![]() URIAH HEEP二代目ヴォーカリスト John Lawtonが元在籍したバンドとしても有名なドイツの古参HRバンドの再々結成後初の純然たる新作を、かなーり遅れてGETしたのでご紹介。 以前ここで紹介した再々結成第一弾「Awakening」'15 が肩慣らし的な過去曲リマスターBEST+新曲4曲という変則的なアルバムで、収録されていた新曲の出来が今一つパッとしなかったので購入を躊躇っていた訳だが、この新作を聞いた方ならそれは杞憂だと即理解されるはず。 本作からキーボーディスト Jogi Wichmannを新たに迎え、昔ながらの五人編成バンド(オリジナルメンツ3人+新人2人)へ体制を整えたのも何かの科学反応を誘発させたのか、BEST盤収録の新曲のつまらなさが嘘のような充実の内容で、適度にハードでありつつ、キャッチー且つコンパクトでフック満載な古典HRのメロディアス・チューン(しかも、ちゃっかりモダンなアレンジもされてる!)がズラリと並ぶなかなかの力作となっている。 ただ売りの一つだった John Lawtonのハイトーン・ヴォイスはさすがに年齢的にもう聞く事は叶わないが、その代わりといってはなんだが実に深みある中音域のメインの歌唱法にチェンジしていて、その艶やかで魅力的な歌声はハイトーンが無くとも凡百のヴォーカリストなんぞ敵わない巧さと味を醸し出し、さすがはベテランといった貫禄を見せつけている('(゚∀゚∩ 最先端のHMサウンドではないし、特に凝った展開の曲がある訳ではないが、じっくり聞き込むとオーソドックスな展開の楽曲のそこかしこに顔をだす細かなアレンジだったり、バックのコーラスだったり、キーボードの使い方や後ろでリズムを刻むギターだったりの音色やアレンジ等々に地味に拘りまくりな跡が窺える、これまで音楽性を拡散させてきたベテランならではの小技がしっかり効いている力作と言えましょう。 1970年アルバム・デビューなのでメンバーフォトを見るまでも無くオリジナルメンツは皆好々爺然としていて以前のようなスピードチューンはさすがに厳しいのか収録されておらずミッドテンポな楽曲ばかりなのでその手を求める方には向かないのは明らかだが、ベテランならではの絶妙なアレンジの効いた古典メロディアスHRサウンドをじっくり味わえる方になら、絶対に気に入って貰える一枚だ。 最近のハードでファストなサウンドを聞き慣れている方には少々刺激が足りない音かもしれないが、ちょいちょいモダンなアレンジ(地味にキーボーディストの小技が効いている)も顔をだして、簡単に懐メロバンドにはならんぞ!と、リーダー Peter Hesslein(G、Key)の現役への拘りとプライドが感じられて実に微笑ましいのです(*´ω` *) これが最終作と言われても驚かぬベテランの彼等ですが、出来る事ならもう少し活動を続けて新たな一枚を一日でも早く届けて欲しいものであります。
by malilion
| 2017-08-21 23:57
| 音楽
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