ECLIPSE 「Wired 」'21 楽曲提供だけでなく様々なプロジェクトやコラボ等々、各方面から引っ張りダコな北欧ワーカホリックマン Erik Martensson (Vocals、Guitars、Keyboards)率いる4人組北欧スウェーデン産メロハー・バンドの、前作『「Paradigm』'19 以来2年半ぶりとなる8作目を、購入を後回しにしまくってたらGETが今頃になってしまったけど兎も角ご紹介(汗 いやー、毎度毎度の安心安定なメロハー快作を届けてくれる彼等の事だし、とまだ見ぬ名作に巡り合うべく名も知れぬ世界各国の新人バンドや幻の名盤リイシューや名作リマスター盤などなどを優先して買い漁ってたらこんな事になってしまいました。スミマセン。 所でパンデミックの最中にリリースされた本作は、01年のデヴュー作『The Truth and a Little More』から数えて8作目のフルアルバムであり、アルバムリリース二十周年を記念するメモリアル作となっております。 Erik Martensson 、Magnus Henriksson、Anders Berlinの三人でZ Recordsからデヴューした時(Erik Martenssonがまだ幼い顔立ちなんですよネ)からもうそんなに時間が経過しているのかと驚かされますが、デヴュー作以来一貫してキャッチーで歯切れ良い北欧メロディアスHRサウンドを追求する方向性に些かの迷いも無く、記念作である本作でも彼等の持ち味である、エネルギッシュでキャッチー、アメリカン・テイストあるブライトなAOR風のポップなメロディ、HRらしいドライヴ感とスリリングな展開、北欧バンドらしいウェットな叙情と哀愁漂う美旋律、そしてコンパクトで整合感ある楽曲というECLIPSE流メロハー・レシピは堅持されており、幾分フォーマットが決まり過ぎてマンネリズムな感が無きにしも非ずな風ではありますが、相変わらずハイクオリティな一枚をコンスタントに届けてくれている♪ ('(゚∀゚∩ また、本作制作前にメンツ変動があり、ベーシストが Magnus Ulfstedtからドラムスの Philip Crusnerの兄弟である Victor Crusnerへとチェンジしており、オリジナル・メンバーの二人 Erik Martensson 、Magnus Henrikssonに加えCrusner兄弟のリズム隊という新編成になっているが作品にメンバーチェンジの影響は全く見えず、ECLIPSEファンが求める通りなサウンドを聴かせてくれているのでファンの方々は一安心だろう。 前作でヴォーカル・オリエンティッドでコンパクトなコンテンポラリー寄りのサウンドへ接近しだしたので続く本作ではどうなるのかとやや危惧していましたが、メモリアル作となる本作はこれまでアルバムで披露してきた音楽要素の集大成的作品となっており、初期からのドライなアメリカン風のハード・サウンドと北欧お約束のウェットな叙情漂う美旋律をMIXした折衷サウンドに一層の研きをかけ、さらにスタイリッシュで隅々までコンポーズが行き届いたキャッチーなメロディアス・ロックサウンド作となっていて、トリッキーでハードエッヂあるギター・サウンドと表現力豊かでエナジー滾る伸びやかなヴォーカル、そして分厚く爽快なコーラスが最初から最後まで詰め込まれた本作は、ハードポップとHMの境界戦上ギリギリの絶妙なバランスで構築されており、Erik Martenssonがこれまで手掛けてきた数多くの様々な仕事で得た英知が十二分に活かされたプロフェッショナルな仕上がりのアルバムなのは間違いない。 まぁ、前作でのコンテンポラリー寄りな気配のするサウンドが好きだった方には、古臭いHR風味が増してモダン化、ポピュラリティ化が後退した、と捉えられるかもしれませんが、彼等は自身がメロハー・バンドであるというスタンスを再確認する為にも本記念作でこういった方向性のサウンドを提示したのだと思っとりますので、そこは我慢してもらうしか… 只、諸手を上げて歓迎ばかりもしておれず、期待通りではあるものの予測の範囲内な作品である事も否めないので、個人的にロック作には絶対に必要と思っている新鮮な驚きや予想外の感動は乏しい一枚、と残念ながら言わざるを得ないのも確かであります。 なんだかんだ言いましたが、ちょっとケルティックなフレーバーも醸し出すメロディ等の新しい試みにもしっかり挑んでいたりしますので、本作をいつものマンネリ作と取るか円熟味を増した安心の作風と取るかで評価は変ってくるような気がしますね。 とまれ、メロディアスな北欧ロック好きな方になら間違いなしにお薦め出来る一枚と言えますので、彼等のファンでない方でも北欧メロハーに興味あるようでしたら一度ご自身の耳でチェックしてみて下さい。 Tracklists: 01. Roses On Your Grave 02. Dying Breed 03. Saturday Night (Hallelujah) 04. Run For Cover 05. Carved In Stone 06. Twilight 07. Poison Inside My Heart 08. Bite The Bullet 09. We Didn't Come To Lose 10. Things We Love 11. Dead Inside 12. Carved In Stone (Original Version) ECLIPSE Line-up: Erik Martensson (Lead Vocals、Guitars、Keyboards) Magnus Henriksson (Lead Guitars) Philip Crusner (Drums) Victor Crusner (Bass) P.S. 本作は外盤アナログLPもリリースされており、アナログ・オンリー収録な楽曲『Ain't No Fun』もあるので、ご興味あるようでしたらそちらもチェックしてみるのをお薦めします。
by malilion
| 2022-09-22 20:24
| 音楽
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