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南米アルゼンチンからAOR&ポップ・バンドPERTICONEがデヴュー!!

南米アルゼンチンからAOR&ポップ・バンドPERTICONEがデヴュー!!_c0072376_17270811.jpgPERTICONE 「Underdog」'21

南米アルゼンチンの首都ブエノスアイレス出身のシンガー兼ギタリスト Martin Perticoneが自身のリーダーバンドPERTICONEを立ち上げメロハー&AOR系ファンにはお馴染みのAOR Heavenからデヴューアルバムをリリースしたのを即GET!

地元ブエノスアイレスでは著名なミュージシャンである彼は、これまでアルゼンチン国内での音楽キャリアは25年を誇り、その間に音楽業界の多くの重要人物と知り合い07年にはMr.Bigの Eric Martinの南米エリアのツアー・マネージャーになったり、08年には元Mr Bigのギタリスト Richie Kotzenのラテン・アメリカン・ツアーにゲスト参加したりしているが、欧米ミュージックシーンにおいては殆ど無名と言える存在だ。

Martin Perticoneはこれまでに様々なアーティストに雇われ、南米、北米、ヨーロッパ、香港等をツアーしてきたが、19年頃からソロ活動に力を入れることを決意し、長年の友人でありラテンアメリカ・シーンでは著名ミュージシャンの Edu Giardinaと手を組み、プロデュース作業だけでなく様々な演奏パートも任せ、本作を制作している。

『南米のパリ』という異名を持つ都市ブエノスアイレス出身だからか、様々なアーティストをバックアップして来た長い活動でワールドワイドな感覚が培われたからなのか、本作のサウンドは南米アーティストの作品と言われても分からない程に、絶妙にユーロ感覚も織り込まれたアメリカン・テイストあるハイブリッドAORサウンドを表現していて驚かされました。

さて、本作の主役である Martin Perticoneの歌声はと言うと、ちょっと Eric Martinッポイ雰囲気もある中音域メインのマイルドな歌声で、キャッチーなAORやポップスを歌うのにピッタリな甘い声質の伸びやかな歌唱を披露しており、如何にもAOR Heavenからのデヴュー・アーティストと言った所だろう。

本作の楽曲は、総じてメロディアスでキャッチーな聴き易いクラシック・ロック風なAOR作品と言え、長いキャリアを誇るアーティストだけあって様々な音楽的影響が窺えるが、特にクラシック・ロックにAORを加えた作風や、南米の伝統を反映したワールド・ミュージック要素も薄目だがしっかりとフィーチャーされ、他にもサザンロック、カントリーがミックスされているだけでなく、Martin Perticoneが明らかにMr.Bigから影響を受けている点や、CHICAGOを始めとする80年代風の産業ロック・スタイルなサウンドも聴き取れるのが面白い点だろうか?

ハードエッジなサウンドの感触は殆ど無く、どちらかと言うとポップス要素が多目ではあるものの、しっかり創り込まれた楽曲とサウンドはタイトな演奏も相まって音圧高い固めな感触ながらもアコースティカルなサウンドが終始心地よく響いており、インディ・バンドのデヴュー作と言うにはレベルの高すぎる魅力的な曲が隙無く詰まったアルバムで、上品でありながら幾分かレイドバックしたAOR風サウンドが爽やかに駆け抜けていく(*´ω`*)

ただ、本作の出来自体に大きな問題点は無いものの、惜しむらくは Martin Perticoneの歌声が穏やか過ぎて強烈な個性に欠ける点(サイドメンとしてはそれで充分なんですけどね…)くらいが大きく、そしてどうしょうもなく重大な欠点でしょうか?

まぁ、AOR系なんで何かシングルヒットでもすれば器用にどんな歌でも歌いこなせるでしょうから、割とスルスルとメジャー街道を駆け上れもしそうですけど…

また、裏方作業で培った人脈が活かされたのか本作には豪華なゲストが招かれており、Eric Martin (Mr.Big)がそのハスキー・ヴォイスを披露しているので『南米の無名ミュージシャンのソロ作かぁ』と本作のチェックを怠るのはメロディアス愛好家であるならば得策ではありませんぞ!

Track List:
1. No One Else (But You)
2. Out Of Control
3. All You Can Trust(fearturing:Eric Martin)
4. Man On The Moon
5. Giselle
6. Dusty Road
7. Back To my Heart
8. Underdog

Bonus Track:
9. All You Can Trust (New Version)


PERTICONE Line-up:

Martin Perticone  Lead & Backing Vocals、Rhythm Guitar、Acoustic Guitars、12 String Guitars
Edu Giardina    Bass、Drums、Keyboards、Lead Guitar、Backing Vocals
Ale Malenky     Slide Guitar、Lap Steel Guitar

Guillermo De Medio Keyboards on “Back to My Heart”

Eric Martin     Lead Vocals on“All You Can Trust” and “All you Can Trust (Duet)”


by malilion | 2021-02-06 17:22 | 音楽 | Trackback
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