![]() 以前のプロジェクト体制では寡作だったが、復活して以来コンスタンスに作品をリリースしてその創作意欲の高まりを知らしめているフランス人キーボーディスト Pat Sanders率いるユーロ・シンフォ・バンドの5thが1年ぶりに届けられた。 前作で一気に数段上のレベルへ駆け上がりやっとメンツが安定したかと思ったのも束の間、毎度お馴染みのメンバーチェンジが起こった模様で、ギタリストを Dan StoreyからPINK FLOYDやGENESISをルーツに持つシンフォ系マルチインストゥルメンツ・プレイヤー Franck Carducci(B、Key、G、Ds、etc)のバンドでリード・ギタリストを務めている Mathieu Spaeterへチェンジし本作は製作されている。 『ワンマンバンドだしギターが変わっても影響無いでしょ?』という予想を覆し、それまで主にキーボードの音色のみで構成(ワンマンバンドの弊害ですね…)されていた楽曲構成に、少しYES風な繊細でエモーショナルなリードギターが時に切なく咽び泣き、時にウットリするような優美なメロディを紡ぐ、そんな哀愁を帯びたウェットでデリケートな音色が加わって変化と深みが生まれ、さらにメロゥでキャッチーな歌メロや憂いを漂わすファルセット・コーラスも相まって、如何にもユーロ・シンフォバンドというリリシズムあふれる美しいサウンドとドラマチックな楽曲展開が頭から最後まで貫かれていて、前作で彼等の事を気に入った方ならば満足間違いなしな同一路線の痺れる一枚に仕上がっていもう最高♪('(゚∀゚∩ そんな Mathieu Spaeterのプレイに触発されたのか Pat Sandersのキーボードプレイにも変化が見られ、これまでややもすると自己主張の強い音の壁を築いてばかりいた彼だが、本作では一歩引いた優美で気品ある鍵盤サウンドを奏でることに注力しているようで、結果的にそれが“押しと引き”を引き立て、ユーロテイストたっぷりな楽曲の陰影を一層に際立たせる相乗効果を生み出しているように思えます。 ただ、前作と同一路線なものの若干ロック的なダイナミスク(このヴォーカルにシャウトは似合わない)やメタリックなテイストは減退し、その分楽曲のメロディアスさや優美さが強く押し出された、良く言えば繊細さが増した、悪く言えば軟弱になった、とも言えるので、その辺りで好みに差が出るかもしれません。 復活前は如何にもGENESISの傍流というフォロワー丸出しの凡庸なポンプサウンドだったが、前作からの急激な進化が更に進み、オリジナリティの確立とA級にあと僅かという極上のB級インディ・シンフォレベルへ到達しているのが大変喜ばしいですね(*´ω` *) ヨーロピアンな優美さが光るシンフォ・サウンドがお好みの方ならチェックして置いて損はない一枚ですよ! 毎度お馴染み自主盤なので、お求めはお早めに!
by malilion
| 2017-09-18 16:33
| 音楽
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