OZ HAWE PETERSSON'S RENDEZVOUS 「Same」'24 北欧スウェーデン産メロハー・バンド OSUKARUの中心人物であるギタリスト Oz Hawe Petersson が、2009年にEPを一枚残したEYEで活動を共にしたキーボーディスト Mathias Rosenと再び組んで立ち上げたメロハー&AORプロジェクトによるデヴュー・アルバムを少々遅れてGETしたので今頃にご紹介。 基本は2人をコアメンバーとし、他に複数のシンガーを筆頭に数多くのゲスト・ミュージシャン達を招いて楽曲は録音されており、バッキング・シンガーも含めて男女様々な歌声が入れ代わりに楽曲を彩る為か、試聴後の印象が驚く程に多彩で華やかな極上の80年代リスペクト・メロディアス・ロック&AORサウンドが目一杯詰め込まれた超強力作になっております。 注目のゲスト・シンガーだが、OSUKARUでも活動を共にする盟友 Fredrik Werner (一曲でリード・ギターもプレイ)、カナダのベテラン・メロディアスHRバンドBOULEVARDのシンガーで先頃1stソロ・アルバムをリリースしここでも紹介した David Forbes、元ICONIC EYEのヴォーカリストで現在はUK産メロハー・バンドFORGET-ME-NOTで活動中の英国人フィメール・シンガー Jane Gould嬢、既にソロ・アルバムを2枚リリースし熱心なメロハー系ファンにもその名を知られるスウェーデン人ギタリスト、シンガー、ソングライター Chris Rosanderなどメロハー系ファンなら一度は目にした事があるだろうヴォーカリスト達が参加しているだけでなく、ポーランド出身のギタリストで北欧AOR職人 Tommy Denanderとのプロジェクト SAYITのリイシューが最近成されたのでその名を知る人も多いかもしれない Sayit Dolenがリード・ギターで参加している他にも、スウェーデンの中堅メロハー・バンド CAPTAIN BLACK BEARDのベーシスト Robert MajdやSwedish Idolに出演していたフィメール・シンガー Zuzanna Korba嬢がバッキング・ヴォーカルで大活躍し Oz Hawe Peterssonの新プロジェクトに華を添えている。 リズム隊は基本、スウェーデン産メタル・コア・バンド HEARTS ALIVEの元シンガーでパワメタ・バンドALICATEやストーナー系メタル・バンド CARNIVAL SUNに現在も在籍し活動中のスウェーデン人メタル・ドラマー Jesper Perssonと、スウェーデン産ファンク&ソウル・ポップバンドPERMANENTY NAMELESSの元ベーシストで北欧メロハー・バンドART NATIONの2ndアルバム『Transition』'19 制作時に参加し、程なくして脱退してしまった女性ベーシスト RebecKa Tholerusが演奏しているので、2人のファンな方も要チェック作と言えるだろう。 因みに Jesper Perssonの2019年発表ソロ・アルバムにも RebecKa Tholerus嬢が招かれベースをプレイしているのでどちらかが先に本プロジェクトに誘われ、その流れでリズム隊を組むなら慣れ親しんだ友人を、と参加する流れになったのかも? 多分、80年代末期からアンダーグラウンドで活動を開始しキャリアも長く顔も広いだろう Jesper Perssonが先にプロジェクトのヘルプに呼ばれたんじゃないかなぁ? またプロジェクトらしくリード・ギタリストには、スウェーデン産プログHMバンド VINDICTIVを率いるネオクラ・ギタリスト Stefan Lindholmや、元MISTER KITEで近年 Linus Abrahamson (ANDROMEDA、THE CODEX、CAPOUT RUN)とのプロジェクト『The Galahad Suite』を2007年に完成させている、主にプログHM系シーンで活躍してきたキャリア40年以上を誇るスウェーデン人ベテラン・ソロ・ギタリストの Anton Johansson、そして北欧パワメタ・バンドMEZMORIAの元ギタリストで、TOTOを彷彿とさせるAOR系北欧メロハー・バンドWORK OF ARTやイタリアン・メロハー・バンドLIONVILLEで活躍しクリアーな歌声を聴かせる Lars Safsundが変名で Lee Hunterとして参加する事で有名なスウェーデン産メロパワ・バンドENBOUNDのギタリストでもあり最近デヴューしたての北欧パワメタ・バンドFINAL STRAIKEでも弾いている Martin Flobergなど、主に同郷スウェーデンのギタリスト達が招かれてそれぞれ自分らしさを感じさせるプレイを垣間見せているので各プレイヤーやバンドのファンな方も見逃せぬ一作となっている。 その界隈で名の知れたプレイヤー達が招かれ新たに立ち上げられた企画作に華を添えるのはこの手のメロハー・プロジェクト・アルバムにつきものの商業的アピール・ポイントではありますが、そう言ったプレイヤーのネームバリューに頼らずとも本作のサウンド、フィーリング、エモーション等、全て80年代後半~90年代前半にリリースされてきたアルバムを再現したかの様な、ピュアなオールドスクール・メロディアスロック&AOR作の素晴らしい出来栄えな前には些末なデータでしかありません。 