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英国人ギタリスト Vince O'regan率いるメロディアスHRバンドESCAPEが8年ぶりに再始動し3edアルバムをリリース!

英国人ギタリスト Vince O\'regan率いるメロディアスHRバンドESCAPEが8年ぶりに再始動し3edアルバムをリリース!_c0072376_16003659.jpgESCAPE 「Fire In The Sky」'21

Bob Catley Bandの元ギタリスト Vince O'regan(PULSE、LEGION、ex:HOLY RAGE、プロジェクトやソロ多数...)が率いるキーボード入り5人組英国産メロディアスHRバンドESCAPEの3枚目のフルアルバムが前作から8年ぶり(!)にAOR HEAVENからリリースされたので即GET!

と、言っても残念ながら純粋な新作と言う訳ではなく、Bob Catleyの過去のソロ作に収録された楽曲や、ESCAPEの2nd『Borderline』収録曲や30年以上前に制作された楽曲など Vince O'Reganの手による楽曲を収録した一種のコンピレーション・アルバムと言えるだろう。

無論、メンバーが違うので当然ながらリズムトラックやヴォーカルは全て新規音源だし、歌メロやアレンジの変更もあり、そのまま使用されているオリジナル・パートについては全てリミックスとリマスターが施され、よりダイナミック且つ21年度に相応しいシャープでファットなサウンドへ磨き直されているのでコンピと聞いて眉をひそめた諸兄はご安心戴きたい。

これだけの長いインターバルが空いたので当然のようにバンドメンツは一新されており、オリジナルメンバーは Vince O'reganを残すのみで2ndから参加していたキーボーディスト Irvin Parrattのみが引き続き参加と、実質ESCAPEの再始動作と言うより新規バンドのデヴュー作と捉えた方が良いのかもしれない。

まぁ、Vince O'regan関連バンドのPULSE、LEGION、ESCAPEはメンバーが複数人重複して在籍しているので、クリエイトされるサウンドやバンドコンセプト等の差異は一応つけられているものの、正直フロントマンが違うかリズム隊が違うかくらいの差しか聴こえてくる音楽から感じられない、そう大きな隔たりのある音楽で無い所が…(汗

逆に言うと Vince O'reganの創作する音楽が気に入った方ならば、PULSE、LEGION、ESCAPEどれでも守備範囲に収まるお好みのバンドと言え、同じメロディアス・ロックでも、渋いブルーズ・フィールが味わい深いブリティッシュHRなPULSE、80年代風レイドバックしたブリティッシュ・ポップロック(デヴュー当時は時代を意識しダークでヘヴィ気味なサウンドだった)なESCAPE、アメリカ人シンガー Phil Vincent率いるLEGIONだけは80年代風アメリカンHMサウンド、という感じの区別を楽しむ事が出来るのではないでしょうか?

久しぶりにリリースされた本作のバンドメンツも、中心人物の Vince O'Regan以外の Pete Betts(Bass:20年のPULSEの3rdから加入)、Irvin Parrat(Keyboards & Backing Vocals:12年からLEGION、13年からESCAPE、20年からPULSEに加入、その他セッション参加多数)の二名は馴染みのメンツで、今回新たに迎えられた無名のフロントマン Graham Beales(クラブバンドBLACK TIGERやクラシック・ロック・アンセムをカヴァーするL.T.D. “Living The Dream”なるパブ・バンドを率いている)と同じく無名のドラマーの Bob Pears(BLACK TIGERとL.T.D.でも叩いている)の二名のみが新顔ミュージシャンとなっている。

また今回のESCAPE再始動メンツはMAGNUMのトリビュート・バンド『STORYTELLER’S NIGHT』でも活動を共にしているので、トリビュートバンドでの活動で意気投合して Vince O'reganがBLACK TIGERの2人を迎え入れて実質解散状態であったESCAPEを再始動させた、という流れなのが本当の所なのかもしれない。

さて本作の内容はと言うと、既に述べているように基本はブリティッシュ風味マシマシのキャッチーなメロハー・サウンドがタップリと詰め込まれた一作となっていて、PULSEとの差別化も意識してかかなり多目にシンセを中心とした華やかなキーボード・サウンドがフィーチャーされており、以前のような自己主張の強いギター・プレイを Vince O'reganが控え、要所でエモーショナルでテクニカルなプレイで切り込む以外は必要以上にソロをひけらかさぬ成熟したスタイルへ進化していて、AORが良く似合いそうなクリアーで伸びやかな Graham Bealesのキャッチーなヴォーカルを中心に据えたベテランの作品らしいバランス重視のUK産メロハー・アルバムに仕上がっている。

