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迸るパッションが暑苦しい初期スピリットを取り戻した南米テクニカル・シンフォの雄CAST!復活!


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1978年に結成され今や南米プログレ界の重鎮、ベテラン・メキシコ・シンフォバンドの新作19th(BESTやLIVE含むと23作?)アルバムが一年ぶりにリリースされたので即GET!

2011年発表の傑作「Art」以降メンツの変動は無く、2ndヴォーカリストに Lupita Acuna嬢とヴァイオリンに NEW TROLLSの Roberto Izzoを迎えて7人組に増員された彼等の新作は、これまでにも増して優美にして煌びやか、そして重厚な仕上がりとなっており、実に素晴らしい!(・∀・)イイ!!

デビュー以来のサウンド大変革作とも言える「Art」'11 を発表したものの、それ以降少々テンションが緩くなったり、再び英語からスペイン語へ歌詞が変更されたりと、何故か折角維新したサウンド・イメージが旧来のダメダメさを漂わす風へとウロウロして、ここ数作は少々残念な感が否めなかったのですが、今回はひと味違います!('(゚∀゚∩

まず、テクニカルで叙情感ある哀愁のメロディアス・サウンドは定番ですが、今回はここ数作ダメっぽかった歌メロが「Art」'11 に迫る良い出来なのが嬉しい変化の一点。

さらに新加入の Roberto Izzoによる効果なのは明白な、ヴァイオリンを筆頭にチェロ、ヴィオラ、フルート奏者ら管弦楽隊が奏でる艶やかなクラシカル美がアルバム冒頭から薫り立ち、いつにも増して楽曲がドラマチックに重厚に展開していく様には、ファンならずともグロプレ好きな方なら歓喜する事間違いなし!

そして大作志向な楽曲を引き締める、「Art」'11 以降イマイチなプレイだった Claudio Corderoによりメタリックでソリッドなギタープレイの復活(インギー張りの早弾復活!)を筆頭に、各プレイヤーが紡ぐ剛柔織り成す緻密なサウンドに引っ張られるかのように、リーダーの Alfonso Vidalesのキーボードプレイもいつにも増してテクニカルでスピーディー、そしてリリカルで華麗と、最初期のジェネシスチックな叙情美を強く感じさせ、ここ数作のパッとしなさ加減が嘘のような新鮮な響きが実にグー♪ なのです(*´ω` *)

前作までの静と動のメリハリ重視な楽曲構成の為にか損なわれていたロマンチシズムとダイミナックさを兼ね備えた各楽器のタイトなアンサンブルの復活と、高低幅広くキャッチーに歌い上げる歌声が妙に初期の作風を感じさせるのは、メンツ増員の効果と、新曲に加えて、最初期のパッション迸っいた頃の旧曲をアレンジ等を大幅に変えて新録している点も大きく影響していると思われ、実に本作は興味深い一作に仕上がっていると言えましょう。

南米産どうこう抜きにして、リリカルでメロディアスな70年代UKプログレチックなサウンドを今風にモダン・アップデートしたクラシカル風味テクニカル・シンフォサウンドが好きな方なら、迷わず買いの一品なのは間違いありません。お薦めですよ!
by malilion | 2015-09-16 01:52 | 音楽 | Trackback
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