THE HOT SUMMERS 「Same」'22 元KING KOBRA、元BULLETBOYS、元LIES,DECEIT & TREACHERYのギタリスト Mick Swedaと元WICKED JESTER、元BEST OF SEVEN、JOURNEYのトリビュート・バンドWHEEL IN THE SKYのヴォーカリスト Shane Tassartによるメロディアスなアメリカン・ロック新プロジェクトのデヴュー作が自主制作盤でリリースされたのを少々遅れてGETしたのでご紹介。 正式メンバーは上記の2人のみで、プロデュース、ミックス、マスタリングを Mick Sweda本人が担当し、ドラムにはBULLETBOYSのドラマーだった Jimmy D'Anda (元々、本プロジェクトのパーマネント・メンバーだったらしい)とL.A.のセッションドラマー Brandon Dickert、そしてベースは一曲だけあのフレットレスベースの名手 Tony Franklin (THE FIRM、BLUE MURDER、Lana Lane、Roy Harper、etc..)が迎えられている。 ベテラン・ドラマー Carmine Appice率いるKING KOBRAのキャッチーでクリスプなアメリカンHMサウンドの中で特にメロディアスでポップな要素をバンドに持ち込んでいたのが Mick Swedaと以前から良く知られており、その彼が新たに立ち上げた南カリフォルニアのクラブを中心に活動する新プロジェクトに、これまたJOURNEYのトリビュート・バンドのシンガーを迎えたとなれば出てくるサウンドは大体察しがつくと言うものだろう。 そして大方の予想通りに Mick Swedaファンが望む通りの、Shane Tassartのストレートでちょっとドライな感触の声質な、けれど良く伸びる華やかな歌声( Steve Perryと言うよりも Kevin Chalfant寄りな歌声)をメインに据えた、Mick Swedaの弾くクリスプでストレートなギターが終始心地よく鳴り響く、妙な小細工など無い80年代メインストリーム風なUSメロディアス・ロック作となっており、渇いたギターの音色と仄かにウェットな情感を漂わす Shane Tassartのメロディアスでキャッチーな歌メロがほんのりノスタルジックでセンチメンタルな、シンプルながらバンド名通り爽快で妙に安心出来る昔ながらのUSロックを聴かせてくれるのが実に嬉しい。 アコギメインで作曲されたからなのか、リズム隊がバンドに不在な為なのか、少々こじんまりとした音の造りになっていて、かって Mick Swedaが在籍したバンドのようなアリーナ・クラスのサウンドスケールでないのが些か残念ではありますが、まだプロジェクト作と言う事もありますし名刺代わりと受け止めておきましょう。 VAN HALENを彷彿とさせる怒涛な勢いの BULLETBOYSっぽさを期待していた向きには少々残念かもしれないが、所々にモダンなタッチやダークでグランジーっぽいダルなサウンドもチラリと垣間見せつつ、基本アコースティカルでシンプルな後期Mr.BIGに近いサウンドでストレートに80年代風USロックを演っており、メロハーと言うにはメタリック成分やスピード要素が欠けているが、メロディアスで華やかなUSロックがお好きな方ならチェックしても決して損はしない、そんな期待の新プロジェクト作であります。 Mick Swedaは制限を設けず多方面で活躍しているのですが、L.A.で Marq Torien (BULLETBOYSのシンガー、現在唯一のオリジナル・メンバー)とBULLETBOYS脱退後も親しくジャムっていたのがLIES,DECEIT & TREACHERYのシンガー Andrew Freeman (LAST IN LINE、ex:THE OFFSPRING、ex:LYNCH MOB、ex:HURRICANE、ex:GREAT WHITE、ex:RAIDING THE ROCK VALUT)の気に障ったのか近々のショーが決定していたにも関わらず突如脱退(2019年8月28日)しバンドが休止状態になった為に本プロジェクトが本格始動したのは、LIES,DECEIT & TREACHERYファンにとってはガッカリだったでしょうがメロディアスUSロック・ファンにとっては嬉しいハプニングと言えましょう。 本作はインディーズ・レーベルからのペーパー・デジスリーヴ仕様で完全自主制作盤CDとなっており、現在のDL中心なアメリカ市場を見るまでもなく何時まで現物が入手出来るか怪しい状況ですから、もし彼等のサウンドをチェックして気に入ったのなら早急にご購入されるが吉ですぞ。 因みに、本プロジェクトのシンガー Shane Tassartは、メロディアスなパワー・ポップ・バンドBEST OF SEVENや古くはWICKED JESTERでの活躍を知られる人物で、HEART THROB MOBの1st時のベーシストとの活動歴もあるHollywoodシーンでは中々に人脈的に重要なミュージシャンで、JOURNEYのトリビュート・バンドWHEEL IN THE SKYのドラマーも元GREAT WHITE、元DOKKEN等の Gary Hollandだったり、元キーボーディストも90年代にゼロコーから Jeff Scott Sotoをシンガーに据えたアルバムを数作リリースしている事で知られるカリフォルニアのメロハー・バンドTAKARA (半ばプロジェクト・バンドでデヴュー当時から無数のミュージシャンが関わってきた、現在休止中)にも関わった Eric Ragnoで、近年はCCM系のLIBERTY N' JUSTICEやLONDON (ここも出入り激し過ぎる…)の鍵盤奏者でもあったりして、80年代L.A.メタル好きはそそられるミュージシャンやバンド名が垣間見える Shane Tassartの活動周辺なのでした。 Tracklist: 01. Everything 02. The Last One 03. You Make Me (BSC) 04. Alieann 05. Rearview 06. April to December 07. A Touch of Hate 08. Safer 09. If Only 10. A Single Heart 11. The Last One (Radio Edit) 12. You Make Me (BSC) (Radio Edit) THE HOT SUMMERS Line-up: Mick Sweda (Guitars、Bass、Keyboards、Vocals、Percussion) Shane Tassart (Lead Vocals、Guitars、Keyboards、Percussion) with: Tony Franklin Bass on Track 08 Brandon Dickert Drums on Tracks 01、04、07、10 Jimmy D'Anda Drums on Tracks 02、03、05、06、08、09
by malilion
| 2023-02-16 18:42
| 音楽
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