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アメリカンCCM系大御所ロック・バンドPETRAの旧譜がデジタル・リマスターでリイシュー!!

アメリカンCCM系大御所ロック・バンドPETRAの旧譜がデジタル・リマスターでリイシュー!!_c0072376_17465944.jpgPETRA 「This Means War!」'87

1972年に結成され、浮き沈みはあるものの長らくCCM系アーテイストとして第一線で活躍し、2005年に惜しまれつつ33年のキャリアに幕を引いたハズなのに近年また再結成(リーダーの Bob Hartmanは、一度は引退したお爺チャン…)したり、元メンバー達が集って別名義バンドで活動したりと未だ関連音源がリリースされ続けているインディアナ州出身の大御所USAクリスチャン・ロックバンドのアルバム3枚(5th、7th、9th)が、今回21年度リマスター&リイシューされたので即GET!

ただ、折角の再販なのですがボーナストラックの類いは一切追加されておらず、オリジナル盤と同じ曲数でインナーも特に豪華な装丁(歌詞付き8Pブックレット仕様)という訳でもない、限定のトレーディング・カード付きな点だけが今までのリイシューと違うくらいという、オリジナル盤のアナログLPや以前のCD盤をお持ちの方には価格的にもちょっと残念なリイシューとなっている…(´д⊂)

まぁ、以前のCD盤は軽く25年程前の古いマスタリングの音源なので、新たなリマスターによるクリアーで音圧がアップしたサウンドで彼等の美しくキャッチーな音楽を楽しむ為や懐具合に余裕のある方は、未だに入手が容易でなくプレス数も多くないCCM系バンドのアルバムなので購入してもいい品だろう。

結成間もない最初期はフォーク・グループの様な朴訥なアコースティック・サウンドであったものの、当時からCCM系お約束である売りの美しいコーラスはフィーチャーされており、時代が移り変わるにつれシーンで流行っているサウンドを巧みにバンドサウンドへ取り入れ変化し続け、80年代はキャッチーでフックある産業ロックやAOR風のキーボードと爽快なコーラスが活かされたサウンドへ、John&DinoのElefante兄弟プロデュースが起爆剤となって再度チャートを賑わした90年代初期まではバブリーでゴージャスな分厚いコーラスがタップリとフィーチャーされたギター・メインなヘア・メタル風の派手で煌びやかなアリーナ・ロック、90年代中期からは一転ヌー・メタル風のダークでグランジーな若者向けサウンドへ、とCCM系アーティスト特有の一見無節操に思える音楽的変節を見せつけ一般のロックファンを戸惑わせた彼等だが、今回リイシューされたのはそんな彼等の活動が最も華やかでチャートアクション的にも商業的にも大成功した時代直前のJOURNEY、STYX、KANSAS、FOREIGNER、REO Speedwagon風サウンドを披露していた頃のアルバムだ。

5th『More Power To Ya』7th『Beat The System』のリードヴォーカルは初代フロントマンの Greg X. Volz(元はドラムとヴォーカル兼任)が務め、9th『This Means War!』は二代目フロントマンの John Schlitt(ex:HEAD EAST)が加入して二作目となっており、Greg X. Volzの伸びやかで艶やかな歌声や、ちょっとハスキーになった John Elefanteといった感じで絶品の歌唱力を誇る彼等の黄金期を支えた John Schlittの歌声を楽しむ事が出来る今回のリイシューとなっております。

CCM系アーティストは皆そうなのですが音楽形態的にメッセージ性が強い歌詞を歌う事(ココが著しく聴く層を限定している要因でもあるんですケドね…)が殆どで、その為もあってかCCM系バンドのヴォーカリストは大抵がかなりヴォーカルスキルが高く、下手するとリードヴォーカリスト級の歌唱力を持つメンバーが複数人在籍しているバンドなんて事もザラなので、美しいコーラスは彼等のようなCCM系バンドの専売特許であり、キャッチーでポップ、コンパクトな楽曲、華やかなキーボードに主張し過ぎないエッジあるギターといった要素が活かされたストレートなアメリカン・ポップロックがお好きな方は是非彼等の作品を一度チェックしてみて欲しいですね。

全アルバム通してその時々のメジャー・シーンを意識したサウンドのアルバムを残して来た彼等ではありますが、USバンドに典型的なドライ・サウンドに成り過ぎる事もなく、しっとり叙情感あるメロディもそこはかと感じさせ、初期のフォーク・テイストある楽曲もしっかり後期でも聴かせたりと、さすが伊達に長いキャリアを誇る大御所バンドではない幅広く深味ある音楽性と艶やかで繊細な美旋律の数々には未だに魅了されっぱなしであります。

恐らくこの調子で続々と旧譜がリイシューされる事でしょうから、90年代初期のDEF LEPPARDの『Hysteria』をモロに意識したビッグで分厚い華やかなコーラスがフィーチャーされた、正に彼等の黄金期でもありアメリカン・ロックが破竹の勢いで全世界を席捲していた当時のゴージャスでキャッチーなサウンド満載なアルバム『Unseen Power』'91 『Petra en Alabanza』'92『Wake-Up Call』'93がリイシューされるのが今から待ち遠しいくて仕方がありません(*´∀`*)


by malilion | 2021-08-16 17:47 | 音楽 | Trackback
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