豪州からANUBISが爽やかシンフォ作をリリース!

c0072376_15580569.jpgANUBIS 「The Second Hand」'17

オーストラリアというプログレ&シンフォ系不毛の国からデビューしたkey入りツインG編成でツインVo6人組の、前LIVE作より2年ぶり、スタジオ作としては3年ぶりとなる通算5作目(LIVE含む)をGET!

前作、LIVEとコンセプト作ではないアルバムが続いたが、本作は再び彼等の大好きなコンセプト・アルバム(汗)となっていて、重度の脳傷害で麻痺し、動かぬ自らの体に捕らわれ、企業での成功の無駄を悟り、老いていく、メディアの巨人 James Osbourne Foxの苦悩が描かれた物語となっている。

バランスの概念、消費者へのメディアの影響、偏見とヒステリーが、誰にも利益をもたらさず、人々を分裂させ、政治的な混乱と不安につながると訴える内容で、現在の世界中で巻き起こっている排他的な国民投票、選挙、さらには紛争の結果に影響を及ぼすメディアへの問題提示が、2016年の初めに書かれた歌詞にも関わらず奇しくも今の世界を予見していた、とメンバーは自信ありげだ。

デビュー作こそダークなサントラのような創りだったが、その後のHR寄りなサウンドといい、前LIVE作で再び選任ベーシスト兼ヴォーガリストを迎え入れたり、本作でもバッキングヴォーカリストを多数参加させている点からも、彼等はシンフォ系にしては珍しいくらいLIVEのみならず分厚く爽やかなヴォーカルハーモニーの再現に並々ならぬこだわりを持っているのが分かる。

前スタジオ作ではHR的な圧しの強さが弱まり、如何にもシンフォ系というゆったりセンチメンタルな叙情感と哀愁たっぷりの物悲しくも淡いメロディが同郷のSEBASTIAN HARDIEを思い出させたが、本作はさらにHR風味は薄れてシンフォ系へ傾倒し、1stっぽいSEやナレーションを多用する芝居がかった所謂定番のコンセプト・アルバム・サウンドへ近づいていて、デビュー作以降控え目でフュージョン寄りな音を聞かせていたキーボーディストが再びプログレ・サウンドをこれでもかと聞かせる音の壁を構築して大活躍をしている。

自主作盤と思えぬハイクオリティなサウンドと完成度ながら、HR風な泣きのGと清涼感漂うシンフォニックなKeyの響きに、甘くメロゥでキャッチーな歌メロが乗っかる構成は変わりないものの、前作のユーロ系でもUS系でも北欧系でもない、隠し味的にHR風味もする独特な絶妙のバランス具合がかなり好みだっただけに、一番好みじゃない1stへサウンドが接近したのは予想外だったし、正直いただけない…('A`)

ただキャリアを重ねてきた成果か、爽やかなヴォーカルハーモニーとアコギをバックに切々と甘い歌声を聞かせる楽曲等々、リリカルで透明感あるパートはUS系HRと北欧系シンフォをMIXしてポップでメロディアスにして磨きをかけたような、多種多様な要素が渾然一体となって他で聞く事が出来ぬ彼等だけのサウンドを構築しつつある、その創作意欲の高まりが伝わってきてアルバムを聞いていて実に楽しいです('(゚∀゚∩

ユーロ圏のシンフォのような暑苦しさのないスマートなリリカルさ、北欧系シンフォのような透明感、そしてUSA系シンフォのようなコンパクトさとキャッチーさを保ちつつ、よりスケール感の増したハイブリッド・シンフォサウンドを一度、ご自分の耳でもチェックしてみてはいかがでしょうか?



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by malilion | 2017-04-27 15:51 | 音楽 | Trackback
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