人気ブログランキング |

無名な80年代USAインディHRバンドBABE BLUが残した自主EPに著名ミュージシャンが関わった未発音源を追加しリイシュー!

無名な80年代USAインディHRバンドBABE BLUが残した自主EPに著名ミュージシャンが関わった未発音源を追加しリイシュー!_c0072376_18152701.jpgBABE BLU 「II」'20

1987年に5曲入りEP『Can't Stop Rock 'n' Roll』を自主リリースしたものの結局レコード契約には至らず解散した、USAはアトランタを拠点に活動していたヴォーカリストがギタリストも兼任するキーボード入り4人組80年代HRバンドが残したEPの全曲と未発表音源6曲が追加され全11曲収録のフルアルバムとなって今回限定リリースされたので即GET!

しかし、EPがデビュー作で今回のフルアルバム体裁の発掘音源が2枚目って事でこのタイトルなんですかね? デビュー・フルアルバムなんだから『I』でいいと思うのですが…謎だ(汗

無名のインディ・バンドが残した音源のオリジナル・アナログEPは今では高値で取引されており、以前EP音源にプリプロダクション・デモ音源4曲を追加したブート・フルアルバムがCDでリリース(さらにそれをコピーしたイタリア製CD-R盤もあったり)されていたが、今回はオフィシャルでの再発に加え未発音源を追加収録してくれたのは本当に本当にありがたい(*´ω`*)

時代が時代なのでヘアスプレーで大きく膨らんだ長髪にバブリーでゴージャス、そして退廃的な恰好と、当時の流行まんま(笑)な恰好のオリジナルジャケに並ぶメンバー・フォトに懐かしさがこみ上げ(今回のリイシュー盤では時代を意識しデザイン変更したが逆にチープさが増すっていう…)ますが、そんなルックス通りに80年代USAのメインストリーム・サウンドだった派手で煌びやかなシンセの音色を大きくフィーチャーしたポップでキャッチーなMTV向けアリーナ系メロディアスHRサウンドを演っていて、AUTOGRAPH、STARSHIP、JOURNEY、FOREIGNER、GIFFRIA、BLACK N'BLUE、ALIAS、WHITE SISTER等のキーボードをフィーチャーした朗らかな80年代メジャーUSAロックサウンドがお好みの方ならきっと気に入るだろう、そんな極上のB級サウンドであります。

悪夢のグランジーの闇に飲み込まれる前のUSAローカルシーンには類型的なメジャー志向サウンドを演るインディ・バンドやカヴァー・バンドが巷に溢れていた事でしょうから、今回の発掘音源はそんな成功を夢見る無名のロックバンド達が残した夢の断片と言えるでしょう。

正直、それだけならよくあるUSAローカルバンド発掘音源でしかなくそう興味も惹かれなかったのですが、ブックレットの武勇伝(笑)が本当だとすれば地元アトランタのライブハウスで演奏していたらKANSASのリーダー Phil Ehartと先頃惜しくも現役引退した Steve Walsh が彼等の追っかけをするくらいのファンだと告げて来てプロデュースしたいと申し出てきた、って語られている(マジで?)訳ですが、今回追加収録された未発音源はその二人がプロデュースしたという事と、Jim Peterik(ex:SURVIVOR、PRIDE OF LIONS、etc…)との共作曲(Track10)も収録しているというKANSASファンの自分的には無視出来ず、オマケにメロハー&AORマニアならずともメジャー系ロック・ファンならば興味をそそられる情報があったので手を出してみました。

Track List:
01. Can't Stop Rock 'N' Roll
02. Do What I Want
03. Good For You
04. Just One Night
05. Do You Remember

New Tracks:
06. Can't Stop Rock 'N' Roll (Version II)
07. State of Passion
08. Burnin' With The Fire
09. I'm On My Way
10. Back On The Streets
11. Take Me To The River

結論として追加された未発デモ音源の楽曲の方が類型的で二番煎じ的な楽曲ばかりだったEP収録曲よりも出来が良く、もしデモ音源がちゃんとしたプロダクションで録音され、しっかりバランスを考慮した楽曲を収録したデビュー・フルアルバムを当時リリース出来て活動を継続させていたならばA級のメジャー・バンドには及ばぬにしても悪くない結果になっていただろう事は予感させる、そんな出来であります。

とは言え、仮にもしデモ音源をしっかり録音したアルバムをEP後に即リリース出来ていたとしても、ヴォーカルの Michael Whalenの歌唱スキルに少々問題があり、少し掠れ気味な声は元気溌剌なUSAロックにお似合いで全体の歌メロも悪くないものの所々でメロディを歌いきれずフラット寸前になったりヨレたりと怪しい点(ベーシストの Doug Jamesもリードヴォーカルを取るツイン・ヴォーカル体制だったがハモリやコーラスはイマイチ…)があるだけでなく、派手で煌びやかなサウンドを鳴らす Carl Brownの操るキーボードも余り印象的なフレーズやメロディを奏でておらず終始楽曲を盛り上げる効果音的な使われ方をしていて、兼任なので仕方がないが Michael Whalenの弾くギターも『コレ!』というフックあるリフやフレーズも聴けず特別テクニカルでもない、と元々のバンドの個性や楽曲創作能力が些か低かったように思えるので、グランジーの闇が到来しなかったとしてもそう長く活動出来なかっただろう、埋もれるべくして埋もれていったバンドのようにも思えます……

ただ、マイナー系80年代USA産HRを紹介する本国サイトなどでは総じて『ヴォーカルも演奏も高レベルで何故メジャー契約を得られなかったのか不思議でならない』と絶賛されまくってるので、私がインディ・バンドのEPなのに厳し過ぎる批評をしてるとか好みが少しメジャー路線のサウンドからズレてる可能性もありえますけど(汗

アリかナシかで問われれば間違いなくアリ、なインディ・バンドではあった事だし、グランジーの闇が訪れなければワンチャン地道なローカルシーン活動で演奏能力と創作能力のスキルアップをしてメジャーとの契約を目論む事も出来たのでしょうが、彼等はその時間を許されなかったんですね…(´д⊂)

80年代USAロック好きな方や、今回のデモ音源の情報に興味ある方なら手を出してもそう後悔する事はないそんなレアな一枚なのは間違いなく、限定リイシューという事ですのでお求めの方はお早目にネ!

BABE BLU Members:
Michael Whalen (Lead Guitar & Lead Vocals)
Doug James   (Bass & Lead Vocals)
Carl Brown   (Keyboards)
J.T.Williams  (Drums)

PS.
せっかくのオフィシャル限定リリースなのですが、オリジナル・マスターテープが紛失していたのか、残念ながら板起こし音源な模様で所々プチプチとノイズが聞こえますので極上クオリティのリマスターサウンドとはいかない仕上がりとなっています。
まぁ、オリジナルEPはとてもじゃないが手の出ない値段なので、こうして安価でリイシューしてくれた事に感謝しかありませんけれど(*´ω`*)

しかし、逆説的にオリジナル盤EPの価値が上がってしまいましたね、コレで……



by malilion | 2020-09-08 18:09 | 音楽 | Trackback
トラックバックURL : https://malilion.exblog.jp/tb/31650325
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
<< マイナーな80年代オーストラリ... 北欧スウェーデンから Peo... >>