![]() WINGS OF STEELと同じくドラムスがヴォーカリストも兼任するキーボード入り4人組UK産ポンプ・バンドをご紹介。 本作は彼等にとって2ndアルバムで、この前にデビュー作であるカセットオンリー作「Just Killing Time」(実物未確認)を92年に発表している。 残念ながら現在までそのアルバムがLP又はCDリリースされたという話は聞かないし、DLリリースされたという話も聞いていない…orz イングランドのストーク・オン・トレントをベースに活動していた彼等のサウンドはと言うと、同時代のバンドPENDRAGON、IQ、ILUVATAR、GALAHAD、そして特に大きく初期MARILLIONの影響を感じさせるもののテクニカルなインタープレイは少なく、キラキラしたブライトなシンセサウンドが印象的でキャッチーでポップな歌メロがメインに据えられ英国バンドらしい叙情感あるメロディアスな楽曲がコンパクト(殆ど5分台の曲)に展開していく、90年代中期ネオプログレ&ポンプ系で多く見受けられたポップロック寄りな軽めのポンプサウンドと言える。 ドラムスを兼ねる Shaun Lowe(Ds&Vo)の少しハスキーながら甘い声質でよく伸びる歌声はポップなサウンドによくマッチするだけでなく、ハードなサウンドになると若干濁り声になってガナったりとHR的なアプローチやパワフルさも十分兼ね添えている点は見事だろう。 そしてWINGS OF STEELの紹介でも同じ事を述べたが、兼任故かやはりリズムが単調になりがちだったり、これは録音環境にもよるだろうがボトムのサウンドが総じて軽い為にロック的なパワフルさは希薄なのが残念だ。 ただそんな風にリズムパートの自己主張が薄いのと軽めでコンパクトなバンドサウンドだからこそ、メロディ楽器プレイヤーのリードパートが一際に目立ち、Gareth Evans(G)が弾くMARILLIONの Steve Rothery風ロングトーンの泣きのギターやPINK FLOYD風の煌びやかなリードプレイがじっくり味わえたり、Chris Frost(Key)が奏でるプログレッシヴ風のテクニカルなキーボードプレイやカラフルで魅力的なシンセワークをタップリ楽しめると言うのがなんとも皮肉めいている。 残念ながらバンドは以降音源をリリースしておらず、既に解散してしまっている模様です。 シンフォ度は低めだしテクニカル度も高くはない、ポップさとポンプさを絶妙にブレンドさせたサウンドも特に個性的と言う訳ではありませんが、初期SI MUSICの一連のバンドやJADISに近いブライトで洗練された柔和なメロディを個人的にかなり気に入っていただけに、出来る事なら専任ドラムスを迎え入れて着実に活動を続けて欲しかったバンドではあります。 アルバムラスト曲の後の隠しトラックも実にクラシカルで味わい深いのに、巷の彼等の評価はイマイチなのが悲しい…orz 海外では、LIKE WENDY、SINISTER STREET、GRACE、FINAL CONFFLICT、MARILLION等が好きならお薦め、と紹介されている彼等のサウンドを、軽めなポンプバンドもいけるという方なら是非一度チェックしてみて下さい。
by malilion
| 2017-05-27 00:19
| 音楽
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