![]() 以前ここでもご紹介した日本人の心の琴線に触れまくる臭メロが堪らないブラジル産メロディアスHRバンドの、前作より2年ぶりとなる3rdアルバムを速やかにGET! 徹底的にメロディアスな美旋律にこだわり抜いていた、けれど自主製作故のどうしょうもなくチープで垢抜けぬドマイナー・サウンドだった彼等が、遂にインディとはいえレーベル契約を果たし、今後は世界進出を目指すようで期待が否応なしに膨らんでしまいます('(゚∀゚∩ そんな風にせっかく契約を手に入れたものの、デビュー以来不動のメンツが崩れて本作はベーシスト不在の4人組でのアルバム製作だったのは少々残念ですね(つд`) で、本作についてですが、資金的なバックアップを得た効果は覿面で、バンドサウンドの厚みとクオリティが数段アップしており、以前のシケシケサウンドに閉口しておられたメロディアス愛好家の方もコレならばニッコリでしょう。 音楽の方向性は前作同様オールドタイプのメロディアスHRなものの、サウンドのプロダクション向上の効果もあってか若干ヴォーカリストの力量が足りていない、高音域でフラット寸前なシャウト(前二作より本作は低音な歌唱部分が多いにも関わらず…)を聞くまでもなく所々でメロディを歌い切れぬのが露骨に浮き彫りにされてしまったのが少々残念ではありますが、その点についてはこれからLIVEを重ねて力量を上げていけば十分カヴァー可能なので次作の成長に期待しましょう。 本作はジャケから連想される通りJimmyと呼ばれる人物のコンセプト・アルバムになっており、アルコールと薬物まみれなライフスタイルに閉じ込められた男が、鏡を通して彼の人生を反映しているBARに座って自分の内に潜む悪魔と(酩酊状態で)戦っている様子を描写した悲劇的な結末を迎える物語だ。 収録曲の幾つかはSE込みのBAR内での語りで、物語りを盛り上げる(って程でもないけど…)効果音的に楽曲を繋ぐ小曲になっているなど、バンドは新しい試みにも挑んでいる。 ただ、新しい事に挑むのは結構なのですが、まだインディ・デビュー三作目な彼等が挑むには力量的に時期尚早だったのか、コンセプト作というアルバム形態にひっぱられたのか前作まで聞かれた徹底的に臭いメロディアスさにこだわった比重が減り、楽曲のコンパクトさも幾分薄れ、楽曲が少々間延びしたように聞こえ、その点はこれから改善されるべきポイントだろう。 また本作では、所々でギタリストのリフやキーボードの刻むサウンドにサバスやパープルの影響がチラリと垣間見え、今まで聞けなかったこの新要素が、今後よりハード目な方向へ進化して70年代風のテイストとして顕著に表れるのか、それとも当初のサウンドコンセプトをより洗練させた80年代風AORな路線へ接近して消えるのか興味は尽きません。 かなり頑張っているギターサウンド一つとってもまだまだサウンドの厚みが不足していて極上のプロダクションという訳にいかぬのは明白なB級バンドではありますが、甘いギターリフ、魅力的なキーボード、キャッチーなコーラスが詰まったメロディアスなHRサウンドを愛聴される方ならば十分に訴求するバンドサウンドでありますので、一度チェックしてみても損にはなりませんぞ!(*´ω` *)
by malilion
| 2017-12-26 20:09
| 音楽
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