこんな素晴らしいLIVE盤を追加収録して国内盤リリースしてくれたWard Recordsと Valentino Francavillaには改めて感謝であります♪

フロントマンとしての立ち回りやコール&レスポンス等にまだまだ改善の余地が見られるし今回ベーシストだけPV等にも何度も登場している友人を引き連れて来た模様だが、今度こそはちゃんと自身のバンドで完全なパフォーマンスと魅惑のフルステージを披露して欲しいものだ。

とまれCACOPHONY、RACER X、CHASTAINといったスピーディで流暢なギター・ワークが特徴の米国80年代HMバンドのファンな方や勿論RIOTファンな方も、80年代ギターヒーローを思わす派手でトリッキーな速弾きギターがフィーチャーされたメロディアスなユーロ風味あるスピードHMがお好きな方にも是非お薦めしたい、哀愁漂うメロディが日本人の心の琴線を震わしまくるイタリアン・マッチョ野郎 Valentino Francavillaのソロ・プロジェクト作をお見逃しなく!

Track List Disc 1:
01. Thunderstrike
02. Heavy Chains
03. Light Blue
04. The Nightmare
05. No More Tears
06. No Identity
07. Shred Till

Composed、Played、Sung and Recorded Entirely by Valentino Francavilla

Track List Disc 2: Live In Japan 2024 at RIOT Festival
01. Midnight Wolf
02. Fireland
03. Burn
04. Heavy Chains
05. Lady For Rock
06. Keep The Faith Alive
07. Healing My Wounds
08. Welcome To Hell

by malilion | 2025-04-16 09:39 | 音楽 | Trackback
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