WHITE TYGER 「Back Of The Class」'24 2012年頃に英国West Midlandsで結成され、クラブ・シーンでローカル・カヴァー・バンドとしての長きに渡る活動を経て遂に2022年にデヴュー・アルバム『This Is The Life』をCD-R&デジパック仕様で自主盤リリースしたツインギター4人組英国産バンドWHITE TYGERが2年振りの去年末にCD-Rプレス盤でリリースしていた2ndアルバムをちょい遅れてGETしたのでご紹介。 好評を博したデヴュー作は米国インディ・レーベル Eonian RecordsよりCDプレス盤で2024年10月18日にリイシューされたのも記憶に新しい彼等ですが、続く本作はまずファンに向けてのキックスターター支援を呼びかけてレコーディング費用を賄うという如何にも今時のバンドらしい資金調達方法で制作されている。 キックスターター盤の方は限定バンドTシャツ付きで収録曲が5曲でいち早く彼等を支援したファンの手元に届く仕様になっており、セカンドCD-Rプレス盤が今回紹介する7曲収録されたR盤となっている模様だ。 さて注目の新作サウンドの方はと言うと、皆さんが期待する通りなデヴュー作と同一路線の延長線上なサウンドで、SKID ROWの初期作のテンションと勢いを彷彿とさせるスリリングでキャッチーなヴォーカルとMOTLEY CRUEを思わすハードエッヂでフラッシーなL.A. Metal風の切れ味鋭いギター・サウンドを主軸に据えた80年代米国メジャー&アリーナロック・リスペクトな英国産メロハー&ヘア・メタル・サウンドとなっているので変に音楽性が成長して小難しい事に挑んだり妙にテクニカルな方向へズレたりしていないので安心して欲しい。 北欧グラム勢のHARDCORE SUPERSTARをはじめCRAZY LIXX、DYNAZTYっぽいスリージィなソリッド・サウンドや時折モダンなサウンド・アプローチもチラつくが、パワフルなコーラスとド派手なギターがワイルドに掻き鳴らされキャッチーに攻め立てまくる勢い重視のグルーヴィなGUNS N' ROSES直系の疾走ロックン・ロールが、30分ちょいの収録時間なEPに近いコンパクトなアルバムの最初っから最後まで息をつく間も無くド派手にガンガン炸裂し続ける如何にも新人バンドらしい小細工無しのフレッシュな快作だ。 彼等の音楽ベースは70~90年代初期のオールドスクール・ロックに現代的なヒネリとモダンな感覚を付け加え、ストレートなトラディショナル・ロック、スリージィ・ヘア・メタル、ティピカルなHM、00年代モダン・ロック等からの影響もミックスし、BON JOVIやWINGER、さらにDEF LEPPARD風サウンドやアレンジ等の断片を巧くまぶしたサウンドを、プレッシャーから解き放たれて己の信じる道を切り開け! とか、反抗心を失うな、諦めず夢を追い求めろ、等々と熱く訴えかけるティーンエイジャー向けな青臭い歌詞と共に小難しい事など一切考えず気持ち良くワイルドに鳴らしまくるのが実に爽快であります♪ (*´∀`*) 無論、ちゃんと変化している部分もあって、前作で聴けなかったブルーズ・テイストあるアーシーなギターの音色や、ちょっとRAINBOWっぽいミステリアスなギター・フレーズなんかも飛び出してきて単なる80年代焼き直しハリウッド・ロックン・ロールでない要素も垣間見せ、元W.A.S.P.のギタリスト Chris HolmesやLOVE/HATE、Vince Neil等のサポート・アクトを務めるなど新人らしくステージで腕を磨きつつ貪欲に帯同したバンドやミュージシャン達から新な音楽要素を血肉として取り込み急速にワイルドでクレイジーなサウンドを成長させているのが分かり、この後数枚アルバムをリリースする内に大化けするのでは!? と、想像させてくれる『何か』を秘めた期待の新人なのは間違いない。 まぁ、新人バンドなのに既に80年代に創作されたバブリーでゴージャスなUSロック・サウンドをなぞっているだけで新しいサウンドや斬新なアイディアは見当たら無い、と言うシビアな意見も当然だと思いますし同意しますが、オリジナリティも当然必要なものの何より重要なのは〝何時″〝誰が"〝どこで″その音楽を披露するか、がショ-ビジネスでは馬鹿に出来ぬ運要素も合わせて大きなポイントではないかと思っとりますので、彼等のフォロワー・サウンドが80年代バンドをリアルタイムで体験していない若いリスナーの心を捉えられるのなら独自性なんて後から着いてくるんじゃないでしょうか? なーんてこんな鷹揚で緩い考え方は、激しい忠誠心と同時にパクリや真似に猛烈な拒否反応をしがちな若いリスナーには難しいかもしれませんけど…(汗 もしかしたら再びEonian Recordsがプレス盤をリイシューするかもしれませんが、必ずは無いのでフィジカル盤をお求めの方はお早目に本R盤を補完しておきましょう。 とまれ現時点ではまだまだB級バンドなのに違いは無いが、引き続き地道なLIVEサーキットで聴衆を味方につけ一皮剥ければアレよアレよという間にヒットチャートを駆け上げれるポテンシャルを秘めた非常に有望な新人バンドには違いないので、次作での更なる成長と更なる独自の音楽性の開拓を期待したいですね。 Track listing: 01. Almost Home 02. Drown 03. Vanilla Circus 04. Instafine 05. Dog House Blues 06. Starlight 07. Fire WHITE TYGER Line-Up: Nip“Tyger”Turner : Lead Vocals、Guitars Chris Hingley : Lead Guitars、Backing Vocals Ste Timmins : Bass、Backing Vocals Jack Ryland Smith : Drums Recorded、Mixed & Mastered by Nip Turner
by malilion
| 2025-03-15 02:25
| 音楽
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