兵どもが夢の跡…? 苦労が報われなかったマイナー・メロハーバンドTHE PROMISE。

c0072376_15422066.jpgTHE PROMISE 「Human Fire」'99

間もなく新譜がリリースされる北欧HMの雄 EUROPEですが、彼等の名を聞くといつも思い出すバンドがありまして、それが今回ご紹介する本バンドです。

同名バンドが多数存在してややこしいですが、本作はイギリスはスコットランド出身のキーボード入りツインギター5人組メロハー・バンドの2ndにして最終作であります。

彼等は80年代からUKで活躍したインディ・メロハー・バンドTOUR DE FORCEの改名バンドで、当時は4人組ツインギター編成で十年以上地道に活動を続け、そのサウンドは高い評価を得たもののグランジー旋風吹き荒れる時流も関係してか一向に陽の目を見ず、遂には一端解散してしまう…(つд`)

で、しばしの後に今は亡き新興インディ・メロハー・レーベル「Now&Then」からの求めに応えて再結成し95年にアルバムデビューを果たすが、それに合わせてUSAの同名バンドとの混同を避ける(それで同名の多いこの新名ってのもどうなの…)為にTHE PROMISEと名乗るようになります。

THE PROMISEとなる前に女性キーボーディスト Deanne Munro嬢を迎え5人組となった彼等は、FOREIGNEやSURVIVORを思わせる産業ロック寄りなものの適度に英国産らしいウェットな美旋律が光るメロディアスHRをプレイし、売りの分厚いコーラスをメインにしつつ、エッジの効いたハード・ナンバーや、お約束の泣きのバラード、そしてリリカルなキーボードの音色が美しくキャッチーなメロディ満載な楽曲のそこかしこにAORテイストも含んだ完成度が高くコンパクトなサウンドは、国内外のメロディアス愛好家に好評を博し、ここ日本でも国内盤がリリースされました。

しかし、苦労人な彼等の活動は順調に行かず、程なくしてドラマーが脱退し、続いて紅一点だった Deanne Munro嬢も寿脱退とメンバーチェンジが相次いだが、それにもめげずそれぞれ地元でメンバーを補充し、よりクオリティの高いサウンドに磨きをかけて前作より四年ぶりとなる本作を届けてくれる。

一聴して本作は前作よりサウンド全体のウェット感が増してよりユーロピアンサウンドに近づいた感触を与え、さらに前作以上にテクニカルかつエモ-ショナルでハードエッジなギターが縦横無尽に大活躍している点を見逃せないだろう。

さらにプレイヤーがチェンジしたのだから当然だが、前作では若干ポピュラーミュージック寄りな軽めで華やかなシンセ中心だったキーボードプレイが控え目になって、よりAOR的でさりげなく楽曲に彩りを添える風なプレイへシフトする事でサウンドが全体的にモダンで涼やかになり、さらにハードで切れ味鋭くなった印象を強める助けをしていると思う。

この傑作2ndをひっさげて果敢にサーキットを繰り広げ、00年にはアメリカ・ラスベガスでのLIVEまで実現させたものの、当時まだまだダーク&ヘヴィ路線のサウンドが巷で持て囃されていた為か活動は好転せず、二十年以上の活動がメジャーシーンで実ること無く2002年5月に残念ながらバンドは解散してしまった…orz

で、どうして北欧HM EUROPEの名が出てくるかと言うと、最初にこの2ndを聞いた時に連想したのが彼等が活動休止近くにリリースした産業ロック寄りなもののウェットでキャッチーなメロディが光る作風のアルバム「Out of This World」'88 や「Prisoner In Paradise」'91 の頃のサウンドに近く聞こえたんですね。

丁度EUROPEが活動休止し、そこへ現れた似たテイストのサウンドな彼等にEUROPEが休まず産業ロック寄りのセンス良いキャッチーなサウンドをクリエイトし続けてくれたならこうなってたかも、と一方的な幻想を見た訳です(汗

まぁ、今になって冷静に聞き返すとEUROPEにサウンドは殆ど似てませんし、方向性も全く違うし、インディレーベルの作品なんで完成度もクオリティもダンチなんですが、当時はそう思えたんですよねぇ~…('A`)

ともあれ彼等のUK産90年代後期メロハーは、LIONHEARTやTENなどの古き良きブリティッシュHRをベースに、AOR寄りにしたウェットなメロディが光るキャッチーなサウンドですので、キーボードが活躍する爽やかなメロディとでポップなメロハーがお好みの方ならチェックしても損は無い一品と言えましょう。



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by malilion | 2017-10-09 15:34 | 音楽 | Trackback
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