天上の癒やしサウンドを貴方に…米国産シンフォニック・クリスチャンロック・プロジェクトNO NATIONの唯一作。

c0072376_16430177.jpgNO NATION 「Illumine」'05

GALINVERNAと一緒に転がり出てきたので、マニアックなメロハー作やアメリカン・プログレハードバンドのリイシューなどで有名な英国インディレーベルRenaissance Recordsよりディストリビューションされた米西海岸のトップ・セッション・ミュージシャン等によるクリスチャン・プログレ・ユニットの自主製作デビュー盤にして唯一作をご紹介。

エノク、インクナートン、モーセ、ブッダ、ゾロアスター、ナザレのイエス、ムハマドなど、私達の霊的啓蒙に貢献した偉大な先人を讃え、人類の霊的進化を促す為に平和と団結と希望の音楽メッセージを届ける、という大真面目なコメント(汗)からも窺える地球&自然をテーマにしたコンセプチュアルな作品で、どこまでも美しく、AORをはじめワールド・ミュージックやニューエイジ要素も多分に反映させつつ、煌びやかでスケールの大きい荘厳なシンフォニック・プログレッシヴ・ロックの一作だ。

主要メンバーは、1960年代後半からJOURNEYとの多数のセッション・ワークやライブミュージシャンとして活動してきた Steve Roseman(Key)、そしてJOURNEY、YES、Peter Gabriel、ABRAXESとのセッション、Neal Schonsの2枚のソロアルバムにも参加しているJohn Hernandez(Ds)、クリアで優しげな歌声がその厳つい風貌にそぐわない(汗)Ed Ulibarri(Vo)の三名で、その三名と関係の深いJOURNEYの Ross Valory (B、Fretless-B)を筆頭に、Sheena EastonやSheila Eの作品に参加したりクリスチャンHMのTHE VUや、Huey Lewis & The NEWSのメンバーでもある Stef Burns(G)、TOWER OF POWERのリズムギターだったJeff Tamelier(G)や、元YESの Jon Anderson(Vocalisation)、元MOODY BLUESの Mike Pinder(Narration…Keyはプレイしないのね…)等々の豪華ゲストが参加してのロックオペラ作となっている。

“啓蒙する”というタイトル通りに、死海文書や聖書、そして聖書の登場人物をモデルにした作品なので、ロック的な荒っぽさや熱は殆ど無い小綺麗な楽曲ばかりとなっており、テク応酬のハイテンションなインタープレイだとかスリリングでワイルドなソロパートが交錯するなんて箇所は一瞬(ほんの少し、有るっちゃ有るけど…)たりともありません。悪しからず。

逆にどこまでも美しく素晴らしいメロディとアンサンブル、そしてエスニック風味な癒やしに満ちた淡い輪郭の柔和なサウンド(センチなメロを奏でるヴァイオリンがめちゃいいアクセンソになってるんだなぁ、コレが)が幾重にも組み合わさり、ひたすらに心地よさと爽快感を終始演出してくれるので、容赦ない現代社会のストレスに心荒んでいるような方にとって一服の清涼剤となる事は間違いありません(*´ω` *)

Ed UlibarriのAOR風ヴォーカルと透明感あるリリカルで優しげなメロディや民族音楽的なエスニックなリズムも相まって Jon Andersonの一連のソロ作を思い起こさせるが、全体的にYESの「Tales from Topographic Oceans」'73と「Relayer」'75 時期風なサウンドをベースにエキゾチッチな音階やサウンドで各楽曲がアレンジされたシンフォ・サウンドで、Jon Andersonのソロ作などでよく聞かれる分厚く壮大な多重コーラスがオーケストレーションのように楽曲を優しく包み込み、深い癒やしと壮麗さを描き出す手助けをしている。

また本作は、太鼓、ヴァイオリン、三味線、ディジーフルート、ダンベク、ジャンベなど本物のアコースティック楽器を使ってレコーディングされており、古典的なプログレッシヴ・ロックと民族音楽的なテイストが巧みに組み合わされた意欲作と言えるだろう。


Line-up:
Ed Ulibarri(Vocals)
Steve Roseman(Keyboards)
John Hernandez(Synthesizer、Ds、Djembe、Dumbek、Taiko、Percussion)

Additional personnel:
Ross Valory(Bass、Fretless B)
Mike Pinder(Narration)
Jon Anderson(Vocals)
Stef Burns(G)
Jeff Tamelier(Rhythm G)
Erik Frykman(Acoustic G)
Kallan Nishimoto(Shamisen、Taiko、Dizi)
Stu Sweatman (Acoustic G)
Deby Benton-Grosjian(Violin)
Hikroyuki'Jimi'Nakagawa(Taiko)

まぁ、色々解説しておいてなんですが、ご大層なコンセプトやクリスチャン・ロックだと妙に意識せず、その美しいサウンドをただ愉しめばいいのはないでしょうか?

YESや Jon Andersonのソロ作、そしてSAGRADO CORACAO DA TERRA等がお好きな方ならきっと気に入るハズ、そんな優しく美しいサウンドです。

Peace be upon you.


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by malilion | 2017-10-28 16:31 | 音楽 | Trackback
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