![]() Derk Akkermann(G&Key)率いるドイツ産メロディック・ハード・プログレ・バンドの再結成後の3作目となる3年ぶりの自主制作4thアルバムをGET! 突如06年に復活してから断続的に音源をリリースする彼等だが、前作が5年のインターバル後のリリースだった事を考えると比較的早めに新譜をリリースしてくれた事になるのかな? で、このインターバルでまたメンツ変動があった模様で、前作で影の薄かった復活後ツインヴォーカルの片割れ Thomas Hackmannが案の定姿を消して6人組から5人組バンドへ体制が変わっている。 と、言っても前作の時点でトリプルヴォーカリストを抱えるものの実質 Thomas Hackmannはバッキングヴォーカルでだけ参加の Henrik WagerとAnja Gunther嬢のツインヴォーカル状態だった訳だから、メンバーチェンジによるヴォーカルパートの大きな変化は聞き取れないのでファンはご安心を。 前作の時点でプログハードバンドとは言えコーラスパートをたっぷりフィーチャーしたキャッチーな歌メロが耳に嬉しいポップ寄りサウンドになっていた訳だが、本作でもホンプチックなシンフォニック・キーボードの比重は決して多くないものの、『ココ!』と言う所で美しいオーケストレーションが使われたりするので初期からの叙情的でクラシカルな美しいメロディを保ちつつ効果的に重厚さと荘厳さを巧く醸し出し、まだまだプログレ・ハード・バンドのスタンスを保っているのは見事の一言。 前作からより大衆向けサウンドへ接近し先行きに少々の不安を感じさせたが、続く本作では複雑で分厚いコーラスとネオプログレ的なドラマチックなインストパートでダイナミックなサウンドを紡ぎ出し、前作で垣間見えた軽薄さを払拭してスケール感を増したサウンドを聞かせる事に成功しているのは、ひとえに Derk Akkermannによる目立たないが効果的な絶妙のアレンジ力と七色に変化する印象的なキーボードの音色、そして楽曲にフックを生み出し惰弱になりがちなコーラスメインのサウンドを引き締めるハードなギターリフによるものだろう。 ドイツ産プログレハード・バンドに有りがちな生真面目で重苦しい鈍色なヘヴィ・サウンドのイメージは全く無く、むしろキャッチーで爽快感あるサウンドはドイツモノ好きな方からすると好ましくないのかもしれませんが、SAGAなどのカナダモノに近い柔和さと雄大なスケール感を漂わすドラマチックでありながら適度にポップなサウンドはよりメジャー指向が強く、耳にした方の多くが好ましく感じるに違いありません。 惜しむらくは、こんなにメジャー指向なサウンドなのにバンドの知名度が皆無に近いと言う事でしょうか… 個人的にはこの手の初期のサウンドイメージと違う変化してポップでテクニカルになったバンド(SWEETとかNAZARETHとか…)のサウンドって奴が大好物なのですが、この手の展開するバンドって必ずといっていい程売れないし顰蹙を買うんですよね…特にコアな支持層が地盤になるインディバンドだとソレが顕著で…(つд`) もはやプログレのカテゴライズで語るべきではないバンドなのかもしれませんが、ポップ寄りなグロプレサウンドもいける、って方は是非試してみて下さい!
by malilion
| 2017-09-10 12:25
| 音楽
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