北欧の夢劇場超えプログHMバンドSEVENTH WONDERの新譜をご紹介!

c0072376_21195965.jpgSEVENTH WONDER 「Tiara」'18

スウェーデン期待の新星としてその活動が注目されていた5人組プログレッシヴHMバンドの8年ぶりとなる5htアルバムがやっとリリースされたのをちょい遅れてGET!

遅ればせながら前作から彼等の活動を追いかけはじめた訳だが、ドライでゴリゴリにヘヴィなサウンドへ様変わりして幻滅させられ続きな夢劇場に2nd以降は進んで欲しかった、ユーロ圏バンド特有のウェット感と美しいメロディアスさが光るキャッチーでコンパクトな楽曲が詰め込まれ、ヘヴィなエッジもしっかり保ったHMアルバムの傑作に出会え、『このバンドが居るなら、もう夢劇場なんていらねぇ!』と、歓喜していただけに、まさかこんなに新作を待たされるとは思ってもみませんでした…orz

USパワー・メタルバンドKAMELOTのフロントマン Roy Khanが療養の為、LIVEの助っ人としてノルウェーのCIRCUS MAXIMUSのフロントマン Michael Eriksenと並んで抜擢されツアーに助っ人参加していた二代目フロントマン Tommy Karevikが、まさかの Roy Khan脱退後にKAMELOTのフロントマンとして電撃加入(!?)する事になるとは…

しかも、Tommy KarevikはSEVENTH WONDERには在籍したままでのKAMELOT加入というのが事態をややこしくする…

悲しいかな知名度的にも商業的成功的にもKAMELOTの方が上な現状、どうしたって Tommy KarevikはKAMELOTの活動を優先せざるおえぬ状況になり、SEVENTH WONDERの新譜制作が遅れに遅れて、まさかのBOSTONばりな8年の間隔が空いてしまった模様だ。

それだけ待ってでも Tommy Karevikはバンドとして手放したくない得がたい人材なのは分かるけど、SEVENTH WONDERファンとしちゃ堪ったモンじゃないよねぇ('A`)

しかも、同じ年にKAMELOTも新譜をリリースした為、既に完成に漕ぎ着けていた本作のリリースを遅らせ(られ)たなんて事まで分かってしまうと尚更でしょ?

つーか、正直このままだと、遠からず彼は脱退するんじゃないのかなぁ…とか、思ったりして…(汗

そんなリリースに至るまでのすったもんだはあったものの完成までにタップリ時間をかけられた為か、待望の新作である本アルバムは前作以上に丁寧に造り込まれた感が強く、KAMELOTでの短くない在籍期間で培った経験も活かされたのか、Tommy Karevikの一層に多彩さの増した表現力と抜群の歌唱力が光る一作と言え、お得意のコンセプトアルバムである事も手伝って、テクニカルでスリリング、それでいてコンパクトでキャッチーという複雑な要素が高次元でモザイク画のように結実した、神秘的で叙情感タップリなプログレッシヴHMサウンドが圧巻のスケール感を伴って展開され、本当に待ちに待った甲斐のある素晴らしいアルバムの一言に尽きる仕上がりだ。

人類を太古から監視していた上位の存在と、人類を救うためにつかわされた少女を軸に独自の世界観が構築され物語が展開していく本作、ある意味で定番のプログレ的SFストーリーであり、HMバンド的見ても予想外と言えぬ終末世界観的コンセプトながら、当然そこは彼等なりのオリジナルな展開や楽曲構成でもって表現していく訳だが、キャッチーでメロディアスな歌メロと重厚でテクニカルな楽曲という基本路線は変わらぬものの、本作はその壮大なコンセプトに引っ張られたのか、フロントマン不在で思うように進まぬ活動によるフラストレーションを抱えたままでの長期(過ぎる)制作期間であった事も影響したのか、それともさらなるメジャー展開を狙ってなのか、幾分かサウンドの質が変わったように思えるのです。

初期の北欧バンド特有なマイナー調な翳りというか垢抜けぬインディ臭のようなものは既に前作で姿を消し、代わって提示された高度に精錬された美旋律と隙無く紡がれる叙情詩、そしてテクニカルな演奏技術との融合は、A級バンドへ名乗りを上げても少しも違和感ない完成度だったのですが、本作はパワメタなサウンドのKAMELOTとの差別化を意識したのか、幾分軽めでスマートな耳障りの良いサウンドへ纏め上げられており、特に顕著なのが Johan Liefvendahlのプレイするギターサウンドからメタリックさとヘヴィなエッジの感触が減ったように聞こえ(意図的にMIXで引っ込めた?)るのと、代わって壮大でミステリアスな世界観を表現するのに大活躍なのが Andreas "Kyrt" Soderinの操るキーボードで、SEに情景描写にと物語の独特な雰囲気を伝える為の重要なキーポジションを占めていて、これまで以上に幻想的で華麗なサウンドメイキングへの貢献度が上がっているのが一聴して分かり、さらにメインでコンセプトを構築しメインソングライターでもある創設メンバーにしてリーダーの Andreas Blomqvistのトリッキーでタイトなベースプレイも今までに増して前面へ押し出されており、巧妙で緻密な構成が施された楽曲の上でリズムに、メロディにと、抑えきれんばかりなエネルギーを刻みつけているのがビンビン伝わってきて実に小気味良いんだなぁ~(*´ω` *)

期せずして不穏な空気を孕んだバンド内の雰囲気を反映したかのような危機感(ファン的には嬉しくないが…)の募るコンセプト作である新譜がやっとリリースされたばかりで気の早い話なのは重々承知しておりますが、前作以上に複雑さとキャッチ―さの両立を高次元で成し遂げつつ、より一層に聴き易くなるようなポピュラリティの高いメジャー寄りなサウンドへ磨き抜かれた本作の方向性が、コンセプト作の本作のみで終わるのか、それとも次作でさらにこの路線を推し進めるのか、実に興味は尽きませんね。

出来る事なら次なる新作はこんなに間を空けず、そしてフロントマン Tommy Karevikの熱い歌声が聞こえる傑作アルバムが届けられる事を祈って……

そうそう、そう言えば外盤のジャケデザが違うようですが、まぁコンセプト作としては日本盤の方が分かりやすいですよね。c0072376_21202889.jpg

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by malilion | 2018-10-22 21:13 | 音楽 | Trackback
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