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英国産ハードポップ・バンドYA YAの幻の2ndアルバムがデジタルリマスターで限定オフィシャル・リイシュー!!

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YA YA 「II - Special Limited 2CD Deluxe Edition -」'22

80年代初期にシンガーの Lea Hartによって結成されたブリティッシュ・メロディアス・ハードポップバンドが88年にリリースした幻の2ndアルバムが、待望の22年度DIGITAL REMASTERで500枚限定盤オフィシャル・リイシューされたのを即GET!

Disc1にオリジナル通りの10曲収録、Disc2に未発表DEMO、新録、シングルB面曲、別ヴァージョン等の9曲を収録した限定2枚組デラックス・エディションとなっているので、珍しいオリジナルの2ndCDをお持ちの方でも本作を購入しても損は無い仕様となっております♪(*´ω`*)

そもそもYA YA(スコットランド語でYes・Yesという意味?)という愉快な名前の本バンドは、当初ソロ活動をしていたシンガー Lea Hartのバックバンド(78年のJUDAS PRIEST英国ツアーもサポート)を母体にTHE LEA HART BANDとして結成されており、既にこの時点でギタリストに Ray Callcut、元PANACHEのベーシスト Terry Stevensとドラマー Graham GarrettというYA YAのデヴュー・アルバム制作時と同じメンバーが在籍していました。

さらなるバンド・コンビネーションの向上を図る為にインドとタイでのツアーを敢行した後、バンド名をTHE LEA HART BANDからYA YAへ変更する。

THE LEA HART BANDとしての知名度もあってか直ぐに米国のレコード会社 Scotti Brothersと契約を交わし、Joan Jett BANDのベーシスト Jeff Petersとキーボード奏者 Nick Colerがゲスト参加したデヴュー・アルバム『Scarred』が84年にリリースされる。

デヴューから時を置かず Lea Hartがプロデュースした7インチ・シングル『Don't Talk』がリリースされ、映画『Revenge Of The Nerds』のサウンドトラックにデヴュー作から2曲収録されるなど、デヴューしたばかりのバンドとしてはなかなかの成功を収めたと言えるだろう。

ブリティッシュ・ハードポップの名盤としてメロディアス・ロック愛好家の間で知られる彼等のデヴュー作ですが、今の耳で聴くとそのサウンドはメロディアス・ハードポップと言うよりは、溌剌とした縦ノリRock'n'Rollと当時英国で大流行していたシンセと打ち込みを多用したニュー・ウェイヴ・サウンドをMIXし、さらにブリティッシュ・ポップフレーバーをまぶしたような独特な英国風味あるポップサウンドに思え、そんなデヴュー作の仕上がり具合がメジャー・レーベルの興味を惹いたのか目出度くWarner Brosと契約するなど順風満帆に思えたバンドでしたが、レコード会社上層部の求める当時チャートを賑わしていたヒット曲の方向性と Lea Hartが目指す方向が上手くマッチしなかった為か、首謀者であった Lea Hartが早々にバンドを脱退してしまう…

因みに85年当時にメインストリームを賑わしていた曲は、USA For Africa『We Are the World』、George Michael『Careless Whisper』、FOREIGNER『I Want to Know What Love Is』、a-ha『Take On Me』、Huey Lewis & the News『The Power of Love』、Stevie Wonder『Part-Time Lover』、KOOL & THE GANG『Cherish』、Philip Bailey & Phil Collins『Easy Lover』、STARSHIP『We Built This City』等々となっており、正にバブリーで華やかなメロディアス・サウンドの黄金期が訪れようとしていたMTV全盛期でもありました(ホント、グランジーもクソラップも無い良い時代だったなぁ~

そういう時代にリリースされたデヴュー作は、やはり米国ヒットチャートを賑わすブライト・サウンドと毛色がかなり異なっており、メロディアスでキャッチーではあるものの突き抜けるような爽快感やHR的なパワーは乏しく、アメリカ人好みなドライでポップでもなく、当時猛威を奮った産業ロックやウェスト・コースト風味も薄い、決定的に英国風味な叙情感あるメロディアス・サウンドであったのは間違いなく、バンドサウンドのキーマンであった Lea Hartがレコード会社からのヒット曲を求めるプレッシャーの矢面に立たされた挙句の脱退劇だったように思えます。

