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ヴァイオリンをフィーチャーした南米シンフォ・バンドKAIZENの25年ぶりとなる2ndが豪華ゲストを迎えてリリース!

c0072376_00015452.jpgKAIZEN 「Aqvila」'19

ヴァイオリニスト Kleber Vogel率いるブラジル産5人組シンフォ・バンドの25年ぶり(!!)となる2ndがリリースされたので即GET!

元々、同郷の室内楽風から交響曲風まで幅広いスタイルとヴァイオリンやピアノ等がクラシカルな格調高さを感じさせるエレガントなシンフォニック・ロックを聴かせた、女性キーボーディスト Elisa Wiermann嬢が率いるシンフォ・バンドQUATERNA REQUIEMのデビュー作『Velha Gravura』'90でのドラマチックで透明感あるヴァイオリン・プレイで注目された名手 Kleber Vogel(Violin、Mandolin、Gguitar)だが、デビュー作のツアー後にアッサリ脱退し、自身のバンドKAIZENを率いて『Gargula』'94 でデビューしたのがもう随分と昔の事なんですよね…

QUATERNA REQUIEMの前作から何と18年振りにリリースされた通産3(その前に別名義作が一作あるけど…)作目『O Arquiteto』'12で再び Kleber Vogelはバンドへ戻り、KAIZENは消滅したものと思っていましたが、どうやら既にQUATERNA REQUIEMから再び脱退(というか、QUATERNA REQUIEM自体が終了したっぽい? なんか色々と面倒だなぁ…)し、本作の制作を手がけていた模様です。

同郷シンフォ・バンドSAGRADO CORACAO DA TERRAをさらに優美にして上品なクラシカル要素を加えたかのようなドラマチックで繊細な叙情派サウンドのデビュー作のままに次作でも Kleber Vogelが参加して素晴らしい作品をリリースしてくれれば、もっとQUATERNA REQUIEMの知名度や売り上げも上がって精力的な活動が継続出来たんじゃないかと思ってしまうのがファンの悲しい性なんですが、元々QUATERNA REQUIEMはキーボーディスト Elisa Wiermann嬢とドラマー Claudio Dantesの兄妹が中心のバンドなので Kleber Vogel的には自身がイニシアチブを握れるバンド活動へ移行するのに抵抗は無かったんでしょうね…・(ノД`)

さて、その Kleber Vogel率いるKAIZENのデビュー作のサウンドはと言うと、QUATERNA REQUIEMを彷彿とさせるようなロマンチックなヴァイオリンを全編にフィーチャーした華やかで甘口なクラシカル・ロックなものの、キーボードのサンプルが古臭くチープなのとプレイもイマイチ華麗さを欠き(汗)、全体的にリズム隊も緩いプレイだったのも影響してか Kleber Vogelの流麗なヴァイオリン・プレイのレベルとバックのサウンドのレベルが少々マッチしていない、メロディにもキレが足りない散漫なイメージが終始する作品で『これならQUATERNA REQUIEM続けてくれてた方がまだ良かったのにぃ…』と、当時ガッカリしたのを覚えております('A`)

今は亡き南米インディ・レーベル PROGRESSIVE ROCK WORKLDWIDEからのリリースだったのもあって、インスト作にも関わらず音が悪かったのも印象を悪くしていたのかもしれません…

で、待望の新作である本作ですが、まず Kleber Vogel以外のメンツは総入れ替えされております。

まぁ、デビュー作のプレイヤーで特に印象に残っているプレイを聴かせたメンツは居なかったので、これは新譜の出来に悪影響を与えてませんね、てか寧ろ新メンバー各員の方が演奏技術が高く明らかに前作よりテクニカルなプレイで構成されたボトムとキーボードはインスト・シンフォ作に相応しいレベルになっていると言え、今回のメンバーチェンジは大正解と言えるでしょう。

そしてサウンドの方ですが、デビュー作と同じく全編に Kleber Vogelの優美でロマンチックなヴァイオリンをフィーチャーした、生のフルートやチェンバロ、チャーチ・オルガン等も加えた厳かな趣きのあるクラシカル・ロックや、新要素としてエキゾチックで妖しいメロディも聞こえたりする、5曲で構成された組曲も含む大幅にサウンドの質とスケール感が増した叙情感たっぷりでドラマチックな一大シンフォ・ロック作となっている('(゚∀゚∩

また、本作はゲストも豪華で、SAGRADOの Marcus Viana御大(Violin)をはじめ、O TERCOの Sergio Hinds(Guitar)、TEMPUS FUGITの Andre Mello(keyboard)等の総勢9名というブラジル・シンフォ界の新旧メンツがゲスト参加して作品のレベルアップに著しく貢献しており、特に Marcus Viana御大は Kleber Vogelと左右チャンネルに音を分けてツイン・ヴァイオリンで共演し、スリリングにして美麗な調べを聴かせてくれて、もう最高♪(*´ω` *)

有名ゲスト陣の職人芸的プレイに触発されるかのように各バンドメンバーも気合いの入ったテクニカルでキレあるプレイを披露しており、以前の甘口シンフォ・サウンドに緊張感と、プレイの圧し引きによる陰影がサウンドに深みを生んで、最早全く別バンドによる壮大でドラマチックなシンフォ・サウンド作と言っていいレベルに引き上げられているので、前作で彼等を見放したファンの方にも是非今一度チェックして欲しいし、南米特有の叙情的でドラマチックなクラシカル風味のシンフォ・ロックがお好きな方にも、是非一度チェックしてみて欲しい一枚であります。

リーダーの Kleber Vogelが、ブラジル交響楽団や、リオ・デ・ジャネイロのフィルハーモニー管弦楽団、リオ・デ・ジャネイロ連邦大学大学院大学院室内管弦楽団との仕事があってなかなかバンド活動に時間が取れないかもしれませんが、出来ることなら次作はこんなに長いインターバルを開けずに届けて欲しいものです。

お求めの方は、自主制作盤なのでお早めにね!


by malilion | 2019-10-27 23:57 | 音楽 | Trackback
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