人気ブログランキング | 話題のタグを見る

LIONCAGEの遺伝子を継承するドイツ産メロディアスHRバンド LATER SONSがデヴュー!!

LIONCAGEの遺伝子を継承するドイツ産メロディアスHRバンド LATER SONSがデヴュー!!_c0072376_09361237.jpg
LATER SONS 「Rise Up」'23

AOR&産業ロック系バンドであるLIONCAGEの元メンバーが新たに立ち上げたドイツ産メロディアスHRバンドLATER SONSのデヴュー作がリリースされたのを、少々遅れてGETしたのでご紹介。

Thorsten Bertermann (Vocal)、Torsten Lanndsberger (Drums)、Lars Konig (Guitar)の三人をコアメンバーに2013年にLIONCAGEは結成され、アルバム毎に豪華なゲストプレイヤー達を招いてJOURNEY、FOREIGNER、TOTO等に影響を受けた80年代風の良質なメロディアス・ロックを聴かせていたのですが、3rdアルバム・リリース時にSHE BITESにも在籍する Arvid Lucas (Bass)と、Bulent Sezen (Drums)のリズム隊2人を迎え遂にパーマネントなメンバー5人組バンドへメンツを固めてさらなる活動範囲を広げようとしていた矢先、惜しくも解散(音楽的意見の相違かメンバーの健康状態に問題?)してしまったが、シンガーの Thorsten BertermannとLIONCAGEの3rdアルバムから加わったリズム隊の2人に加え、新ギタリストにAVELONにも在籍する Markus Knubbeを迎え入れ新編成4人組バンドとして生まれ変わったLATER SONSで活動を続行し、遂に本デヴュー作をリリースするに至った。

メンバー構成的や似通ったメロディアスHRサウンドを身上とする事や所属レーベルもLIONCAGE時と同じPride & Joy Musicな事もあってLIONCAGEの4thアルバムとしてリリースしてもおかしくないように思えるのですが、Thorsten Bertermann的にコアメンバーだった2人が在籍していない以上は別バンドとして心機一転し新たに活動して行こうと考えた結果なのかもしれません。

80年代風AOR&産業ロック作をリリースしていたLIONCAGE、という字面だけ見ると『カルト作やドマイナー作だってリリースされて来た日本市場で何故にリリースが見送りに?』と思われる方も多いと思われますが、確かにメジャー・レーベル作ではないのに高品質サウンドで日本人受けしそうな80年代風のキャッチーなアルバムだったものの、結果的に一度も日本盤リリースされる事なかった事実からも伺えるように同時期にリリースされていた北欧メロハー系バンドやその他の数多の欧米メロディアス・バンド作と比べサウンドの完成度的に悪くも無く良くも無い中庸と言いましょうか、カルトやマイナー好きを刺激する程にマニアックでもなく、一級品を求める向きの多いAORファン的にはBクラス止まり、という良く言えばベーシックで手堅い創りの悪く言えば中途半端な仕上がり具合だったのが災いしたのか、そのLIONCAGEの元メンバーが結成した新バンドという“売り文句”が、殆どLIONCAGEに知名度が無いここ日本では効果が望めないのにちょっとモンニョリしてしまいます…

ただ、LATER SONSがLIONCAGEと大きく違うのはメロディを創作する上で多大な割合を占めるギタリストが新たなメンバーとなり、更に以前の楽曲創作の中心人物が居ない事によって音楽的な変化も容易となった事で、実際LIONCAGEで聴けたサウンドを継承しつつも、エッヂあるヘヴィ・ギターを押し出したモダン・サウンドへ視線が向けられているのが明確にそのHRサウンドに現れており、本来AORよりHR向きであったザラついた苦りある声質のエモーショナルでソウルフルなヴォーカルは伸びやかに熱唱を聴かせ、フックあるキャッチーなメロディと耳を惹く巧みなリードギターが印象的な旋律を常に奏で続け、目立たないが気の利いたシンセ・アレンジやキャリアを感じさせるツノを心得たコンパクトな楽曲展開、そしてLIONCAGE時代よりも強調されているダイナミックでソリッドなリズム・ワーク等、より現代的なサウンドプロダクションが施されたパワフルなHRサウンドはLIONCAGEサウンドより歯切れ良く、新たに若いリスナーを獲得するのに有効に働くだろう。

LIONCAGE時代のアルバムは、エレガントでポップなサウンドやファンキーなグルーヴを楽しむ事も出来たし、魅力的なメロディに彩られたAOR作であったのは確かなれど、楽曲の仕上がり具合に少しムラがあり、JOURNEY、FOREIGNER、TOTO等の影響が露骨に現れていたのがB級マイナーなイメージを助長させていた気がするが、大幅にメンツが変ったのも手助けになったのかそういった負の面が薄れ、新しいバンドへ生まれ変わったのが良く分かるフレッシュなメロディアスハード・サウンドを聴くに、今後の活躍に期待が持てるのは間違いない。

クレジット的に当初シンガー Thorsten Bertermann主導のソロ・プロジェクトとして創作が進んだが、Pride & Joy Musicの助言か何かを受け入れて結果的に新生HRバンド作として本作が完成したように思え、今後メンバーからの創作面でのインプットが増えればさらなる音楽性の向上が予想出来るのが楽しみであります。

超個性的なサウンドでも技巧を駆使したプレイで魅せるバンドでもないけれど、確かな実力を感じさせる地味ながら実直で耳を惹く印象的な美旋律の詰め込まれた入魂のユーロ・メロディアスハード作、LIONCAGEファンは勿論、良質なメロディアス・ロック好きな方にお薦めしたい新人バンドのデヴュー作だ。

尚、友情出演でLIONCAGEの元ドラマー Torsten Lanndsbergerが客演とプロデュースで大活躍しているので、LIONCAGEファンは見逃せないですね。

Tracks Listing:
01. We Better Run
02. Never Surrender
03. Lady Rock
04. Follow Your Dream
05. Last Freedom
06. Rise Up
07. Family Affair
08. Heaven
09. Hometown Girl
10. Eye Of The Storm
11. Good Times, Bad Times

LATER SONS Line-up:
Thorsten "Berry" Bertermann   (Lead Vocals、Backing Vocals)
Markus Knubbe          (Guitars)
Arvid Lucas             (Bass)
Bulent Sezen           (Drums)

With:
Torsten "Toddy" Lanndsberger  (Additional Drums、Keyboards、Guitars)
Sven Ludke           (Additional Guitars on tracks 3、4、10)
Eric Maldonado          (Additional Guitars on track 10)
Joe Castellini           (Additional Guitars on track 5)
Marc Baumgart          (Additional Guitars on tracks 3、5、6)
Lars Slowak           (Bass on Track 5)
Andreas Laude-Schwedewsky  (Bass on Track 4)
Anja Bublitz           (Backing Vocals on Tracks 10、11)
Billy King             (Backing Vocals on Tracks 10)
Marcin Palider          (Bass on Track 10)
Martin "Wunz" Hohmecier    (Bass on Track 6)

Produced & Mixed by Torsten "Toddy" Lanndsberger




by malilion | 2023-09-01 09:43 | 音楽 | Trackback
<< YES+ASIA×UKポッフ... 00年代初期に活躍したUSプ... >>