![]() レコーディング・デビュー40周年を迎えたベテラン中のベテランHRバンドにして大英帝国の誇り、ブリティッシュHRの生ける伝説と謳われるMAGNUMの、通算20枚目のアルバム(19thオリジナル・アルバム)がリリースされたので速やかにGET! コンピレーションやBEST、EPやレア音源集、そしてLIVEアルバムなんかも多数(日本未発多数)あるので実際のところ彼等のオリジナルアルバムが何枚目なのかちょっと判断尽きかねましたけど…(汗 毎回MAGNUMは、アルバム未収録音源を多数収録しているシングルをリリースしてくるので音源マニア泣かせなバンドなんですよねぇ…あ、コレは今は関係ない話でしたね(汗 ここ数年、少々マンネリ気味だった彼等が久しぶりに放った渾身の快作であった前作『Sacred Blood ”Divine”Lies』'16 に続く約2年振り(17年1月に新録4曲を含む日本未発売のバラード・コンピレーション・アルバム『The Valley of Tears』をリリース済みだが)の新作は『永遠への道に迷って』と彼等らしい意味深なタイトルだが、音楽性はもはや変わりようもない安定安心のメロディアスなブリティッシュHRで、本作もいつものように Bob Catley(Vocals)の絶品の歌唱と Tony Clarkin(Guitars)の熟練のソングライティングから成る鉄壁のコンビネーションに些かの揺るぎも無く、いつにも増してエモーショナルなギター・サウンドが冴え渡る充実の一品に仕上がっている。 再結成して活動再開してからベテランとは思えぬハイペースで新譜をリリースし、各アルバムが一定以上の水準をしっかり保っている上に、未だにLIVE活動も疎かにしていないという、彼等のプロフェッショナルな志の高さには本当に恐れ入りますね。 さて、そんな風にいつも安定した高クオリティの楽曲を提供し我々ファンを愉しませてくれている彼等ですが、長く彼等のファンをしている者ならばバンドロゴが商業的ビッグヒットを記録する以前の、3rd『Chase The Dragon』'82 時の初期デザインに戻っている事に気がついて、何かしらの変化をアルバムを聞く前から予想したのではないだろうか? 残念な事に長く安定していたメンバー構成に変化が起きた模様で、バンド結成以来不動のコンビ、Bob Catley(Vocals)と Tony Clarkin(Guitars)、そして01年から在籍するAl Barrow(Bass)は引き続き参加だが、82年から長きに渡りMAGNUMサウンドを支えて来た職人キーボードプレイヤー Mark StanwayとTHUNDERに在籍しながら、その力強いドラミングでバンドの屋台骨を支えて来た Harry JamesがTHUNDERへ離脱した為に失い、代わって今作から新たに加入した Rick Benton(Keyboards)と Lee Morris(Drums ex:MARSHALL LAW ex:PARADISE LOST ex:TEN)の二人を迎えた新体制で製作されている。 ファンならずとも長きに渡って堅実にMAGNUMの音像を盛り立てて来た Mark Stanway離脱の影響が一番の気がかりだろうが、セッション作業やミュージカルディレクターとして幅広く活躍してきたキャリア30年超えの Rick Bentonの軽やかで華やかなキーボードワークとHM畑出身の Lee Morrisのヘヴィでソリッドなドラミングがバンドを刺激したのか、常に幅広い音楽性の楽曲をバランス良く収録したアルバムをリリースしてきた彼等にして、予期せぬファンキーなリズムだったりダンサンブルでヘヴィなリズムだったりと今まで耳にしなかった毛色の楽曲アプローチや80年代頃を思わせるキャッチーな懐かしいブライト・サウンドだったりといつになく楽曲のバラエティが豊かで、古き良きMAGNUMワールドを維持しつつ(長めの曲が多いのもイイ!)新たに躍動するパワフルでタイトなHRサウンドにリフレッシュされたアルバムに仕上がっているのが嬉しい(*´ω` *) 新メンバーのプレイに触発されてか Tony Clarkinのギター・プレイにも控えめなブルーズ・フィール漂うハードロック・スピリットがいつにも増して溢れており、Bob Catleyの憂いに満ちた説得力ある歌声はハードロッキンな楽曲でもバラードでもシンフォニックな楽曲でも相変わらず絶品で非の打ち所が無く、Rick Bentonの操るカラフルなキーボードの音色は控え目ながら実にそつなく楽曲を飾り立て、効果的なアレンジでもってバンドサウンドのレベルを引き上げ Mark Stanwayの不在を忘れさせ、若返ったリズム隊は驚くほど激しくドライビングする揺らめくボトムを分厚くタイトに固めた、全MAGNUMファンの期待に応えるフック満載なキャッチーでドラマチックなHRサウンド成分を満たすさすがはベテランという充実した仕事振りだ('(゚∀゚∩ 今作のゲストに Tobias Sammet(EDGUY、AVANTASIA)と Lee Small(ex:SHY、LIONHEART、etc)のヴォーカリスト二人が、それぞれデュエットとバッキング・ヴォーカルで参加しているのもファンには見逃せない情報だろう。 なお、日本盤ボーナス・トラックとして、17年リリースのバラード・アルバム『The Valley Of Tears』収録の「Back In Your Arms Again」と「Broken Wheel」の2曲のリ・レコーディング・ヴァージョンを追加収録している。 MAGNUMのジャケでは定番となっている、ファンタジーと伝説的な生き物の神秘的な世界を反映したアートワークを担当しているのは、お馴染みイングランドが誇るイラストレーター Rodney Matthewsだ。 ベタ褒めでまるでどこかの回し者みたいだが(笑)、典型的なMAGNUMのサウンドを求める古参ファンもきっと納得するであろう、素晴らしいメロディーとフックが渦巻く美旋律と幻想的で華麗なファンタジー・サウンドが力強く生まれ変わったその程を、是非ともチェックして見て下さい!
by malilion
| 2018-03-28 01:55
| 音楽
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