ポーランドから再び! BELIEVEの哀愁漂う優雅な美メロに酔え!

c0072376_15125753.jpgBELIEVE 「Seven Widows」'17

前身バンドCOLLAGEから数えると、既にキャリア25年以上になるベテラン・ミュージシャンからなるポーランドのヴァイオリン入り5人組ネオ・プログレバンドが待望の新譜6thを4年ぶりにリリースしたのでGET!

元COLLAGEメンバー Tomek Rozycki(Vo)とMirek Gil Sieradzki(G)と、最初期のCOLLAGEメンバーであった Przemek Zawadzki(B)等によって結成されたCOLLAGEの持つメランコリックなメロディ要素を集めたようなネオ・プログレバンドとして06年にデビューして注目を集めた彼等だが、長い活動の中で度々メンバーチェンジが起こり、今作ではドラムスとヴォーカリストが再びチェンジし、新たに Lukasz Ociepa(Vo)と Robert "Qba" Kubajek(Ds)の二名が迎えられている。

結局、オリジナルメンツで残っているのはリーダーの Mirek Gilと Przemek Zawadzkiのみとなってしまった。

まぁ、COLLAGEはこの Mirek Gil率いるBELIEVEと Robert Amirian率いるSATELLITEに分裂したようなモノなので、デビュー以降もお互いバンドメンバーだったりゲスト参加だったりとポーランドのグロプレ・シーンが狭いせいか人脈がかなり重なっているんですよね。

これでフロントマンは三度目のチェンジなのでメンツ変動にそう驚かないが、何よりこれまでバンドサウンドに艶と優美さを与えていた、前作「The Warmest Sun In Winter」'13 で脱退していたオリジナルメンバーの日本人女性ヴァイオリニスト Satomi嬢が無事バンド復帰し、さらに本作からキーボードもプレイ(専任キーボーディスト Konrad Wantrychは脱退)して一層にバンドサウンドのキーマンと呼ぶに相応しい立ち位置になっているのが大変に喜ばしい('(゚∀゚∩

で、注目の新フロントマンですが、マイルドな声質の中域メインな歌唱でシンフォ系にマッチした優しげな歌声(個人的には前任者の歌声の方が好みだけど…)なので、メンバーチェンジの一報に心配していたファンの方はご安心を。

前作まではフルートとヴァイオリンのクラシカルで優美な調べに絡む穏やかで甘美なピアノの音色と心くすぐるメロウさが売りの、淡い物悲しさが漂う仄暗い叙情的なシンフォニック・ロックだった訳ですが、メンバーチェンジも影響したのか全体的なサウンドの方向性や感触に変わりないものの、幾分かサウンドがパワフルになった印象を受けました。

そして、復帰した Satomi嬢のヴァイオリンがしょっぱなからタップリとフィーチャーされていて、その信じられない程にロマンチックでセクシーな音色は壊れ物のようにデリケートで美しく、バンドがゆったりと奏でるほろ苦く切ない哀愁と優雅さ漂うメロディアスなサウンドと相まって、薫り立つようなクラシカルな美メロが胸に迫る、その柔和でモダンなシンフォサウンドは正に絶品だ!('(゚∀゚∩

注目すべきは、スリリングさやテクニカルさよりもシンプルさと美しさを何よりも追求する、LatimerやHackettに肉薄する Mirek Gilの渾身のリードソロがここぞという所で冴え渡り、その全ての感情と情熱を解き放つかの如き儚くも美しい音色が淡く幽幻なシンフォサウンドに眩い輝きを与え、改めてスピードやテク、そしてパワーといったロック要素が無くとも甘美でメロゥなサウンドだけでここまで人を惹きつけ感動せしめるのだと驚かせてくれる。

サウンドの艶やかさや優美さの殆どを紡ぎ出しているのは Satomi嬢のヴァイオリンなものの、彼女の操るキーボードが奏でる控え目なストリングスや柔らかなシンセのアレンジが実に的確で(同一人物がプレイしているのだから当然だが)互いの楽器の音色を邪魔せぬ絶妙のバランス(前作よりもキーボードは控え目)も実によろしく、もし専任キーボーディストが在籍したままだったならば、果たしてここまで高い完成度のアルバムになっただろうかと考えてしまいますね。

個人的にはポップさやモダンさでは前作の方が上ですが、本作の方が優美でセンチメンタルなメロディの質という点で大きく勝っているように思います。

東欧故かどこか冷ややかで、けれど甘く切ない美旋律が詰め込まれたシンフォニック・ロック作ですので、メロディアス・ロック愛好家なら絶対押さえておいて損はない一品ですよ! 是非!

そうそう、近年COLLAGEの方も再結成されLIVE活動を行っているので Mirek Gilは“元”ではなく、現メンバーって事になりますね。

BELIEVEやソロ、そしてCOLLAGEと大忙しの Mirek Gilですが、次はどんな形態でか分かりませんがまた素晴らしい作品をそんなに待たせず届けて欲しいものです。





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by malilion | 2017-11-13 15:04 | 音楽 | Trackback
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