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ポップでキャッチーな北欧プログHMバンド A.C.Tの久しぶりの新譜をご紹介。

c0072376_07204910.jpgA.C.T 「Rebirth」'19

北欧スウェーデン産プログHMバンドの、前作『Circus Pandemonium』'14 から5年ぶりとなる新譜EPがリリースされたのを、少々遅れてご紹介。

これまで5枚のアルバムをリリースしている彼等だが、なんでもアルバムリリースの間隔が長く空きすぎるので、これから1年に1枚EPをリリースする予定なのだとか。
だからか、本編最後の楽曲の終わり方が、如何にも次の曲へ繋がる風で突如途切れる終わり方なんでしょうね。

とは言え、手早く音源を纏められる音楽形態とそうでない音楽があるので、かなり創り込む系な彼等のサウンドがそんなに予定通りサクサクと完成させてリリース出来るとも思えないんだけどなぁ…(汗

デビュー当時は、大雑把に言ってDREAM THEATER+SAGA+QUEEN×UKプログレなサウンドだった彼等だが、本作に至っては夢劇場からの影響から完全に脱却し、オペラチックなヴォーカルアレンジにQUEENっぽさを感じさせるのみとなった、今や完全にオリジナルなテクニカル&シンフォなポップ・サウンドをクリエイトしていると言っていいだろう。

本作もプログレをベースにしているものの相変わらずポップで親しみ易いメロディアスな作風で貫かれており、非常にカラフルで艶やかなサウンドと爽快感抜群なコーラスワーク、そしてキャッチーな甘口ヴォーカルと総じて如何にも北欧産なポップ要素をしっかり感じさせつつ、一筋縄でいかぬ展開が織り込まれた複雑で緻密なアレンジと、それでいて少しも難解な所の無いフック満載な楽曲は最後の一音まで創り込まれた高品質作で、余りにカッチリ創られ過ぎているので生っぽいロックさが乏しく感じてしまう点と、EPなのでアッと言う間(22分!?)にアルバムが終わってしまう点以外は文句の付けようがない程だ。

彼等の複雑で豊かなサウンドを知る方ならご承知でしょうが、一応このバンドのサウンドのカテゴライズとしてはプログHMと言う事になるものの、既にバッキングや短いインタープレイ等で幾分かHM要素を感じさせる程度の、ギリギリでプログHMの範疇に収まっているといったボーダーレス・サウンドは既に殆どプログHMからはみ出している音楽性な訳ですが、前作のコンセプト作故の難解さの反動か本作はよりポップなフィーリングに寄った楽曲が納められており、その為にかちょっと軽目なヴォーカルと分厚いコーラスがオランダのメロハー・バンドTERRA NOVAっぽく聞こえたり、デジタリーな加工が施されたモダン・アレンジなサウンド等の実験も相変わらず行われており、万華鏡のようにクルクルと様変わりするその複雑にして美麗なサウンドには新鮮な驚きを覚え、さすがは70年代プログレをリスペクトするA.C.Tの頭脳 Jerry Sahlin(Key、Vo)の面目躍如と言った所だろう。

まぁ、ヘヴィ要素が今回は特に薄目なコンパクトにまとめられた軽いポップサウンドのEPなので、HM的なスリリングなエッジあるサウンドを求める方や、プログレ的な熱いインタープレイの応酬なんかを求める方には少々厳しい内容なのは否めませんけど…

とまれ、メロディアスでキャッチーなプログHM好きな方だけでなく、所謂普通にキャッチーなテクニカル・ユーロHM好きな方にも是非お薦めしたい一枚であります。

果たして来年、EPが届けられるか定かではありませんが、素晴らしい楽曲が詰まった新作がリリースされるのを首を長くして待ちましょうかね(*´ω` *)







by malilion | 2019-10-16 07:14 | 音楽 | Trackback
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