![]() スウェーデン出身のツインGを擁する5人組スリージーHRバンド2年ぶりの新作となる6thを遅れてGETしたのでご紹介。 前作からツイン・ギター2人をゴッソリ新メンバーへチェンジし、単なる80年代LAメタルリスペクトなバッドボーイズ系ロックンロール・サウンドから北欧出身らしいウェットなメロディアス要素が加味されるサウンドを提示し俄然興味を惹いた彼等ですが、本作ではさらにスケールアップしたキャッチーでメロディアスな北欧スリージー・ロックンロールを披露している。 新世代北欧バッドボーイズ系バンド群に共通している、MOTLEY CRUE、GUNS N'ROSES、SKID ROW等の華やかでゴージャスなサウンドがトレードマークな80年代風アリーナ・ロック&グラムHMをルーツにするサウンドをベースに、アルバム毎に着実に音楽性の幅を拡げ楽曲のクオリティを上げてきた彼等だが、本作では前作で披露した哀愁漂う80年代風北欧HM&メロハーなタッチをエッジーなギターが縦ノリを刻むロックンロールに程良くまぶし、人工甘味料に包まれたキャンディの如く毒々しくも甘々なメロディを、よりキャッチーに、よりコンパクトに、より弾むリフと跳ねるリズムで、そして分厚いバッキングコーラスでさらに塗り固めたカッチリ造り込まれたプロダクションで、お手本の80年代LAメタルをよりモダンでシャープにしたバッドボーイズ系ロックンロール・サウンドを屈託無く奏っている姿(馬鹿っぽいジャケも、お手本のマンマなんだよなぁ~)には苦笑するしかない(w やはりギタリストがゴッソリ入れ替わった影響は大きかったのか北欧ミュージシャンである血は抑えられないのか、バッドボーイズ系ロックンロール・サウンドを演奏してはいるもののLAグラムHMが垣間見せたドライさやささくれたような荒々しいヘヴィさは弱く、キャッチーな80年代風グラムHM路線なハードライヴィンするタイプの楽曲では、より勢い良くキレあるポップサウンドを叩き出し、仄かに80年代風北欧メロディアスHM風な哀愁感が香るタイプの楽曲では、よりリリカルなメロディアスサウンドを披露と、前作から持ち込まれたウェット感あるマイナーなメロが光る80年代風北欧メロディアスHM要素がまだ初期の音楽性と完全に融合しておらず幾分混沌としていたが、本作では二つの要素が完全にMIXされてサウンドのメリハリがクッキリと浮かび上がり、より一層に他の北欧バッドボーイズ系ロックンロール・バンド群のサウンドとの差別化に成功していると思う。 とは言っても、まだまだ80年代LAメタルのビックネーム達の影響から抜け出せないフォロワー・サウンドなのに変わり無いので、オリジナリティ云々については、もう少しアルバムの枚数を重ねないとダメでしょうね…… 個人的には、彼等が持っている北欧HM定番な煌びやかなキーボードや透明感ある爽快でキャッチーなメロディ等の北欧メロディアス・ロック要素がより強まれば、本当の意味でのオリジナリティの確立が成されると思っておりますが、ルックスやサウンドの方向性を含めてお手本バンド達への憧憬が未だに強い彼等は、なかなかそっち方面の音楽要素を強めないかもしれません。 また、前作で苦言を呈した Danny Rexonのちょっと音域狭い、ザラつき気味な歌声と歌唱力が不足して感じられる問題点は相変わらず解消されていないが、前作でちょっと抑え気味になった分厚いバッキングコーラスが再び復活し、さらに煌びやかなサウンドプロデュースでそういった弱点は覆い隠されているので、アルバムを聞く分には大きく目立つような事はないのが救いだろう。 純粋な80年代LAメタルリスペクトなバッドボーイズ系ロックンロール・サウンドからは幾分サウンド傾向がズレ始めているので、ソレ系を求めている向きには不純物が混じったサウンドに思えて不満かもしれないが、このまま試行錯誤して自分達だけのオリジナルサウンドを見付けて欲しい、期待の北欧ロックンロール・バンドであります。
by malilion
| 2019-09-04 20:51
| 音楽
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