いやー、本作の影の功労者は間違いなく Jane Gould嬢とZuzanna Korba嬢の可憐な美声で、フィメール・ヴォイスによる艶やかさや華やかさ、そしてバッキング・コーラスで厚みと彩りを加えてくれており、彼女達の参加が無かったらここまで素晴らしい仕上がりにならなかっただろうと容易く想像できる程でありますから (*´ω`*) 北欧作らしい哀愁漂うウェット感ある美旋律、どこまでもメロディアスで爽快感あふれるキャッチーさ、エネルギッシュにドライヴするビートに煌びやかで耳を惹くキーボードが奏でる小気味よいメロディ、力強く伸びやかな抜群の歌唱を披露するシンガー達のエモーショナルでクリアーな歌声、コンパクトでキャッチーに纏め上げられたコンポーズの行き届いた楽曲、更にクリアーで温かみあるプロダクションも本作の評価をワンランク底上げするのに一役買っていて、それらの要素の結晶が余りにも眩く輝くメロディアス作であった為に1stプレスが瞬く前に完売してしまい、ドイツのPride & Joy Musicレーベルが慌てて2ndプレスを追加したというのも頷ける北欧メロハー・ファンなら迷わず購入すべき注目のプロジェクト作でしょう。 唯一ケチをつけるとしたら幾つかの楽曲が余韻を残さずアッサリとフェードアウトして次の曲へ移ってしまう点と、アルバムが余りに無駄無くスタイリッシュに構成され纏められている為にアッという間に終ってしまい少々物足りなさが残る事くらいで、そのメロディアスでキャッチーなサウンドに些かの問題も有りはしない、近年稀に見る傑作アルバムではないだろうか? あ、首謀者2人のプレイが余り前面に出ておらず目立っていないが、楽曲構成の重要な役割やモダンな隠し味を付け加えるアレンジや音色を担っており、恐らく Oz Hawe Peterssonを筆頭にプロデューサー的立場から創作に関わっている為なのとプレイヤー的な派手さは名の知れたゲスト奏者達に譲っているスタンスなのかもしれません。 出来る事ならメンツを固めで本格的なバンドとして始動して欲しい所ですが、各々本体バンドに籍を置いているだろうし、ある意味で北欧スウェーデン・ミュージシャン大集合作である本作の派手さや華やかさは望めぬだろうからプロジェクト作のままの方が良いかもしれませんね。 こんなに素晴らしい作品なのに契約の関係なのか何故か国内盤はリリースされる予定が無いという事なので、フィジカル盤をお求めの方は輸入盤店等を小まめにチェックして速やかに入手しておきましょう。 Tracklis: 01. Tuning In 02. Sacred Land 03. As We Cry 04. These Tears 05. Midnight Lady (Dangerous Game) 06. Fool's Gold 07. This Time Around 08. The Essence of Love 09. All Roads Lead Back To You 10. Never Be OZ HAWE PETERSSON'S RENDEZVOUS Musicians: Oz Hawe Petersson (Guitars、Bass on Tracks 04) Mathias Rosen (Keyboards) with: Jesper Persson (Drums) RebecKa Tholerus (Bass) Fredrik Werner (Lead Vocal on Tracks 03、05、07、10、Lead Guitar on Track 09) David Forbes (Lead Vocal on Tracks 04、09) Jane Gould (Lead Vocal on Tracks 06、08) Chris Rosander (Lead Vocal on Tracks 02、05、Lead Guitar on Tracks 03、06) Stefan Lindholm (Lead Guitar on Tracks 01、02) Anton Johansson (Lead Guitar on Track 05) Martin Floberg (Lead Guitar on Track 10) Sayit Dolen (Lead Guitar on Track 04) Manuel Heller (Lead Guitar on Tracks 07、08) Robert Majd (Bass on Tracks 01、02、05) Alice Bates (Bass on Track 07) Zuzanna Korba (Backing Vocals) Malin Tack (Backing Vocals on Track 07) Produced by Oz Hawe Petersson Executive Producer Mathias Rosen
by malilion
| 2024-04-22 15:45
| 音楽
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