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長らく未CD化だった幻の米国AOR&ポップ・バンドLEVELの唯一作が約41年越しに初CD化&リマスターで初リイシュー!

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LEVEL 「Same +1」'23

Thomas J. Maroldaは、グラミー賞にノミネートされたソングライター、ミュージシャン、レコードプロデューサー、エンジニア、音楽出版社で、アーティスト、プロデューサー、作曲家として30年以上に及ぶ米国音楽業界キャリアと、Cher、BEE GEES、THE KILERS、IMAGINE DRAGONS、Rod Stewart、BON JOVI等のアーティストやNHLチーム『Vegas Golden Knights』のゴールド、プラチナアルバムを含めてこれまで50枚以上のアルバムを手掛けてきた著名人で、本作のプロデュースとエンジニアリングを担当し、さらに1曲の共同作曲も行っている。

パワーポップ・ファンの間では THE TOMS(1979年結成)、最近ではHORIZONTAL LADIES CLUB(1995年結成)という2つバンドの創設者として良く知られ、他にもBLUE TOOTHPICKにも関係し、オルタナティヴでインディーズな音楽を現在も創作しリリースし続けているが、そんな彼が目を付けプロデュースを手掛けた新人バンドLEVELのアルバムは Thomas J. Maroldaファンのみならず、80年代USポップ&AORファンにも確実に訴求するだろう。

そんなLEVELの幻の1stアルバムがオリジナル・アルバム未収録の未発表曲を一曲ボーナストラックとして追加収録し、元KING KOBRAのギターリストとして知られる JK Northrupの手によって2023年度リマスターが施され、お馴染みMelodicRock Classics Recordsから約41年ぶり(!!)に初CD化&初リイシューされたので即GET!

1982年にリリースされた本作は、失われた80年代クラシック作の一つでありリリース当時LPでしかリリースされずその後もCD化されて来なかった事から、現在でも隠れた逸品として高値でオリジナル盤が取引されているAOR&80年代ポップス・フリークや Thomas J. Maroldaを追いかけているファンにとっては有名なレア盤でありました。

やっとリイシューされ長らく幻だった音源が入手出来ると歓喜している方々も多いと思われるが、残念な事にリマスターが施されているハズなのだが特にハイの部分でジリジリ(ヴォーカルとドラムの金物で顕著)と音が割れ、所々でチリチリ、プツプツとノイズも聴こえる事から察するに、恐らくマスターテープが紛失した為に板起こし音源に少々手抜きなリマスターを施した模様のようで、Thomas J. Maroldaの折角のプロデュース作で幻のバンドの唯一作が初CD化されたのにションボリな出来のリイシューとなってしまっている…orz

リマスターの仕上がりに問題はあるものの82年にリリースされた本作の内容の方は、Frank Jeromeのカラッとしたブライトで伸びやかなヴォーカルを主軸に朗らかで小気味よいメロディと歯切れ良いドライなギターが如何にも80年代初期米国ポップ&AORバンド産のキャッチーなラジオフレンドリー・サウンドで、程々に爽快なヴォーカル・ハーモニーをフィーチャーした楽曲は80年代のUSAロック&ポップス好きな方ならば文句なく気に入るだろう、コンパクトでスタイリッシュにまとめられた粒ぞろいのフックあるリズミックな楽曲ばかり収録されている Thomas J. Maroldaが手掛けたのも頷ける良作だ。

所々でちょっとアメリカン・プログレハードっぽいデジタリーなシンセや甘いストリングスなどがフィーチャーされるが、あくまで楽曲に彩りを添える程度の使われ方でプログレだとかポンプだとか言う感触は楽曲から一切感じられない、まだ後に確立される産業ロック・サウンド程に“お約束”にガチガチに縛られていない、良い意味で70年代のアーティスティックな感覚が残り香として仄かに漂う、ちょっとニューウェイヴなタッチも聴けるギター・オリエンテッドな80年代初期AOR&ポップス・サウンドと言えるだろう。

今回追加されたボーナストラックも同時代曲と同じテイスト、同じサウンドなので、LPの収録時間の都合でカットされたか、シングルのB面曲用にと制作されていたが陽の目を見なかった楽曲のようで、ちょっとホンキートンクっぽい軽快なピアノと咽び泣くチョーキングとワイルドなギター、そしてスピーディなリズムワークが聴き所なキャッチーな佳曲だ。

どうして当時本作がブレイクしなかったのか理由が分からない、お約束のレコード会社内部のゴタゴタに巻き込まれたのか、メンバー間のイザコザか、LPに刻まれたキャッチーなサウンドと無関係な何かが原因なのは間違いないでしょう。

この後すぐに米国メインストリームを、派手でゴージャスなスタジオで造り込まれたオーバー・プロデュース寸前の煌びやかで如何わしく破天荒な頽廃的サウンドが席捲する訳だが、その時流に乗るにはLEVELのサウンドは良い意味でナチュラルで健全としたフィールに満ちた生っぽいサウンドと前時代的な音楽性の感触が残っている、軽快で心地よく、キャッチーでメロディアスなものの妙な癖や強烈な個性といったものが感じられない、所謂優等生的にバランスの取れたスマートなポップ作だったのが、続く2ndアルバムをリリース出来ず短命に終った理由の一つだったのかもしれません。

とまれ Thomas J. Maroldaを追いかけているファンな方や、80年代初期の米国AOR&ポップスがお好きな方にお薦めしたい、そんな幻のバンドの唯一作であります。

Track Listing:
01. Living In My World
02. Tell Your Love To Last
03. Let Me Love You
04. Until Tomorrow
05. On My Own
06. You've Got Running On Your Mind
07. Permanent Scar
08. Be My Girl
09. Could You Believe In Love
Bonus Track:
10. You Know Where You're Headed (Previously Unreleased Track)

LEVEL Line-up:
Frank Jerome   (Lead Vocals、Guitar、Percussion)
Geri Gates     (Lead Guitars、Backing Vocals)
Bob Chevalier   (Keyboards、Backing Vocals)
Brian McIntyre   (Bass、Backing Vocals)
Mark Massiello   (Drums)

Engineered & Produced by Thomas J. Marolda





by malilion | 2023-06-16 17:17 | 音楽 | Trackback
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