バランス重視でキャッチーなメロハー・アルバムと言っても英国産バンドのキャッチーなので、所謂アメリカンHRバンドのような爽快で突き抜けるアッケラカンとしたドライなポップさは弱めな、英国らしいウェットな哀愁漂うメロディが主軸の70年代から続くUKメロディアス・バンド伝統の煮え切らぬポップフィーリングが香り立つ王道UKメロディアスHRサウンドが目一杯詰まった一枚となっております(*´∀`*)

最後に、 Vince O'regan関係バンドのメンバーの関わりが文字だけだと理解しにくいので、ちょっと簡略的なデータを記しておきます。

◆PULSE◆
01年アルバム・デビューのPULSE:オリジナル・メンバー
Simon Abbotts  (All Vocals)
Vince O'Regan  (All Guitars)
Al Barrow     (Bass)
Lynch Radinsky  (Drums)
Alan Dawkins   (Keyboards)

04年『Worlds Apart』2ndのPULSE
Simon Abbotts  (Vocals)
Vince O'Regan  (Guitars、Keyboards、Vocals)
Andy Mills    (Bass:ex-ALIBI)
Scott Barrow   (Drums)

20年『Chasing Shadows』3rdのPULSE
Simon Abbotts  (Vocals)
Vince O'Regan  (Guitars)
Pete Betts    (Bass)
Andy Pearce   (Drums)
Irvin Parrat   (Keyboards)

◆LEGION◆
10年アルバム・デビューのLEGION:オリジナル・メンバー
Phil Vincent  (Vocals: ex-D'ERCOLE、ex-TRAGIK、ex-CRANSTON、ex-FOREST FIELD、ソロ作多数)
Vince O'Regan  (Guitars: PULSE、ex-Bob Catley Band、ex-HOLY RAGE、etc...)
Gavin Cooper  (Bass: ex-LIONSHEART、ex-DIANNO)
Steve Hopgood  (Drums:ex-JAGGED EDGE、ex-DIANNO)

8枚アルバムリリースして活動停止、そして19年再始動時のLEGIONメンバー
Phil Vincent   (All Vocals)
Vince O'Regan (All Guitars)
Gavin Cooper  (Bass)
Irvin Parrat   (Keyboards:06年のBob Catleyアルバムに参加やLOST WEEKENDのアルバム制作に参加)
Andy Pearce  (Drums)

◆ESCAPE◆
12年『Unbreakable』アルバム・デビューのESCAPE:オリジナル・メンバー
Stevie K.    (Vocals)
Vince O'Regan  (Guitars)
Andy Mills    (Bass:PULSE)
Andy Pierce   (Drums)

13年『Borderline』2ndのESCAPE
Stevie K.     (Vocals)
Vince O'Regan  (Guitars)
Andy Mills    (Bass)
Andy Pierce   (Drums)
Irvin Parrat   (Keyboards)

21年『Fire In The Sky』3rdのESCAPE
Graham Beales  (Vocals)
Vince O'Regan  (Guitars)
Pete Betts    (Bass)
Bob Pears    (Drums)
Irvin Parrat   (Keyboards)

Vince O'regaの関わるバンドはどれもインディ活動が中心でアルバムも自主制作盤が多目な為イマイチ知名度は高くないかもしれませんが、彼の創作してきた楽曲や関わって来たバンドのアルバムはマイナーB級レベルなれどどれも一定以上の水準を満たしているメロディアスHR愛好家な方なら安心印な作品ばかりですので、もしPULSE、LEGION、ESCAPEが気になる方はまだ比較的安易にアルバムは入手可能な模様ですのでお求めください。

AOR HEAVENからのリリースであるESCAPEが一番メロハー・ファンな方には訴求するバンドではあると思いますので、この機会に是非一度本バンドをチェックしてご自身の耳で確かめてみて下さい。

しかし…PULSEの3rdのジャケと殆ど同じデザインの本作のアルバムジャケ、どうにかならなかったのか…この辺りに Vince O'regaには拘りが無いガサツさが窺えてアルバムの内容は素晴らしいのに悲しいなぁ…('A`)



by malilion | 2021-04-28 16:00 | 音楽 | Trackback
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