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時代に恵まれなかったUSメロディアスHRバンドBLUE TEARSのデヴュー作がリマスター&リイシュー!!

時代に恵まれなかったUSメロディアスHRバンドBLUE TEARSのデヴュー作がリマスター&リイシュー!!_c0072376_20050969.jpgBLUE TEARS 「Same」'90

シンガーの Gregg Fulkersonを中心に1983年米国テネシー州ヘンダーソンで結成され、1990年6月にMCAレーベルからメジャー・デヴューしたUSメロディアスHRバンドのデヴュー作が再発で有名なフランスのレーベルBad Reputationから21年度リマスター&リイシューされたのをちょい遅れてGETしたのでご紹介。

長らく廃盤で入手困難だったメロディアスHR作の名盤がオリジナル通りの10曲収録で待望の22年度オフィシャル再発であります♪(*´∀`*)

今月末にレア盤ばかり集めた千円廉価盤シリーズでも国内リイシューされるのですが、残念ながら廉価盤は古いマスターのままなので、どうせなら音質が向上した本Remastered Edition盤を購入される方がよろしいでしょう。

素晴らしいデヴュー作を世に放ったにも関わらず、アルバムリリース後にレーベルと問題が発生したのと90年代を迎えた米国メジャー・シーンは暗黒のグランジー時代へと突入しつつあった為か、残念な事に彼等は本作のみを残してメジャー・レーベルをドロップしてしまい、次なる音源をリリースする事なく93年頃に解散してしまう…(涙

近年になってデヴュー作以降に2ndアルバム用にレコーディングしていた未発表音源や1st制作時のアルバム未収録曲などが2枚のアルバム『Mad、Bad & Dangerous』『Dancin'On The Back Streets』に分けられてマイナーレーベルからリリースされているので、もし本作を聴いて彼等の魅力にノックアウトされたメロディアス愛好家な方はデヴュー作の楽曲にも決して引けを取らぬキャッチーな楽曲の数々が納められた未発音源集の方もチェックされると宜しいだろう。

因みにフロントマンの Gregg Fulkersonを中心に Bryan Wolski(Bass、Backing Vocals)と Robert Streets(Drums、Percussion)の新メンバーを迎えた新生3人体制で05年に復活して2ndアルバム『The Innocent Ones』'06 を16年振りにAOR Heavenからリリースしたが、その後に音沙汰が無いので恐らくバンドはもう…と、思ったら09年4月に中心人物で唯一のオリジナル・メンバーであった Gregg Fulkersonが44歳の若さで虹の橋の向こうへと旅立ってしまったにも関わらず残されたメンバー2人で今もバンドは存続中(!?)らしい…

どうせならこの期に復活作もリマスターでリイシューして欲しいですよね、相変わらずBON JOVI臭(笑)がしますけど悪くないメロディアス作だったんだから…

さて、本作についてですがやたらと初期BON JOVIと比較される事の多い彼等のデヴュー作は、むしろBON JOVIよりもさらにポップでブライトなサウンドでシンプルに纏め上げられおり、80年代のバブリーでゴージャスなヘア・メタル全盛期の洗練を受けたヒットチャートを睨んでしっかりとプロダクションが施された産業ロック・テイストもあるコンパクトな楽曲には、DEF LEPPARD張りな分厚く伸びやかなバッキング・ヴォーカルとひたすらキャッチーな歌メロ、そして80年代風の派手でフラッシーなギターワークやメロディアスで爽快なHRサウンドが『コレでもか!』とばかりに目一杯詰まっており、メロハー・ファンに今こそ聴いて欲しい忘れられた名盤だと断言出来ます。

Gregg Fulkersonの歌声や声質がちょっとしゃがれ気味なザラついた感触がある為にBON JOVIとやたら比較されたのでしょうが、彼等の音楽にはBON JOVIのような埃っぽいUSロック・テイストや枯れたアーシーな味わいやユルさは無く、ほんのりウェットな美旋律とキャッチーなシンガロングとビッグなコーラスでガッチリ造り込まれたフック満点なヒットチューンをグイグイと展開していく様は寧ろDEF LEPPARDやDANGER DANGERに近いスタイルだったように思うのですが、まぁ、確かにちょっと Gregg Fulkersonが Jon Bon Joviを意識した歌い方を端々でしてるっポイので大雑把に初期BON JOVI風と言い表した方がイメージが伝わり易いのは確かではありますね(汗

如何にも米国メジャーHRバンドのデヴュー作という疾走感のある華やかでキラキラした80年代HR風の楽曲が多い中、これまた80年代バブリーHMバンドのお約束であるバラードもしっかりフィーチャーされており、もう5年彼等が早くデヴューしていれば間違いなくヒットチャートの常連としてその名をメジャー・シーンの歴史に残しただろうに、そう思うと残念で仕方がありません…(´д⊂)

『Slippery When Wet』時代のBON JOVI、80年代のDEF LEPPARD、初期DANGER DANGER、初期SLAUGHTER、初期FIREHOUSE等のオーバー・プロデュース擦れ擦れのキャッチーなアルバムが好きな方や、ギターを動力源とする80年代中期~90年代初期のポップでハッピーな米国HRが好きな人に是非お薦めしたい素晴らしいアルバムだ!(゚∀゚)

Track List:
01. Rockin' With The Radio
02. Crush
03. Blue Tears
04. Take This Heart
05. Halfway To Heaven
06. Innocent Kiss
07. Racing With The Moon
08. Kiss Me Goodbye
09. True Romance
10. Thunder In The Night

BLUE TEARS Line-up:
Gregg Fulkerson   (Lead & Backing Vocals、Lead & Rhythm Guitar、12 string Acoustic Guitar、Keyboards)
Michael Spears   (Bass、Backing Vocals)
Bryan Hall      (Rhythm Guitar、Backing Vocals)
Charlie Lauderdale (Drums、Percussion)

P.S.
アルバムジャケのデザインはLPオリジナルでなくメンバーの顔写真が配置された新装版であります。
内容には一切関わり合いないので特に問題にはなりませんけど。
時代に恵まれなかったUSメロディアスHRバンドBLUE TEARSのデヴュー作がリマスター&リイシュー!!_c0072376_20053216.jpg
by malilion | 2022-04-06 20:08 | 音楽 | Trackback
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