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典型的な90年代初期CYCLOPSカタログ製品の1つ。UK産ポンプWALKING ON ICE。

c0072376_00062232.jpgWALKING ON ICE 「No Margin For Error 」'94

EPILOGUEと一緒に転がり出て来たUKのオブスキュアなキーボード入り5人組ポンプバンドが米CYCLOPSレーベルに残した唯一作をご紹介。

本作前に90年に「Whitehall Warrior」「More Than Heaven」なる2本の4曲入りデモテープ(実物未確認)を残していて、それぞれの収録曲と1st収録曲は重複していない。

残念ながら現在までそのDEMOテープがLP又はCDリリースされたという話は聞かないし、DLリリースされたという話も聞いていない。

サウンドの方はCYCLOPSレーベルの典型的なバンド群と同じく、軽めのシンセを中心に淡い叙情感漂う楽曲が展開するポンプ&ネオプログレ・サウンドで、Steve Mansfield (Vo)の少し怪しさを漂わす歌メロとコーラスを前面に押しだすサウンドは総じて耳障り良いものの特に強烈な個性を放っているわけではなく、Jez Newton(Key)の操るキーボードのシンセサウンドやプレイに幾ばくかMARILLIONっぽさが感じられる程度だろうか。

このバンドがその他のCYCLOPSレーベル・バンドと違う点と言えば、Justin Saban(G)がギターだけでなくマンドリンやティンホイッスル、そしてオーストラリア大陸の先住民アボリジニの金管楽器であるディジュリドゥ(!)も奏でる為か土着的サウンド(ドラムスのChris Pulestonがタブラも奏でる)がちょくちょく顔を出す点と、レゲエ的なリズムアプローチやGENTLE GIANT風の複雑なコーラスワーク(声が良くない…)をチラっと聞かせたりする点だろう。

派手なリズムチェンジや緊張感は皆無で、総じてポンプ系というよりキーボード入り80年代インディHR的な野暮ったいサウンドに近いとも言え、これで Steve Mansfieldがもう少し歌が巧いか、中途半端なシアトリカル風熱唱を止めるか、さらにマンドリンやディジュリドゥ、タブラのプレイ割合を増やしてバナキュラー度を上げていたならば、バンドとして唯一無二の個性を確立出来たかもしれない。

1996年にバンドが解散した後、Andy Faulkner(B)は2000年からUK産ネオプログレ・バンドJUMP(6枚目のアルバムから)にベーシストとして加入し、2005年の10thまで在籍した以外、他のメンツの動向は不明だ。

間違いなく好事家向けアイテムではあるが、マイナーポンプ系も押さえて置きたいマニアックな方ならチェックしてもいいかもしれない。


by malilion | 2017-05-29 00:01 | 音楽 | Trackback
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