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変化の兆し? フロントマン不在のままハイクオリティなユーロピアン・シンフォ作をDRIFTING SUNがリリース!

c0072376_18213269.jpgDRIFTING SUN 「Planet Junkie」'19

フランス人キーボーディスト Pat Sanders率いる多国籍ユーロ・シンフォ・バンドの6thが2年ぶりに届けられたのを、ちょい遅れてGTE!

再結成前は Pat Sanders率いるGENESISフォロワー丸出しの凡庸なポンプ・ソロプロジェクトな色合いが強かった彼等は、メンツが常に流動的でイマイチ活動もパッとしなかった訳だが、活動再開してからはメンツが固定されつつあり、それに比例してアルバムの出来も順調にレベルアップして素晴らしくなっていたのだが、前作でギタリストをチェンジしたのに続き本作ではフロントマンの Peter Falconerが脱退(!?)し、専任フロントマン不在の4人組バンド(他メンツは前作と同じ)としてゲスト・ヴォーカリストを複数迎えてアルバムは制作されているのが、ちょっとだけ先行き不安だ…(汗

まぁ、元々メンツが流動的だったんだからそうメンバーチェンジに驚きは無いのですが、やはり固定メンツでアンサンブルを高め、阿吽の呼吸でケミストリーを発動させてこそのバンド活動だと思うので、早く専任フロントマンを迎え入れて盤石の体制で創作活動を続けて欲しいものです。

さて、新作のサウンドの方ですが、前作から加入したPINK FLOYDやGENESISをルーツに持つシンフォ系マルチインストゥルメンツ・プレイヤー Franck Carducciのバンドでリード・ギタリストを務めている Mathieu Spaeterの影響が引き続き大きく働いている模様で、YESっぽいフィーリングの繊細でテクニカルなギターや、ハードドライヴィンするロックティストの強いリフ圧しなメタリックな楽曲だったりとさらに楽曲の幅が拡がり、メロゥでキャッチーさは前作以上なのに憂いを帯びたセンチメンタルなメロディとポンプ風味な派手目のキーボード・サウンドが交差し、如何にもユーロ・シンフォバンドというリリシズムあふれる美しいサウンドとドラマチックな楽曲展開が頭から最後まで貫かれていて、前作と同一路線のスリリングなシンフォ・サウンドにはフロントマン不在の影響は殆ど感じられない♪('(゚∀゚∩

注目のゲスト・ヴォーカリストは Marc Atkinson(RIVER SEA、MANDALANAD)、Colin Mold(ex:KARA、KARNATAKAのツアーメンバーでギター担当のマルチミュージシャン)、Joshua Corum(HEAD WITH WINGS)という3名の個性的な歌声のヴォーカリスト達を前半、中盤、後半へとメイン・ヴォーカルに配し、さらに彼等が曲作りにも参加する事で専任ヴォーカリスト不在で歌詞や歌メロの質が落ちる事を防いでいる工夫が、怪我の功名じゃないけど単調になりがちなB級インディ・シンフォバンドのヴォーカルパートと楽曲にバラエティ豊かな顔色を加え、作品の質を大幅に上げることに成功していると言えよう。

また、総勢4名のゲスト・プレイヤー陣を迎えて本作は制作されており、Ben Bell(GANDALF'S FIST、FUSION ORCHESTRA2)の操るハモンド・オルガンや、Eric Bouillette(THE ROOM、NINE SKIES)のストリングス・アレンジ、他にもサックスやクラリネット奏者を招いてサウンドに荘厳さとリリカルさを加味した、実に艶やかでエレガントな叙情香るその深みある楽曲はインディ・シンフォ作の枠を飛び越えて実に素晴らしく、遂に彼等もA級バンドの仲間入りを果たす手前まで来ているのが伝わってくる快作だ。

前作でメロゥで繊細さを強調した作風へ進んだ事から本作はさらにシンフォ度を増した優美さ増々な軟弱作風へ傾くものと危惧していたが、蓋を開けてみれば初期のHM風なメタリックさから繊細なピアノが優美に響くメランコリックなメロディが実にリリカルなユーロピアン・サウンドまで初期から前作までにバンドが奏でてきた幅広い要素をカバーする、パワフルでスリリング、それでいて重厚でスケール感の大きなシンフォニック・ロック作が飛び出してくるとは全く予想外で、嬉しい驚きをもたらしてくれました(*´ω` *)

こうなると次作で専任フロントマンを迎えてこのサウンドがどう変化するのか実に楽しみな要注目なバンドであります。

幾分かハードなエッジも加わった優美さが光るユーロピアン・シンフォ・サウンドがお好みの方ならチェックして損はない一枚です! 毎度お馴染み自主盤なので、お求めの方はお早めに!





by malilion | 2019-10-28 18:11 | 音楽 | Trackback
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