![]() 今や北欧新世代バンドの代表格と言っても過言ではない、スウェーデンが誇る5人組メロハー・バンドが三年半ぶりに新譜5thをリリースしたので即GET! イマイチメンツが安定しない彼等だが再びバンド編成に変化があり、13年に脱退した Dave Daloneの代わりに加入した Eric Riversが脱退し、オリジナル・ギタリストの Dave Daloneが再びバンドに復帰しての初スタジオ・アルバムとなる。 で、毎度二年ほどのインターバルで傑作メロハー・アルバムをコンスタンスにリリースしてきた彼等だが、本作リリースまでに初めて若干長めのインターバルを設けたのはさらなるバンドの進化を試みる為だったらしく、その創作の試行錯誤の結果は本作のバラエティに富んだ幅広い音楽性に如実に表れていると言えるだろう。 冒頭のリードトラックはお得意のキャッチーでスピーディーな溌剌メロハー・ブライトサウンドな曲なものの、続いていきなりバラードが飛び出してきて『!?』となり、そしてお次は一気にポピュラーミュージックに寄った所謂普遍的オーソドックスなロック曲が飛び出してきた時点で『いつもとコレは何かが違う!?』とハッキリ分かる、いい意味での驚きを与えてくれた。 実際通してアルバムに耳を傾けてみると、ハードでエッジの立った派手でトリッキーなギターソロが姿を消し、リズムの緩急は多彩になったものの以前のような疾走感は失せ、殆どミッドテンポ中心の心地よいサウンドで固められた、よりヴォーカルとハーモニヴォーカルにクローズアップした只の大衆向けロック&AORまであと一歩、というギリギリで踏ん張っているメロハー・サウンドで、楽曲によっては片足ハードポップへはみ出しているものさえあるように聞こえる。 まぁ、いつまでも新人では無いし同一路線だけを突き進むのはマンネリズムに陥る自殺行為と分かっての音楽性拡大路線なんでしょうが、彼等の若々しくキャッチーで溌剌としたキレの良いメロハー・サウンドを好んでいたファンには、ちょっとタルく感じるかもしれない…… とは言え、楽曲にはフック満載だし、キャッチーでブライト、そして如何にも北欧バンドらしい透明感と爽快感あるメロディアスサウンドなのは変わりないので、彼等にスピードやハードさ、テクニカルさ“ダケ”を求めていたニッチなファン以外はきっと本作も変わらず気に入る事だろう。 後一番気になったのは、以前はバッチリとアルバム全編にフィーチャーされていた分厚く耳に突き刺さる人工的なヴォーカル・ハーモニーの量が減り、よりナチュラルなサウンドとヴォーカルで構成されている楽曲なのは、自身のサウンドと表現力の幅が一段と広がったヴォーカルスキルに対する自信の現れのように思える。 なんだかんだ言いましたが、短くないブランクの間に楽曲を磨き上げていた彼等の試行錯誤と、音楽性の幅を広げて新たな未知の領域へ果敢に足を踏み出した勇気、そして大きくスケールアップした楽曲の魅力を讃えたい(*´ω` *) そうそう、アルバムラストに納められている日本盤ボートラ曲は意図的にかモロに旧来のメロハーな作風の楽曲で、アルバム全体の楽曲と聞き比べるとめちゃ浮いて聞こえるけど、まぁコレは日本向けなファンサービスって事で(w 今までで一番の冒険作である本作、彼等が提示した普遍的魅力あるオーソドックスなロックサウンドを気に入るかどうか、で旧来のファンか新しいサウンドも受け入れられるファンかを試される注目作なのは間違いない。 彼等の変化の程を確かめたい方は、後はご自身の耳でチェックして見て下さい!
by malilion
| 2017-09-26 20:28
| 音楽
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