![]() 元KANSASの John Elefante(Vo、Key、G)と Dino Elefante(G)兄弟により87年に結成されたクリスチャン・メロハー・スタジオプロジェクトが89年、90年にリリースした1st&2ndが John Elefante本人(!)の手によるリマスタードで待望の同時リイシュー!! CCM系ファンのみならずメロハー系ファンにとっても長らく入手困難でリイシューが待たれ(何度かリイシューはされてるけど…)た本作ですが、デビュー作には3曲のボーナストラックが追加されており、さらに音質に拘ったGold Disc Editionの特別盤で1000枚限定販売となっておりますので、もし本作をまだ入手されていないメロハー・ファンがいるならばこの機会に是非GETしておきましょう! まぁ、音源だけなら06年にDL販売されたので既に入手されている方々も多いかもしれませんが、やっぱり現物が手元に欲しいし、何しろ今回はゴールド・ディスク仕様な上に John Elefante本人の手によるリマスタードですからね。 改めてデビュー作『It's a Jungle Out There』に耳を傾けてみると、USAクリスチャンHRバンドX-SINNERの Dave RobbinsやREO Speedwagonのギタリスト Dave Amatoによるヴォーカルなど、複数のヴォーカリストを招いた如何にもなプロジェクト臭が強い構成で、意外にも John Elefanteのリードヴォーカル・パートは少なく、もっぱらElefante兄弟はCCM系定番な爽快感満点で分厚く美麗なバッキングコーラスばかりを担当している一枚であり、よく考えると兄弟主導な作品なのに妙に裏方に回っている、ちょっと纏まりに欠ける一作な印象を当時は持ちました。 また、バブリーで華やかだった産業ロック&ゴージャスで煌びやかなアメリカンHMが最後の輝きを放っていた最盛期にリリースされたのも関係してか、美麗なヴォーカル・パートに反して思いの外にハードなギターをフィーチャーしたメタリックサウンドをメインに構成されており、KANSASで聞けた叙情感や艶やかなユーロ圏風味な音楽要素は殆ど無く、また煌びやかなキーボードも控え目な作風でありました。 メロハー作としては『完璧!』とまで行かぬまでも、十分にメロディアスでキャッチーなアルバムで、KANSAS無き後に John Elefanteの甘く爽快な歌声を再び耳にする事が出来て喜んだ覚えがあります。 1st Album Track List: 01.It’s A Jungle Out There 02.Glory Bound 03.This Is The Day 04.Love Inhalation 05.Islands In The Sky 06.Get Up 07.Love That Will Survive 08.Innocent Girl 09.Shine On 10.Right Hand Bonus Tracks: 11.Wasn't It Love (from The California Metal Compilation '87) 12.Islands In the Sky (Live At Cornerstone '91) 13.Right Hand (Live At Cornerstone '91) ボーナストラックはコンピレーション・アルバムに提供されたアルバム未収録曲を1曲と2曲のLIVEテイクを収録している。 因みに09年に20周年記念盤としてイタリアFrontiers Recordsからリイシューされた1st(何故かジャケのイラストがボケてる…)と音源的には同一と思われるものの今回のように Johnの手によるリマスター作業は行われておりませんので、ゴールドディスク仕様に興味がなく音質にもこだわりの無い方は、Frontiers Records盤をお持ちならば無理に今回の再発盤に手を出す必要はないでしょう。 続く2nd『Lofcaudio』は、そんな1stの鬱憤を晴らすかのように全編に渡って John Elefanteの甘く瑞々しい美声が響き渡り、分厚く爽快感満点な清らかなハイトーン・コーラスにキャッチーでフック満載な歌メロ、そしてメタリックなギターサウンドは抑えられ、煌びやかでデジタリーなシンセ主導で展開するスピーディーで力強いコンパクトな楽曲はどこまでもメロディアスな美旋律を紡ぎ、正にCCM系メロハーの最高傑作と言って良い非の打ち所が無い極上の出来で、90年代初頭からジワジワとアメリカを侵食しつつあったグランジー勢のダークでダルなサウンドやラフなストーリート系ロックンロール・サウンドが嫌いで嫌いで反吐が出そうだった自分的には、『どうしてコレが日本盤リリースされないんだ!?』と、当時は訳も無く憤っていた覚えがあります(w 前作と同じように複数のゲスト・ヴォーカリストを招いているものの、2ndでは John Elefanteのヴォーカルが全面に押し出されており、ゲストのソロパートは僅かで、聞けても分厚いバッキングヴォーカルの一員としての起用となっているので Johnの歌唱を妨げず、その美声を堪能出来る万全なミックスになっているのでファンはニッコリでしょう。 唯一苦言を呈するとすれば、内容は文句なく最高なのにジャケット・デザインのセンスは、1st、2nd共に壊滅的にチープでダメダメだって事くらいですかね…(汗 今回、目出度く2ndもGold Disc Editionの1000枚限定で同時再発されたのですが、残念ながらボーナストラックの類いは追加収録されておらず、高音質にリマスタードされただけの一作であるのだけちょっと残念ですけど…(ツд`) 寡作だし裏方作業メインっぽい John Elefanteなので仕方が無いのですが、出来たら早く新譜(クリスマスEPとか出してる場合じゃない!)か、この勢いで3rdアルバムもリマスター&ボートラ追加してリイシューして欲しいなぁ~(*´ω` *) お薦めするなら断然デビュー作より、爽快感抜群でキャッチーな歌メロとフック満載な溌剌とした楽曲が目一杯詰め込まれた完成度の高い2ndですが、長らく入手困難だった2作がこうして再び限定販売とは言えリイシューされたのは非常に喜ばしいし、リマスタードされたクリアサウンドで傑作メロハー・アルバムが楽しめるチャンスが巡ってくるなんて素晴らしい事ですので、この機会をお見逃しなく!!
by malilion
| 2020-04-01 07:03
| 音楽
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