残されたメンバーは新たなフロントマンに元SAMSONのヴォーカリスト Sam Blue(Sam Blewitt)を迎え、デヴュー作の音楽性を産業ロック寄りに変化させ、さらにアメリカナイズしたキャッチーでポップでありつつ、当時のヘア・メタルの勃興を横目にハード・エッヂも有るシングル・ヒット狙いアリアリなコンパクトでコンポーズが行き届いた、レコード会社が求める通りなシングルカット出来る楽曲満載の本作『Ⅱ』を88年にリリースする。

少々甲高い声で鼻にかかったような独特の癖がある歌声であった Lea Hartに代わって招かれた Sam Blueは、ミドルレンジ主体な歌唱で、その伸びやかで太い声質、そしてほんのりハスキーな渇いた感触も与える癖の無いストレートな、如何にもアメリカン・ヒットチャートを歌うのにうってつけな大衆受けする歌声のヴォーカリストでありました。

前作に引き続きゲスト・キーボーディストに Nick Colerを迎え、お洒落なシンセやキーボード・アレンジがタップリ効いた、ドライなギター・サウンド(プレイは抑えめ…)と分厚くキャッチーなコーラスが大きくフィーチャーされた本作のサウンドは、まさに今で言う英米折衷のメロハー・サウンドで、けれど今のメロハー・バンドのアルバムでは感じられぬニュー・ウェイヴ風味がそこはかと感じられる所など実に新鮮であり、懐かしくもある、80年代中期王道の米国メジャー・サウンドへ対する英国からの回答とも言え、STRANGEWAYS、SHY、AIRRACE、VIRGINIA WOLF、OUTSIDE EDGE、RIO、そしてMONRO等が好きな方ならば絶賛間違いなしな極上の80年代ブリティッシュ・メロディアス・ハードポップなのですが、残念ながら大手WEA/Warner Brosからのリリースだというのにセールス的に本作の売り上げは惨敗(ジャケのデザインの趣味が悪く、サウンドが全く想像出来ぬヘンテコなのも影響したんでしょうなぁ…)を喫し、WEA盤とATCO盤が正規盤で存在するらしいのですが、どちらもカットアウト盤で恰も大量廃棄のように数多くのデッドストックが中古市場へ放出された悲しい顛末の一作でもあります…

売れ残りCDって、倉庫代や場所が勿体ないので焼却処分されちゃうんですよね…きっとこれまでも人知れず灰になった隠れた名盤が同じ目に遭ったんだろうなぁ…(ツд`)

メジャー故に見切りを付けるのも早かった為か、瞬く間に彼等の2ndアルバムは市場から姿を消してしまい、しばしの後にその内容の素晴らしさやフロントマンの Sam Blue(Sam Blewitt)がインディ・メロハー・バンドGTSで歌ったり、TENのギタリスト Vinny Burnsのソロアルバムでその歌声を披露したりした事もあって彼が元在籍していた本バンド作への注目が増した結果、本作のオリジナル盤(CD)は非常に希少な存在で入手困難な幻のレア盤として高額で取引される事になってしまっていた訳ですが、こうして今回限定とは言えオフィシャル・リイシューされる運びとなりメロディアス愛好家な諸兄は欣喜雀躍な事でしょう(゚∀゚)

こんなにキャッチーで爽快なフック満載のハードポップ作がどうして当時売れなかったのか、シングル・ヒット狙い通りのコンパクトな佳曲ばかりでサウンドの仕上がり具合もメジャーらしい上品で高品質なモノなのに…どうにもバンドではなくレコード会社の内部かプロモーション(ジャケットのデザインも)に問題があったとしか思えないのですが、今となっては何もかも時の彼方ですよね…orz

