ELEPHANT PLAZA 「Momentum」'16 北欧ノルウェーのブリティッシュHR風味シンフォバンドMAGIC PIEの元キーボーディスト Gilbert Marshallが新たに立ち上げた6人組北欧シンフォ・バンドのデビューアルバムがリリースされたので即GET! 元々、今はバンドメンバーから外れているギタリスト Espen Mikarlsentと Gilbert MarshallがMAGIC PIEデビューの翌年2006年にコラボレートした所から始まっていて、音源の火災消失等の困難を乗り越え、こうしてデビュー音源を届けてくれた事をまず喜びたい。 MAGIC PIEが3rdアルバム『The Suffering Joy』'11 で一時本格シンフォな方向へ向かいかけたものの、次作4th『King For A Day』'15 で再び初期のブリティッシュHR風味を取り戻した事と、3rdアルバムを最後に抜けた Gilbert Marshallが新たに立ち上げた新バンドがモダン・ユーロシンフォな作風なのを考えると、彼の脱退理由がなんだったのかが窺えてくるだろう。 MAGIC PIEの分厚いコーラスを担っていた自信か、本バンドでは Gilbert Marshall自身がリードヴォーカルとキーボードを担当しているが、注目すべきは、Gilbert Marshall以外にも更に二人のキーボーディストを擁するトリプルキーボード(!)バンドという事で、俄然グロプレ好きな諸兄は色めきだった事と思うが、残念ながらトリプルな意味はこのデビュー作では見いだせていない(汗 まぁ、きっとLIVEでの音の厚みとコーラス要員(HEEPっぽいコーラスがいいねぇ♪)を見越してのメンツ構成とは思うが、続く2ndでこの二人のキーボーディスト(アルバムのプレイは全てGilbert Marshall)が残留しているか甚だ疑問ではある… この新バンド、トリプルヴォーカルのMAGIC PIEでの経験を踏まえてか、クレジット上では5人全員がバッキングヴォーカルを担当しているので、LIVEでのコーラスの分厚さの再現にも注意しているのだろう。 もっとも肝心の Gilbert Marshall氏のリードヴォーカルがイマイチ音域が狭く、ポンプ系によくいる雰囲気オッサン・ヴォーカルなので、現時点では本家MAGIC PIE以上の出来には聞こえないのが残念だ…('A`) トリプルキーボード体制なものの情熱のイタ公ばりに弾き倒しまくりなんて事は勿論無く(涙)、基本的にはMAGIC PIEと同様にコンパクトでメロディックな楽曲なものの、よりモダンなユーロ・シンフォテイストが強くHR要素は薄い、もしMAGIC PIEが3rdアルバムのままの路線で突き進めば、こんなポンプとシンフォの中間みたいなマッタリ気味な作風になっていたかも、と思わせる仕上がりと言えよう。 ただ現時点で Gilbert Marshall氏も自身のリードヴォーカルに若干の不安を抱いている為か、本作ではMAGIC PIEのヴォーカリストを始め、女性ヴォーカルをゲストに迎え、リードヴォーカルの弱さを補う細工はしているので、もしかしたら専任の歌えるフロントマンを迎え入れるかもしれない…いや、その方がホントいいですって('A`) 後半の19分を越す一大組曲の、ヴァイオリン、チェロ、ストリングス・カルテットの弦楽器の音色も交えて壮大に展開する北欧的な透明感ある美しくリリカルなサウンドは確かにMAGIC PIEでは聞く事が出来無い方向性なので、是非今後はこの方向性を突き進めてバンドの独自性を確立して欲しいものである。
by malilion
| 2016-06-26 03:07
| 音楽
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