VAMP 「The Rich Don't Rock」'89 ドイツ中西部にある都市ボンを拠点に活動していた4人組メロディアスHRバンドが、AC/DC、CHEEP TRICK、IRON MAIDEN、FOREIGNER、Bob Marley、Buddy Guy等々の仕事で知られる英国人大物プロデューサー Tony Plattのプロデュースの下、大手Atlantic Recordsより89年にリリースした唯一作がフランスのマニアックなリイシューで有名なヘア・メタル・マニア御用達レーベルBad Reputation Recordsにより22年度Digitally Remastered盤としてオフィシャル・リイシューされたのを即GET! 本作は2013年にDivebomb Recordsより一度デモなどのボーナス・トラックを大量に追加した2枚組Deluxe Edition盤として再発されましたが短期間でレーベル完売し入手困難になっていたマニアックなアイテムだったので、前回のリイシュー盤を買い逃したメロハー・ファンにとって嬉しいリイシューであります。 尚、今回の22年度リイシュー盤はオリジナル通りの12曲収録となっておりボーナストラックの類いは追加されておりませんが、前回リイシュー時のメンバー・フォトを代用した不愛想なジャケに変って、しっかりとオリジナル・ジャケット・デザインでのリイシューとなっており、オリジナルのLP盤を所有していた古参メロハー・ファンにも嬉しいリイシュー盤となっております。 さて、本作の内容ですが、ドイツ出身バンドでありながら80年代中期頃にUSチャートを賑わしMTVでヘヴィ・ローテーションでガンガン流れていた、西海岸ヘア・メタル&メロディアスHRサウンドを忠実に再現しアメリカのどのバンドよりもアメリカ的なサウンドを思いっきり聴かせており、CINDERELLA、BRITNY FOX、MOTLEY CRUE、POISON等のパーティー・ロックサウンドをお手本にした、ポップでグリッター、フラッシーでテクニカルなギターに分厚くキャッチーなコーラス、そして深いリヴァーブのドラム・サウンドがモロに時代を感じさせるアメリカン・メロディアスHRサウンドを展開している。 彼等の事を知らずに本作のサウンドに耳を傾けたならば間違いなく80年代アメリカン・ロックバンドと思うだろう、そういったドイツらしさ皆無なメロディアスHRサウンドだ。 まぁ、80年代末期にユーロ圏インディ・シーンに良く居た華やかな80年代アメリカンHRサウンドへの憧憬を隠さぬフォロワー・バンドの1つと言えばそれまでだが、大手レコード会社からリリースされたのと、大物プロデューサーの手腕故かハイクオリティなサウンドの楽曲が目一杯詰め込まれた一枚なのは間違いなく、当時爛熟を極めんとしていたバブリーな80年代USロックを外部からの目線で捉えハイレベルに再現した時代の徒花的一枚とも言えましょう。 ご存じの通り華やかだったアメリカンのメジャー・シーンは90年代に突入すると突如としてバブリーでゴージャスな路線の正反対へ舵を切る訳で、本バンドも本作リリース後にレーベルからのサポートが無く呆気なく解散してしまったのも時代の必然だったのかもしれません。 頽廃的で如何わしいL.A.メタル風味やドライな叙情あるUSロック風味やストレートで大陸的なポップ風味、ワイルドなロックン・ロール風味や産業ロック風味などなど、本当に笑っちゃうくらい80年代当時にチャートを賑わしていた音楽要素がド満載で、本作を聴けば80年代のメジャー・シーンでどんなアメリカン・ロックが持て囃されていたのかがすぐ理解出来る一枚とも言える、当時のUSシーンを知る古参ロック・ファンな方なら良い酒の肴になる事間違いなしな一枚だ(w そういう訳なのでオリジナリティという点では褒められた代物では無いアルバムなのだが、下手に再現度が高く、しかもキャッチーでポップな上に、80年代USメロディアスHRの美味しい所を恥も外聞も無く取り込んだ楽曲を高いスキルで演奏しているものだから、フォロワーとかパロディとかをそういった点を気にしないのであれば非常に心地よいブライト・サウンドが矢継ぎ早に放たれてくるので、80年代USメロディアスHR好きな人程に楽しめてしまえるだろう、ってのがなんとも…(汗 とまれ80年代USメジャー・ロックがお好みな方なら一度彼等のサウンドを耳にしても決して損はしない、というかきっと思いの他に楽しめてしまえるだろう一作ではありますので、ご興味あるようでしたら是非一度本作をチェックしてみて下さい。 Track listing 01. Heartbreak, Heartache 02. Like I Want 03. The Rich Don't Rock 04. Love Games 05. Renegade 06. All Nite 07. Lonely Nights 08. Stand by Me 09. Bleeding 10. Talk Is Cheap 11. Shout 12. Why VAMP Line-up: Tom Bellini (Lead Vocals) Ricolf Cross (Guitars) Oliver Scholz (Bass Dicki Fliszar (Drums) with: Steve Glover (keyboards) Tony Platt Producer、Mixing Engineer
by malilion
| 2022-09-28 17:05
| 音楽
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