イタリアン・ゴスシンフォ・バンドPRESENCEが8年ぶりにホラーチックな新譜をリリース!


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近年はイタリアン・プログレの大御所OSANNAとのコラボレートでの方が有名な、ナポリの歌姫こと Sophya Baccini嬢を擁するイタリアン・ゴシック・シンフォ・バンドの8年振りとなる2枚組6th(EP、LIVE含まず)アルバムを即GET!

元々キーボード入り5人組で活動開始したが3rd時点でバンドメンツが3人になってしまい、本作でも固定メンツは、Vo、G、Keyの3人のみで、引き続きリズム隊はゲストを迎えての製作となっている。

今となっては Sophya Baccini嬢が活躍する邪悪でシアトリカルなイタリアン・ゴシック・シンフォ・バンドとして活動30年に届かんとする大ベテランだが、EP(未だに未CD化…)デビュー当初はシンフォやプログレな味付けをほんのりするダーク・イタリアンHRバンドで、情熱的でオペラチックな美声を披露する紅一点 Sophya嬢のパフォーマンスに焦点を絞ったサウンドメイキングへ移行する過程でシンフォ度が増していき、リズム隊を慢性的にセッションマンで穴埋めするようになる時点で完全にシンフォ・サウンドへバンドサウンドが変化していったのだから面白い。

前作ではその名残なのか、RAINBOWの『Gates of Babylon』を濃密なイタリアン風味を加味したカヴァーをしていたが、本作に至ってはなんとJUDAS PRIEST(!?)の『Freewheel Burning』を華麗なキーボード入りの幾分不気味にアレンジしたカヴァーで披露してますね(*´ω` *)

もしかして、Sergio Casamassima(G)も Enrico Iglio(Key)も、ホントは初期のHR/HM路線に未練タラタラなんじゃないの?(w

個人的にはパワフルな美声を披露する Sophya Baccini嬢がサウンドを引っ張るストレートな初期HRサウンドの方が好みだったが、本作のようなシアトリカルで複雑なサウンドアプローチや、妖しく密やかな囁きや啜り泣き、そして時に天使のように穏やかで優しげで時に悪魔のような不気味な狂気を孕んだ、正に変幻自在に七変化するオペラチックな歌声が一気にダークでメランコリックなホラー物語へリスナーを惹き込んでいく、重厚なオーケストレーションをがっつりフィーチャーしたイタ公専売特許のクラシカルな中世音楽色や淫靡な退廃の美学をプンプン漂わす邪悪で濃密なゴシック・シンフォ・サウンドも嫌いじゃありません。

まぁ、イタリアの70年代ホラー映画のような不気味な館のジャケが、そのサウンドを耳にする前から雄弁に本作の内容を物語っておりますね。

Sophya Baccini嬢の艶やかな美声ばかりクローズアップされるバンドですが、ハードタッチでエモーショナルなギター・プレイやテクニカルなプログレッシヴ・タッチのオルガンや華麗なピアノの鍵盤プレイも含め、彼等の創り出す深い陰影の有る緻密なユーロテイスト全開なサウンドは実際かなりの聞き物ですよ?

さらに本作で迎えられたリズム隊(ドラムはオリジナル・ドラマー)がかなりいい仕事をしており、いつになくパワフルで渦巻くようなダイナミックなリズム・セクションを形成し、ソリッドな重低音の厚みを楽曲に与えている点も見逃せないだろう。

ボーナスLIVEディスクには、ローマでのLIVE音源8曲と、ORCHESTRALと題された6章仕立ての優美でミステリアスな組曲を収録しているので、本編アルバムで食い足りなかった奇特な方も、彼等の濃厚なイタリアン・ゴスシンフォ・サウンドを胸焼けするまでタップリ堪能出来ること請け合いだ。

地味に映画サントラの作業をしている為か、Sophya Baccini嬢のソロ活動が捗っている為か、はたまた世界的に見て悲しいかなPRESENCEが未だにドマイナーでオブスキュアな存在(涙)な為か、どんどん寡作化している彼等ですが、次はこんなに待たせないで新作を届けて欲しいですね。
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by malilion | 2016-11-21 20:02 | 音楽 | Trackback
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