どうせなら合わせてデヴュー作の方もリマスターでリイシューして欲しい所ですが、金に汚い事で有名な Scotti Brothers絡みの契約が未だに関係しているでしょうから、なかなか難しいのかもしれません…(´д⊂)

バンドは本作リリース後、程なくして解散してしまいますが、メンバーは連絡を絶やさず取っており、今回解散後に録音した貴重な音源等も提供してのリイシュー盤となっている。

Disc2のボーナストラックは、デモは如何にもアルバムから外されるだろうなという楽曲で、新録曲は2ndの流れを汲みつつよりハードなタッチのサウンドとなっており、もしメジャーからドロップせず3rdアルバムが制作されていたならば、きっとヘア・メタル要素を加えたスピーディーでキャッチーなフックあるAOR風味や産業ロック風味を増したハードポップ・サウンドを届けてくれたんではないかと夢を見させてくれる楽曲となっております。

因みに Lea Hartはバンド脱退後、元TANKのギタリスト Cliff Evansと1988年に短命に終わったDESTROYERを結成し、元MOTORHEADのギタリスト Fast Eddie Clarkと一緒にFASTWAYへ加入、そして元IRON MAIDENのシンガー Paul Di'Annoや他ミュージシャンのプロデューサー、さらに Paul Di'Annoのマネージャーとして成功を収めている、らしい…

YA YA解散後、ギタリストの Ray Callcutはセッション・プレイヤーとして名を成しており、FOREIGNERとBAD COMPANYのベーシスト Rick Willsと、BAD COMPANYのギタリスト Dave Colwellと共に、悪名高いその場限りのLIVEバンド LEND US A QUIDを結成するなど悠々自適な音楽活動を続けている。

現在は Sam Blewittとして知られる Sam Blueは、ULTRAVOXへ一時的に加入したり、TENのギタリストVinny Burnの1999年のソロ・アルバム『The Journey』にゲスト・ボーカリストとして参加したりサントラへの参加と、多岐に渡る活発なセッション活動を続けている模様だ。

個人的には1stのサウンドの方がオリジナリティを感じるし、歯切れのよいキャッチーさが耳に心地よいが、類型的なサウンドへ近づいたとは言え完成度(バンドメンバーに創作の自由がどれ程許されていたか疑問だが…)の点で言えば間違いなく2ndの方が勝っていると言えるだろう。

何れにせよ余りにも短命に終ったバンドであったが、彼等が残した音源は今の時代でも十分通用するキャッチーさとポピュラリティーを有しており、せめてあと数枚アルバムを残してくれていれば、と今さらながらに思わずにはおれません。

80年代風ニュー・ウェイヴと80年代UKポップをMIXしアメリカナイズしたメロディアス・ハードポップがお好みな方や、80年代風味のあるキャッチーなユーロ・メロディアス・ハードポップがお好みな方なら間違いなく気に入るだろう一枚でありますので、もしご興味あるようでしたら一度ご自身の耳でチェックしてみて下さい。

Track List:
CD1: The Album
01. Caught In A Lie
02. When The World Cried
03. Love In Vain
04. Fear Of Flying
05. The Toughest Race
06. Julia
07. The First Time
08. You're All I Need
09. All Through The Night
10. Set Me Free

CD2: The Bonus Tracks
01. Fascination (Unreleased Demo)
02. I'll Cry A Tear (Unreleased Demo)
03. Nobody's Perfect (New Recording 1990)
04. Cry From The Heart (New Recording 1987)
05. On My Way (New Recording 1990)
06. All Through The Night (Demo)(B-Side)
07. Castles In The Sand (B-Side)
08. River's Edge (B-Side)
09. Caught In A Lie (Extended Version)


YA YA Line-up:
Sam Blue     (Lead Vocals)
Ray Callcut    (Guitars & Backing Vocals)
Graham Garrett  (Drums & Backing Vocals)
Terry Stevens   (Bass)

with:
Nick Coler    (Keyboards & Backing Vocals)
Adrian Lee   (Additional Keyboards)
Louis Jardim  (Percussion on "The Toughest Race")


by malilion | 2022-11-05 11:58 | 音楽 | Trackback
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