BAD ATTITUDE 「Right From The Start」'24 米国California州LAのHollywoodにてシンガーでギタリストの Brian Curtisにより1988年に結成され1993年まで活動した4人組メロディアスHRバンドBAD ATTITUDEは、その他の多くの同期インディ・バンド達とレコード契約を目指して伝説のSunset Strip周辺クラブで活躍しその名を馳せたが、迫り来るシアトル・サウンドの犠牲となって姿を消した数多の80年代メインストリーム路線を受け継ぐオブスキュア・ヘア・メタル・バンドの一つで、そんな彼等が1988年から1991年にかけて録音したデモテープやレア音源、未発音源等をコンパイルした全18曲収録のアンソロジー的アルバムが、米国Tennessee州Nashvilleを拠点とするグラム、AOR、HM、そして人知れず姿を消したマイナー・メロディアス・バンド発掘再販で知られるマニア御用達インディーズ・レーベル FnA Recordsよりオフィシャル初CD化されたのを少々遅れてGETしたのでご紹介。 1991年のカセット・アルバムが2008年にSuncity RecordsよりCD化されたPennsylvania州のBAD ATTITUDEとは別バンドで、その他にも各国に同名インディ・バンドが多数存在しますが、本バンドはジャケのイメージ通りな如何にも80年代USメインストリーム路線を受け継いだFIREHOUSEやDOKKEN等を彷彿させるメロディアスな歌メロとキャッチーでフックあるブライトな音楽性、所々でSKID ROW風のヘヴィで派手なギターやポップで甘口なL.A.メタルを思わすタテ乗りサウンド、分厚く爽快なハーモニー・コーラス等もフィーチャーするだけでなくお約束の甘いバラードも忘れない、TOP40を彩るバンドやアーティスト達に通じる幅広くポピュラリティ高い楽曲を多数収録した、けれど独創性は高くなく全体的に軽めで小粒ながらコンパクトに纏められた様々なメジャー・バンド達の特徴を思わす最大公約数的サウンドの完成度は高く、インディ・バンドの未発音源と侮れぬアメリカン・メロディアスHRサウンドを聴かせる知られざる幻の80年代末期USバンドであります。 多くのバンド達と同じく初期はメンバーが不安定ながらロサンゼルスの音楽シーンで数年間活動する間にWARRANT、POISON、HURRICANEといったメジャー・バンド達のオープニング・アクトを務め多くのファンを獲得するものの、リズム隊の2人 Frank Reiche (Bass)と Ian Flanders (Drums)が抜け活動が危ぶまれたが Brian Curtis (Vocals、Guitars)と Lonny Mead (Lead Guitar)は数週間のオーディションの後に新たなリズム隊を招き活動を続行したが、90年代初頭のシーンの移り変わりの速さに翻弄されメジャー・シーンへ羽ばたく前に時代の闇に飲み込まれた、優秀なプロデューサーとメジャー契約さえ掌中にすればブレイクの可能性もワンチャン秘めていたかもしれない彼等の遺した音楽は、マスター・テープの保存状態が良かったのか妙な音ヨレや酷いノイズ等が見当たらない上質な未発音源で、元々の録音状態が良かったのもあってだろう最新録音機材を用いて音圧も上げたリマスター効果も相まって終始耳に馴染み聴き易い上々な仕上がり具合(若干のノイズとヴォリュームの上下バラつき、所々でドラムがパタついているが)となっている。 80年代メインストリームの音像に忠実に倣いつつ、よりポピュラリティ高いキャッチーでポップな甘口のヴォーカルをフィーチャーした殆んどハードポップとも言える軽めでストレートなヒット・ポテンシャル高いロック・サウンドは実に健全で楽し気な雰囲気を全曲から漂わせており、けれど彼等と同様に90年代に入って姿を消した同期インディ・バンド達と共通する個性が薄く独創性の低いサウンドではもしグランジー・ブームが来なくてもメジャー契約は難しかったかもしれないがインディ活動は十分に可能だっただろう事は容易く予想でき、せめて90年代に入る前に正式に1枚でもいいので自主制作でアルバムをリリース出来ていれば状況が変わっていたかも、とも思えなんとも言えぬ物悲しさが胸に去来しますね… まぁ、厳しい見方をすると80年代末期のフォロワーのフォロワーみたいな煮詰まったサウンド、どこかで聴いた事のあるような二番煎じ、三番煎じ的劣化コピー・サウンドとバッサリ切って捨てる事も可能ではありますが、無理なく幅広い音楽性を内包した彼等のストレートでコンパクトな楽曲の魅力は現在でも全く色褪せていないと個人的には思えます。 とまれ80年代末期から90年代初頭の80年代の残り香を纏ったポップでキャッチーなUSメロディアス・ロックがお好きな方ならば気に入る事間違いなしな、少々没個性で素直過ぎるきらいはあるものの終始心地よく気軽に楽しめる彼等が遺したフック満載なUSハードポップ・サウンドを是非一度チェックしてみて下さい。 Track List: 01. Hanging On 02. Rock In Motio 03. All I Need Tonight 04. Bad Attitude 05. What About You Girl 06. Love 'em And Leave 'em 07. Action 08. Don't Turn Your Back On Love 09. Right From The Start 10. I'm The Only One For You 11. Never Gonna Let You Go 12. Take It Or Leave It 13. Love Is A Lie 14. Give It Everything You Got 15. Fool For You 16. Second Best 17. Just A Little Bit 18. Better This Way 19. In A Flash You Were Gone BAD ATTITUDE Line-Up: Brian Curtis : Lead Vocals、Guitars Lonny Mead : Lead Guitar、Backing Vocals Frank Reiche : Bass、Backing Vocals Ian Flanders : Drums、Backing Vocals Alyx Galan : Bass Brian Lockerman : Drums
by malilion
| 2024-11-19 17:24
| 音楽
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