SINNOCENCE 「State Of Grace +2」'20
ニューヨークとニュージャージー出身のメンバー等が1989年に結成し93年に自主レーベルからアルバム一枚をリリースし解散した、ツインGを擁する5人組US産メロディアスHRバンドSINNOCENCE(シノセンス)の唯一作の本編9曲に未発表2曲を追加収録した全11曲がリミックス&リマスターでオフィシャル再発盤されたので即GET! マイナーな自主製作盤故にオリジナルCDが今やもの凄い値段で取り引きされている本作ですが、プレス数が少ない事以上に本作のレア度を高めているのは内容がインディ離れした極上作だから! …と言う訳ではありません、残念ながら(汗 本バンドは Danny Rose(Lead Guitar、Keyboards、Piano、Ⅴocals)が後にSINNOCENCEのリズム隊 Nick Clemente(Bass、Vocals)、Dave Garcia(Drums、Percussion、Vocals)と新たに結成するUSメロディアスHRバンドMYSTERY BLOOMの前身バンド的な存在で、MYSTERY BLOOM自体もマイナーな存在なのは否めませんが、その70年代フレーバー香る雑多でポップなBEATLES風のキャッチー・サウンドはなかなかのモノで当時はテイチクから国内盤が2枚リリースされていた程のメロディアスロックの良作ですので、ご興味あるようなら一度チェックしても損はありませんよ。 まぁ、雑多故に音楽性が定まっていなかった所が面白い所でもあり危うい所でもあったのですが、案の定2ndで大幅にメンツが入れ替わって音楽性もより纏まりのあるサウンドになったものの当初持っていた摩訶不思議なサウンドの面白味が薄れ、その後自然消滅してしまったんですけどね…(ツд`) そういう事もあってMYSTERY BLOOM共々マイナーなメロディアスHRバンドマニアな好事家にはその名を知られている彼等の音源という事で、レアな扱いを受けているSINNOCENCEのデビュー作なのでした。 さて、そのサウンドですが、オリジナルのジャケのイメージや今回のリイシュー版ジャケ、そしてインナーのパツキン巨乳チャンネー(笑)を交えたメンバーフォトのイメージまんまな80年代後期の華やかでバブリーだったキャッチーでポップな爽快コーラスを活かしたUSメロディアスHRの教科書的なサウンドで、後5年デビューが早ければワンチャンメジャーから声がかかったかも、と夢を見てしまう王道メジャー志向なメロディアスサウンドと言えましょう。 今回のボートラで、USAバンドにお約束な緩くダーティな縦ノリのロックンロール曲もしっかり収録してますしね(w 当時、星の数程ローカルシーンにあふれて居たメジャー予備軍のUSメロディアスHRバンド群の一作としては、インディ作なので造り込みの甘さや録音環境、そしてお世辞にも高いとは言えぬ演奏力等を一旦置いて耳を傾けてみると、キーボードのさり気ない使われ方や爽快なコーラス、アコースティック・ギターの繊細な爪弾き等アレンジ力も決して低くなく、ちゃんとしたプロデューサーの元で金を掛けて制作されていたらならば、きっとDANGER DANGERやTRIXTER、WARRANT等に迫るレベルのキャッチーなアルバムを残してくれたに違いない、と思えるポテンシャルを秘めており、これ一作で終わったのが惜しいバンドであります。 この後ヴォーカリストの Frank Duca(Lead vocals、Acoustic Guitar、Percussion)がクビになってしまいバンドが解散してしまう訳ですが、既にグランジーの闇が全米を席捲しつつあった時代に当時で言えば時代遅れな古臭いサウンド(ちょっと類型的過ぎるメロディ運びではあります)を演っていた彼等が、もしフロントマンのゴタゴタが無くともそう長く活動出来る音楽性ではなかったと今ならハッキリ分かってしまうのが悲しい……('A`) 個人的には、ちょっと掠れ気味ながらもアメリカンHR向きな甘い声質の Frank Ducaの歌声(ちょっとDon Dokkenッポイ?)は嫌いじゃありませんが、何か性格的な問題か歌唱スキル、もしくはパフォーマンス的なものに問題を抱えていたのかもしれませんね。 本作はイタリアン・レーベルによるThe “LOST U.S. JEWELS” Collector's Series - Vol.8となっており、500枚限定発売との事なので現物が欲しい方はお早めにお求め下さい。 今となってはMYSTERY BLOOM共々ドマイナーな存在のUSバンドですし、そうそう再発される機会も無いでしょうからこのチャンスをお見逃しなく! ジャケットはリバーシブルとなっており、オリジナルデザインのジャケにする事も可能になっております(*´ω` *) Musicians: Frank Duca (Lead Vocals、Acoustic Guitar、Percussion) Danny Rose (Lead Guitar、Keyboards、Piano、Vocals) Ricky Pagnillo(Guitars、Slide Guitar、Acoustic Guitar、Vocals) Nick Clemente(Bass、Vocals)、 Dave Garcia (Drums、Percussion、Vocals)
by malilion
| 2020-07-25 17:36
| 音楽
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