ABOUT US 「Same」'22 話題のキーボード入りツインギター編成な6人組インド産メロハー・バンドの記念すべきデヴュー作がリリースされたのをちょい遅れてGETしたのでご紹介。 以前ここでインド産プログレ・バンドCOMA ROSSIを紹介しましたし、プログHMにデスメタルやミクスチャー系をはじめ古典的王道HMまで実はかなり前からインド・シーンには多種多様なジャンルを演るバンドが雑多に存在していると噂されておりましたが、如何せん言語の大きな壁と独特なインド文化なせいもあって彼等の活動がここ日本には伝わり難くく、なかなかその全容は杳として知れませんでした。 インドのナガランド州ウォカ地区から彗星の如く登場した注目のインド産メロハー・バンドと言う事で、所謂『インドっぽい音使いやメロディが聴けるのか?』と想像しがちですが、本作のサウンドを聴く限り欧米のメロハー・バンドのサウンドと大きな差異は感じられず、今や本家ハリウッドに迫る技術向上と売り上げを見せるインド映画界ボリウッドの盛り上がりを見るまでもなく、Frontiers Musicと契約を結んだ事からも分るように寧ろワールドワイドでの活動を目指してアジア圏バンドらしい音使いやメロディを意図的に持ち込まぬ様にしている事が想像出来る。 2019年結成とまだまだ若いバンドではありますが各メンバー共に既に異なるバンドやプロジェクト等でキャリアを15年ほど重ねているとの事で、そのコンパクトでキャッチーな楽曲、演奏陣の確かなテクニカル・プレイが堪能出来るメロディアスなサウンド、と演奏技術や作曲能力共に、ポッと出の新人ではない事は容易く察する事が出来て、各メンバーが培ってきた、ブルース、AOR、ハード・ロック等の様々な要素が感じ取る事が出来る、大雑把に言って80年代風のユーロ圏とアメリカン・ロックの折衷メロディアス・サウンドではあるのですが、デヴュー作にして将来への期待大なニューカマーであります。 本作を一聴した印象は隻腕のフロントマン Sochan Kikonの少し中音域で濁りも感じられるハイトーン・ヴォーカルがオランダのメロハー・バンドTERRA NOVAのシンガー Fred Hendrixを彷彿とさせるのと、メインコンポーザーであるギタリスト Renlamo Lothaのテクニカルで流麗なプレイからそのバックボーンにプログHMがあると察せられる為か、TERRA NOVA + 初期DREAM THEATER ÷ AORなユーロ圏80年代風メロディアス・サウンドに聴こえ、所々でテスやエクストリームHMの影響やアコーステイスカルで朴訥なタッチ、そして英米ポップスの影響も感じられる、なかなかな日本人受けしそうなコンパクトでキャッチーなメロディアス・サウンドは国内盤がリリースされたのも頷ける良作だ♪ (゚∀゚) 手っ取り早く話題性で目立つ為にインド音楽要素を持ち込まない姿勢に好感が持てますが、その分強烈な個性は薄れてしまうのは避けられないし、自身の身に流れるインド由来の他の欧米バンドからは生み出されぬ独特な音使いやメロディなんかも使えていないデメリットもあるっちゃあるので、今後その辺りの要素も聴かせてくれると嬉しいんですけどね。 Sochan Kikonのヴォーカル・パフォーマンスはハイトーンになり過ぎな嫌いもあって、ちょっと線がか細くなり過ぎてフラットすれすれでフラつく箇所もあってまだまだ危なっかしい所も散見するのですが、これだけ音域が広くパワフルな歌声を器用に轟かせるフロントマンを擁するお陰で創造性に妙な足枷がつけられる事なく、自由自在にメロディを織り成し、感情の赴くままにプレイを解き放てるバックの演奏陣は実に楽しんでいるんだろうなぁ、というのがヒシヒシ伝わってくる奔放で爽快なメロディアス・サウンドは一聴の価値は間違いなくありますのでメロディアス・ロック愛好家の方には是非チェックして欲しいですね。 デヴュー作にして平均点は軽くクリアしているので、後はまだまだ借り物的なサウンドからの脱却と、より楽曲の完成度を高め、ABOUT USならではの独創性あるサウンドの確立、そして Sochan Kikonのヴォーカル・パフォーマンスのさらなる安定感向上さえ成れば、まだまだ欧米シーンでは無名な存在である彼等のその名がメジャー・シーンに轟くようになるのも夢ではないかもしれません(*´ω`*) Track List 01. Right Now 02. Gimme Gimme 03. Lead My Heart 04. Our Fairyland 05. Loaded Love 06. Rock On Top 07. Rise 08. Golden Troops 09. Open Your Heart 10. Love And Affection 11. Our Fairyland About Us Line-up: Sochan Kikon (Lead Vocals) Renlamo Lotha (Guitars) Pona Kikon (Guitars) Soren Kikon (Bass) Renbomo Yanthan (Keyboards) Yanni Ennie (Drums) P.S. 所でなんか track10だけ急にヴォリュームが下がってません?? 前の曲がバラードだから最初違和感少なかったけど…ヴォーカルとバックの演奏の音量の差の為なんだろうか?
by malilion
| 2022-12-03 17:25
| 音楽
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